2月22日のニュース:ペラにさらに激震-ドゥラコビッチ監督契約解除か、サッカー協会会長が首相を表敬訪問、JDTは契約したばかりの新外国籍選手をインディペンディテへ期限付き移籍

ペラにさらに激震-ドゥラコビッチ監督退任か
 名将に退任の噂が。Mリーグ1部ペラはペラ州議会議員によるクラブ運営介入により混乱状態であることは先日のこのブログでも取り上げましたが、さらに状況を悪化させかねない噂をメディアが報じていますが、その内容は2017年からペラを率いるオーストラリア出身のメフメト・ドゥラコビッチ監督の契約解除が間近かだというものです。
 英字紙スター電子版はペラを運営するペラ州サッカー協会(ペラ州FA)が今年11月までとなっているドゥラコビッチ監督との契約を双方合意の上で契約解除とするための話し合いを行なっていると報じています。活動制限令により禁止されていたMリーグ各クラブの練習が解禁された今月15日から話し合いは行われており、2月19日の練習をドゥラコビッチ監督が欠席したとも報じています。スターの記事では、昨季までチームマネージャーを務めたアドリー・シャー・アフマド・ター氏に代わり新たに就任した前PKNP(現ペラII)のマネージャーでもあるリザル・ナイザリが混乱の元凶だとしています。また、ドゥラコビッチ監督が今季も指揮を取ることを理由にペラに残留した主力選手が多いとして、もし契約解除となればチームの士気への影響は計り知れないとしています。
 またスポーツ専門サイトのスタジアムアストロはこの噂を報じる一方、ペラの運営委員会のカイルル・シャーリル・モハメド委員の話を掲載し、運営委員会は契約解除の話し合いが行われていることは知らされていないと話しており、ドゥラコビッチ監督は現在も監督としての仕事についており、2月15日の練習欠席は体調不良によるものだとリザル・ナイザリ マネージャーから知らされているとも話しています。
 またマレーシア語紙ブリタハリアンは、ペラから公式声明は出されていないとしながらも、後任に2019年にKLFA(現KLユナイテッド)の監督代行を務めたチョン・イーファット氏の名前が上がっていると報じています。
 2017年の就任以来、チームはMリーグで2017年5位、2018年2位、2019年5位、2020年4位、また2018年にはマレーシアカップ優勝、2019年にはFAカップ準優勝と安定した成績を残しているドゥラコビッチ監督は2014年から2015年までスランゴールの監督も務めており、その際にも2014年2位、2015年2位、2015年マレーシアカップ優勝を達成しています。

サッカー協会会長が首相を表敬訪問
 マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長がムヒディン・ヤシン首相を訪問し、国内サッカーの将来の計画について説明を行なったと英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 FAMのアブドル・ガニ・ハサン副会長やスチュアート・ラマリンガム事務局長を率いてムヒディン首相を官邸に訪問したハミディン会長は、新型コロナウィルスへの対応で忙しい時期に訪問の機会を与えられたことを感謝し、今後の代表チームの予定やMリーグが来月3月に開幕することを伝えたということです。その際には厳格な標準作業手順SOPに基づいて今季のMリーグを行うこと、そしてMリーグ開幕後も滞りなくリーグを続けていけるよう、できるだけ速やかにサッカー界でもワクチン接種を行いたい希望を伝えたということです。この他、連邦直轄地プトラジャヤに建設予定のFAMの新たな本部の計画についても話し合ったと報じられています。

JDTは契約したばかりの新外国籍選手をインディペンディテへ期限付き移籍
 Mリーグ1部のジョホール・ダルル・タジムJDTは今月2月8日に契約したばかりのFWジョナサン・エレーラを出身国であるアルゼンチン1部リーグのCAインデペンディエンテへ買取オプション付きで期限付き移籍させることをマレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 タイ1部BGパトゥム・ユナイテッドへ移籍したFWジオゴ・サントスに代わるストリカーとして移籍金80万米ドル(およそ8430万円)を支払って獲得したエレーラ選手ですが、この選手を130万ドル(およそ1億3700万円)の買い取りオプション付きでCAインデペンディエンテに期限付き移籍させるということです。クラブからの公式発表はありませんが、ブリタハリアンはJDTのオーナーでジョホール州皇太子のTMJことトゥンク・イブラヒム殿下が自身のインスタグラムで明かしたということで、「(CAインデペンディエンテからの)オファーが拒否できなかったのは、現時点ではトロフィーよりもお金の方がより必要である。これもビジネスの一環である」というTMJのコメントも掲載しています。
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 「トロフィーよりもお金が大事」とは言ってもモハマドゥ・スマレも獲得しており、またAFCチャンピオンズリーグが4月21日から5月7日までの集中開催となったこの期間はMリーグが試合が組まれておらず、チームを二つに分けるローテーションも不要になるなど、お金を手に入れる上にトロフィーも手に入れられる環境は整っています。