4月13日のニュース:タイFAカップ決勝-エルドストールのチョンブリーFCはPK戦の末惜敗、オーストラリアAリーグ-クラスニキは出場も先発機会は未だ与えられず、PDRMはスポンサー支援によるロッカー室など建設、シャーアラムスタジアム改修に大幅な遅れ

タイFAカップ決勝-エルドストールのチョンブリーFCはPK戦の末惜敗
 4月11日に2021年タイFAカップ決勝がが行われ、PK戦4-3でチェンライ・ユナイテッドFCがチョンブリーFCを破って優勝しています。
 チェンライ・ユナイテッドFCは優勝賞金500万バーツ(およそ1740万円)に加え、来季2022年のアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグ本戦への出場権を獲得しています。
 タイでは感染者が再び増え始めたことから、無観客で開催されたこの試合は、リーグ4位のチェンライ・ユナイテッドFCが同12位のチョンブリーFCに対して優勢とされていましたが、アンダードッグのチョンブリーFCが31分にDFチャットモンコン・ルアンチャナロットのゴールで先制。これに対してチェンライ・ユナイテッドは41分に攻撃的MFシワコーン・ティアトラクーンのゴールで追いつきます。そしてこの後は両チームとも得点を挙げられず、試合は延長戦へ突入。延長ではチョンブリーFCが優勢に試合を進めますがゴールには至らず、最後へPK戦での決着となりました。。
 PK戦ではチョンブリーの2人目、FWエリアンドロのシュートがチェンライ・ユナイテッドGKサラノーン・アヌインに止められた一方で、チェンライ・ユナイテッドの4人目、DFシナパット・リーオのシュートをチョンブリーFCのGKチャニン・サエイアが止め返して、両チーム4人目が終了した時点で3-3となりました。その後、チョンブリーFCの5人目で主将MFクルークリット・タウィーカムのシュートはクロスバーを直撃し、チェンライ・ユナイテッドFCの5人目DFチョーティパット・プンケーウが冷静にシュートを決めて、チェンライ・ユナイテッドFCは2018年以来2年ぶりの優勝を決め、当時のプミポン国王崩御に伴い4チーム優勝となった2016年以来の優勝を目指したチョンブリーFCは準優勝に終わりました。(一部英字紙バンコクポストの記事を引用しました。)
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 今季1部で優勝したBGパトゥム・ユナイテッドでプレーしたノーシャルル・イドラン・タラハ、同じく2部で優勝したノーンブワ・ピッチャヤFCでプレーしたニコラス・スウィラッドに続き、今季タイリーグで3人目となる優勝経験者となることが期待されたジュニオール・エルドストール (タイで の登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)でしたが、チームは敗れただけでなく、エルドストール選手自身も累積警告のためこの試合は出場停止となりベンチ入りしませんでした。

2021年4月11日 タイFAカップ決勝@タマサートスタジアム(パトゥムターニー県ランシット)
チェンライ・ユナイテッドFC 1-1 チョンブリーFC (PK戦4-3)
得点者:チェンライ-シワコーン・ティアトラクーン(40分)、チョンブリー-チャットモンコン・ルアンチャナロット(30分)
 ジュニオール・エルドストールは累積警告のためこの試合は出場停止となりベンチ入りしませんでした。

https://youtu.be/C17rBkwDZ1k

オーストラリアAリーグ-クラスニキは出場も先発機会は未だ与えられず
 オーストラリア1部リーグ、通称Aリーグは4月1日から6日にかけて第14節が、9日から14日にかけて第15節がそれぞれ行われ、JDTからニューカッスル・ジェッツに期限付きで移籍中のリリドン・クラスニキは両節での試合にいずれも途中出場しています。
 5連敗で第14節を迎えたニューカッスル・ジェッツは4月5日のウエスタン・ユナイテッドFC戦でも相手のFWラクラン・ウェルス に開始1分で先制ゴールを決められ、そのまま敗れて6連敗を喫し、続く第15節、メルボルン・ヴィクトリー戦では先制するも2ゴールを決められて逆転負けしています。第15節を終えて7連敗となったニューカッスル・ジェッツは、3勝2分11敗で12チーム中11位となっています。
 なお、クラスニキ選手はウエスタン・ユナイテッド戦では70分から、メルボルン・ヴィクトリー戦では75分からいずれも途中出場しています。また同じJDTからやはり期限付きでニューカッスル・ユナイテッドに移籍しているインドネシア出身のシャーリアン・アビマニュは第15節のウエスタン・ユナイテッド戦で89分から交代出場してAリーグデビューを果たし、翌16節でも84分から途中出場しています。

