6月14日のニュース:MFLが7月以降の試合日程を発表、Mリーグクラブ各コーチはMFL発表の新日程を支持、ワン・クザインも代表チーム入りに関心

MFLが7月以降の試合日程を発表 
 現在、アラブ首長国連邦で開催中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選、さらにこのW杯予選に続いてJDTが出場するAFCチャンピオンズリーグACL、そしてクダ・ダルル・アマンFCとトレンガヌFCが出場するAFCカップが6月下旬から7月上旬にかけて開催されることから、現在、Mリーグは中断中です。そんな中、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは公式サイト上で、7月から再開される1部スーパーリーグと2部プレミアリーグの日程を公開しています。
 これによるとスーパーリーグは7月24日から、プレミアリーグは7月3日から再開と発表されています。またリーグ中断前に豪雨により中止となった第7節のスランゴールFC2対サラワク・ユナイテッドFC戦は6月30日にスランゴール州スラヤンのMBSスタジアムで、またチーム内に新型コロナウィルス感染者が発生したため延期となった第12節のペラFC II対ケランタンFCは6月29日のペラ州イポーのペラスタジアムで開催されることも併せて発表されています。
 ただし今回の日程発表に伴い、MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、マレーシア国外で開催予定のACLとAFCカップに出場する3クラブは、帰国後に2週間の検疫隔離が必要となることから、さらなる日程変更の可能性があることに言及しています。JDTが出場するACLは6月21日から7月7日にタイで開催されますが、マレーシア政府は全ての渡航者に14日間の検疫隔離を求めており、この措置が変更されない場合にはスーパーリーグの日程がさらに変更となるとアブドル・ガニCEOは述べています。またAFCカップについてはクダが所属する予選H組とトレンガヌが所属する予選G組の集中開催国として当初は立候補していたシンガポールが国内の感染状況悪化から先月5月末に開催を返上すること発表しましたが、AFCのウインザー・ジョン事務局長は現時点で開催を希望する国が名乗り出ていないことを明らかにしており、その代替地や新たな日程については現在も未定です。
 アブドル・ガニCEOはこのAFCカップについて、日程が変更になればMリーグやその後のマレーシアカップの日程にも大きな影響があると話し大半のクラブと選手の契約は11月末で切れてしまうことから、それ以降に試合開催とはならないよう、マレーシアサッカー協会FAMを通じてAFCに強く要望しているということです。 
 なお今回新たに発表となったMリーグの日程表は以下のリンクから入手可能です。
 1部スーパーリーグ
 2部プレミアリーグ

Mリーグクラブ各コーチはMFL発表の新日程を支持
 上の記事でも取り上げた新たに発表されたMリーグの再開日程について、Mリーグ各クラブの反応は概ね良好だと、MFLが公式サイトで伝えています。
 Mリーグ1部PJシティFCのP・マニアム監督は、今回発表された新日程は各チームにとって公平なものになっていると述べています。完全ロックダウンが施行されているマレーシアでは、MFLはMリーグ各クラブに対し、外部との接触を遮断する形での合宿形式でのみチーム練習を許可していますが、PJシティは未だチーム練習が行えていないということで、リーグ再開が7月24日となったことで、リーグ再開までに十分な練習時間が確保できる日程であると述べています。
 さらにMリーグ2部でサラワク・ユナイテッドと激しい優勝争いを繰り広げているヌグリスンビランFCのK・デヴァン監督もリーグ再開まで3週間以上の猶予があるので、チームの状態を上げていくの字十分な時間があるとこの日程変更に同意しています。
 一方AFCカップに出場するMリーグ1部のトレンガヌFCのナフジ・ザイン監督は、Mリーグの日程よりもAFCカップの日程の方が木になると話し、試合開催地は変わっても、当初の予定通りAFCカップは6月29日に開幕することを望んでいると話しています。AFCカップの日程次第でチームが試合に向けて行う準備の日程も変わってしまう大変さがあると話すナフジ監督は、AFCカップの日程変更がMリーグの日程全体に及ぼす影響を心配していると述べています。

ワン・クザインも代表チーム入りに関心
 アメリカ生まれのワン・クザイン・ワン・カマルが代表入りに関心があると、マレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 アメリカ生まれながらマレーシア人の両親を持つワン・クザインは現在、アメリカ2部にあたるUSLチャンピオンシップのリオグランデヴァリーFCでプレーする22歳のMFで、2019年の東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場するU23代表に招集された経験はありますが、このときはマレーシアパスポートを取得するための書類の不備などから最終的には大会に参加できませんでした。
 このワン・クザインがマレーシア代表入りに関心があることは、父親のワン・カマル氏が自身のツイッターで明らかにしたもので、ワン・クザイン選手がアメリカ代表入りを望んでおり、アメリカ国籍離脱に興味がない、というネット上の噂も併せて否定しています。
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 アメリカ1部リーグに当たるMLSのスポルティング・カンザスシティでデビューもその後は尻すぼみで、現在は2部でプレーするワン・クザイン選手ですが、もしMLSでプレーする実力があるのであれば、そこで自分のレベルを上げながら代表招集を待ってもらいたいです。アメリカで伸び悩んだ結果、例えばMリーグのJDTへ移籍するようなことになれば、代表には招集されるでしょうが、マレーシアが今後、アジアで上位を目指すための役に立てるかどうかは疑問です。