Mリーグ1部スーパーリーグ2022年シーズン第5節が4月16日と17日に開催されました。開幕から4連勝中のJDTは、AFCチャンピオンズリーグに出場中のため、今節予定されていたJDT対スランゴールの試合は6月24日に行われます。
(各試合のハイライト映像は、MFLの公式YouTubeチャンネルより)
2022年4月16日(土)@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 3-1 PJシティ
⚽️ヌグリスンビラン:エラルド・グロン(45+1分PK)、シーン・セルヴァラジ(81分)、マテウス・アウヴェス(86分)
⚽️PJシティ:ダレン・ロック(64分)
🟨ヌグリスンビラン(2):サイフル・リズワン、クザイミ・ピー
🟨PJシティ(1):K・カナン
MOM:エラルド・グロン(ヌグリスンビラン)
マレーシア人監督が率いる好調なチーム同士の対決ということで、ボラセパマレーシア的には今節最も注目したカードでした。1部スーパーリーグ昇格初年度ながらここまで1勝2分と検討しているヌグリスンビランが、外国籍選手がいないにもかかわらずこの試合までは2勝1分1敗で4位のPJシティをホームに迎えて行われた試合は、ヌグリスンビランが押し気味に進める中、前半終了間際にPJシティのGKカラムラー・アル=ハフィズが自陣ペナルティエリア内でヌグリスンビランのザムリ・ピンと交錯、これがファウルと判定されてヌグリスンビランがPKを得ます。これをエラルド・グロンが決めて、前半はヌグリスンビランが1ー0とリードして終了しました。
後半に入るとPJシティのP・マニアム監督はR・ルヴェンティランを投入しますが、このルヴェンティラン選手のクロスにダレン・ロックが頭で合わせて同点ゴールを決め、64分にPJシティが1-1と追いつきました。
しかし81分にはグロン選手からの絶妙なパスを受けてオフサイドラップを抜け出したシーン・セルヴァラジが飛び出してきたGKカラムラーの頭の上を越えるように浮かせた技ありのシュートで再び逆転に成功。その後もマテウス・アウヴェスが86分に駄目押しとなるヘディングシュートを決めて、ヌグリスンビランが快勝しています。PJシティは、GKとDF陣のコミュニケーション不足と思えるような場面が何度か見られた他、今季好調のS・クマーランを最後までベンチに残しておくなど不可解な采配も見られたのが気になりました
2022年4月16日(土)@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 2-0 サバ
⚽️KLシティ:ロメル・モラレス(36分、88分)
🟨KLシティ(2):カマル・アジジ、ハディン・アズマン
🟨サバ(1):リザル・ガザリ
MOM:ロメル・モラレス(KLシティ)
前節で今季初勝利を挙げたKLシティがエースのロメル・モラレスの今季初ゴールを含む2ゴールで2位のサバに勝利し、5位に浮上しています。
開幕戦でヌグリスンビランに敗れたもののそこからは3連勝中と好調だったサバは、FW陣はKLシティと遜色がなかったものの、ドミニク・タンのミスでKLシティに2点目を与えてしまうなど、この試合に関してはKLシティと比べたときにはDF陣の差がこの試合結果となった印象です。
サバの加賀山泰毅選手は先発し、あわやゴールという惜しいシュートを放つなど活躍し、フル出場しています。
2022年4月16日(土)@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 1-2 マラッカ・ユナイテッド
⚽️スリ・パハン:マフムード・ザアタラ(5分PK)
⚽️マラッカ・ユナイテッド:エマヌエル・オティ(51分)、ハスブラ・アブ・バカル(70分)
🟨スリ・パハン(2):アズワン・アリピン、アザム・アジー
🟨マラッカ・ユナイテッド(2):ファディル・イドリス、ファドリ・シャス
🟥スリ・パハン(1):アズワン・アリピン(イエロー2枚)
MOM:マヌエル・イダルゴ(スリ・パハン)
今季ともに新監督が就任しながら、ここまで未勝利チーム同士の対戦となったこの試合は、開始5分でマヌエル・イダルゴが相手ペナルティーエリア内で倒されて得たPKをマフムード・ザアタラが決めて、スリ・パハンが先制しました。
数日前にリスト・ヴィダコヴィッチ監督との契約を解除し、この試合からアスリ・ニンガル コーチを監督代行にしたマラッカ・ユナイテッドは、それまでも好機を演出していたエマヌエル・オティが51分にゴールを決めて同点に追いつくと、70分には途中出場のハスブラ・アブ・バカルが逆転ゴールを決め、今季初勝利を挙げています。
