FAM会長がファンの質問に答える
マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・モハマド・アミン会長がファンからの質問に対して答える「あなたの質問に会長が答えます」企画については、ファンからの質問を募集していることをこのブログでも取り上げましたが、その解答編がYoutube上に公開されました。
この映像の中でハミディン会長が、Mリーグだけでなく、ビーチサッカーや女子サッカー、そして若手育成に関してなど、現在のマレーシアサッカーに関するありとあらゆる質問だけでなく、「老朽化したFAM本部の建て替え計画はないのか」「次の会長候補は誰か」、さらには「幼い頃に将来なりたかった職業は何か」といった個人的な質問までときにはユーモアを交えながら答えています。
ところでマレー語紙ブリタハリアン電子版は、この映像の中の質問の一つに焦点を当て、「外国籍選手枠の縮小を検討」といった見出しの記事を掲載しています。
記事の中では、ハミディン会長がファンからの質問に答えて、Mリーグの将来的な外国籍選手枠の縮小を検討する用意がある、と答えたとしています。
しかし実際の映像では、質問に対して「その提案は良いですね。考えてみましょう。」と簡単に答えただけで、それ以上は何も言及せずに次の質問に移っており、ブリタハリアンがそれだで見出しにするには、やや「盛りすぎ」の感があります。
またハミディン会長は、Mリーグ1部と2部のチーム数を増やしてはという別のファンからの提案には、リーグの質を維持するために現状ではチーム数増加は考えていないと話しています。
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このブログでも何度か取り上げていますが、Mリーグ2部プレミアリーグのケランタンFAがかつて在籍した複数の外国籍選手との間で抱える70万リンギ(およそ1800万円)を超える未払い給料など、外国籍選手の給料がクラブ経営を圧迫している例もありますが、それは各クラブが予算範囲内で外国籍選手と契約をすれば良いだけの話です。Mリーグはマレーシア人選手の育成だけでなく、娯楽でもあり、まさにハミディン会長が述べているような「質」が重要です。
Mリーグは2009年から2011年の間は外国籍選手の加入が認められていませんでした。これによりマレーシア人選手の出場機会が増えたことと、2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップの優勝は無関係ではないでしょうが、この頃の国内リーグはコアなサポーター以外からはほとんど支持されない状況でした。
(下はFAMの公式YouTubeチャンネルでのハミディン会長の解答編。外国籍選手枠の質問は17分32秒から35秒までです。なお、全編マレーシア語です。)
時代のエース候補がついにベルギーリーグへ出発
ブリタハリアン電子版は、ルクマン・ハキム・シャムスディンが所属先のベルギー1部リーグのKVコルトレイクから連絡を受け、いよいよベルギーへ向けて出発する予定であると報じています。
今年3月に18歳になったばかりながら、昨年2019年の東南アジア競技大会ではU22代表へ飛び級で参加し、主力として出場するなど、将来が嘱望されているルクマン選手は昨年9月に、マレーシア人の富豪ヴィンセント・タン氏がオーナーのKVコルトレイクと5年契約を結んでいます。(正式に契約書にサインしたのは18歳になった今年3月でした。)
ルクマン選手は本来ならば今春に渡欧する予定でしたが、新型コロナウィルスの影響により先方よりマレーシアでの待機を求められており、現在はスランゴールFCのBチーム、スランゴール2に登録されています。しかし今回、晴れてチームへ合流することになりました。
なおベルギー1部リーグは5月19日に各クラブとも1試合を残して第29節終了時点でシーズンが終了しており、、21勝7分1敗のクラブ・ブルッヘが優勝、ルクマン選手が加入するKVコルトレイクは9勝6分14敗の11位でした。
現在は海外渡航が制限されているマレーシアですが、ルクマンセンスは政府への許可を申請し、来週には出発することを期待しているということです。
PDRM FCは4月分までの未払い給料を完済
Mリーグ1部スーパーリーグのPDRM FCは4月までの未払い給料を完済したと、ブリタハリアン電子版が伝えています。
マレーシア王立警察が運営するPDRM FCのズルキフリ・ヤハヤ事務局長は、130万リンギ(およそ3280万円)に上る今年4月分までの未払い給料を完済したことを発表しています。
本職ではマレーシア王立警察副長官でもあるズルキフリ事務局長は、未払い給料問題が取り沙汰される度に名前が挙げられていたPDRM FCについて、「今季2020年シーズン開幕時には未払い給料問題により勝点3を剥奪されたが、所属全選手の4月分までの給料は完済し、トップチームの選手に関しては4月以降の給料についても完済済である。」と述べています。
またU21のプレジデントカップチームとU19のユースカップチームについては、プレジデントカップチームに所属する警察官でない5名の選手については、両大会が中止となり試合がなくなったことの補償を行う予定であると話し、補償額は給料の25%を最低ラインとしているマレーシアサッカー協会が提示している指針に従って行うとしています。