FAM会長が今季のリーグ続行中止の可能性に言及
英字紙ニューストレイトタイムズ電子版では、マレーシアサッカー協会FAMは今季リーグ戦の中止も選択肢の一つと考えているようだと報じています。
3月18日にマレーシア全土で発令された活動制限令MCOも既に35日目となり、その効果が現れ始めたのか新たな患者数は本日、4月21日で5日間連続で二桁となりましたが、その一方で、FAMのハミディン・アミン会長は国内リーグのフォーマット変更や開催期間の短縮などについて検討していると話しています。
国内リーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLの会長も兼ねるハミディンFAM会長は、クラブ、選手、スタッフ、そしてサポーターの安全が第一であるとして、マレーシア政府保健省が作成する指針を遵守するとし、状況次第では今季のリーグ戦およびカップ戦を中止することも選択肢の一つであるとも述べています。
MCO発令当初、FAMとMFLは5月1日、6月1日、7月1日をリーグ再開の予定日候補としてあげていましたが、4月14日解除の予定だったMCOが2週間延長されたことで、5月1日のリーグ再開は現実的ではなくなっています。
FAMは国際サッカー連盟FIFAやアジアサッカー連盟AFCとも協議中ということですが、4月28日にMCOが解除となるかどうかも定かではなく、また解除となった場合でも多くの人が集まるサッカーの試合のようなイベントなどは半年程度は禁止されるという報道もあります。
なお、ハミディン会長は来週、今後の予定や給料削減などについて報道陣向けに声明を発表するとしており、詳細はそこで明らかになりそうです。
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マレーシアでは4月24日からイスラム教の断食月が始まり、そのおよそ1ヶ月後の5月24日から26日にはハリラヤと呼ばれる断食明けの公休日(祝日)があります。日本で言えば、元旦のような祝日で、都市部に住む地方出身のイスラム教徒が帰省し、大規模な人の移動が発生します。しかし今年はこの大移動に伴う新型コロナウィルス感染拡大も懸念されることから、ハリラヤ公休日の変更について検討しているという報道もあり、国内リーグやカップ戦もその影響を受ける可能性があります。
なお、世界最大のイスラム教徒を抱える隣国インドネシアでは、マレーシアのハリラヤに相当するレバランの連休を12月に移動させることを既に発表しており、インドネシアの国内リーグはレバラン連休明けの5月29日までの中断と7月1日の再開が予定されています。
スランゴールFC監督はリーグ中止が起きた場合のサッカー界への影響を懸念
同じニューストレイトタイムズ電子版では、国内リーグが中止となることへの危惧を取り上げています。
スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督は、国内リーグが中止となれば、サッカー界全体に影響が及ぶだろうと話しています。
マレーシア政府が現在発令中の活動制限令MCOを延長、あるいは解除となっても多くの人間が集まる教示の開催を禁止する可能性がある中、サティアナタン監督はマレーシアサッカー協会FAMがあらゆる可能性を追求して、リーグを再開することを望んでいると話しています。
「リーグを中止するとなれば、広告主やスポンサーに対する義務を果たせなくなり、今後はそういったスポンサーがリーグから手を引く可能性もある。国内リーグの多くのクラブ入場料収入が多くないため、そういったスポンサーに依存しており、万が一スポンサーが手を引けば、クラブや選手、スタッフだけでなくサッカー界全体が大打撃を受ける可能性がある。」と話し、国内リーグが再開する場合には、無観客試合として実施、テレビ放映やストリーミングなどで中継するなどの方法もあるとし、多くの失業者を生み出す可能性があるリーグ中止だけは起こらないことを願っていると述べています。
元代表選手がフィンランドでUEFFライセンス取得へ
新型コロナウィルス関連の暗いニュースが続く中、英字紙スター電子版は、元代表選手がフィンランドで欧州サッカー連盟UEFAのコーチライセンス取得間近であるという記事を掲載しています。
ペラTBGやフル代表で活躍したサラヴァナン・ヴェル氏は現在、フィンランド在住で今年中にUEFA Aライセンスを取得できる予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で遅れが出ているようです。
現在はフィンランド1部リーグのHJKヘルシンキでU12チームのコーチを務めているサラヴァナン氏によると、理論などの講義はオンライン形式で行われており予定通りに進んでいるものの、実技に関しては延期となっているということで、Aライセンスの取得は予想より遅れそうだと話しています。
U21代表、U23代表を経て2000年から2004年までフル代表として43キャップを獲得し、ペラTBGではマレーシアカップで2度優勝を経験したサラヴァナン氏によれば、フィンランドは人々の外出が許されてはいるものの、学校やサッカースクールなどは閉鎖されているということで、現在は、選手たちが送ってくる映像をチェックする毎日を過ごしているそうです。
マレーシアでフィジオセラピストとして勤務経験がある奥様の出身国フィンランドに移り住んで7年目となるというサラヴァナン氏が取得予定のUEFA Aライセンスは、プロライセンスの1つ下のライセンスで、U18までのチーム、1部リーグのBチーム、2部リーグのクラブなどでの指導が可能になるライセンスだということです。