7月30日のニュース・アセアンU19選手権:マレーシアはオーストラリアとのPK戦に敗れ4位に終わる・トレンガヌ州はスタジアムに女性専用席を導入

アセアンU19選手権:マレーシアはオーストラリアとのPK戦に敗れ4位に終わる

インドネシアのスラバヤで開催されていた東南アジアサッカー連盟(AFF)U19選手権は7月29日に決勝と3位決定戦が行われ、3位決定戦に回っていたマレーシアU19代表はオーストラリアU19代表と1-1で引き分けた後、PK戦で敗れて今大会を4位で終えています。

7月27日の準決勝でインドネシアU19代表に0-1と惜敗していたマレーシアは、同じ準決勝でタイU19代表にやはり0-1で敗れたオーストラリアU19代表との3位決定戦に臨みました。試合は前半29分にマルクス・ユニス(オーストラリア1部ウェスタン・シドニー・ワンダラーズFC)のゴールでオーストラリアが先制しますが、後半の73分にジェイク・ナイドフスキー(オーストラリア1部ウェスタン・ユナイテッドFC)のオウンゴールでマレーシアが同点に追いつきます。

その後は両チームとも得点ができず、レギュレーションタイムを終えて1-1となった試合はPK戦に突入します。オーストラリアは5名全員がPKを決めたものの、マレーシアは1人目のアビド・サファラズ・ロザイディ(JDT IV)、2人目のG・パヴィトラン(JDT II)、4人目のアイマン・ハキミ・オスマン(スランゴールFC II)がPKを決めた一方で、3人目のキッカー、ザカリ・ザヒダディル(トレンガヌFC III)が失敗し、この結果、PK戦は5-3となり、オーストラリアが3位、マレーシアが4位となっています。

なお決勝は、インドネシアがタイを1-0で破り、2013年大会以来となる2度目の優勝を果たしています。

トレンガヌ州はスタジアムに女性専用席を導入

マレーシア語紙コスモは、トレンガヌFCの本拠地であるスルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアムに女性専用席が導入されると報じています。なおこの女性専用席はマレーシアスーパーリーグの今節第7節のトレンガヌFC対ヌグリスンビランFC戦から導入されると言うことです。

トレンガヌ州サッカー協会副会長でトレンガヌ州議会委員のヒシャムディン・アブドル・カリム氏は、7月19日にスルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアムで行われたマレーシアFAカップ準決勝のトレンガヌFC対スランゴールFC戦が行われた際、男女の座席が分かれていなかったことにより発生した問題に対応するための措置であると説明しています。

「スタジアムに女性の入場を禁じることはなく、男女関わらず入場可能で、どこに座るのも個人の自由である。新たに設ける女性専用席はイスラム教とシャリア法(人間が行う行為に関わるイスラム教の決まり)に従った措置であり、これによりサッカーの試合中に男女が接触する機会を減らすことができることを望んでいる。」と話したヒシャムディン氏は、トレンガヌFCとスタジアム運営会社がどこに女性専用席を設けるか決定するとしています。

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ついにここまで来たか、と言う感じですが、イスラム原理主義政党の汎マレーシア・イスラム党(PAS)が州議会の与党となっているトレンガヌ州は、スーパーマーケットのレジの列や映画館の座席などが既に男女別になっています。イスラム法に反するアルコールや宝くじの販売を禁止したり、イスラム教の重要な礼拝日が金曜日であることから、トレンガヌ州の週末は木曜日と金曜日になっているなど、クアラ・ルンプールなどと比べるとイスラム色が非常に強い地域です

7月29日のニュース・アセアンU19選手権:マレーシアは準決勝でインドネシアに敗れ連覇ならず・U23代表のエースがタイ2部チョンブリーFCへ移籍・キム前代表監督は噂通り蔚山現代FC監督就任・キム前代表監督「代表よりクラブを優先する選手がいたことは残念だった」

アセアンU19選手権:マレーシアは準決勝でインドネシアに敗れ連覇ならず

インドネシアのスラバヤで開催中の東南アジアサッカー連盟(AFF)U19選手権は、7月27日に準決勝2試合が行われ、前回2022年大会に続く連覇を狙うマレーシアU19代表はインドネシアU19代表に0-1で敗れ、2018年、2022年大会に続く3度目の決勝進出はなりませんでした。

グループステージC組最終節でタイU19代表と引き分け、勝点で並びながらも得失差で1位突破したマレーシアU19代表のフアン・トーレス・ガリド監督は、タイU19代表戦からはJ3のFC大阪への期限付き移籍が発表されているDFムハマド・カリル(スランゴールFC)、DFリズワン・ロスリ、そしてグループステージの3試合全てでゴールを決めているFWのG・パヴィトラン(いずれもジョホール・ダルル・タジムFC II)の3名以外を全て入れ替えた先発XIを起用しています。(下は両チームの先発XI。左がマレーシア、右がインドネシア)


インドネシアが優勢に試合を進め、それをマレーシアが耐える展開ながらも前半は0−0で終了します。後半に入ってもインドネシアの攻撃の手は緩まず、78分にはついに均衡が破られます。ゴール前の混戦では、マレーシアGKハジック・アイマン(JDT II)がインドネシアのシュートを2度セーブするも、最後はアルファレジ・ブフォン(インドネシア1部ボルネオFC)がマレーシアDFがクリアしきれなかったボールを押し込んで、インドネシアが先制し、結局これが決勝点となり、インドネシアが決勝進出を決め、もう1試合の準決勝でオーストラリアU19代表を1-0で破ったタイと本日7月29日に決勝で対戦、マレーシアはオーストラリアU19代表と、決勝の前に行われる3位決定戦に回ることになりました。

U23代表のエースがタイ2部のチョンブリーFCへ移籍

マレーシアU23代表のFWファーガス・ティアニーがタイ2部リーグのチョンブリーFCに移籍したことが明らかになっています。ティエニー選手はチョンブリーFCが行った新ユニフォーム発表と新規獲得選手紹介イベントでサポーターにその加入が発表され、背番号は9となることも明らかになっています。なおTransfermarktによると今回の移籍はローンではなくフリートランスファーとなっている点も興味深いところです。

2021年シーズンには代表DFジュニオール・エルドストール(現JDT)もプレーしたチョンブリーFCは、昨季2023/24シーズンはタイ1部リーグで7勝9分14敗で16チーム中14位となり、来月8月に開幕する今季2024/25シーズンはタイ2部リーグでプレーします。なおチョンブリーFCは元カナダ代表FWマーカス・ハバー(カンボジア1部スヴァイ・リエンFCから加入)、英国出身DFチャーリー・クラフ(タイ1部ポートFCからローン)、元カマタマーレ讃岐の韓国出身MFチョン・サネ(韓国3部全州市民FCから加入)も加入しています。

スコットランド生まれ、マレーシアのペナン育ちのティアニー選手は21歳で、父親はかつてマレーシアリーグのPDRM FA(当時、現PDRM FC)やシンガポールリーグでプレーしたスコットランド出身の元プロサッカー選手のマーティン・ティアニーで、母親も同じスコットランド出身です。19歳でジョホール・ダルル・タジムFCのU21チーム、JDT IIIに加入し、昨季からはU23チームのJDT IIでプレーし、今季は開幕からの5試合中4試合に出場(うち先発2試合)しています。

また昨年3月にシンガポールで行われたマーライオンカップで初めてU23代表に招集されると、5月の東南アジア競技大会通称シーゲームズからは主力となり、今年4月に行われたU23アジアカップにも出場しています。この大会ではマレーシアU23代表はグループステージで敗退しましたが、ティアニー選手はグループステージの3試合全てに先発し、186cmの身長と身体の強さを持ちながらボールコントロールも柔らかく、これまでU23代表では12試合に出場し、3ゴールを挙げています。

タイ1部リーグには、リーグ3連覇中のブリーラム・ユナイテッドFCにマレーシア代表でプレーするDFディオン・コールズがおり、ティエニー選手は2024/25シーズンにタイでプレーする二人目のマレーシア人選手となります。

キム前代表監督は噂通り蔚山現代FC監督就任

韓国1部Kリーグ1の2023年シーズンの覇者、蔚山現代FCは新監督に前マレーシア代表監督のキム・パンゴン(金判坤)氏の就任を公式SNSで発表しています。キム氏は7月16日に突然、2年4ヶ月務めたマレーシア代表監督を「個人的な理由」で辞任することを発表していました。

マレーシア代表の他、香港代表の監督経験もあるキム氏ですが、Kリーグ1のクラブで監督に就任するのは今回が初めてです。なお蔚山現代FC前監督のホン・ミョンボ(洪明甫)氏が韓国代表に就任した後に、キム氏がマレーシア代表を辞任したことから、ホン氏の後任がキム氏になるのではと言う噂も出ていましたが、その通りになった格好です。

