7月18日のニュース:延期されていたMリーグ2部の試合開催-Mリーグが2ヶ月半ぶりに再開、FIFAがサラワクUの選手獲得禁止措置を解除

 Mリーグ後半戦は7月24日より後半戦(1部スーパーリーグ第14節、2部プレミアリーグ第13節)が始まりますが、その前に前半戦の内、延期されていた第7節と第12節の2試合が昨日、行われました。Mリーグとしては5月8日以来となる試合開催でした。

7月17日@MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
スランゴールFC2 1-1 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:スランゴール-ジョージ・アトラム(49分PK)、サラワク-ウチェ・アグバ(45分)
 後半戦に向けてユニフォームのデザインを変えたサラワク・ユナイテッドは7月12日のKLシティFCとの練習試合で負傷したDFテイラー・リガンを欠くなどベストメンバーではなかったものの、45分にはMFリ・チャンフーンがゴール前へ絶妙のパス。これをオフサイドトラップを抜け出したFWウチェ・アグバが追い縋るスランゴールディフェンダーをかわしながらゴールに押し込みサラワクが先制します。このゴールでアグバ選手は単独のリーグ得点王に躍り出ました。
 サラワクが1-0とリードして前半を折り返しましたが、後半に入るとスランゴールはペースを上げ、サラワクゴールに迫ります。そんな中、49分にはサラワクのDFムハマド・ザフリル・アズリがペナルティーエリア内で痛恨のハンドの反則。これで得たPKをアグバと得点王を争う20歳のエース、FWジョージ・アトラムがゴールし、スランゴールが追いつきます。しかしこの後は両チームとも積極的に攻めるもいずれもゴールには至らず、この試合は引き分けとなっています。

7月17日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC II 1-1 ケランタンFC
得点者:ペラ-モハマド・アイザット・サフアン(69分)、ケランタン-ヌルシャミル・アブドル・ガニ(55分)

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第12節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU117312171424
2NS11641169722
3TFC1147024111319
4JDT114431711616
5SEL114431914516
6KU115151415-116
7KEL114341111015
8PDRM113261014-411
9KCH10244912-310
10PRK112451017-710
11FAM10028732-252
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビラン、SU-サラワク・ユナイテッド、TFC-トレンガヌII、PRK-ペラII、SEL-スランゴール2、KEL-ケランタン、KU-ケランタン・ユナイテッド、KCH-クチンシティ、FAM-FAM MSNプロジェクト

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第11節終了時)
*7/22に一部訂正しました。

選手名(所属クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)11
2ウチェ・アグバ(SU)9
3フェルナンド・ロドリゲス(JDT)8
ジョージ・アトラム(SEL)8
5アライン・アコノ(NS)6
ガッサマ・アルフセイネイ(KU)6
クラブ名:NS-ヌグリスンビラン、SU-サラワク・ユナイテッド、TFC-トレンガヌII、PRK-ペラII、SEL-スランゴール2、KEL-ケランタン、KU-ケランタン・ユナイテッド、KCH-クチンシティ、FAM-FAM MSNプロジェクト

FIFAがサラワクUの選手獲得禁止措置を解除
 上の試合結果でも取り上げた2部プレミアリーグのサラワク・ユナイテッドFCは公式Facebook上で、FIFAによる来年2022年の選手獲得禁止措置が解除されたことを発表しています。
 以前このブログでも取り上げましたが、サラワク・ユナイテッドはプレシーズンマッチに3連敗したことからスペイン人のホアン・カルロス・マグロ監督を新任にもかかわらず今季開幕前に解雇しましたが、そのマグロ監督は予定されていた給料20万リンギ(およそ533万円)が未払いとなっていることからサラワク・ユナイテッドをFIFAに提訴し、FIFAからは来年2022年1月のトランスファーウィンドウ期間中の新規選手獲得禁止の処分を受けていました。
 しかし今回のクラブ公式Facebookでの発表では、マグロ監督との給料未払い問題は解決し、これによりFIFAによる処分が解除されたとしています。

