1月20日のニュース:管轄省庁がW杯予選前の代表合宿開催を許可、FAM-MCO延長ならMリーグ開幕は延期に、サバFCの新外国籍選手候補に元JDTのFWが浮上、ケランタンFCオーナーがMFLに放映権料の督促状送付

代表合宿開催に管轄省庁がゴーサイン
 マレーシアサッカー協会FAMは公式Facebook上で、国内のスポーツを統括する青年スポーツ省により、一時は中止となっていた代表合宿が完全隔離形式を条件とした開催が許可されたことを発表しています。
 この投稿ではFAMのハミディン・アミン会長が青年スポーツ省のリーザル・メリカン大臣に感謝の意を表した上で、Mリーグ各クラブへは招集許可依頼、また合宿会場として予定されているブキジャリルにある施設を管理する国家スポーツ審議会NSCには施設利用の調整などを直ちに行うことが述べられています。
 3月再開予定のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選に向けて、当初は今月1月16日から25日までの代表合宿が予定されていましたが、マレーシア国内の新型コロナウィルス感染拡大が続き、今月13日から26日まで代表候補合宿予定されていたFAM本部のあるスランゴール州などに不要不急の外出を禁じる活動制限令が出されたこともあり、合宿は中止とされていました。
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 この発表を受け、国家スポーツ審議会NSCのアフマド・シャパウィ・イスマイル会長は、直ちにFAMと代表チームへの全面協力を約束する声明を発表するなど、事前の根回しも万全だったようです。
(写真はFAM公式Facebookに挙げられたリーザル・メリカン青年スポーツ相に感謝の意を示す投稿)

FAM-MCO延長ならMリーグ開幕も延期に
 代表合宿開催の朗報が出た昨日1月19日には、サラワク州を除くマレーシア全州に活動制限令MCO施行が拡大されました。連邦直轄地クアラルンプールやスランゴール州などでは1月13日より1月26日までの予定で既にMCO施行中ですが、国内の新規感染者数が連日3000名前後とその効果が見られないことから、さらに2週間程度延長される可能性がメディア上で取り沙汰されています。
 この状況についてマレーシアサッカー協会FAMのモハマド・ユソフ・マハディ会長代理は、このMCOが延長された場合、Mリーグの今季開幕戦となる2月26日のJDT対クダ・ダルル・アマンKDA FC戦を予定通り開催しない可能性について言及しています。
 英字紙スター電子版によると、マハディ会長代理はMCOがさらに2週間延長されて2月9日に終了する場合、2月26日の開幕戦に出場するJDTとKDA FCは2週間ほどしか練習期間が取れないことをその理由に挙げ、開幕まで1ヶ月程度の練習期間を与えるためにはリーグ開幕が延期される可能性があると話しています。
 なお、1月13日からMCOが施行されているのは連邦直轄区クアラルンプール、プトラジャヤ、ラブアン及びスランゴール州、マラッカ州、ペナン州、ジョホール州、サバ州で、これに1月16日からMCOが施行されたケランタン州を加えた地域ではスポーツのグループ活動が禁じられており、Mリーグ各クラブはチーム練習ができない状況になっています。
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 急遽、開催可能ととなった代表候補合宿も近々日程が発表になるでしょうが、MCOがさらに2週間延長され、さらに3月のワールドカップ予選が予定通りの日程で開催される場合には、代表候補合宿が優先され、Mリーグの開幕は3月25日のアラブ首長国連邦戦と同30日のベトナム戦後の可能性も出てきました。