今季2024/25シーズンのACLエリート(ACLE)に出場する蔚山現代FCは、やはりマレーシアからACLEに出場するジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)と同じ組になれば、キム監督率いる蔚山現代FC対かつて指導した代表選手が主力のJDTというカードも考えられます。

キム前代表監督「代表よりクラブを優先する選手がいたことは残念だった」

そのキム・パンゴン前マレーシア代表監督は、マレーシア人選手の中に代表よりクラブを優先する者がいたことは残念だったと、メディアの取材で述べていたことが明らかになりました。

スポーツ専門サイトのアストロ・アリーナとのインタビューでは、キム前監督はマレーシア代表の選手に対して「愛国心」を植え付けることができなかったことが心残りだと話しています。(ここでの「愛国心」とはクラブより代表チームを優先することを指しています。)

「代表選手たちの持つ『愛国心』は薄っぺらで、本来、最優先すべき代表チームを優先しない選手たちがいた。そう言った選手たちに「愛国心」を教え込もうとしたが、残念ながら成功しなかった。」

「国のために戦うと言う精神の重要性を選手たちは知るべきだが、自分にはそれを選手たちに理解させることができなかった。選手たちはプロなので、あまり言いたくはないが、それでも、選手からはもう少し「愛国心」を見せてもらいたいと思う場面は何度もあった。」とキム前監督は話しています。

マレーシア代表監督時には、FIFA国際マッチカレンダー外に開催された東南アジアサッカー連盟(AFF)選手権に出場した代表チームに所収された選手をジョホール・ダルル・タジムFCが拒否したり、また今年のW杯アジア2次予選では、やはりFIFA国際マッチカレンダー前に代表合宿を開催するも初日に集まったのはわずか数名だったりと、を自分が招集したい選手を招集できませんでした。クラブからすれば何ら規定違反はしていませんが、キム前監督は繰り返し協力と理解を求める発言を何度も繰り返すなど、選手たちの熱い気持ちと姿勢を見たかった、と言うことだったのかも知れません。

7月27日のニュース・アセアンU19選手権:タイと引き分けたマレーシアはグループ1位突破-今日インドネシアとの準決勝・マレーシアは10月のFIFAデイズでロシアと対戦も

アセアンU19選手権:タイと引き分けたマレーシアはグループ1位突破で準決勝ではインドネシアと本日対戦

インドネシアのスラバヤで開催中の東南アジアサッカー連盟(AFF)U19選手権はグループステージ最終節となる第3節が行われ、予選C組ではいずれも2勝のマレーシアU19代表とタイU19代表が対決し、試合は1−1で引き分けたものの、得失差でマレーシアがC組を一位で突破し、本日7月27日に行われる準決勝では、ホストのインドネシアU19代表と対戦することが決まりました。

スラバヤのゲロラ・ブン・トモ・スタジアムで行われた試合では、英国3部ポート・ヴェイルFCから今月移籍したばかりの190cmの大型ストライカー、ケーラン・タナドン・ライアン(タイ1部ブリーラム・ユナイテッド)が開始4分にゴールを決めて、いきなりタイがリードを奪います。

しかし、マレーシアもここまで2試合でいずれもゴールを決めているG・パヴィトラン(ジョホール・ダルル・タジムFC II)が48分にPKを決めて同点に追いつくと、その後は両チームとも得点がなく引き分けています。この結果、両チームが勝点7で並んだものの、ブルネイU19代表相手に11ゴールを挙げていたマレーシアU19代表が得失差でC組1位となり、タイが2位にとなっています。

この試合でグループステージが終了し、準決勝のカードはタイU19対オーストラリアU19、マレーシアU19対インドネシアU19に決まり、本日7月27日に行われます。

マレーシアは10月のFIFAデイズでロシアと対戦も

国内複数のサッカー専門サイトは、今年10月のFIFA国際マッチカレンダー(FIFAデイズ)でロシアを招いて国際親善試合を行う予定があると伝えてます。

今月7月16日にキム・パンゴン監督が辞任したマレーシアは、9月にはムルデカ大会が、11月には東南アジアサッカー連盟(AFF)選手権「三菱電機カップ」が控えています。さらに来年3月にはAFCアジアカップ2027年大会予選もあります。

そんな中、マレーシアを始め複数の東南アジア諸国のサッカー協会が、ロシアサッカー協会と連絡を取り合っており、マレーシアは10月のFIFAデイズでロシアを招待して試合を行いたいという意思し表示を行なったと、東南アジアのサッカー事情を取り上げる有名サイトの「アセアンフットボール」が伝えています。

このアセアンフットボールのXへの投稿では、同様の検討を行なっているベトナムやタイに先んじて、マレーシアは試合開催オファーを送っているということです。ただしマレーシアサッカー協会(FAM)からは何も発表されていません。

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ウクライナとの戦争により、先日終了したユーロ2024では予選出場さえ許されないなど、欧州では対戦できるチームに限りがあるロシアにとっては、マレーシアは決して強豪ではないとはいえ、実戦の機会を得ることができるのは貴重なはず。2023年のロシア代表の試合はわずか8試合、2024年もここまで2試合で、しかも公式戦はひとつもなく、全て国際親善試合という状況ですが、マレーシア的な視点で言えば、道義的な点を差し置くとして、直近のFIFAランキングで33位のチームとの対戦は是非とも実現して欲しいところです。

7月25日のニュース・AFCがクラブライセンス不正交付の疑いでサッカー協会とリーグを調査・サッカー協会は各クラブに義務付けた育成チーム保持規定を緩和か・前タジキスタン代表監督が空席のマレーシア代表監督に関心・トレンガヌはケガの治療が長引く昨季のチーム得点王マムートを放出も

AFCがクラブライセンス不正交付の疑いでサッカー協会とリーグを調査

アジアサッカー連盟(AFC)はクラブライセンス交付に関する規定違反の疑いでマレーシアサッカー協会(FAM)と、国内リーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)の調査を開始したと、英字紙ニューストレイツタイムズが報じています。

AFCは先週、多発する未払い給料問題を理由にFAMとMFLが国内クラブライセンスを交付する資格を失う可能性があると発表していました。

このブログでも頻繁に取り上げているKLシティFCの給料未払い問題についても、給料未払いに加え、2023年2月からマレーシアの年金制度に該当する従業員積立基金(EPF)を滞納しているにもかかわらず、今季のスーパーリーグに参加するために必要な国内クラブライセンスが交付されていることが問題視されています。なお、FAMから委託を受けているMFLの第一審期間(FIB)は、今季開幕前にはEPFの滞納を理由にプルリス・ユナイテッドFCやクランタンFCへクラブライセンス不交付の決定を下した前例があります。

AFCがクラブライセンス交付に関する規定違反があると判断した場合、FAMとMFLは国内クラブライセンスを交付する権限を失うだけでなく、マレーシアリーグのクラブはACLエリートやACL2などAFC主催の大会への出場資格を失う可能性もあります。

AFCのウインザー・ジョン事務局長は、その条件を満たしていないにもかかわらずマレーシアリーグの複数のクラブがクラブライセンスを交付されているという疑いから、AFCのクラブライセンス部門が調査を開始したと話しています。

「AFCのクラブライセンス部門による調査は、FAM、MFLによるクラブライセンス交付の手順を慎重に捜査し、監視することから始まる。そして十分な情報が集まった後で、理事会が最終的な判断を下す。最も厳しい処分は、FAMとMFLからのクラブライセンス交付権限剥奪となる。」

2022年にはAFCのクラブライセンス部門がイランサッカー協会(イランFA)に対して処分を科し、AFCが納得するようなクラブライセンス交付の仕組みをイランFAが構築するまでこの処分は解除されませんでした。この結果、2020年シーズンのACL覇者ペルセポリス、過去2度のアジアタイトルを獲得しているエステグラールFC、そしてゴル・ゴハール・シールジャーンFCの3チームは2022年ACLへの出場資格を失っています。

またFAMのユソフ・マハディ副会長は、「我々のリーグがスムーズに運営できるようになるためにも、AFCによる調査を歓迎する。もし我々のリーグに欠点や弱点がある場合には、それを修正する必要があるため、FAMは喜んで調査を受ける」とFAMとMFLはAFCの調査に全面的に協力すると述べています。

サッカー協会は各クラブに義務付けた育成チーム保持規定を緩和か

給料未払い問題がトップチームだけでなく、U21やU19などの下部組織まで広がっている事態を重くみたマレーシアサッカー協会は、マレーシアスーパーリーグに参加する全てクラブに保有を義務付けているU21やU19チームについて、各州サッカー協会に運営させる方針の検討に入ったと、英字紙ニューストレイツタイムズが報じています。

