11月19日にクアラルンプールのブキ・ジャリル国立競技場で行われたFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ予選グループGの試合は、マレーシアがサファウィ・ラシド(JDT)の2ゴールでインドネシアに勝利し、勝点3を獲得しました。
ここまでワールドカップ予選全ての試合に先発したシャフィク・アーマド(JDT)を累積警告で欠く中、タン・チェンホー監督はノーシャルル・イドラ・タラハ(パハンFA)をシャフィク選手の代わりに起用するだろうと言う大方の予想に反して、本来はウィングのモハマドゥ・スマレ(パハンFA)をいわゆる」フォールス9」のような形で中央に配置し、スマレ選手本来のポジションにはアキヤ・ラシド(JDT)を起用するこれまでにない布陣で臨みました。
勝たなければいけない重圧からか、動きの重いマレーシアは、徐々にペースを掴み始めたところで、先発したGKカイルルアザン・カリドが20分にインドネシアFWフェブリ・ハリヤディのシュートを好セーブするも、その際に負傷し退場となってしまいます。重苦しい空気が漂う中、30分にペナルティエリアの外でラシド選手が、DFヤント・バスナに倒されフリーキックを得ます。ゴールやや右寄りの得意の位置からラシド選手が左足で蹴ったフリーキックはそのままゴールへ飛び込み、マレーシアが先制しました。試合はその後一進一退を繰り返して前半が終了しました。
後半に入ると、タン監督はアキヤ選手に変えて、ノーシャルル・イドラン・タラハ(パハンFA)を投入、スマレ選手は本来の左サイドに戻り、ノーシャルル選手が中央に陣取りました。そして73分にはゴールライン上のボールをヤント・バスナに競り勝ったサファウィ選手が豪快に蹴り込み、マレーシアは2−0とリードを拡げました。
途中まではブレンダン・ガン(ペラTBG)とともに前線からペナルティーエリア付近までを豊富な運動量でカバーしたシャマー・クティ・アバ(JDT)が終了間際にボールを奪われ、飛び出したファリザル・マーリアス(JDT)がインドネシアの選手を倒してPKを与えますが、これをしっかりとセーブしたファリザルの堅守が光りました。
インドネシアの拙攻もあり、なんとか逃げ切ったマレーシアは、今回の予選で初完封勝ちし、サファウイ選手はMOM「マンオブザマッチ」喪受賞しています。
マレーシア代表は、今季の公式戦が終了。ワールドカップ予選では、タイとベトナムが0−0で引き分けたため、タイを抜いて2位につけています。