ケランタン州協会の実際の未払い給料は4900万円超
Mリーグ2部のケランタンFAを運営するケランタン州サッカー協会KAFAは、退団した選手の未払い給料を今月末までに支払うことを国際サッカー連盟FIFAに命じられていますが、KAFAにはこの他にも200万リンギ(およそ4920万円)を超える選手やスタッフへの給料が未払いになっていると、マレー語紙ブリタハリアンが報じています。
かつてケランタンFAに在籍したカッシオ・フランシス・デ・ジーサスへの未払い給料62万9620リンギ(およそ 1550万円)の支払い期限が迫る中、KAFAのフシン・デラマン事務局長はこの200万リンギを超える未払い給料は2017年シーズンから2019年シーズンの外国籍選手を含めた選手とスタッフのものであることを明らかにしています。
「外国籍選手の未払い給料については、該当選手がFIFAへ訴え出て審査中のものが5、6件あるが、カシオ選手のような巨額のものはなく、総額は他の選手やスタッフの分を加えても200万リンギ程度である。」とフシン事務局長は話しています。
これまでKAFAはFIFAが未払い給料として調査中のものが総額400万リンギを超えると冴えており、その中には今回のカッシオ選手の分も含まれていました。
フシン事務局長は新型コロナウィルスの影響により、入場料収入が途絶え、スポンサーや広告主がスポンサー料や広告費の支払いも滞っており、未払い給料問題を解消するための予定が狂ってしまったとしており、未払い給料問題の解消は来年以降にずれ込む立とうと話しています。
代表監督は無観客試合でも試合観戦が可能に
現在中断中の国内リーグMリーグは9月に再開となった場合でも無観客試合で実施されることが予想されていますが、その際にマレーシア代表のタン・チェンホー監督はスタジアムでの観戦が許可されるだろうと英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
本日5月16日から再開されるドイツリーグは無観客試合が行われていますが、ヨアヒム・レーヴ独代表監督すらスタジアム内への入場が許可されていないようですが、マレーシアサッカー協会FAMはタン監督のスタジアム入場を認める他、一部コーチ陣も入場可能ということです。リーグ再開の翌月には中断中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選も再開されることから、選手の隊長確認や新戦力のスカウティングなどの目的で許可されているようです。
この他にスタジアムへの入場が許可されるのは試合をする両チーム、審判、そして試合に直接関わる関係者のみということです。
Mリーグが予定通りに再開されれば、代表候補選手はリーグ最終戦終了後の9月28日に合宿に招集され、そこから10月に予定されているW杯予選に臨むことになりそうです。
マラッカ・ユナイテッドは3月と4月の給料が遅配
今季開幕以来、給料未払い問題により既に勝点3の剥奪(剥奪)処分を受けているマラッカ・ユナイテッドの選手およびスタッフは3月と4月の給料も未だ支払われていないと、英字紙スター電子版が報じています。
マレーシア国民の7割近くを占めるイスラム教徒にとって1年間で最も大切な祝日の一つである断食月明けの祝日ハリラヤまであと1週間となり、選手の不満も高まっているようで、ラズマン・ロスマン主将は「未払い給料問題は新型コロナウィルス感染拡大前から存在しており、クラブの経営陣には直ちに支払うことを求める。」
マラッカ・ユナイテッドを運営するマラッカ州サッカー協会MUSAは、マレーシアサッカー協会FAMのクラブライセンス発給審査を担当する第一審機関により、現在発令中の活動制限令MCO解除までに未払い給料を支払うという猶予期間を与えられていますが、MUSAはマレーシア国内の政変による州政府内の混乱なども理由に上げています。しかし、理由の如何に関わらず、この状況が続けば、マラッカ・ユナイテッドはさらに勝点を剥奪される可能性もあります。
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マラッカ州も昨日取り上げたクダ州同様、国政での与党再編により州政府で政権交代が起きた州で、政権交代により新たに州首相となったスライマン・モハマド・アリ氏が慣例通り、3月19日にマラッカ州サッカー協会会長に就任しています。マラッカ州サッカー協会は、マラッカ州政府を最大スポンサーとしており、マラッカ州政府内の権力の構図が変われば、直接、影響を受ける立場にあります。州政府に依存する州協会という政治とサッカーがつながる図式による負の面の影響を受けているのがマラッカ・ユナイテッドの選手たちということです。。