10月20日のニュース:AFC U23アジアカップ予選-マレーシアU22代表最終メンバーが発表、AFC U23アジアカップ予選-タイU22代表は27名で予選開催地入りも「神童」は不在、サラワクUに給料未払い問題が再び浮上し外国籍選手は退団の可能性も

AFC U23アジアカップ予選-マレーシアU22代表最終メンバーが発表
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で10月25日から31日までモンゴルのウランバートルで開催されるAFC U23アジアカップ(旧AFC U23選手権)予選に出場するU22代表23名を発表しています。
 オーストラリア出身のブラッド・マロニー監督率いるU22代表は集中開催地のモンゴル、タイ、ラオスと同組の予選J組に入っており、
 23名のメンバーの内、Mリーグ1部スーパーリーグのスランゴールFCとそのセカンドチームで2部プレミアムリーグのスランゴールFC2から合わせて8名が選出されている他、スーパーリーグのトレンガヌFCとそのセカンドチームでプレミアリーグのトレンガヌFC IIからも合わせて6名が選出されている一方で、Mリーグ8連覇を果たしたJDTからは代表でもプレーするFWアリフ・アイマン(19)が選ばれなかっただけでなく、セカンドチームとサードチーム(U21)からそれぞれ1名だけという選出でした。
 先月9月に行われたフル代表のヨルダン遠征に招集されたFWルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)、FWハキミ・アブドラ(トレンガヌFC)、MFムカイリ・アジマル(スランゴールFC)、DFクェンティン・チェン(ペナンFC)の4名も順当に選ばれた他、所属するスランゴールFCが招集に難色を示しているとされていたDFハリス・ハイカルや、ケガ人が出たことで1週間前に急遽、招集されたMFムハマド・ヌル・アズファル・フィクリ・アズハ(トレンガヌFC II)もこの23名に含まれています。
 サプライズとしてはこれまで招集の可能性が取り沙汰されていたドイツ5部のSGVフライブルクのU19チームでプレーするMFアニル・ヴィグネスワランが今回の23名に入り、初の代表入りしています。
 U22代表は本日10月20日にモンゴルへ出発し、初戦となるラオス戦が10月25日、モンゴル戦が10月28日、そしてこの予選J組の1位突破のための最大の壁となるタイ戦が最終戦となる10月31日に予定されており、試合は全てウランバートルにある人工芝ピッチのMFFスタジアムで開催されます。

AFC U23アジアカップ予選出場 U22代表

ポジション氏名年齢所属
1MFムカイリ・アジマル20スランゴールFC
2GKシーク・イズハン・ナズレル19
3DFジクリ・カリリ19
4DFアズリン・アフィク19スランゴールFC 2
5DFファイズ・アメル18
6MFファーミ・ダニエル19
7MFT・サラヴァナン20
8DFハリス・ハイカル
9GKサイド・ナスルルハク22トレンガヌFC
10FWハキミ・アブドラ22
11FWニック・アキフ22
12DFアザム・アズミ20
13FWシャフィク・イスマイル21トレンガヌ
14DFハイリー・ハキム21
15MFヌル・アズファル21
16MFウマル・ハキーム19JDT II
17MFシャフィ・アズスワド20JDT III
18MFアイマン・アフィフ20クダ・ダルル・アマンFC
19GKアズリ・ガニ22ペラFC
20DFクェンティン・チェン22ペナンFC
21FWアズハド・ハラズ18FAM-MSNプロジェクト
22FWルクマン・ハキム19KVコルトレイク
23MFアニル・ヴィグネスワラン18SGVフライブルグ

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 今回のU22代表に選ばれているニック・アキフ(トレンガヌFC)のご尊父が昨日の朝に亡くなられたことが報道されていますが、ニック・アキフ選手はU22代表とともにモンゴルへ立つ予定ということです。ご冥福をお祈りします。

AFC U23アジアカップ予選-タイU22代表は27名で予選開催地入りも「神童」は不在
 AFC U23アジカップ予選でマレーシアと同じ予選J組のタイU22代表は、最低気温がマイナス5度にもなる気候に慣れるため既にモンゴル入りしていますが、登録メンバー23名を上回る27名がモンゴル入りしていると、サッカー専門サイトのヴォケットFCが伝えています。
 「マダム・ペン」がチームマネージャーを務めるU22代表は、2005/06シーズンにはMリーグのケランタンFA(現ケランタンFC)でのプレー経験もあるワラウート・スリマカ監督が率い、主将のMFタナワット・スエンチッタウォン(イングランド1部レスターシティ)を筆頭に4名の国外組を含む27名で、タナワット選手はフル代表として6月にアラブ首長国連邦のドバイで行われたFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選(アラブ首長国連邦、ドバイ)のマレーシア代表戦に先発してと対戦した経験もあります。
 ちなみにこのW杯予選のタイ戦ではマレーシアも19歳のMFアリフ・アイマン(JDT)が先発していますが、アリフ選手はJDTが代表招集を拒否したことから今回の予選には出場しません。一方、タイもフル代表でプレーする19歳の「神童」FWスパナット・ムエンターが帯同しておらず、マレーシア、タイともにベストメンバーとは言えないものの、タナワット主将はこの予選で勝点9を取りに行くと宣言しており、マレーシアは10月31日の最終戦となるタイ戦に勝点6で臨みたいところです。

サラワクUに給料未払い問題が再び浮上で外国籍選手は退団の可能性も
 Mリーグ2部プレミアリーグで今季準優勝し、来季は1部に昇格するサラワク・ユナイテッドFCに給料未払い問題が起こっているとマレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。
 給料未払いは既に2ヶ月以上に及んでいるということで、外国籍選手2名が弁護士を通じて文書をクラブ宛に送付し、今週中に数10万リンギ(1リンギはおよそ27円)に及ぶ未払い給料の支払いを求めるよう通告を行い、それが果たされない場合には契約解除に加えてFIFAへ未払い給料を訴え出るとしています。
 サラワク・ユナイテッドFCは今年5月にもサンドロ・ダ・シルヴァらが4ヶ月分の給料未払いをとなっていることを公表しましたが、サラワク・ユナイテッドFCを運営するサラワク州サッカー協会のサ・マジャイス会長はこれを未払いではなく遅配である(!)と主張し、これを公表したサンドロ選手を不正確な事実を公表したとして逆に契約解除をちらつかせる逆ギレぶりを披露しただけでなく、他のMリーグクラブが求めれば移籍金なしでの放出する用意があるとまで発言しています。
 今年2度目となる未払い給料問題について2選手の弁護士は、5月の未払い給料は選手が求めた期限までに支払われたと話す一方で、今回は未払い給料に加えて、選手の保険料の支払いも行われていないことを明らかにしています。記事によればこの弁護士は前回よりも悪質なケースであることを指摘した上で、今回は話し合いではなく文書での通告という形式をとったと説明し、2名の外国籍選手以外にも同様の問題を抱えた選手が契約解除を求めたり、FIFAに訴え出る可能性もあると話しています。
 サラワク・ユナイテッドFCは今季のMリーグ2部で準優勝した直後から、給料未払いとなっていることがソーシャルメディア上で囁かれており、選手たちは2ヶ月以上、監督とコーチに至っては7月から3ヶ月以上の未払い給料があるという噂が出ていました。