かつてU21チームのリーグ戦であるプレジデントカップやU19チームのリーグ戦ユースカップに出場するチームは、国内リーグに参加するトップチームと同様に各州のサッカー協会が運営していましたが、しかしFIFAの指導により、FAMとリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)が国内クラブの民営化方針を2018年に打ち出しました。この民営化では国内1部リーグの全クラブは、州サッカー協会が直接、運営する方式から、クラブ運営会社を設立して行う方式へと移行することが求められ、同時に各クラブにU23、U21、U19の各年代チームの保持が義務付けられたことから、その運営も州サッカー協会から各クラブへ移っていました。

それまでは州政府から州サッカー協会に運営資金が提供されていましたが、運営元がクラブ運営会社となったことから、州政府からの資金提供が途絶えただけでなく、新たに保持することになった下部組織の運営費用も膨らみました。また民営化直後に新型コロナ禍となり、多くの州政府がコロナ対策で臨時の出費が必要となったこともあり、サッカークラブ運営資金もコロナ対策に流用されるなどの事態も起こりました。さらにこの間はリーグ戦は開催されたもののほぼ1シーズンを通して無観客試合で行われたことにより入場料収入も得られず、マレーシアではこの時期から多くのクラブで給料未払い問題が表面化するようになっていました。

FAMのユソフ・マハディ副会長は、複数のクラブで下部組織のチームでも給料未払い問題が起こっていることは承知していると話し、問題解決のために複数の案を検討中だとしています。そしてその検討中の案の一つが、U21チームとU19チームを各州サッカー協会の運営に戻すことだとしています。

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クラブ民営化を進める際にFAMは、草の根レベルでの育成や州内のコミュニティーリーグなどサッカー人気を維持するための役割は各州サッカー協会が担い、プロクラブは民営化し、プロ選手を育成する下部組織も運営するという棲み分けをしたはずでしたが、今回明らかになったのは、給料未払い問題の根本原因究明に取り組むのではなく、とりあえず各クラブの経済的負担を軽減する(そして州サッカー協会の負担を増やす)というなんとも近視眼的な対応です。前述のクラブライセンス交付の規定違反も含め、国のサッカーのトップであるFAMへの信用はかなり揺らいでいるいるように感じます。

前タジキスタン代表監督のペタル・セグルトが空席のマレーシア代表監督に関心

7月16日にキム・パンゴン前監督が突如辞任を表明したマレーシア代表は、当面はコーチのポー・マルティ・ヴィンセント監督代行が指揮を取ることが決まっていますが、新たな監督の座に前タジキスタン代表監督のペタル・セグルト氏が関心を示していると、サッカー専門サイトのマカンボラが伝えています。

代表チームの今後の予定は、9月に予定されているムルデカ大会、そして11月に開幕する東南アジアサッカー連盟(AFF)選手権と続いており、ムルデカ大会はヴィンセント監督が代表の指揮を取ることは決まっています。

クロアチア出身のセグルト氏は57歳で、2022年3月から今年1月のアジアカップまでタジキスタン代表監督を務め、タジキスタン代表をアジアカップ初出場に導くと、そのままベスト8に進出させています。またこの結果により、タジキスタン代表はFIFAランキング99位と最高位を記録しています。

キム氏辞任のニュースは驚きだったと話したセグルト氏は、キム前代表監督とはピッチ内外で話をするような関係だったと述べ、FIFAランキングを154位から130位まで引き上げるなどキム前監督のマレーシア代表監督としての実績を高く評価しているとも述べています。さらにマレーシアのファンはとても友好的な印象があると述べ、機会があれば代表監督をしてみたいと話しています。

タジキスタン代表監督を契約満了で退任したセグルト氏は、ヨーロッパの複数のクラブから監督就任オファーを受けているが、自身の希望は代表チームの監督だとして、クラブ監督のオファーは受ける予定はないとも話しています。

マレーシアサッカー協会(FAM)からは連絡はないと話すセグルト氏は、FAMは自分の連絡先を意知っているはずだとして、もしオファーを受ければ積極的に検討したいとも述べています。

セグルト氏はタジキスタン代表の他、モルディブ代表でも監督を務めて経験があり、クラブレベルではPSMマカッサル(インドネシア)、SVリート、ヴィナーSC(いずれもオーストリア)などで監督経験があります。

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なお、セグルト氏はタジキスタン代表監督として、キム前代表監督率いるマレーシアと2度対戦し、いずれも勝利しています。1度目は2022年にタイで開催されたキングズカップで、このときはホストのタイをPK戦で破ったマレーシアと、トリニダード・トバゴを破ったタジキスタンが決勝で対戦し、レギュレーションタイムを0-0で終え、最後はPK戦3-0でタジキスタンが勝利しています。2度目は2023年のムルデカ大会で、再び決勝で相見えた両チームでしたが、この試合でもタジキスタンがホストのマレーシアを2-0で破り優勝しています。

トレンガヌはケガの治療が長引く昨季のチーム得点王マムートを放出

トレンガヌFCに在籍するクロアチア出身のFWイヴァン・マムートは、昨季はリーグ戦とカップ戦合わせてチームトップの17ゴールを挙げる活躍を見せましたが、今季はプレシーズンマッチで左アキレス腱を痛めると、治療のため母国に帰国していました。開幕から欠場が続いていたマムート選手がチームに再合流したのは先月6月3日でしたが、マレーシアへ戻って以降も試合出場がありません。

この状況についてトレンガヌFCのトミスラフ・シュタインブリュックナー監督は、これ以上マムート選手の回復を待てないとして、来月8月に開くトランスファーウィンドウで新たなFWの獲得に動く可能性があると、マレーシアの通信社ブルナマの取材に答えています。

「イヴァンは軽いトレーニングを始めてはいるが、まだ痛みがあるようで、トレーニングの強度を上げることに躊躇している。いつになったらプレーできるのかがわからない現状では、来月開くトランスファーウィンドウ期間中にセンターフォワードなど前線の選手を探さなければならないだろう。」と話したシュタインブリュックナー監督は、リーグ戦や国内カップ戦に加えて、東南アジアクラブ選手権「ショッピーカップ」にも出場することから、マムート選手に代わる新戦力獲得について既に経営陣とも話し合いを行ったことも明らかにしています。

2024/25シーズンFAカップ準決勝1stレグの結果とハイライト映像・連覇を狙うジョホールがロスタイムのゴールで辛勝勝・トレンガヌがホームで快勝

7月19日にマレーシアFAカップ準決勝の1stレグ2試合が行われ、ジョホール・ダルル・タジムFCとトレンガヌFCが勝利しています。ホームアンドアウェイ方式で行われるFAカップ準決勝2ndレグは、8月3日と4日に予定されています。なお決勝は8月24日となっています。
*試合のハイライト映像は、マレーシアンフットボールリーグ(MFL)の公式YouTubeより。

連覇を狙うジョホールがロスタイムのゴールで辛勝

マレーシアFAカップ2024/25 準決勝1stレグ
2024年7月19日@ダルル・アマン・スタジアム(クダ州アロー・スター)
クダ・ダルル・アマンFC 1-2 ジョホール・ダルル・アマンFC
⚽️ジョホール:オスカル・アリバス(22分)、ロメル・モラレス2(90+9分)
⚽️クダ:ハビブ・ハルーン(87分)
🟨クダ(0)🟨ジョホール(3)
MOM:アリフ・アイマン(ジョホール・ダルル・タジムFC)

連覇を狙うジョホールが、9分と長く取られたロスタイムに決勝点を挙げて先勝しています。

先発メンバーの中では最年少のアリフ・アイマンがキャプテンマークをつけたこの試合は、開始直後からジョホールがクダゴールに迫りますが、GKカラムラー・アル=ハフィズやクダDF陣の頑張りや、ジョホールのシュートミスなどもあり無得点のまま試合が進みます。しかし22分にヘベルチ・フェルナンデスからのパスを左サイドを抜け出したオスカル・アリバスに渡ると、飛び出したGKカラムラー・アル=ハフィズをかわしたアリバス選手がゴールを決めて、ジョホールが先制します。

この試合前まで今季8試合全勝、しかも34得点3失点のジョホールに対し、クダもソニー・ノルデを中心に反撃を試みますがゴールには至らず、前半はジョホールの1点リードで折り返します。

後半に入ると、さらにギアを上げたジョホールは追加点を狙いますが、クダが必死に防戦する中、87分に右サイドでフリーキックを得たクダは、ソニー・ノルデがファーサイドのエベネゼル・アシフアーへ。これをアシファー選手が頭で合わせますが、このシュートはジョホールGKシーハン・ハズミがパンチングで防ぎます。しかしそのこぼれ球に詰めていたハビブ・ハルーンが押し込んで、ついにクダは同点に追いつきます。

しかしこの試合はこれで終わりませんでした。90+9分に右コーナーキックから、ムリロ・エンリケが頭で合わせてファーサイドに流すと、走り込んできたロメル・モラレスがこれを押し込んでゴール!93分から出場の代表FWロメル・モラレスのゴールがこの試合の決勝点となり、ジョホールが決勝進出に一歩近づいています。

