JDTの選手が給料を寄付
ジョホール・ダルル・タジムJDTは公式Facebook上で、選手たちが給料の一部を寄付した事を公表しています。
Facebookでは主将のハリス・ハルンのコメントの形で、新型コロナウィルスによって被害を受けた人々の負担を減らすため、JDTの本拠地があるジョホール州の災害基金に選手たちが寄付したとしています。
ジョホール州は感染者数が250名超出ており、人口最大のスランゴール州、連邦直轄地のクアラルンプールとプトラジャヤに続いて感染者が多く、本日の時点で国内最大となる6人の方が亡くなっています。
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各クラブが収入減による選手の給料削減を話題にする中、JDTはフィールドの内だでなく外でも模範となるクラブですが、これも一重に選手の皆さんが十分な給料をもらっているからでしょう。同じ事をしたくても今の給料ではそんな余裕がない、というやっかみが他のクラブの選手たちから聞こえてきそうです。
(下はJDTのFacebookより)
ハートマンはUITM FCの救世主となれるか
マレーシアフットボールリーグMFLは3月15日の第4節を最後にリーグ戦が中断していますが、この3月15日は今年2020年1回目のマレーシア国内移籍期間トランスファーウィンドウの最終日でもありました。
この最終日に移籍が決まった選手は3名おり、クダFAに加入したFWファイザット・ガザリ(昨季は2019年シーズン後に解散したMFL1部のPKNS FCでプレー)、PJシティFCに加入したタイ出身の右サイドバック、アナウィン・ジュジーン(昨季は2019年シーズン後に解散したタイ1部リーグのPTTラヨーンFCでプレー)そして、PJシティFCからUITM FCに期限付き移籍で加入した、イギリス生まれながらフィリピン代表経験もあるFWマーク・ハートマンです。
今年2月にフィリピン1部リーグのセレス・ネグロスFCからPJシティFCに加入したばかりのハートマン選手は、開幕からPJシティFCがプレーした3試合全てに先発出場しています(トレンガヌFCと対戦予定だった第4節は、ホームゲームながら試合会場が用意できなく延期)。しかし、既に5名の外国籍選手枠が全て埋まっていたPJシティFCがアナウィン選手を獲得したため、押し出されるような形で、4名の外国籍選手しかいなかったUITM FCへ期限付き移籍となりました。
27歳のハートマン選手は、2017年には当時はいずれもMFL1部スーパーリーグに所属していたサラワクFA(現MFL3部)とペナンFA(同MFL2部)でのプレー経験もあり、この他タイ1部リーグでもプレー経験があります。
UITM FCはクラブを運営するマラ工科大学の学生と数名のプロ選手で構成されており、ハートマン選手の経験は若い選手が多いチームには貴重でしょう。
このハートマン選手の加入を取り上げたサッカー専門サイトのヴォケットFCは、UITM FCのフランク・バーンハート監督が元U23代表のFWアリフ・アンワルや21歳のMFアリフ・アルラシドらを積極的に起用する一方で、ここまでの4試合ではブラジル出身のFWグスタボ・アルメイダ一人に頼りがちとなっていた攻撃陣にこのハートマン選手が加わる事で確実に戦力アップが期待できるとしています。
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観戦記にも書きましたが、今季UITM FCの試合を完成した際に、個人的に最も印象に残ったのが攻撃的MFのラビ・アタヤでした。マラッカ・ユナイテッドとの試合では、中盤から効果的なパスを連発していたのですが、後半はパスを出しても決められない攻撃陣を不甲斐無く感じたのか、前線までボールを持って上がることが多くなり、その結果、周りの選手との連携が悪くなってしまうプレーが見られました。そんなUITM FCへのハートマン選手の加入は、アタヤ選手が持ち味を発揮しやすくなる非常に効果的な補強のように思えます。