11月27日のニュース:FAMはMFL各クラブに今季の未払い給料問題に関する申告を義務づけ、ブキ・ジャリル管理会社はインドネシア戦の施設破壊の賠償をFAMに請求、イルファン・ザカリアはシーゲームズに集中

FAMはMFL各クラブに今季の未払い給料問題に関する申告を義務づけ
 マレーシアサッカー協会FAMは、2020年にマレーシアフットボールリーグMFLに参加する全てのクラブに対して、現在抱えている未払い給料とそれをどのように解消するかの計画の申告を12月15日に行うことを義務付けたと発表しています。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、今季発生した未払い給料や、日本の年金に当たる授業員積立基金EPF、所得税なども含めた負債を来季まで持ち越させないための措置であると述べ、未払い給料や負債を抱えるクラブを罰することが目的ではなく、各クラブがそういった金銭面の問題を抱え込まず、解決するためが目的であるとしています。
 「未払い給料の完済と負債の解消は各クラブがその責任を負うものであり、今季中に全てを解決し、来季に持ち越さないことを宣誓すること、また全ての未払い給料や負債を隠さず、明らかにすることを求め、それが守られない場合には、すでに各クラブが取得している来季のクラブライセンスをFAMが無効にする措置を取ることもありうる。」とマレーシアの通信社ベルナマにラマリンガム事務局長は述べています。
 また選手に対しては、今季の未払い給料が完済されない場合には、FAMに申し立てを行うことを求めており。そういった申し立てを受けた場合、FAMがクラブに対して指導を行うとしています。
 給料未払い問題では、MFL2部のケランタンFAが2017年にテクニカルダイレクターTDとして契約したウルグアイ出身のアルフレド・カルロス・ゴンザレスに対する未払い給料23万5686リンギ(およそ620万円)を指示された期間内に完済しなかったことから、FIFAの裁定により今季のMFLで勝点3を剥奪されています。

ブキ・ジャリル管理会社はインドネシア戦の施設破壊の賠償をFAMに請求
 ブキ・ジャリル国立競技場を管理するマレーシアスタジアム社は、11月19日に行われたFIFAワールドカップ2022大会アジア二次予選のインドネシア戦で、インドネシアサポーターによって破壊されたスタンドの座席の補修費用として1万1000リンギ(およそ29万円)をこの試合の主催者であるFAMに請求すると、ベルナマが伝えています。
 マレーシアスタジアム社のニック・ラジーン・アダム・ダウドCEOは、この賠償額は破壊された44席の補修費用であると発表しています。

イルファン・ザカリアはシーゲームズに集中
 先日新たにクアラルンプールサッカー協会会長に就任したカリド・アブドゥル・サマド会長は、統括するMFL2部のクアラルンプール(KL)FAを2021年シーズンには再びMFL1部に昇格させるとして、大幅な選手入れ替えを示唆、今季2019年在籍選手中18名が来季はKLFAでプレーしないことが発表になっています。
 現在、フィリピンで開催中の東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場中のマレーシアU22代表にオーバーエイジ枠で参加しているイルファン・ザカリアも、KLFAが来季契約を結ばない選手の一人ですが、イルファン選手はマレーシアの通信社ベルナマの取材に対して、自分の所属先を考える前に今はシーゲームズに集中し、優勝を目指したいと語っています。
 2016年からKLFAでプレーするイルファン選手については、ベルナマの記事ではKLFAからは来季へ向けて契約更新の打診があったようですが、イルファン選手は退団を選び、来季の所属先については急いで決めるつもりはないとしています。
 退団決定後から複数のクラブが獲得に動いているとされますが、U22代表のオン・キムスイ監督は、シーゲームズに集中させるため、MFL各クラブには大会終了までは接触を控えて欲しいとベルナマの取材に答えています。