5月15日のニュース:来季のMリーグは外国籍選手が減少の可能性、タイ代表に来季のJDT加入の噂、スランゴールFAは給料削減が11月までには終えられることを期待

来季のMリーグは外国籍選手が減少の可能性
 マレー語紙ハリアンメトロ電子版は、経営難に苦しむMリーグのクラブの中から今後は高額外国籍選手との契約解除を行うクラブが出るの可能性を報じています。
 新型コロナウィルスの影響により3月中旬から国内リーグMリーグは中断していますが、その再開の可能性は早くとも9月とされており、収入不足から多くのクラブが給料削減を行っています。
 ハリアンメトロによれば、Mリーグの複数のクラブが外国籍選手の契約を来季まで延長しない、契約完了前の早期契約解除、所属する外国籍選手数の削減などの方法で、リーグ中断による経営難に対処しようとしているとしています。
 特に多くのクラブが検討中であるとされるのが、今季終了後に契約が切れる外国籍選手についてはその契約を延長しないケースです。ハリアンメトロはその理由として解約期間中の契約解除などと比べると法的問題が発生しないことを挙げています。
 マレーシアで代理人業務を行なっているエフェンディ・ジャガン・アブドラ氏によれば、外国籍選手1人との契約を解除することで、クラブは1ヶ月あたり2万リンギ(およそ49万3000円)から5万リンギ(およそ123万円)の節約できるとし、今季終了時にそういった選手との契約を解除し、来季には代わりに給料がより安い外国籍選手を獲得するクラブがあるだろうと予想しています。
 「外国籍選手は各クラブに良い影響をもたらすものの、来季はMリーグでプレーする外国籍選手の数が減り、外国籍選手枠(Mリーグ1部は5名、2部は4名、3部は2名+U20 2名)いっぱいまで獲得しないクラブも出るだろう。」と話しています。
 なおハリアンメトロによれば、今季のMリーグ1部スーパーリーグの外国籍選手の平均給料はおよそ2万リンギということです。

タイ代表に来季のJDT加入の噂
 タイ代表の主力選手で現在はタイ1部リーグのムアントン・ユナイテッドに所属するDFサーラット・ユーイェンに来季、JDT入りの噂があります。
 サッカー専門サイトのヴォケットFCによれば、サーラット選手に来季、Mリーグのクラブへの移籍の噂があり、獲得に関心を持っているクラブの一つがMリーグ6連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTだということです。さらに現在、JDTの主将を務めるシンガポール出身のハリス・ハルンに代わって、来季の東南アジア枠での加入となるなどの詳細も噂されています。
 サーラット選手は現在中断中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権2023年大会予選で、マレーシアと同組となっているタイ代表の全試合にスタメン出場しており、また2014年と2016年のタイ代表の東南アジア選手権スズキカップの優勝メンバーでもあります。またクラブでは2012年と2016年のリーグ優勝や2016年と2017年のタイリーグカップ優勝なども経験しています。
 なお、この噂が出た後、サーラット選手はタイの英字紙バンコクポストの取材に対して「自分はムアントン・ユナイテッドに満足しているが、何人もの素晴らしい選手や大きなスタジアムを持つJDTのようなクラブに自分が関連づけられて噂されるのは興味深い。現時点では噂ではあるが、もしJDTから獲得オファーがあれば、クラブはその内容を検討するだろう。」と話し、完全に否定をしているわけではありません。
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 来季まで契約が残っているというサーラット選手にも、またクラブにも現時点では正式な獲得オファーは届いていないということですが、ムアントン・ユナイテッドは近年、チャナティップ・ソングラシン(コンサドーレ札幌)、テーラトン・ブンマタン (横浜F・マリノス)、ティーラシン・デーンダー(清水エスパルス)など主力選手を移籍、あるいは期限付き移籍させているということで、「火のないところに…。」といったところかも知れません。

スランゴールFAは給料削減が11月までには終えられることを期待
 スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASは、給料削減が11月までには終わるだろうという予測を立てていると英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 自身も給料削減を受け入れているというFASのジョハン・ハミドン事務局長は、1980年代には国内で最も裕福な州FAと言われていたFASも新型コロナウィルスの影響で、3ヶ月間、10%から30%の給料削減を行っていると話す一方で、この状況は11月までには改善し、12月には給料の全額支給が可能になるよう、スポンサーや広告主に支援の継続を求めていることを明かしています。
 Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLが予定している通り、9月に再開し、カップ戦も含めて11月までに全日程が終了すれば、クラブ運営の経費も少なくて済むと話すジョハン事務局長は、万が一、リーグが12月まで続くようだと、12月の試合のための予算を計上していないFASにとって大きな問題になるだけでなく、おそらく他のMリーグクラブにとっても問題になる、とも話しています。
 ジョハン事務局長は、リーグが再開されても無観客試合となる可能性があるMリーグについて、MFLによるリーグ再開の際の指針を待っていると話し、FASは年間パスを持っているサポーターに対して、今季の年間パスは来季も使えるようにする予定であると話しています。