4月7日のニュース:根絶されないMリーグの給料未払い問題-ペラとクダで給料未払いが発覚、FAMはVAR導入を再検討か、W杯予選を前にケガ人続出が代表監督の頭痛の種

根絶されないMリーグ給料未払い問題-ペラとクダで給料未払いが発覚
 今季も既にMリーグ1部スーパーリーグのマラッカ・ユナイテッドが給料未払いで勝点3剥奪処分を受けていますが、給料未払い問題が起こっているのは他にもあるようです。
 長年に渡りマレーシア国内リーグで問題になっている給料の未払いですが、最近の報道では1部スーパーリーグのペラFCとそのセカンドチームで2部プレミアリーグのペラII、そして現在はスーパーリーグ2位のクダ・ダルル・アマンでも数ヶ月分の給料が支払われていないようです。
 ペラの給料未払いについては、前節第6節のペナン戦敗戦の後に英字紙スター電子版のT・アヴィネンシュワラン記者が自身のTwitterに「ペラよ、ペラ、経営陣が勝点3とプロとしての振舞いを求める一方で、その経営陣は数ヶ月にわたり給料を支払っていない。選手はこれを公にするべきだ。隠す必要など何もない、それは自分の権利なのだから。」と#speakup「声を上げろ」#EnoughisEnough「もうたくさんだ」というハッシュタグをつけて投稿しています。
 またマレーシア語紙ウトゥサンマレーシア電子版に対して、シンガポール出身で今季クダから移籍してきたばかりのDFシャキル・ハムザと控えGKアズリ・ガニの代理人が今年2度目のトランスファーウィンドウ期間となる来月5月3日から30日にこの両選手が給料未払いを理由に移籍することを示唆したと報じた他、いずれもケガ人による戦力ダウンに悩むスランゴールやトレンガヌが移籍を望むペラの選手獲得に関心を持っているも言われています。

FAMはVAR導入を再検討か
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、マレーシアサッカー協会FAMがビデオアシスタントレフェリーVARについて審判部に調査を指示したと報じています。
 審判委員会のS・シヴァサンダラム委員長は、現在、近隣のタイやベトナム国内リーグでのVAR利用についての報告を待っていることも明らかにした上で「VAR利用は良いことではあるが、多額の費用がかかることもあり、まずはその調査が必要であり、その結果をもとに次のFAM理事会で話し合いも持つ予定である。現時点ではいつからVARを導入するかを明言することはできない。」と話しています。
 FAM審判委員会の元委員長でAFC選手権アジアカップやFIFAワールドカップでも審判を務めたスブヒディン・モハマド・サレー氏は、自身がFAMでの在職期間中にVARの導入を検討したもの、辞任する前の2018年に導入計画が取りやめになったことを数週間前にメディアに明らかにしています。
 ニューストレイトタイムズの記事によると、VAR導入の費用は1試合会場あたり15万米ドル(およそ1650万円)、1部スーパーリーグの本拠地の全12スタジアムでは180万米ドル(およそ1億9800万円)となるということです。

W杯予選を前にケガ人続出が代表監督の頭痛の種
 Mリーグの日程変更が確定し、予定より早めに代表合宿を開始できることになったマレーシア代表ですが、合宿に招集したい選手にケガが続き、頭を抱えていると英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 先月3月の代表合宿で初招集したトレンガヌのGKラハディアズリ・ラハリムは合宿終了後に戻ったクラブでの練習で膝前十字靭帯を損傷して今季絶望となり、今季開幕前にはスランゴールのMFハリム・サアリも同様に膝前十字靭帯損傷で同じく今季絶望となっています。
 代表のタン・チェンホー監督はラハディアズリ選手は正GKではないとしながらも、ハリム選手はレギュラーの1人であり、招集したい選手が減ったことからW杯予選の準備にも支障が出ていると話しています。
 なお3月の代表合宿にはやはり代表の主力ながらケガを追ってMリーグの試合を欠場していたモハマドゥ・スマレとサファウィ・ラシド(いずれもJDT)や、検疫隔離で短期の合宿には参加が難しかったタイリーグでプレーするジュニオール・エルドストール(チョンブリFC)やドミニク・タン(ポリステロFC)、オーストラリアリーグでプレーするリリドン・クラスニキ(ニューカッスルジェッツ)を招集しませんでした。
 W杯予選前の最終代表合宿は5月16日から行う予定であることを明らかにしたタン監督は、この合宿中に現在候補に上がっているバーレーン、ヨルダン、オーストラリアといったチームと練習試合も組みたいと話しています。