11月25日のニュース:KLFAの新監督に元東ティモール代表監督が就任、サバFCが新しいロゴとTMを発表、現役引退の中武氏が未払い給料について語る

KLFAの新監督に前東ティモール代表監督が就任
 今季Mリーグ2部で3位となり、来季は1部に昇格するクアラルンプールFAは新監督にチリ出身で前東ティモール代表監督を務めたシモン・エリゼッチ氏が就任すると、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 クアラルンプールFAは、今季、2部で指揮を取ったニザム・アズハ・ユソフ監督が1部クラブで監督を務めるのに必要なAFCプロフェッショナルコーチングディプロマ(AFCプロディプロマ)を保持していないため、新たな監督を探していました。
 クアラルンプールFAを運営するクアラルンプールサッカー協会のノクマン・ムスタファ事務局長は、エリゼッチ氏と契約したことを認めた上で、エリゼッチ氏がクアラルンプールサッカー協会が設ける重要業績指標KPIを6ヶ月以内に達成できれば契約を延長し、達成できなければ監督交代となることも明らかにしています。
 チリ出身で43歳のエリゼッチ氏は、現在は日本人の築舘範男監督が指揮する東ティモール代表で築舘監督の前任者として2017年から2018年まで監督を務めた他、複数のインドネシアのクラブでも監督経験があるということです。
 またノクマン事務局長は、今季クアラルンプールFAでプレーした外国籍選手のうち、ブラジル出身で今季は主将を務めたMFパウロ・ジョズエは複数年契約のため給料の見直しは行われないとしていますが、残るFWフランシス・コネ(トーゴ)、DFアザマト・バイマトフ(キルギスタン)、MFニコラス・ドゥル(アルゼンチン)については、残留を希望する場合は給料削減を受け入れる必要があると話しています。
 「来季に向けて既に12名の選手と契約延長を行い、現在はジョズエ選手を除く3名の外国籍選手が残留を希望するかどうかの返事を待っている。U21のプレジデントカップチームからは6名ほど昇格させ、残りは他のクラブとの契約を結んでいない地元出身の選手を獲得したいと考えている。」とノクマン事務局長は話しています。

サバFCが新しいロゴとTMを発表
 今季Mリーグ1部に10位に終わったサバFAは来季はサバFCとなりますが、その新しいクラブロゴと新たなチームマネージャーを発表しています。
 これまでサバ州サッカー協会(サバ州FA)が運営してきたサバFAは、他のMリーグクラブ同様、来季からはサバ州FAから独立し、新たな運営会社サバFC社によって運営され、クラブの名称もサバFCとなります。
 ロゴデザインコンテスト開催後、サポーターによる人気投票の結果決定した新たなクラブロゴは公式Facebook上で発表され、サバ州旗にも使われている白、赤、青を使い秋の象徴でもあるキナバル山が中心に据えられています。

 またサバFCは来季のチームマネージャーTMにジュリアス・アティン氏が就任したことも明らかにされています。今季1部に昇格したサバFAを昨季2019年シーズンに指揮したいたのがジュリアス氏でした。しかしこのジュリアス氏も1部で監督に就くために必要なAFCプロディプロマを保持していないことから、今季から就任したインドネシア出身のクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督の元でアシスタントコーチを務めました。
 そのクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督は、今季終了後に契約が更新されなかったことから、ジュリアスTMは新たな監督とタッグを組むことになります。

現役引退の中武氏が未払い給料について語る
 今季Mリーグ終了後に現役引退を発表した中武駿介氏は、かつてプレーしたMリーグ2部のクアンタンFAの未払い給料5万リンギ(およそ128万円)がマレーシアでプレーした5年間での最悪の思い出だとマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版に語っています。
 今季はMリーグ2部のヌグリスンビランFAでプレーした中武氏は、マレーシアでのサッカー環境はとても良く、地元サポーターやチームメイト、所属クラブ全てが良かったと話す一方で、数ヶ月間の給料が未だ未払いとなっているクアンタンFAでの経験は忘れることができない経験であると話し、未払い給料についてはマレーシアサッカー協会FAMやFIFAにも申し立てを行ったが、未だ解決していないことも明らかにしています。
 ヤクルトマレーシア社と同社の濱田浩志代表取締役社長による引退セレモニーの席上で、同社より今季の最多アシスト賞表彰を受けた中武氏に対し、30歳という若さでの現役引退の理由に話が及ぶと、マレーシアで5年間、そしてその前にはシンガポールで2年間プレーした中武氏は、クアンタンFAでの「醜悪な出来事」が理由ではなく、日本へ戻って一緒に時間を過ごして欲しいという家族の希望によるものであると話しています。
 今季はリーグ最多アシストも記録した中武選手に対し、FIFAによる規定では5年間の継続居住歴があれば帰化選手となる資格が得られることから、帰化選手となりマレーシア代表でプレーすることは考えなかったかと問うメディアに対しては、FAMも自身に接触してきておらず、一部メディアやネット上で話題になったものの、自分は考えたことがないと答えています。