監督不在のA代表に代わりU23代表が国際マッチデーに試合を開催
東南アジアサッカー連盟AFFスズキカップ2020でのグループステージ敗退の責任をとってタン・チェンホー監督が辞任したA代表に代わり、U23代表が今年1回目のFIFA国際マッチデーに試合を行うとマレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。。
2022年の第1回のFIFA国際マッチデー(AFC)は1月24日から2月1日に設定されていますが、スズキカップ2020の敗因分析すら終わっていないA代表は未だ新監督が決まっておらず、この時期に試合は組まれていません。そんなA代表に代わりU23代表がこの国際マッチデー期間に試合を行うとFAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長が述べています。
来月2月にAFF U23選手権(カンボジア)が控えているU23代表は、他国のU23代表あるいはMリーグクラブとの練習試合を行うということですが、このAFF U23選手権に続き、5月には東南アジア競技大会(ベトナム)、6月にはAFC U23アジアカップ(ウズベキスタン)、さらには9月にはアジア競技大会(中国)と今年のU23代表は大会が目白押しになっています。
有能なマレーシア人指導者がいないことが外国人代表監督が必要な理由-元FAMテクニカルディレクター
タン監督が辞任したA代表は、次期代表監督候補者として様々な名前がメディアを賑わせていますが、そこで取り沙汰されているのはマレーシアカップで優勝したKLシティFCのボヤン・ホダック監督やU23代表のブラッド・マロニー監督らに加え、日本人や韓国人などの外国人ばかりで、マレーシア人の候補者については全く名前が上がっていません。
この状況について、前FAMテクニカルディレクターのピーター・デ・ルー氏は代表チームの質を高められるだけの能力を持つマレーシア人指導者の数が少なすぎるためにFAMは外国人監督を採用せざるを得ない、という発言をマレーシア語紙ブリタハリアンが紹介しています。
マレーシア代表はマレーシア人監督が指導するのが理想的と話すデ・ルー氏は、2017年から2021年まで自身がFAMでテクニカルディレクターを務めた経験に基けば、辞任したタン前監督以上のマレーシア人指導者には遭遇しなかったと述べ、そのタン前監督が辞任した以上、他のマレーシア人指導者を代表監督に据えても代表が今より強化されるとは思えないと話しています。
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自身がテクニカルディレクターを務めていた際に指導者研修などを行なってマレーシア人指導者のレベルアップを図ることは考えなかったのかな、という疑問は置いておくとして、Mリーグでも1部スーパーリーグの昨季上位6チーム中5チームが外国人監督に率いられたチームだったことを見てもわかるように、マレーシア人指導者に有能な人材が不足していることは否めません。選手が年代別代表を経てA代表になるようように、FAMには将来の代表監督を育てるための方針が必要に思えますが、U23代表のマロニー監督がU19代表の監督も兼任している状況を見ると、将来の代表監督育成は目に見える形では行われてはいないようです。
サバFCはインドネシア代表FWへの獲得オファーを拒否
Mリーグ1部スーパーリーグのサパFCは、所属するインドネシア代表FWサディル・ラムダニに対してセルビアのクラブから受けていたオファーを拒否したとマレーシアの通信社ブルナマが報じています。
スズキカップ2020にも出場した4名の代表選手獲得を含め、オフシーズンには積極的な補強を行ったサバFCですが、マルズキ・ナシル チームマネージャーは、このタイミングでラムダニ選手を放出した際に代わりの選手を獲得するにはトランスワーウィンドウの残り期間が短すぎると話しています。なおMリーグの今年1回目のトランスファーウィンドウ期間は昨年2021年12月1日から今年2月20日までとなっています。
マルズキ チームマネージャーは、ラムダニ選手自身も今季のサバFCでのプレーを希望しており、既に本国からマレーシアに戻っているラムダニ選手はマレーシア政府が渡航者全員に求めている検疫隔離期間が終わる明日1月13日にはチームに合流する予定であることも明らかにしています。