トレンガヌがホームで先勝

マレーシアFAカップ2024/25 準決勝1stレグ
2024年7月19日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌFC 3-2 スランゴールFC
⚽️トレンガヌ:サファウイ・ラシド(30分)、ヌリロ・トゥクタシノフ(35分)、イスマヒル・アキナデ(70分)
⚽️スランゴール:アルヴィン・フォルテス(39分)、ノー・アル=ラワブデ(48分)
🟨トレンガヌ(0)、🟨スランゴール(3)
MOM:ヌリロ・トゥクタシノフ(トレンガヌFC)

昨年に続きベスト4へ進出した両チームですが、昨年の準決勝では、トレンガヌはKLシティ相手に0-0で引き分けた後にPK戦で敗れ、スランゴールはJDTに0−4と敗れています。(昨年はホームアンドアウェイ方式ではなく、決勝まで全ての試合が一発勝負のトーナメントでした。)トレンガヌにとっては2022年以来2年ぶり、スランゴールにとっては2018年以来6年ぶりの決勝進出を目指します。

先制したのはホームのトレンガヌでした。右サイドのペナルティエリア外側でフリーキックを得たトレンガヌは、得意な位置からサファウィ・ラシドが左足を一閃するとボールはそのままゴールインします。これぞサファウイ・ラシド!というゴールは、スランゴールGKサミュエル・サマヴィルも全く反応できない完璧なシュートでした。

トレンガヌはさらにその5分後にはペナルティエリアの外からヌリロ・トゥクタシノフがシュートを放つと、これがスランゴールDFに当たって角度が変わり、GKサマヴィルがこれまた反応できず、リードを広げます。しかしスランゴールも39分、右サイドを切れ込んだムカイリ・アジマルからのクロスをアルヴィン・フォルテスが押し込んで1点を返して前半を終了します。

後半に入ると直ちにスランゴールが追いつきます。48分にゴール前の混戦からのクリアボールを走り込んできたノー・アル=ラワブデが豪快に蹴り込んでゴール!試合は振り出しに戻ります。しかし70分にはこの試合のMOMとなったヌリロ・トゥクタシノフがゴール前のイスマヒル・アキナデへ絶妙な浮き球のクロスを上げると、スランゴールDFに競り勝ったヘディングシュートがゴールへ。このクロスに飛び出しかけたGKが戻れず、ボールはそのままゴールへ吸い込まれ、これが決勝点となりトレンガヌが先勝しています。

7月23日のニュース・アセアンU19選手権-マレーシアはシンガポールに勝利しC組首位をキープ・給料未払い問題はU21やU19チームにまで広がる-少なくとも5チームで給料未払いが明らかに・韓国人代理人が同じ韓国出身の「代理人」による詐欺をMリーグクラブに警告・地元紙がジョホールのSNSをフォローするマレーシアにルーツのある選手を特集-今後の代表入りも期待できる?・

アセアンU19選手権-マレーシアはシンガポールに勝利しC組首位をキープ

インドネシアのスラバヤで開催中の東南アジアサッカー連盟(AFF)U19選手権は、グループステージ第2節が行われ、前回2022年大会優勝のマレーシアU19代表はシンガポールU19代表を5−0で破り、連勝しています。

フアン・トーレス・ガリド監督率いるマレーシアU19代表は、初戦のブルネイU19代表戦では11−0と圧勝しており、この日、そのブルネイU19代表を6-0で破ったタイU19代表とは勝点で並んだものの、得失差でC組の首位を守っています。

第2節を終えてA組はインドネシアが勝点6で首位、2位は東ティモールで勝点3ですが、両チームの得失差が9であることから、このA組はインドネシアが勝ち抜けることがほぼ確定しています。また、B組は首位のオーストラリアが勝点6、2位のミャンマーが勝点2となっており、オーストラリアが準決勝進出を決めています。C組は最終節でマレーシアとタイが対戦しますが、この試合に負けても、よほどの大敗を喫しない限りは各組2位チーム中の最高成績となりそうなので、準決勝に進出することになりそうです。

2018年のこの大会でもボヤン・ホダック監督(現インドネシア1部プルシブ・バンドン監督)のもとで初優勝をはたしているマレーシアU19代表は、7月25日にはグループステージ最終節第3節で首位突破を賭けてタイU19代表と対戦します。

給料未払い問題はU21やU19チームにまで広がる-少なくとも5チームで給料未払い

このブログでも連日取り上げているKLシティFCをめぐる給料未払い問題ですが、トップチーム以外でも給料未払い問題が発生していると、マレーシア語紙ハリアン・メトロが報じています。

マレーシアサッカー協会(FAM)のモハマド・フィルダウス副会長は、マレーシアリーグに所属するクラブのU21チームが出場するプレジデントカップやU19チームが出場するユースカップでも、給料未払いとなっているチームがあり、そういったチームからの訴えがFAMに届いていることを明らかにしています。

フィルダウス副会長はハリアン・メトロの取材に対して、複数のクラブがU21やU19チームの運営を外部の人間に任せていることが、給料未払い問題を引き起こしていると述べ、その外部の人間が運営から手を引いた結果、未払いとなっている給料を本来のオーナーが支払う義務が生じていると説明しています。

現時点で5つのU 21およびU19チームから給料未払いの報告を受けていると述べたフィルダウス副会長は、この問題がマレーシアサッカーにとって深刻であると説明しています。

「給料未払いとなっているのは守られるべき若い選手たちであり、この国のサッカーの将来を担う支援が必要な次世代の選手たちである。このことから、給料未払いを続けるクラブに対しては、躊躇せず厳しい処分を課すことになるだろう。また外部の者にU 21やU19チームの運営を任せているクラブには、それが間違っていることを指摘したい。第一審機関が国内クラブライセンスを交付する際の条件には、U21やU19のチームを持つことが義務付けられている。それを怠り、外部に運営を任せていることが給料未払い問題の根源にある。」

またプレジデントカップやユースカップの試合中に頻繁に小競り合い・乱闘が起こっている問題についても、フィルダウスFAM副会長は、給料が未払いとなっていることによる日々の生活でのストレスが原因であると述べています。

「(プレジデントカップやユースカップでプレーする)大半の選手は*B40出身であることを忘れてはならない。給料が払われなければ、ピッチ上で正しい判断ができなくなることもあるのは当然だ。(給料未払いは)選手の日々の生活に直接関わるからこそ、この問題は深刻なのだ。」
*B40とは、Botom 40、つまり国内全体の下位40%にあたる低所得世帯で、マレーシア政府統計局の発表では2022年時点でこのB40の平均月収は3,401リンギ(およそ11万4000円)。

韓国人代理人が同じ韓国出身の「代理人」による詐欺をMリーグクラブに警告

マレーシア語メディアのマジョリティは、マレーシアスーパーリーグのクラブを相手に選手獲得に関する詐欺を働こうとしている韓国人代理人がいると、同じ韓国人代理人が注意を呼びかれていると伝えています。

韓国人レオ・チョン(Leo Jeong)氏は、昨季ペラFCでプレーしたソ・ソンウン(現韓国3部FC木浦)や今季ペラFCでプレーするイ・テミン、クランタン・ダルル・ナイムFCでプレーするキム・リグァン、ぺ・キョンファンなどの代理人を務めていますが、そのレオ氏が韓国人代理人がマレーシア国内で悪質な行為を行なっていると述べています。

「私はマレーシアのサッカーファンに伝えなければならないことがある。現在、複数の『韓国人代理人』がマレーシアで不正行為を行なっている。実際には彼らは代理人の資格を持たず、。韓国人コーチや韓国人選手が巨額を騙し取られている。マレーシアのサッカー関係者にはパク(Park)とチョン(Jung)という名の人物には気をつけてもらいたい。」

既に多くの被害者から相談を受けていると話すレオ氏は、このような状況が続けば、韓国人選手はマレーシアスーパーリーグでプレーすることに躊躇する可能性があると話しています。

地元紙がジョホールのSNSをフォローするマレーシアにルーツのある選手を特集

昨日のこのブログでは、レアル・マドリード下部組織出身のGKディエゴ・アルトゥーべは、母方にマレーシア人がいることからマレーシアパスポートを取得済みで、8月に開く今年2度目のトランスファーウィンドウ期間にジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)に加入する可能性があるという記事を取り上げました。

この続報として、マレーシア語メディアのマジョリティは、JDTのSNSをフォローし、かつマレーシアにルーツを持つ、国外でプレーする選手を3名紹介しています。今季のACLエリート出場が決まっているJDTは、国内リーグでは10連覇中ですが、ACLでは一昨年のベスト16進出が最高位であることから、その先を目指してこれらの選手の獲得に動く可能性があります。さらにこれらの選手はマレーシア人ということで代表入りも期待できることから、代表の教科にも繋がりそうです。

