1月11日のニュース(2)
・前マラッカU選手が昨季の給料4ヶ月分が未払いであることを暴露
・3年ぶりの開催となるU19とU21リーグの組み合わせ発表


前マラッカユナイテッドの選手が昨季の給料4ヶ月分が未払いであることを暴露

Mリーグ各クラブがプレシーズンの練習を始める中、昨季は1部スーパーリーグのマラッカユナイテッドに在籍したDFカイルル・ヘルミが、4ヶ月に及ぶ昨季の給料が未払いとなっていることを明らかにしています。

マラッカユナイテッドを退団し、今季は2部プレミアリーグのクランタンFCでプレーするカイルル選手は、この未払い給料がいつ完済されるのかは知らされておらず、新たなシーズンの開幕までにはなんとか支払って欲しいと、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロの取材に答えています。

給料未払いとなっている選手は複数名いると述べたカイルル選手は、その中にはマラッカユナイテッドに残留した選手も、自身のように移籍する選手もいると話し、全員が支払い日程を知らされないまま、昨季の給料の支払いを待ち続けていると話しています。

******

未払い給料問題やその解決の遅れから2020年、そして昨季2021年と続けてリーグ戦での勝点剥奪処分を受けているマラッカユナイテッドですが、全く懲りていないようです。しかも数日前には新戦力獲得の告知をたびたびTwitterに投稿するなど、今季の新戦力獲得資金はあっても、昨季の給料を直ちに支払う資金はないというプロクラブとしてはあまりにも無責任な行動をとっています。

昨年末にはMリーグを運営するMFLがクラブライセンス発給審査を行い、マラッカユナイテッドは日本の社会保険にあたる労働者積立基金EPFや所得税滞納が明らかになり、条件付きでクラブライセンスを発給されています。その時点では未払い給料については言及されておらず、今回の件でMFLから新たに処分を受ける可能性もありますが、そこはマレーシア。結局、罰金、あるいは第1回目のトランスファーウィンドウでの新規選手獲得禁止程度の処分で終わってしまうのでしょう。

下部リーグ降格などの処分にならないのは、審査した自分たちの目が相変わらずの節穴だったことを認めることにもなるMFLの第一審期間FIBのメンツも潰れるからだと予想が立ちます。今季に向けて新戦力を次々と獲得する資金がありながら未払い給料問題を起こすクラブも悪いが、十分な審査ができなければ厳しい処分もできない審査機関も悪い。Mリーグはクラブの民営化を来季までに終了する予定ですが、クラブとリーグのゆる〜い関係が続く限りではいつまで経っても未払い給料問題は起き続けるのだろうなぁ。

3年ぶりの開催となるU19とU21リーグの組み合わせ発表

Mリーグ各クラブのU19とU21チームによるリーグ戦は、新型コロナの影響で過去2年間はいずれも中止となっていましたが、マレーシアサッカー協会FAMは3年ぶりの開催となるU19リーグのユースカップとU21リーグのプレジデントカップのグループステージの組み合わせを発表しています。

Mリーグ1部と2部の19クラブと、FAMと青年スポーツ省が共同で運営する国家サッカー選手養成プログラムNFDPの中核となるエリートアカデミーのAMDの年代別チームの全20チームが出場するユースカップとプレジデントカップは、今季はいずれのリーグもこの20チームを北部、南部、中部の3つのグループに分けて開催しますが、その組み合わせ抽選が行われました。

両リーグともグループステージはホームアンドアウェイ形式で開催され、U19リーグのユースカップはグルー2月23日から7月13日まで、またU21リーグのプレジデントカップは2月24日から7月14日までグループステージを行い、いずれのリーグも各グループの1位と2位、そして3位チームの内成績上位の2チームの計8チームがノックアウトステージとなる準々決勝に進出します。7月24日から始まるノックアウトステージでもホームアンドアウェイ形式が採用され、最終戦となる決勝第2戦は9月11日に予定されています。

U21リーグのプレジデントカップ(PIALA PRESIDEN)のグループ分け
U19リーグのユースカップ(PIALA BELIA)のグループ分け
プレジデントカップとユースカップのノックアウトステージ日程。
SUKU AKHIRは準々決勝、SEPARUH AKHIRは準決勝の意味

10月11日のニュース
FIFA提案によるMリーグ試合増は必ずしも代表強化につながらない-AFC
JDTがプレシーズンのドバイ遠征日程を発表
Mリーグが今季の公式球にプーマのアクセラレートを採用

