4月13日のニュース
代表はアジアカップ予選のウォームアップにミャンマー、香港と対戦
マラッカ・ユナイテッドCEO-外国籍選手の欠場はボイコットではない

いよいよ今週開幕するAFCチャンピオンズリーグACL東地区ですが、グループステージI組はマレーシアのジョホールが集中開催地となっています。JDT、川崎フロンターレ、蔚山現代(韓国)、広州恒大(中国)の4チームで構成されるI組は、4月15日の川崎対蔚山現代、JDT対広州恒大で開幕します。

今季好調のJDTですが、国内では無敵とも言えるこのメンバーで悲願のグループステージ突破が果たせるのかに注目が集まります。国内リーグに注力する広州恒大は若い選手を中心とした布陣ということですので、ここでしっかり勝利するという前提で、蔚山現代、川崎フロンターレ相手に1つでも勝ち星を挙げることができれば、グループステージの先が見えてきます。ただし不安材料は先週末の試合で味方選手と交錯して脳震盪を起こし退場したGKファリザル・マーリアスの容態です。JDTのオーナーで、ジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下は療養中のファリザル選手を見舞い、なぜかゴルフセットを送ったとクラブの公式Facebookでは伝えられていますが、ACLに出場できるのかどうかは、未だ不明です。

代表はアジアカップ予選のウォームアップにミャンマー、香港と対戦

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、ミャンマー、香港両代表チームとマレーシア代表が国際親善試合を行うことを発表しています。

キム・パンゴン監督の名前で出されたこの告知によると、6月8日から14日までクアラルンプールで開催されるAFC選手権アジアカップ最終予選のウォームアップとして行われるこの2試合では、マレーシア代表は5月27日にミャンマー代表と、6月1日には香港代表といずれもブキジャリル国立競技場で対戦します。

FIFAランキング154位のマレーシア代表はアジアカップ最終予選では、トルクメニスタン(同134位)、バーレーン(同89位)、バングラディシュ(同188位)と戦うことから、西アジアや中央アジアのチームのとの対戦も噂されていましたが、同じアセアンのミャンマー(同152位)、そしてキム代表監督がかつて指導した香港(同147位)との対戦になりました。

またこの国際親善試合に向けて、Mリーグ1部スーパーリーグ第8節野試合が終わる5月18日の翌日、5月19日から3週間の代表合宿を行うことも発表されています。

マラッカ・ユナイテッドCEO-外国籍選手の欠場はボイコットではない

リスト・ヴィダコヴィッチ監督が未払いとなっている給料が3ヶ月分であることを明らかにしたマラッカ・ユナイテッドは、第4節の4月9日のKLシティ戦では、外国籍選手5名中2名しか出場させず、残りの3選手はベンチ外でした。このことから、未払い給料が原因でベンチ外になったのではとの憶測が流れていましたが、マラッカ・ユナイテッドの経営陣はこれを真っ向から否定し、ベンチ外だったのはケガや体調不良が理由であったと述べています。

サッカー専門サイトのスムアニャボラによると、4月9日の試合に欠場したイフェダヨ・オルセグン、アドリアノ、エマヌエル・オティの3選手について、マラッカ・ユナイテッドのアクラム・アブドラCEOは、ソーシャルメディア上で取り沙汰されている未払い給料を理由とした試合ボイコットではなく、ケガと体調不良によるものだと説明しています。

またマレーシア語紙ハリアンメトロは、マラッカ・ユナイテッド経営陣が、チーム内での給料未払いを公表したリスト・ヴィダコヴィッチ監督に対して、「不正確な情報を公表した」ことを理由に処分を行う可能性があると伝えています。

ヴィダコヴィッチ監督は、給料未払い問題をメディアに公表する前にクラブ経営陣と話し合いを行うべきところを行わず、未払い給料が1ヶ月分にも関わらず3ヶ月分あると述べるなど、「不正確な情報」をメディアに提供したことが処分の理由ということです。

記事の中ではヴィダコヴィッチ監督は既に自らの非を認めて経営陣に謝罪したとも報じていますが、クラブオーナーのデヴィッド・リム氏は、同様の問題が起こらないようにするためにも、厳罰を処すると述べています。

「オーナー就任以来、このクラブ再建のために自分は多くのことを犠牲にしてきた。そこまでして再建したいにも関わらず、給料未払いのようなことでクラブ再建への道筋をを台無しにしたくない。」と述べたリムオーナーは、ヴィダコヴィッチ監督の発言により、自分にも非難の矛先が向かっていると話し、一部サポーターからは人種差別的な抽象も受けていることを明らかにしています。

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マラッカ・ユナイテッドは過去3季に渡り、未払い給料問題が発生し、リーグ戦の勝点剥奪処分なども受けた経緯もあったことから、オーナー1年目のリム氏は「給料を払わないチーム」と言った負のイメージ払拭に乗り出していた矢先のヴィダコヴィッチ監督の発言に腹を立てたのかもしれません。それでも1ヶ月分だろうと3ヶ月分であろうと、未払いは未払いなので、そこは勘違いしないでもらいたいところです。

またこのヴィダコヴィッチ監督は、辞任か解任かは不明ですが、開幕わずか4試合で既にチームを離れたという噂もあり、それが事実であれば、今季のMリーグ監督交代第1号となります。