  1. ワン・クザイン・ワン・カマル

今季はメジャーリーグサッカー(MLS)のセントルイス・シティSCのリザーブチーム、セントルイス・シティSC2でプレーするDMFワン・クザイン・ワン・カマルは、アメリカ合衆国イリノイ州生まれで、米国U17代表合宿参加経験がある一方で、両親がマレーシア人であることから、マレーシアU19代表やU23代表合宿にも招集経験があります。(ただしいずれも試合出場なし)

25際のワン・クザイン選手は、トップチームのセントルイス・シティSCに昇格できなかった際には、スランゴールFCなど一時はマレーシアのクラブとの契約が噂されていたこともありましたが、今季は米国3部リーグに該当するMLSネクストプロリーグで、14試合に出場し、3ゴールを挙げています。

ワン・クザイン選手は、JDTの複数の選手やオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下のSNSもフォローしているということで、マジョリティーはJDT加入が濃厚であるとしています。

なお4歳年下の弟のワン・クズリ・ワン・カマルもアメリカのセミプロリーグでプレーしている一方で、12歳年上の兄、ワン・ファイサル・ワン・カマルはマレーシアの現職下院議員です。

  1. サミュエル・ボーン

アイルランド1部のシェルボーンFCでプレーするセンターバックのボーン選手はサラワク州クチン生まれの26歳です。身長187cmのボーン選手は2017年には当時在籍していたシャムロック・ローヴァーズFCで、UEFAヨーロッパリーグで4試合に出場しています。

父親は1997年から1998年にかけてマレーシアリーグのサラワクFA(当時)でプレーした英国出身の外国籍選手ビリー・ボーンで、1997年シーズンには、サラワクFAはマレーシアリーグで優勝を飾っています。その後はシンガポールでプレーを続け、2001年にはゲイラン・ユナイテッドFC(現ゲイラン・インターナショナルFC)、2003年にはホーム・ユナイテッドFC(現ライオン・シティ・セイラーズFC)で、それぞれシンガポールリーグ優勝を果たしています。

このボーン選手もJDTのインスタグラムをフォローしているということですが、ボーン選手はサラワク州クチンで生まれたものの、両親ともマレーシア人ではありません。しかし、マレーシアは出生した国の国籍が付与される「出生地主義」を採用しており、マレーシアで生まれた子供は、両親いずれもマレーシア人でなくとも、マレーシア国籍を有することになります。英国の国籍を持つボーン選手ですが、英国は二重国籍を認めている点も有利に働き、その気になればマレーシアのパスポートの取得は容易かもしれません。

  1. ダニッシュ・ハアディ・ペサンティ

既にJDTのU21チーム、JDT IIIでプレーしているMFダニシュ・ハアディ・ペサンティは、既にU21チームのリーグ戦であるプレジデントカップにも出場しています。 イタリア人の父とマレーシア人の母を持つダニシュ選手はイタリアのジェノヴァ生まれの19歳で、地元であるセリエAのサンプドリアの下部組織で12歳までの4年間を過ごした後、セリエDのFCヴァードに移籍し、そこから6部のアレンツァーノに期限付き移籍していました。先月6月からはJDT IIIでプレーしており、トップチームのJDTでの練習に参加する様子も目撃されています。

7月22日のニュース・アセアンU19選手権-マレーシアはブルネイに大勝で好発進・連邦直轄地相-KL市役所にはKLシティFCへ運営資金提供の義務なし・サッカー協会事務局長-政府からの1億7000万円の割り当ては代表チーム強化が目的・第一審機関がKLシティFCのクラブライセンス再検討に着手-シーズン途中での剥奪の可能性も・ジョホールがACLエリート’に向けてRマドリー出身のスペイン系帰化選手獲得か

アセアンU19選手権-マレーシアはブルネイに大勝で好発進

東南アジアサッカー連盟(AFF)U19選手権がインドネシアのスラバヤで開幕し、前回2022年大会優勝のマレーシアU19代表は初戦でブルネイU19代表を11−0で破り、連覇へ好スタートを切っています。

フアン・トーレス・ガリド監督率いるマレーシアU19代表は、開始2分でG・パヴィトラン(ジョホール・ダルル・タジムFC II、JDT II)のゴールで先制すると、 その後は17歳のアビド・サファラズ・ロザイディ(JDT IV)の2ゴールやダニシュ・ハキミ・サハルディン(JDT II)、ハイカル・ダニシュ・ハイゾン(スランゴールFC II)などのゴールで前半を6−0で折り返すと、後半にもイザット・ムハマド・シャヒルやザミルル・ハキム(いずれもスランゴールFC III)やアミル・ファルハン(スランゴールFC II)名護のゴールで11点を挙げて大勝しています。

2018年のこの大会でもボヤン・ホダック監督(現インドネシア1部プルシブ・バンドン監督)のもとで初優勝をはたしているマレーシアU19代表は、本日7月22日に所属するC組第2節で、初戦でタイU19代表に1−2で敗れているシンガポールU19代表と対戦し、7月25日にはグループステージ最終節第3節でタイU19代表と対戦します。

連邦直轄地相-クアラ・ルンプール市役所にはKLシティFCへ運営資金提供の義務なし

クアラ・ルンプール市役所(DBKL)は、クアラ・ルンプールサッカー協会(KLFA)及びKLシティFCに対して、運営資金を提供する義務を負うものではないと、連邦直轄地省のザリハ・ムスタファ大臣が明言しています。

クアラ・ルンプールは他の州とは異なり、プトラ・ジャヤ、ラブアンとともにマレーシアの連邦直轄地で、政府の連邦直轄地省の管轄となっています。クアラ・ルンプール市役所もこの連邦直轄地省傘下に入っており、市長は選挙ではなく政府が任命します。(なお、マレーシアではクアラ・ルンプール以外でも首長選挙は行われず、州議会や市議会の最大会派から選ばれます。)

DBKLを管轄する連邦直轄地省のザリハ大臣は、KLFA、KLシティFCともにどちらも独立した組織であり、DBKLと公式な繋がりは一切ないという声明を発表しています。

「DBKLの収入の大半は固定資産税と住民税であり、その収入を正しく使うことはDBKLが負う責任であり、社会保障や医療、教育といったものや、クアラ・ルンプール市民の生活の質や幸福度を高めるために使われるべきである。」

自身も元連邦直轄地大臣でもあり、今年3月までKLFAの会長を務めたカリド・サマド氏はDBKLの年間収入26.8億リンギ(およそ901億円)の0.5%をKLFAとKLシティFCの運営に当てて欲しいと述べていましたが、ザリハ連邦直轄地相はこのカリド氏の要望に応える形で発表されたものです。

ザリハ連邦直轄地相は、DBKLはこれまでKLFAとKLシティFCが行ってきたクアラ・ルンプールのサッカーの発展への寄与について感謝するとともに、KLシティFCが残してきた素晴らしい結果から、クラブが今後さらに発展していく可能性があるだろうとも述べています。

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マレーシアスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)がFIFAの指導を受けて進めてきたクラブの民営化は、それまでは上記のクアラ・ルンプール市役所(DBKL)や各州政府からの公金による資金提供を受けて運営されてきた国内プロクラブを、民間企業のスポンサーからの資金によって運営しようという大改革でしたが、ここまでは、ジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が自身の財産を注ぎ込んで運営しているジョホール・ダルル・タジムFC以外は民営化できているとは言い難い状況です。給料未払いが起こっていないクラブも、州政府からの公金投入はなくとも、州政府が運営する会社をスポンサーにつけるなど、全く独立しているとは言い難い状況です。KLシティFCも、DBKLからの直接的な支援はなくとも、今季の胸スポンサーは、2024年にDBKLが進めている「低炭素排出共同体プログラム」のロゴをつけていることから数百万リンギ(1リンギはおよそ33円)がDBKLからKLシティFCにスポンサー料として支払われているのは明らかです。

サッカー協会事務局長-政府からの1億7000万円の割り当ては代表チーム強化が目的

今年1月にアンワル・イブラヒム首相が政府予算からマレーシアサッカー協会(FAM)に割り当てると述べた500万リンギ(およそ1億6500万円)について、この割り当ては代表チームを対象とした割り当てであり、他の目的には使用しないと、FAMのノー・アズマン・ラーマン事務局長が述べています。

ノー・アズマンFAM事務局長の発言は、今年3月までクアラ・ルンプールサッカー協会(KLFA)の会長を務めた、カリド・サマド氏が給料未払い問題に苦しむKLシティFCに対して、この500万リンギの一部を割り当てて欲しいという要求に対しての回答として述べられたものです。

カリド氏は、今年1月にカタールのドーハで行われたアジアカップに出場したマレーシア代表に6名の選手が選出されたKLシティFCの窮状に対して、FAMの支援がないことに失望すると発言し、政府割り当て金の一部を使って支援を求めています。