スリ・パハンはマヌエル・イダルゴがMOMに選ばれているように、最後まで押し気味に試合を進めましたが、63分にアズワン・アリピンがこの試合2枚目のイエローで退場とない、数的不利が最後まで影響しました。
2022年4月17日(日)@サラワク州立スタジアムスタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 0-2 トレンガヌ
⚽️トレンガヌ:クパー・シャーマン(8分)、ズアシュラフ・ズルキフリ(90+2分)
🟨サラワク・ユナイテッド(1):
🟨トレンガヌ(2):ハビブ・ハルーン、ラハディアズリ・ラハリム
🟥トレンガヌ(1):クパー・シャーマン
MOM:ズアシュラフ・ズルキフリ(トレンガヌ)
こちらも今季未勝利チーム同士の対戦となったサラワク・ユナイテッド対トレンガヌは、地力で勝るトレンガヌが勝利し、ホームでの今季初戦で今季初勝利を挙げています。
トレンガヌは33分に先制ゴールを決めたクパー・シャーマンが危険なプレーで一発レッドで退場し、早々と10人となってしまいましたが、サラワクはこの数的な有利さを活かすことができず、今季4度目の完封負けを喫するとともに、開幕から引き分けを挟み4連敗となり最下位に沈みました。
2022年4月17日(日)@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-2 クダ
⚽️ペナン:ヒラル・エル=ヘルウェ(16分)
⚽️クダ:ロナルド・ンガ(63分PK、66分)
🟨ペナン(2):クリスティアン・ロンティーニ、ファイルーズ・ザカリア
🟨クダ(0)
MOM:ロナルド・ンガ(クダ)
互いにマレー半島北部に位置するペナンとクダの「北部ダービー」は、1点目はPK、2点はカウンターと、「耐えて勝つ」サッカーで、クダがペナンを破っています。前節にはスランゴールにまさかの1-4と大敗したクダ、そして今季ここまで未勝利のペナンがとも試合開始から激しくせめぎ合う試合は、ペナンがヒラル・エル=ヘルウェのゴールでペナンが先制し、前半を終了しました。後半に入るとギアを上げたクダが攻勢を強め、ロナルド・ンガの2ゴールで逆転勝利を収めています。後半のクダの猛攻は凄まじく、ペナンのGKカトゥル・アヌアルの好セーブがなければ、もっと大差がついていた試合でした。またペナンはラファエル・ヴィトー、カサグランデのブラジルコンビをケガで欠いていたことも後半に力負けした理由でした。
2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第5節終了時)
| チーム | 試 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 |
1 | JDT | 4 | 4 | 0 | 0 | 12 | 1 | 11 | 12 |
2 | KDA | 5 | 4 | 0 | 1 | 8 | 7 | 1 | 12 |
3 | SAB | 5 | 3 | 0 | 2 | 5 | 4 | 1 | 9 |
4 | NSE | 4 | 2 | 2 | 0 | 7 | 4 | 3 | 8 |
5 | KLC | 5 | 2 | 1 | 2 | 9 | 9 | 0 | 7 |
6 | PJC | 5 | 2 | 1 | 2 | 7 | 7 | 0 | 7 |
7 | SEL | 3 | 1 | 2 | 0 | 9 | 6 | 3 | 5 |
8 | MLU | 5 | 1 | 1 | 3 | 3 | 6 | -3 | 4 |
9 | PEN | 5 | 0 | 3 | 2 | 4 | 6 | -2 | 3 |
10 | TRG | 3 | 1 | 0 | 2 | 3 | 5 | -2 | 3 |
11 | PHG | 3 | 0 | 1 | 2 | 2 | 4 | -2 | 3 |
12 | SWU | 5 | 0 | 1 | 4 | 1 | 11 | -10 | 1 |
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド
2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第5節終了時)
| ゴール数 | 選手名 | 所属 | 試合数 |
1 | 7 | ベルグソン・ダ・シルヴァ | JDT | 4 |
2 | 5 | カイオン | SEL | 3 |
3 | 4 | ダレン・ロック | PJC | 4 |
4 | 3 | フェルナンド・フォレスティエリ | JDT | 4 |
5 | 2 | パウロ・ジョズエ他7名 | KLC | 4 |
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド