5月25日のニュース:クダFAの選手には結局ハリラヤ前に未払い給料が支払われなかったことが明らかに、代表はW杯予選前の準備にMリーグクラブと対戦も、U19代表はアメリカ2部リーグでプレーする選手を招集か

クダFAの選手には結局ハリラヤ前に未払い給料が支払われなかったことが明らかに
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、クダFAの選手およびスタッフには、結局、ハリラヤ(イスラム教の断食月明け大祭)前に未払い給料が支払われることはなかったと報じています。
 このブログでも、辞任したムクリズ・マハティール前クダ州首相が辞任前に州政府からクダ州サッカー協会KFAへ200万リンギ(およそ4930万円)の配分を承認したとする記事を取り上げました。またその一部の50万リンギはハリラヤ前に選手およびスタッフに支払われると発表したKFAのアスミルル・アヌアル・アリス名誉事務局長も辞任しており、真相は闇の中です。
 しかしクダFAの数名の選手がソーシャルメディア上でKFAの対応を非難しており、シンガポール出身のシャキル・ハムザは自身のインスタグラム上で、(アスミルル名誉事務局長の発言に対して)「本当だったらよかったのに…。」とコメントし、アズリ・ガニはこれを自身のアカウントでシェアしている他、イファット・アクマル・チェック・カシムは自身の2月以降は全く給料を受け取っていなことをほのめかしています。
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 前州政権が配分を承認した200万リンギが、現政権によって反故にされる可能性もあり、そうなれば、既にモチベーションが下がっているであろうクダFAの選手たちにとって、さらにやる気を失わせる原因になるどころか、クダFAにとっても来季のクラブライセンス獲得の生姜になる可能性もあります。

代表はW杯予選前の準備でMリーグクラブと対戦も
 10月から再開予定とされるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選前に、代表のタン・チェンホー監督は練習試合の必要性を訴えていますが、新型コロナウィルスの影響により移動制限などが課されている現状では試合を組めていないことから、マレー語紙ハリアンメトロは、Mリーグのクラブが代表の練習試合の相手になる可能性を取り上げています。
 マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、各国の新型コロナウィルスへの対応は異なり、感染拡大を防ぐために外国人の入国を禁じている国もあることから、国外遠征については現時点での日程の確定は難しいと話しています。
 そこで代案として上がっているのは、Mリーグのクラブとの対戦ということです。
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 素人目線では、Mリーグ外国籍選手選抜とマレーシア代表が試合をすれば、国外に出かけていく必要もなく、そこそこ質の高い相手との良いウォーミングアップになりそうだとも思いますし、サポーターの関心も集められそうですが、そう言うわけにはいかないのでしょうか。

U19代表はアメリカ2部リーグでプレーする選手を招集か
 昨年2019年末の東南アジア競技大会シーゲームズに出場するU22大表の合宿に招集されながら、結局は書類不備を理由にマレーシアU22代表に選ばれなかった、MSLのスポーティング・カンザスシティに所属するワン・クザイン・ワン・カマルの弟で、アメリカ2部リーグUSLのセントルイスFCでプレーするワン・クズリ・ワン・カマルが、10月にウズベキスタンで開催されるアジアサッカー連盟AFC U19選手権に出場するU19代表の候補合宿に招集される可能性があると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 U19代表のチームマネージャーを務めるカマルル・アリフィン・モハマド・シャハル氏は、現在18際のワン・クズリ選手はマレーシア代表としてプレーするの必要な書類は全部揃っているとブルナマの取材に答えています。
 来年2021年にインドネシアで開催されるFIFA U20W杯のアジア予選も兼ねる今回のAFC U19選手権で、マレーシアは予選を突破しての初出場を目指しています。
 AFC U19選手権予選を全勝で突破したU19代表の選手たちの他、U19を強化するために数名の選手の様子を追跡していると話すカマルル・アリフィン氏は、ワン・クズリ選手がその1人であるとした上で、「両親がいずれもマレーシア人であり、年齢が18歳のワン・クズリ選手はU19代表に参加できる条件を揃えており、さらにワン・クズリ選手本人も代表でプレーすることを望んでいる。」と話しています。
 カマルル・アリフィン氏は、ワン・クズリ選手の他に、U19代表の戦力強化につながるサバ州とマラッカ州出身の2選手を追跡調査していることも明かしています。