7月17日のニュース:スランゴール州のクラブは暫定本拠地でホームゲーム開催、CEO辞任のペラFCは後任は当面置く予定なし

スランゴール州のクラブは暫定本拠地でホームゲーム開催
 新型コロナウィルス新規感染者が1日あたり1万人超の大台に乗ったマレーシア。感染拡大防止策として取られている強化行動制限令EMCOはクアラルンプールに続きスランゴール州でも解除されたものの、スランゴール州単体では新規感染者が5000人を超えていることから、これは感染者数減によるものではなく、経済効果への影響を考えての政治判断のようです。
 EMCOが解除されたとは言え、様々な制限は残っていることからMリーグを運営するMFLは、Mリーグ後半戦が始まる7月24日を前にスランゴール州に本拠地を持つクラブについて、試合会場や日程の変更を公式サイトで発表しています。
 スランゴール州に本拠を持つのは1部スーパーリーグのスランゴールFC、PJシティFC(いずれもMBPJスタジアムを使用)、UITM FC(UITMスタジアムを使用)、2部はスランゴールFCのセカンドチーム、スランゴールFC2(MPSスタジアムを使用)がありますが、この内、スランゴールFCは暫定本拠地としてKLフットボールスタジアム(クアラルンプール)とハンジェバスタジアム(マラッカ州)を、UITM FCはマンジュン市営スタジアム(ペラ州)を使用することが発表されました。またスランゴールFC2も同じマンジュン市営スタジアムを暫定本拠地として使用することが発表されています。
 なおPJシティFCは、今季はスランゴールFCと本拠地を強要していますが、何故か暫定本拠地に関しては何も発表されていません。
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 この日程発表では同時に試合日や試合時間の変更も発表になっていますが、スランゴール州のEMCOが解除となったことで、各クラブは従来の本拠地での試合開催が可能になる可能性もあります。
 活動制限令に関する政府決定はその時期や内容が二転三転するだけでなく、今回のスランゴール州のEMCO解除のようにその日の午後に発表され、その日の深夜に解除といった急な変更も度々あり、MFLも各クラブとも政府の方針転換に振り回されている感もあります。とは言え、無観客ではなるものの予定通り7月24日より後半戦が始まりそうなのは嬉しいことです。

CEO辞任のペラFCは後任は当面置く予定なし
 Mリーグ1部のペラFCはリザル・アリ・ナイザリ前CEOの辞表を正式に受理したこと発表したとマレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 開幕当初から給料未払いの噂が絶えなかったペラFCはそれが事実であることが発覚すると、その責任を取る形でリザルCEOは今年5月10日に辞意を表明しましたが、ペラFCの理事会はそれを正式に認めていませんでした。しかし、ペラFC運営会社理事の1人でペラ州政府のカイルル・シャーリル・モハメド理事はこの辞表を正式に受理したこと明らかにした上で、当分は後任のCEOは置かず、運営会社の理事会が共同でCEOの職を全うすると話しています。
 カイルル理事は後任を置かないことによる影響がチームに及ぼす影響はないと話し、その理由として経営陣と選手との相互理解があることを挙げています。
 なおペラFCは前半戦終了後、今年2度目のトランスファーウィンドウ期間中に主力の6選手が給料未払いを理由に他のMリーグクラブへ移籍する事態が起こっています。
 CEOの辞任問題が解決し、理事会メンバー全員でCEOの職を引き継ぐことで現状を乗り切れると判断したと話すカイルル理事は、今後はメディアとの対応などはチームマネージャーのイシャハム・シャハルディン氏が担当すると話す一方で、チョン・イーファット監督からは新戦力も含め全選手が後半戦に向けて良いコンディションを保っているという報告を受けているとし、1部残留はもちろん、上位5位内でのフィニッシュという開幕時の目標も変わっていないと話しています。