サバFCの新外国籍選手候補に元JDTのFWが浮上
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、Mリーグ1部のサバFCの新外国籍選手の候補にかつて同じ1部のJDTでもプレーしたアルゼンチン出身のホルヘ・ペレイラ・ディアスの名前が上がっていると報じています。
 サバFCの監督として2年目となるクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督はスタジアム・アストロの取材に対してこの噂を認めた上で、「ディアズ選手のプレースタイルは、サバFCのゲームプランにあっており、できるだけ速やかに契約にこぎつけて、直ちにマレーシアへ来てもらいたい。」と話し、2月末に予定されているMリーグの開幕に間に合うよう、経営陣に速やかに契約して欲しいと話しています。
 ディアズ選手は2014年にJDTに加入し、この年は29試合で15ゴールと活躍したものの翌年2015年には期限付き移籍でアルゼンチン1部のCAインデペンディエンテ、その翌年2016年にはJDTに復帰したのちメキシコ1部のクラブ・レオンへ再び期限付き移籍するなどし、最後にJDTでプレーしたのは2018年でした。

ケランタンFCオーナーがMFLに放映権料の督促状送付
 サポーターが沈静化のために行った提案も届かなかったようです。Mリーグ2部ケランタンFCのノリザム・トゥキマン オーナーが今度はMFLに対して放映権支払いの督促状送付を弁護士に命じたことを自身のFacebookで明らかにしています。
 昨季2020年シーズンのMリーグ2部はMyCujooによる有料オンラインストリーミングで配信されており、ノリザム オーナーはMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLに対し、自身がオーナーとなって以降、ケランタンFCのホームゲームとして開催されたペラII戦(9月12日)、サラワク・ユナイテッド戦(9月25日)そしてヌグリスンビラン戦(10月3日)の3試合分の放映権がクラブに支払われていないと主張しています。
 この記事執筆の時点では、この件に対するMFLからのコメントは出されていません。
(写真はノリザム オーナーのFacebookに掲載された督促状)

1月19日のニュース:ケランタンFCサポーターがオーナー対FAM・MFL論争の即時解決を求める、JDTがジョナサン・エレーラを獲得

ケランタンFCサポーターがオーナー対FAM・MFL論争の即時解決を求める
 このブログでも連日、取り上げているケランタンFCのノリザム・トゥキマン オーナーがマレーシアサッカー協会FAM、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLと繰り広げている場外バトルについて、ケランタン州のサッカーサポーターによるオンラインサポータークラブのKelet.Netは、不毛な論争を解決するためには三者が直ちに話し合いを持つべきだと提案しています。
 マレーシアの通信社ブルナマは、Kelete. Netのモハマド・ヌルル・モハマド・ユウソー会長は、三者の論争は見苦しく誰にとっても利益がないどころか、状況をより複雑化し、長引かせるものだと指摘し、速やかに話し合いをもつべきだという声明を発表しています。
 勝点剥奪処分から放映権料未払い、そして審判へ給料未払いなどの問題について、三者がそれぞれメディアや自身のソーシャルメディアを使って発言する一方、直接の対話が全く行われていないことを指摘しているモハマド・ヌルル氏は、対立解消のためにはFAMがノリザム オーナーとMFLともに話し合いを持つこと、またノリザム オーナーもFAMやMFLへの不満を安易にソーシャルメディア上で明かすのではなく、正式な方法で不服申し立てを行うべきであることなどを提言しています。

JDTがジョナサン・エレーラを獲得
 Mリーグ1部で7連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTは、新たな外国籍選手としてアルゼンチン出身のFWジョナサン・エレーラの加入をクラブの公式Facebookで発表しています。
 JDTのスポーツディレクターであるマーティン・プレスト氏の名前で投稿されたエレーラ選手加入の発表では、プレースタイルや年齢(29歳)がJDTのサッカースタイルに適していることが獲得の理由に挙げられています。
 隔離期間が終了次第、エレーラ選手はメディアに公開されるということですが、この他、今回の投稿では他に2名の選手が新たにJDTに加わることも明かされています。
 またこれを報じたブルナマの記事では、このエレーラ選手は、昨季はアルゼンチン2部のCDリエストラでプレーしたということです。
 エレーラ選手は昨季いっぱいで退団し、タイ1部のBGパトゥム・ユナイテッドへ移籍したジオゴ・サントスの穴を埋めることが期待されています。