8月26日のニュース:Mリーグ再開に向けて1部スーパーリーグ展望Part3

Mリーグ1部スーパーリーグ展望Part2
 Mリーグ再開まであと2日となりました。昨日、一昨日に続き、ニューストレイトタイムズのアジトパル・シン記者によるMリーグ1部スーパーリーグの展望に便乗し、ボラセパマレーシアJP視点の(=素人感丸出しの)コメントをつけたものをお届けします。今日は第4節終了時の9位から12位のチームについてです。

9位 UITM FC(1勝1分2敗-勝点4)

<残り試合>
フェルダ・ユナイテッド (A)、パハンFA (H)、ペラTBG (A)、トレンガヌFC (H)、スランゴールFC (A)、PJシティFC (H)、サバFA (A)
<シン記者評>
 UITM FCは今季の降格候補の一つ。そもそも大学のクラブが国内のトップリーグでプレーする必要もなければ、他のプロクラブと競い合うだけの資金力もない。現にリーグ再開前の練習試合ではJDTに0-8と惨敗しており、リーグの頭数合わせ的な存在である。フランク・バーンハート監督にとっては、ペラTBG、トレンガヌFC、スランゴールFC、そしてPJシティFCといった相手との対戦は頭が痛いだろう。
<シン記者の今季順位予想>
11位
<ボラセパマレーシア的私見>
 Mリーグの規則に則って1部昇格してきたUITM FCをこき下ろすよりも、シン記者はむしろこのクラブを昇格させてしまった2部の他の「プロ」クラブの不甲斐なさを非難すべきではないでしょうか。
 とは言え、降格候補のクラブであることは事実です。他のクラブにとっては、このUITM FC相手に勝点はもちろん、得失差を有利にするためにもゴールを量産しにかかるでしょうから、そこを逆手にとってジャイキリを狙い、リーグを盛り上げてもらいたいです。そしてそのためには自身へのマークが集まりがちなMFラビ・アタヤが周りを生かす役割に徹することができるかどうか次第でしょう。

10位 PJシティFC(1勝1分2敗-勝点4)


<残り試合>
スランゴールFC (A)、クダFA (A)、サバFA (H)、マラッカ・ユナイテッド (A)、JDT (H)、UITM FC (A)PDRM FC (H)
<シン記者評>
 中堅どころのクラブながらスランゴール州プタリンジャヤ(PJ)を中心に存在感をアピールし、一定のファンを集めているPJシティFC。
 デヴァン・クッパサミー監督率いるクラブはリーグ中断前は安泰感を欠いていたものの、リーグ再開前の練習試合を見る限りでは、リーグの上位チームに一泡吹かせる実力をつけてきている。
<シン記者の今季予想順位>
8位
<ボラセパマレーシアJP的私見>
 リーグ再開前に飛び込んできたのはFWデムバ・カマラが母国のギニアから未だ出国できていないと言うニュースです。ギニア政府が自国民の移動を禁じていると言う報道もあり、新型コロナによるリーグ中断期間中に帰国したデムバ選手は明後日に迫ったリーグ再開に間に合わないことは明らかです。下手をすればこのままマレーシアに戻ることなく今季2020年シーズン終了の可能性もあるようで、そうなるとPJシティFCも降格争いに巻き込まれてしまう可能性があります。

マラッカ・ユナイテッド(2勝0分2敗-勝点3 *勝点3が剥奪されています。)

<残り試合>ペラTBG (A)、トレンガヌFC (H)、スランゴールFC (A)、PJシティFC (H)、サバFA (A)、クダFA (A)、JDT (H)
<シン記者評>
 過去数シーズンに渡り未払い給料問題を抱えていたことが発覚し、しかもそれが解決していないことから今季開幕後に勝点3を剥奪されたマラッカ・ユナイテッド。タイ出身のナザことDFナルポン・プッソーンは2月の給料と3月の給料の4分の1しか払われなかったことから退団しています。
 マラッカ・ユナイテッドは勝点3の11位ながら、他の降格候補はマラッカ・ユナイテッドより更に劣るため、今季は1部に残留するだろう。
 元代表のザイナル・アビディン監督や同じ元代表主将のサフィク・ラヒムらは、そんなマラッカ・ユナイテッドに在籍していることで時間を無駄にしているように思える。今季終了後は、負債まみれのチームを直ちに離れるべきである。
<シン記者の今季順位予想>
10位
<ボラセパマレーシアJP的私見>
 昨季は上記のサフィク・ラヒムやカイルル・ファミ・チェ・マットなど往年の代表選手を集めて強化を図りながら、結果は残せず、債務が残ったといったところでしょう。その結果が未払い給料が発生し、勝点剥奪処分を受ける、と言うマレーシアのプロリーグでの「あるある」を実践したマラッカ・ユナイテッド。
 昨季はシーズン途中で主将のシュコル・アダンが未払い給料問題を理由に、チームの遠征に帯同せず、そのまま退団となっています。
 同じようなことが今季も繰り返されれば、

12位 PDRM FC(0勝1分3敗-勝点マイナス2点 *勝点3が剥奪されています。)

<残り試合>クダFA (H)、フェルダ・ユナイテッド (H)、パハンFA(A)、ペラTBG (H)、トレンガヌFC (A)、スランゴールFC (H)、PJシティFC (A)
<シン記者評>
 今季開幕前に、給料未払い問題が未解決であったことから勝点3を剥奪されたPDRM FC。限られた予算で運営される現職警察官とプロ選手の混合チームはプロリーグでプレーしているものの、一部の選手には手当てしか支給されておらず、その実態はアマチュアクラブのような運営が行われている。
 リーグ中断期間中に帰国、その後の合流を拒否しているアントニオ・ジャーマンを欠き、4試合で勝点1のチームは、リーグ再開後も勝点がプラスに転じる可能性が低く、今季終了後に2部降格となることが誰がどうみても確定していると言える。
<シン記者の今季順位予想>
12位
<ボラセパマレーシアJP的私見>
 活動制限令MCO期間中は選手を兼ねる警察官の仕事がメディアで取り上げられるなど、サッカーとは関係のないところで注目を浴びましたが、言い換えれば、それくらいしか話題性もないクラブです。昨今話題になっている民営化の実現も難しそうなクラブは今季終了と共に降格、そして二度と1部復帰することはなさそうです。