U23代表に4名が追加招集も主力以外の選手に出場機会を与える方針は変更?
マレーシアU23代表は2月14日からカンボジアのプノンペンで開催される東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権に向けて合宿中ですが、この合宿に参加していたDFムハマド・サフアン・マズラン(トレンガヌFC II)が2月8日にチーム全員に対して行われた新型コロナ検査で陽性反応を示し、現在はチームから離れたことを、マレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。またGKのT・シャーイースワラン、DFムハマド・アリフ、DFウマル・ハキームの3選手がいずれも所属クラブのJDT IIの求めに応じて合宿を離脱したことも併せて報じられています。
今週金曜日2月12日にはプノンペン出発が迫っての4選手離脱となったU23代表ですが、マレーシアサッカー協会FAMはこれにすかさず反応し、離脱した4名に代わりいずれもスランゴールFC所属の4選手が追加招集されたことを公式Facebook上で発表しています。追加招集されたのはいずれも昨年10月のAFC U23アジアカップ予選に出場したGKシーク・イズハンとDFトリオのアフマド・ジクリ、アズリン・アフィク、ハリス・ハイカルで、このDFトリオはアジアカップ予選全試合にフル出場し、予選3試合を無失点で終えた立役者です。この4選手が加わったU23代表は今日2月10日にKLシティと最後の練習試合を行い、翌2月11日には大会に出場する最終メンバーが発表となります。
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U23代表のブラッド・マロニー監督はスランゴールFCの4選手の合流を歓迎するコメントを出していますが、今回のAFF U23選手権は主力以外の選手に出場機会を与え、控え組や初招集組のレベルアップが当初の目的だったはず。だとすればあえてスランゴールFCの4選手を追加招集しないという方法もありましたが、無難な選手を呼び戻したということでしょうか。A代表のスズキカップ惨敗に続き、同じアセアン東南アジアレベルでU23代表もグループステージ敗退となれば、それはそれでまた批判も起こるでしょう。しかしU23代表の今年の目標はこのAFF U23選手権ではなく、AFC U23アジアカップやアジア競技大会であることを考えれば、チームの底上げという目的を果たした上での敗退の方が、目先の勝利(勝てばの話ですが)よりも価値があるように思えます。さらに言えば、このスランゴール4人組を招集したことで、万が一、今大会でグループステージで敗退となれば。FAMとU23代表への批判はA代表のスズキカップ敗退後とは比べ物にならないほど強烈になる可能性があります。そんなプレッシャーがかかる中で結果を出すのが一流選手だと言えますが、U23代表がそこまで精神的に成熟しているのかどうかは、大会が始まれば自ずと見えてくるでしょう。
キム代表監督のマレーシア人アシスタントコーチ候補が決定か
ビザ申請書類用意の遅れを理由に未だマレーシア入りしていない代表新監督のキム・パンゴン氏ですが、このキム新監督の元でアシスタントコーチを務めるマレーシア人コーチの人選について、マレーシアサッカー協会FAMは最終候補2人を絞り込んだようだと、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は、スコット・オドネルFAMテクニカルディレクターと共に6名の候補者と面談を行った結果、最終的に2人まで絞り込まれ、この最終候補の名前は来週にはマレーシア入国予定のキム新監督に伝えられると話しています。
マレーシア人のアシスタントコーチについては、キム新監督自身がFAMに要望したとされおり、その候補者としてトレンガヌのナフジ・ザイン監督、サラワク・ユナイテッドのE・エラヴァラサン監督、マラッカ・ユナイテッドのザイナル・アビディン・ハサン前監督、ペナンのマンズール・アズウィラコーチ、クダのモハマド・アズライ・コー元監督、そしてフェルダ・ユナイテッド元監督で現在はスランゴールのニザム・ジャミルコーチらの名前がメディアなどで取り上げられています。
候補者の中に現役の監督が含まれている可能性について問われたサイフディン事務局長は、キム新監督が現役の監督をアシスタントコーチとして希望する場合には、その監督が契約しているクラブと交渉を行う用意があるとも話しています。なおキム新監督は、このマレーシア人アシスタントコーチの他、現在はバルセロナの下部組織ラ・マシアでU18のコーチを務めるスペイン出身のパウ・マルティ・ヴィンセンテがアシスタントコーチとして、またタイ1部チェンライ・ユナイテッドのゴールキーパーコーチを務める韓国出身のチョ・ジュンホなど4名のコーチ陣を連れてくることも明らかになっています。