ノー・アズマンFAM事務局長は、FAMとマレーシアスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)は、KLシティFC以外に複数のクラブでも発生している給料未払い問題の解決するための支援方法を検討中だとした上で、給料未払い問題は、まずは当事者のクラブ自身が解決のために行動を起こす必要があると述べています。

第一審機関がKLシティのクラブライセンス再検討に着手-シーズン途中での剥奪の可能性も

7ヶ月に及ぶ給料未払いが起こっているKLシティFCに、新たな問題が見つかっています。英字紙スターによると、KLシティFCは昨年2023年2月以降、従業員積立基金(EPF)の納付を行なっていなかったことが明らかになりました。このEPFは、従業員側が給料の11%を、雇用者側が同12%または13%を納付し、55歳以降には積立額プラス運用益を引き出すことができる積み立て年金制度です。

マレーシア国民にはEPF納付の義務がある(外国人労働者は納付義務はないが納付を選択することも可能)ことから、昨年2月からEPFが納付されていないことは労働法に違反しているにもかかわらず、国内クラブライセンスを交付する第一審機関(FIB)は2024年シーズンの国内クラブライセンスがKLシティFCに交付しています。

クアラ・ルンプールサッカー協会(KLFA)のサイド・ヤジド副会長は、給料未払いに加え、EPF未納付という事実があるにもかかわらず、マレーシアサッカー協会から委託されてクラブライセンス審査を行なっているマレーシアンフットボールリーグ(MFL)の第一審機関(FIB)が、どのようにしてKLシティFCに今季のスーパーリーグに出場が可能となる国内クラブライセンスを交付したのかについての回答を求めています。

「未払い給料問題を抱え、不安定なクラブが、審査をどのようにパスし、国内クラブライセンスを交付されたのかの説明をFIBに求めたい。EPFは昨年2月から未納付で、総額が71万9000リンギ(およそ2420万円)という巨額が未納付となっていることを知って驚いた。」

KLシティFCを運営するKLユナイテッドFC社の理事でもあるサイド・ヤジドKLFA副会長は、FIBがどの書類を審査し、国内クラブライセンス交付に至ったのかの説明を求めるとしています。さらにEPFの未納付については、選手の誰一人として不満も述べず、マレーシアプロサッカー選手会(PFAM)に訴え出ることもしていないことから、選手の姿勢にも疑問を持っていると話しています。

昨年シーズンオフにはEPF未納付を理由にクランタンFCが今季のクラブライセンスが交付されず、また今季開幕前にはそのクランタンFCに代わりスーパーリーグ昇格の候補となっていたプルリス・ユナイテッドも同様の理由でクラブライセンスを交付されませんでした。

一方、FIBは声明を発表し、KLシティFCへの国内クラブライセンス交付は、提出された書類を審査した結果であると説明しています。FIBのシーク・モハマド・ナシル議長は、EPFの未納付がないことを証明する文書もKLシティFCから受け取っており、EPFからも未納付がないことを示す文書を受け取っているとし、FIBは正規の手続きに則り、厳格な審査を行った結果、KLシティFCにクラブライセンスを交付したと説明しています。 その上で、FIBはクラブライセンス交付に関わる重要な問題だとして、直ちに再調査に取り掛かるとしています。

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これまでメディアに登場していなかったKLFAのサイド・ヤジド副会長は、今月初旬にKLシティFCの給料未払い問題が7ヶ月に及ぶことは知らなかったと発言しています。KLシティFCの運営会社、KLユナイテッドFC社にはかつては理事が3名いましたが、現在はこのサイド・ヤジド氏ひとりですが、スタンリー・バーナードCEOからは未払い給料が7ヶ月にも及ぶ話は聞いたことがなく、KLFAの理事会でもそんな説明は受けていなと話しており、逆にサイド・ヤジド氏は、KLユナイテッドFC社やKLFAで何をしていたのかが気になります。

ジョホールがACLEに向けてRマドリー出身のスペイン系帰化選手獲得か

レアル・マドリードの下部組織出身のGKディエゴ・アルトゥーべが、現在マレーシアスーパーリーグ10連覇中のジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)へ加入する噂があると、複数のサッカー専門サイトが伝えています。

24歳のアルトゥーべ選手はスペイン2部のアルバセテ・バロンピエとの契約が終了しており、移籍への障害はないということです。

188cmのアルトゥーべ選手はマドリード出身で、レアル・マドリードの下部組織を経て2020/21シーズンはレアル・マドリード・カスティージャでプレーすると、2021/22シーズンはCFフエンラブラダに期限付き移籍し、22/23シーズンからはアルバセテ・バロンピエでプレーしていました。

Transfermarktでは現在無所属となっているアルトゥーべ選手は、母方にマレーシア人がいることから既にマレーシアのパスポートを入手済みということで、8月26日から9月22日まで開く今年2度目のトランスファーウィンドウでJDTに加入すれば、外国籍選手枠とは無関係にプレーできるだけでなく、そのまま代表入りも考えられます。

7月20日のニュース・キム前代表監督-「危険」発言は自身の英語力の拙さによるもの・契約を破棄して辞任したキム前監督にサッカー協会は1億円超えの賠償金支払いを求める・サッカー協会会長はヴィンセント監督代行へのサポーターの支援を求める・パラリンピック協会会長のビジネスマンがKLシティ買収に名乗り

キム前代表監督-「危険」発言は自身の英語力の拙さによるもの

7月16日に突如、マレーシア代表監督を辞任したキム・パンゴン監督が、退任発表記者会見中に退任の理由を質問された際に「それをこの席で明らかにするのは『危険だ』」と発言しました。これに対して、ジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)のオーナーで前マレーシアサッカー協会(FAM)会長のジョホール州皇太子、トゥンク・イスマイル殿下を筆頭に、その「危険」が何を指すのか真意を問う声が上がっていましたが、キム前監督は、自身の拙い英語が誤解を招いた原因であると説明しています。

XユーザーのリマウXIによると、その後、リマウXI氏も同席する中で、キム前監督は、FAMのユソフ・マハディ副会長とともにイスマイル殿下と面会したということです。そしてその席上で「危険」の意味を問われると、自身の英語力の拙さが原因であったとイスマイル殿下に説明したことを明らかにしています。キム前監督はマレーシア代表について、戦略的な部分についてはさらに調査を進める必要があるが、その詳細をメディアの前で明らかにすることは適切でないと考えた結果、「危険」という表現を使ったと、イスマイル殿下に説明したということです。

キム前監督は2025年12月まで代表監督としての契約をFAMと結んでいましたが、7月16日付で代表監督を辞任することを発表しています。

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クアラ・ルンプール市内のホテルに滞在していたイスマイル殿下は、キム前代表監督から説明を受けた後、自身のSNSに投稿しています。韓国の一部メディアがキム前代表監督は、洪明甫監督が韓国代表監督に就任したことで空席となっている韓国リーグ王者の蔚山現代監督就任の可能性を報じていることもあり、「おそらく(マレーシア代表監督よりも)魅力的なオファーがあったのだろう。もし本当に蔚山現代からのオファーであれば、幸運を祈る。これまでの貢献にも感謝したい。」と投稿しています。

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これを報じた英字紙ニューストレイツタイムズは、キム前監督がイスマイル殿下に直接説明したことでこの件は一件落着のように報じていますが、キム監督の意図したことは単なる戦略面のことではなく、マレーシアサッカーの暗部に触れるものではないかと考えるサポーターは少なくないでしょう。もちろん真相は闇の中で、キム監督の英語力の問題だっただけかも知れませんが、W杯予選前に招集したい選手が招集できない、FIFAデイズで思うような練習試合が組めない、などクラブに対して、サッカー協会に対しても少なからず不満はあったと予想されるキム前監督が、「立つ鳥跡を濁さず」(韓国にこの諺があるかどうかはわかりませんが)で、辞任の際に波風立てず、丸く収めようとしたと勘ぐりたくもなります。

契約を破棄して辞任したキム前監督にサッカー協会は1億円超えの賠償金支払いを求める

7月16日に辞任を発表したキム・パンゴン前マレーシア代表監督に対して、マレーシアサッカー協会(FAM)は賠償金316万リンギ(およそ1億700万円)を請求することが明らかになったことを、スポーツ専門サイトのアストロ・アリーナが報じています。

FAMのマハディ・ユソフ副会長は、17ヶ月の契約期間を残して辞任したキム前監督のこれまでの貢献を考慮し、請求を急くつもりはないと述べる一方で、今後はこの問題の法的解決に向けてFAM理事会が開かれると述べています。

