JDTのACLデビュー戦は鹿島に敗戦
本日、カシマスタジアムで行われたアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLでACLデビューとなったジョホール・ダルル・タクジムJDTは、鹿島アントラーズに2−1と破れました。
開始早々の3分、マレーシア代表のGKでもあるファリザル・マーリアスがゴールエリア内にも見えた微妙なところで鹿島のFW金森健志を倒してしまうミスもPKとならず命拾いをしたJDTでしたが、同じファリザル選手が14分にはゴールエリア内で手痛いミスを犯してしまいます。鹿島のFW山口一真のシュートを防いだところまでは良かったのですが、そのこぼれ球に詰めていたMFセルジーニョを倒してPKを与えてしまいます。倒されたセルジーニョ選手が自らPKを蹴るも、ファリザル選手がこれを止めてピンチを凌ぎました。このプレー以降、JDTの選手に自信が出てきたのか動きが徐々に良くなり始めました。このまま前半を0−0で折り返せるかと思った43分、左サイドからMF平戸太貴が蹴ったクロスがそのまま誰に触れることもなく直接ゴールインして鹿島が先制しました。
後半に入ると、俄然動きの良くなった鹿島は56分には、JDTのDFラヴェル・コービン=オングの不用意なパスを奪ったセルジーニョ選手がゴールエリアの外から美しいロングシュートを決めて鹿島が2−0とリードを広げました。ファリザル選手が何もできない、文字通りトップコーナーに突き刺さる素晴らしいシュートでした。
JDTは79分に19歳のMFアクヤ・ラシッドを投入すると、早速、このアクヤ選手が右サイドでPKを獲得。MFナズミ・ファイズのPKをJDTキャプテンのMFハリス・ハルンがゴール前へ、これを胸でトラップしたFWジオゴがシュートを決めて、JDTがACL初得点!しかし最後はアクヤ選手のシュートがゴールを外れ、試合終了。中継では気温9℃と言っていましたが、現在、熱波に見舞われているマレーシアは気温が40℃近くあり、気温差30℃での試合も言わばACLの洗礼と言えるでしょうか。なおJリーグのマッチレポートはこちら、AFCのマッチレポート(英語)はこちらです。
ACLデビュー戦としては、JDTは健闘しましたが、MFLでは許されるミスが致命的になるのがACLであることを実感できた試合だったのではないでしょうか。JDTは1週間後の3月12日に慶南FCをホームに迎えて、ACL第2戦を戦います。(写真はすべてJDTのFacebookより。JDTオーナーのジョホール州皇太子、TMJことトゥンク・イスマイル殿下は自家用機で日本へ行ったようですね。)
<3月6日追記と訂正>
報道によると、下の写真にあるトゥンク・イスマイル殿下の自家用機が向かった先は、ACL観戦ではなく、JDTとユベントスとの提携についての会談が行われるイタリアだったようです。今年が最後という噂もあったTMJでしたが、今後もマレーシアサッカー発展のために尽力していただけそうです。