Aリーグ
第14節 2021年4月5日@マクドナルド・ジョーンズスタジアム(ニューサウスウェールズ州ニューカッスル)
ニューカッスル・ジェッツ 0-1 ウエスタン・ユナイテッドFC

第15節 2021年4月10日@マクドナルド・ジョーンズスタジアム(ニューサウスウェールズ州ニューカッスル)
ニューカッスル・ジェッツ 1-2 メルボルン・ヴィクトリー

PDRMはスポンサー支援によるロッカー室など建設
 現在はMリーグ2部プレミアリーグで11位に低迷するPDRM。マレーシア王立警察が運営するクラブに複数のスポンサーからの支援が集まり、今季は資金不足には悩まなくて済むようだと、マレーシア語紙ハリアンメトロが報じています。
 今季のユニフォームの胸スポンサーで、チームの最大のスポンサーでもあり、国内はもとより世界最大手のゴム手袋などゴム関連製品メーカーのトップグローブ社に加えて、携帯電話事業会社のレッドワン社、コーヒー飲料メーカーのブラックビクソン社など複数の企業から提供された資金は、クアラルンプール警察訓練施設内に新たに用意された選手用ロッカールームやミーティング室、マッサージ室などの建設にも使われています。
 PDRM FCのCEOでもあるモハマド・ハフィズ・ザイナル・アビディン警視補は、選手はこれまでフィールド横に設置した移動式の家屋を利用していたということです。
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 ちなみトップグローブ社がPDRM FCの最大のスポンサーとなったことについては、ネット上でも警察と全く無関係と思える企業がなぜ、と話題になりました。
 ちなみのこのトップグローブ社に対しては、今年3月に米税関・国境警備局(CBP)が一部の商品が受刑者、強制労働、借金による束縛の労働で生産されていたと認定。この種の労働により作られた製品の米国への輸入を禁止した関税法に基づく措置により、港湾当局に対し同社製ゴム手袋の押収を指示する事態となっています。トップグローブの工場で働く従業員のほとんどは外国からの出稼ぎ労働者で、新型コロナウィルスのクラスターが同社の従業員宿舎でも発生し、その劣悪で法定基準が守られていない居住環境が明らかになりながら、その罰則が思いの他軽かったことから、ソーシャルメディアではトップグローブ社がPDRM FCのスポンサーとなることで「忖度」を受けたのではないかともささやかれています。

シャーアラムスタジアム改修に大幅な遅れ
 Mリーグ1部スーパーリーグのスランゴールFCが1990年から使用してきたシャーアラムスタジアム(スランゴール州シャーアラム)は昨年から改修工事中のため閉鎖が続いていますが、その改修工事が大幅に遅れているとハリアンメトロが報じています。
 ハリアンメトロに対し、スランゴール州政府内委員会のモハマド・カイルディン・オスマン理事は、昨年中に終了している予定の改修工事が現在も中断されたままであることを認めた上で、改修予算として1億8000万リンギ(およそ4億7800万円)が割り当てられているものの、スタジアムには大規模の改修が必要であり、終了までには時間がかかること、そして昨年は新型コロナウィルス感染防止のための移動制限令MCOにより、予定していた作業が行えなかったと話しています。
 シャーアラムスタジアムが使用できないスランゴールFCは、同じスランゴール州のプタリンジャヤにあるMBPJスタジアムを同じスーパーリーグのPJシティFCと共用しています。