FIFA提案によるMリーグ試合増は必ずしも代表強化につながらない-AFC

1月6日のこのブログでは、マレーシアサッカーの現状を調査したFIFAがマレーシアサッカー協会FAM対してその結果をまとめて報告書を提示し、マレーシアの国内リーグであるMリーグの現在の試合数では代表チームのレベルアップのためには不十分だと指摘した、というニュースを取り上げました。さらにFIFAは、1部スーパーリーグ、2部プレミアリーグとも12チームで構成されるMリーグ各クラブがホームアンドアウェイ形式で年間22試合行う現行の日程から、シーズンを延長して3回戦制とし各クラブが年間33試合を行うべきといった具体的な変更案も提案しました。

これに対してアジアサッカー連盟AFCのウインザー・ジョン事務局長は、代表チーム強化という観点からは国内リーグの試合数を増やすことが必ずしも有効ではないと、スタジアムアストロの取材に対して応えています。さらにウインザー事務局長はFIFAの報告書でなされている提案がアジアの代表チームに適したものなのか、それともヨーロッパでのみ有効なものなのかをを精査する必要があると述べています。

「代表チーム強化が目的とは言え、Mリーグの試合の質を考慮せず、試合数だけを増やすという対策は間違えている。AFCのアンディ・ロクスバラ テクニカルディレクターは、代表選手は国内リーグで年間40試合程度の試合に出場することが望ましいとしているが、マレーシアにはMリーグに加えて、マレーシアカップやマレーシアFAカップがあり、代表選手はこれら全ての試合にに出場するため、Mリーグの試合数を増やす必要があるかどうかは、リーグ戦だけでなくカップ戦の試合数なども反映させて検討する必要がある。」とウィンザー事務局長は述べています。

JDTがプレシーズンのドバイ遠征日程を発表

Mリーグ1部スーパーリーグで8連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTは今月末から行うプレシーンのドバイ遠征の日程と現地での練習試合のカードを発表しています。

セカンドチームのJDT IIから若手数名を加えて行う今回の遠征では、現地での練習に加えて1月25日のスロヴァキア1部リーグのMŠKジリナとの対戦を皮切りに、1月29日にはラトヴィア1部リーグのリガFC、さらには2月2日にはロシア2部リーグのFCロディナ・モスクワ、そして2月5日ロシア1部リーグのFCスパルタク・モスクワとの練習試合が組まれています。

またこのドバイ遠征について取り上げた英字紙ニューストレイトタイムズは、JDTの新外国籍選手としてイタリアの年代別代表でプレー経験もあるFWフェルナンド・フォレスティエリと契約する可能性が高いと報じています。2015年から2020年までは英国2部のシェフィールド・ウェンズデイFC、そして今季はセリエAのウディネーゼでプレーしている31歳のフォレスティエリ選手は、今季はここまで出場時間がわずか54分ですが、サンプドリアとトリノを相手に2ゴールを挙げています。イタリア人の両親を持ちアルゼンチン生まれのフォレスティエリ選手はイタリアのU17、U19、U21代表などでのプレー経験もある選手です。

Mリーグが今季の公式球にプーマのアクセラレートを採用

Mリーグを運営するMFLは公式サイトで今季2022年シーズンの公式球としてプーマ社のMFLアクセラレート21.1プロを採用することを発表しています。この公式球はMFLが主催するMリーグ1部スーパーリーグ、2部プレミアリーグ、マレーシアカップ、マレーシアFAカップ、チャレンジカップの各大会で使用されるということです。

MFLは2016年シーズンから昨季2021年まではナイキ社と公式球採用に関する契約を結び、昨季のMリーグでも同社の「フライト」が使用されていましたが、創立100周年記念大会となったマレーシアカップではMFLはプーマ社のサッカーボールを公式球として採用し、さらにプーマ社と2024年までMFL主催大会での公式球提供の契約を結んだことを発表していました。なお今季のMリーグで使用されるこのアクセラレートはスペインのラ・リガ、英国2部リーグのEFLチャンピオンシップでも採用されており、アジアで採用するのはMリーグが初めてだということです。

******

MFLのロゴとともに白を基調にマレーシアの国旗で使われている赤、青、黄色を使ったマレーシアリーグ向けの特別デザインが施されたこのボールは、マレーシア国内のプーマ社製品取扱店で49リンギから559リンギ(およそ1300円から16000円)で販売されるということです。