サッカー協会会長はヴィンセント監督代行へのサポーターの支援を求める

7月16日に行われたキム前監督の辞任会見には、雇用主のマレーシアサッカー協会(FAM)のトップでもあるハミディン・アミン会長が同席していませんでした。これはハミディン会長がパリオリンピックに出場するマレーシア選手団の団長として現在、自転車チームが合宿を行なっているスペインに滞在中だからでした。英字紙ニューストレイツタイムズは、突然の辞意を伝えられたハミディン会長は何度も翻意させようと説得したものの、キム前監督の辞任の決意が固いことを知ると失望した述べる一方で、ちょうど休暇で母国スペインに戻っていたポー・マルティ・ヴィンセント監督代行と早速、スペインのマヨルカで面会して今後の予定について話し合いを行ったと報じています。ヴィンセント監督代行は、キム前監督の元で代表チームのコーチを務めていましたが、キム前監督辞任により監督代行となることがFAMから発表されています。

さらにハミディン会長は、ヴィンセント監督代行がマレーシア代表をさらなる高みへと引き上げられるよう、サポーターからの支援を求めていると話しています。

予選突破を経て43年ぶりにアジアカップ出場を果たすなど、キム前監督のもとでマレーシア代表はFIFAランキング154位から一時は130位までランクアップ(現在は134位)するなど躍進したマレーシア代表に対するキム前監督の貢献は決して忘れられないだろうと話したハミディン会長は、優秀な指導者は一箇所に長く止まらないのはサッカー界の常識であるとして、後任のヴィンセント監督代行が指揮するマレーシア代表に対してもこれまでと変わらない支援をサポーターから求めたいと話しています。

ヴィンセント監督代行の初仕事は9月に予定されているムルデカ大会で、そこで良い結果を残すことができれば、11月の東南アジアサッカー連盟(AFF)選手権「三菱電機カップ」でも式を取る可能性があります。

ヴィンセント監督代行はキム前監督の路線を継承

新たに就任したポー・マルティ・ヴィンセント監督代行は、残ったコーチ陣とともにキム・パンゴン前監督の指導方針を今後も一貫していくことを表明しています。マレーシアサッカー協会(FAM)のハミディン・アミン会長とスペインのマヨルカで会談したヴィンセント監督代行は、自身を信じて監督代行に任命したハミディン会長に謝意を述べるとともに、自身と残ったコーチ陣がマレーシア代表を更なる高みへの引き上げる自信があるの述べています。

これを報じた英字紙ニューストレイツタイムズの記事によれば、ヴィンセント監督代行は、ハミディン会長との会談の中で、代表チームの一貫した方向性を1年や2年という単位ではなく、より長いスパンで考えることで意見が一致したと話しているということです。

バルセロナU18チームのコーチなどを務めたヴィンセント監督代行は、一緒に働く機会を与えたくれたキム前監督に感謝の言葉なども述べているということです。なおマレーシア代表のコーチ陣に加わる以前にも、ヴィンセント監督代行は、キム前代表監督が本稿代表の監督時代にコーチ陣の一人でした。

パラリンピック協会会長のビジネスマンがKLシティ買収に名乗り

このブログでも頻繁に取り上げているKLシティFCの給料未払い問題ですが、そのKLシティFCの買収に名乗り出た人物がいると英字紙ニューストレイツタイムズが報じています。

その人物とは、マレーシアパラリンピック委員会の委員長でもあるビジネスマンのメガット・シャーリマン・ザフルディン氏で、ニューストレイツタイムズの取材に対して、運営資金に関する問題を抱えるクラブの51%の株式を取得して、主要株主になる意思があることを表面しています。

KLシティFCは先週、発表していた5月と6月分の未払い給料の支払いについても、資金不足から実現できていません。

サッカーへの投資は初めてとなるシャーリマン氏ですが、既にKLシティFCのスタンリー・バーナードCEOと、KLシティFCを間接的に運営しているクアラルンプールサッカー協会(KLFA)のノクマン・ムスタファ事務局長へは買収条件などを文書で提出したことを明らかにしています。

FIFAやAFCが掲げる「インクルーシブフットボール」(年齢、性別、障がいの有無に関係なく、誰もが一緒に楽しむ、多様性を受け入れた包括的なサッカー)にもとづき、クラブの活性化と地域と一体化した運営を目指したいと話すシャーリマン氏は、KLシティFCを単なるサッカーチーム以上のものにするため、最終的にはマンチェスター・シティFCのエティハド・スタジアムやバイエルン・ミュンヘンFCのアリアンツ・アリーナのような地域社会が誇れるようなホームスタジアムの建設も検討しているとしています。

7月18日のニュース・給料7ヶ月未払いのKLシティFCがリーグに支払減額を泣きつく・KLシティFCキャプテンは分割支払いに条件付きで合意・KLシティFCの給料未払い問題は政争が原因-前KLサッカー協会会長

給料7ヶ月未払いのKLシティがリーグに支払減額を泣きつく

昨年12月以降の7ヶ月にわたる給料未払いが報じられているKLシティFC。このKLシティFCを間接的に運営するクアラルンプールサッカー協会(KLFA)のノクマン・ムスタファ事務局長は、マレーシアスーパーリーグ(MSL)を運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)に対して、リーグが開幕していなかった今年1月から3月までの給料について、支払額を減額することを認めて欲しいと要求していると、英字紙ニューストレイツタイムズが報じています。なお今季のMSLは、春秋制から秋春制への移行措置として、従来の1月/2月ではなく、5月に開幕しています。

ノクマン事務局長は、リーグ開幕が遅くなったことで、入場料収入などがない1月からの数ヶ月について給料の未払いが発生し、その結果未払いの総額が膨れ上がっていると説明しています。

「今季は従来のシーズンと異なっていること、さらに例えば月給が6万リンギの選手には、リーグ開幕前の期間についてはその半分を支払うことを了承して欲しいことを、MFLがクラブに代わって選手たちに説明してくれれば、それが大きな助けになる」と述べたノクマン事務局長は、MFLが数シーズンかけて秋春制に移行してくれれば、このような問題を起こらなかったと、「恨み節」も付け加えています。

また未払い給料の中、5月と6月の給料については、支払いに当てる資金が来週までに確保できることをKLシティFCのスタンリー・バーナードCEOを明らかにしており、残る5ヶ月分についても、分割して年内に支払いを完了することは選手たちと同意済みであると説明し、後は念書に、選手らがサインするだけの状況であると、ノクマン事務局長は述べています。

KLシティFCキャプテンは分割支払いに条件付きで合意

未払い給料の分割による支払いについては、KLシティFCのキャプテン、パウロ・ジョズエもコメントしており、分割払いという方法には同意するものの、その具体的な内容については書面で内容を確認する必要があると述べています。

2017年からKLシティFCでプレーするジョズエ選手は、35歳ながら代表でも主力としてプレーすることから、給料未払い問題を抱えるチームを早晩去るのではないかと言われていますが、スポーツ専門サイトのアストロアリーナの取材に対しては、「(チーム残留について)自分は全く問題ない。何度も述べているように、チームが困窮していても、自分が愛するチームをそれを理由に去るつもりはなければ、他のチームに移籍するつもりもない。」と述べています。

その上で、未払い給料を分割で支払うことには同意するが、その具体的な内容を確認する必要があると述べています。

「自分は2年契約を結んでいるが、もしチームが(金銭的な)問題を抱えているのであれば、給料減額に応じる用意もある。大事なことはチームが未払い給料を完済するという責任を果たすつもりがあるがどうかを示してくれれば良い。」と寛容な発言をしています。

KLシティの給料未払い問題は政争が原因-前KLサッカー協会会長

KLシティFCを間接的に運営するクアラルンプールサッカー協会(KLFA)の会長職を2019年から務め、今年3月に辞任したカリド・サマド氏は「隠れた手」がKLシティFCが受け取るはずの資金が渡ることを阻止していると主張しています。

英字紙ニューストレイツタイムズによると、カリド・サマド氏は、KLシティFCが将来的に「隠れた手」の影響で解体の恐れがあると懸念しています。KLシティFCの本拠地があるクアラ・ルンプールは、スランゴールやジョホールといった州とは異なり、マレーシア政府の連邦直轄地省の管理下にあります。政治とサッカーが密接に結びつくマレーシアでは、連邦直轄地相がそのままKLFA会長に就任することが慣例化しており、2018年に連邦直轄地相となったカリド氏は、2019年にKLFAの会長に就任しています。

2020年の内閣改造で連邦直轄地相を交代した後もカリド氏はKLFAの会長として残り、在職中のKLシティFCは、2021年マレーシアカップ優勝、2022年AFCカップ(現ACL2)準優勝、2023年FAカップ準優勝という成績を残してきました。しかし、自身がKLFA会長のままでは、「隠れた手」がチームへの資金提供を妨げることを知り、辞任することを決めたと説明しています。

「私は3月に辞任したが、これは選手たちに給与が支払われ、KLシティFCのリーグ参加に必要な国内クラブライセンスが取り消されないようにするためだった。その後、2023年の未払い給与を解消するためにクアラルンプール市役所(DBKL)から300万リンギ(およそ1億円)が与えられるはずだった。」

「しかし現在まで、チームは(今シーズンのために)1セントも受け取っていません。ある個人が(KLFA)会長になることを熱望していると聞いているが、現在もそのポストは空席のままであり、その人物がKLFA会長にならない限り、クラブには1セントも与えられないだろう。」

「こういった政治的な駆け引きために、KLシティFCの状況はますます困難になっており、KLシティFCの選手たちが政争の犠牲者になっている。私は非常に失望している。私が辞任すれば、資金がクラブに提供されると約束されていたが、それは実現していない。」

「私はこの問題をアンワル・イブラヒム首相およびザリハ・ムスタファ連邦直轄地相のに対して注意を喚起しており、速やかに解決策が見つかることを望んでいます。」

「この状況をこれ以上長引かせるべきではない。KLFA会長になりたがっている人々に望むことは、少なくとも選手たちを気遣ってほしいということだ。政治的な利益ではなくKLFAとKLシティFCを優先して欲しい。」とかリド氏は述べています。

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元国民信託党(Amanah)のカリド氏(2020年の総選挙で落選)が3月に辞任して以来、KLFA会長不在の状態が続き、その後任には、チームの「後援者」でもある人民正義党(PKR)のファーミ・ファジル通信相が有力とされていましたが、ここに来て同じPKRの天然資源及び環境保持相のニック・ナズミ・ニック・アフマド氏も関心を示していると報じられるなど、混沌としています。国民信託党と人民正義党はいずれも政府与党連合に所属する政党ですが、与党内での議席数は国民信託党12に対して人民正義党38ということもあり、売名にもってこいのKLFA会長を既に国会議員でもないカリド氏が務めていたことが、人民正義党にすれば気に入らなかったのかもしれません。


2024/25シーズンマレーシアスーパーリーグ第5節の結果とハイライト映像(1)・谷川由来選手所属のクチンシティと佐々木匠選手所属のヌグリスンビランがそれぞれ今季初勝利、佐々木選手はマレーシア初ゴールも挙げる

3週間ぶりに再開したマレーシアスーパーリーグ(MSL)の第5節が7月12日から14日にかけて開催されています。第4節を終えて今季未勝利だったチームは3チームありましたが、その3チーム、谷川由来選手所属のクチンシティ、佐々木匠選手所属のヌグリスンビラン、そしてペナンが、いずれも今季初勝利を挙げています。

なお今季のMSLは13チームで編成されており、第5節はトレンガヌFCの試合はありません。また来週はFAカップ準決勝1stレグが行われるため、第6節は7月25日(木)から27日(土)に予定されています。
*試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグ(MFL)の公式YouTubeより。

クチンシティが今季初勝利

MSL2024/25 第5節
2024年7月12日@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンシティFC 2-0 PDRM FC
⚽️クチンシティ:ダニアル・アミル(分)、ジョーダン・ミンター(24分)
🟨クチンシティ(2)、🟨PDRM(3)
MOM:ジョーダン・ミンター(クチンシティFC)

開幕から3分1敗と未勝利ながらも、6月29日のFAカップではリーグ2位のスランゴールに黒星をつけるなど、徐々に調子を上げてきていたクチンシティがPDRMを下して、今季初勝利となる日本人選手対決を制しています。

クチンシティの先制点は開始2分でした。PDRMゴール近くで相手のミスからボールを奪うと、最後はジョーダン・ミンターから出たボールをダニアル・アミルが押し込んで、ホームのクチンシティがリードを奪います。しかし試合はPDRM優勢で進み、35分には、クチンシティの谷川由来選手が自陣ペナルティエリア内でファディ・アワドを足してPKを与えてしまいます。しかしエースのイフェダヨ・オルセグンのPKは冷静に反応したGKシャーリル・サアリが止めてゴールを許さず、前半は1-0のまま終了します。

後半に入っても、やはりPDRMが攻勢を強めますが、クチンシティが耐え凌ぐと、ロスタイムには、今度はPDRMのミャンマー代表DFチョー・ミン・ウーが自陣ペナルティエリア内でジョーダン・ミンターを倒して、PKとなります。このPKをジョーダン・ミンター自身が決めてリードを広げたクチンシティがそのまま勝利し、今季初勝利を飾るととともに、順位を8位から7位に上げています。

クチンシティの谷川由来選手は先発してフル出場しています。またPDRM FCの鈴木ブルーノ選手は先発して、70分に交代しています。

クダは連勝で6位浮上

MSL2024/25 第5節
2024年7月12日@ダルル・アマン・スタジアム(クダ州アロー・スター)
クダ・ダルル・アマンFC 3-0 クランタン・ダルル・ナイムFC
⚽️クダ:リザル・ガザリ(10分)、シャフィク・アフマド(58分)、ソニー・ノルデ(73分)
🟨クダ(1)、🟨クランタン(2)
MOM:ソニー・ノルデ(クダ・ダルル・アマンFC)

ここまで2勝2敗ながら、開幕前に給料未払い問題による勝ち点3を剥奪され、9位に留まっているクダですが、FAカップでは準決勝進出を決めるなど、6月以降は4勝1分0敗と好調が続いています。この試合でも、その勢いそのままに、クランタンの倍以上となる16本のシュートを放つなど、終始、試合を支配して快勝しています。

ヌグリスンビランは今季初勝利に加え今季初勝点

MSL2024/25 第5節
2024年7月13日@MPTスタジアム(パハン州テメルロー)
スリ・パハンFC 0-2 ヌグリスンビランFC
⚽️ヌグリスンビラン:バラトクマル・ラマルー(24分)、佐々木匠(90+3分PK)
🟨スリ・パハン(2)、🟨ヌグリスンビラン(2)
MOM:佐々木匠(ヌグリスンビランFC)

開幕直前にアズミ・アブドル・アジズ監督が新たに就任したヌグリスンビランは、開幕から3連敗で、今季未勝利のチームの中でもリーグで唯一、勝点が0でしたが、佐々木匠選手の1ゴール1アシストの活躍もあり、待望の初勝利を挙げています。

開始から両チームとも積極的に攻める展開となった試合は、ヌグリスンビランが24分に先制します。左サイドのペナルティエリアの外でフリーキックを得ると、佐々木匠選手はゴール前への速く低いクロスを蹴り込みます、これをゴール前のバラトクマル・ラマルーが押し込んで、今季リーグではチーム2点目となるゴールを決めて、ヌグリスンビランが今季初めてリードを奪います。しかしスリ・パハンも40分にPKを得ますが、これをステファノ・ブルンドがポスト上に大きく外して、同点とする好機を逃してしまいます。

ヌグリスンビランのリードで始まった後半は、スリ・パハンがギアを上げますが、ヌグリスンビランの守備陣が持ち堪えると、ロスタイムにはハイン・テット・アウンがスリ・パハンのペナルティエリアで倒され、ヌグリスンビランがPKを獲得すると、これを佐々木選手が右隅に蹴り込んで、マレーシア移籍初ゴールを決めます。リードを広げたヌグリスンビランはこのまま逃げ切って、今季初勝利を上げるとともに、今季初の勝ち点も獲得しています。なお、ヌグリスンビランの佐々木匠選手は先発して、フル出場しています。

ジョホールは開幕から5連勝

MSL2024/25 第5節
2024年7月13日@リカス・スタジアム(サバ州コタ・キナバル)
サバFC 1-3 ジョホール・ダルル・タジムFC
⚽️サバ:ガブリエル・ペレス(分)
⚽️ジョホール:ロメル・モラレス2(21分、44分)、ベルグソン・ダ・シルヴァ(90+3分)
🟨サバ(1)、🟨ジョホール(2)
MOM:ロメル・モラレス(ジョホール・ダルル・タジムFC)

ジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)は開幕からの連勝を5に伸ばしています。これまで下位チームとの対戦が続いていたJDTは、リーグ4位のサバと対戦。20分にロメル・モラレスのゴールで先制すると、44分には再びモラレス選手がゴールを決め、前半を2−0で折り返します。

前節終了後に、エースのラモン・マチャドが退団し、得点力低下が懸念されたサバでしたが、51分には、JDTのペナルティエリア内でパク・テスがマシュー・デイヴィーズに倒されると、このPKガブリエル・ペレスがゴールし、1点差に詰め寄ります。しかしサバは、ロスタイムに今度は逆にPKを与えてしまい、ベルグソン・ダ・シルヴァが再びリードを2点に広げるゴールを決めるとそのまま試合が終了し、サバはJDTに冷や汗をかかすことはできたものの、連勝を止めることはできませんでした。

ペナンも今季初勝利

MSL2024/25 第5節
2024年7月13日@ペラ・スタジアム(ペラ州イポー)
ペナンFC 2-0 ペラFC
⚽️クチンシティ:ネト・オリヴェリア(45+3分)、アリフ・イクマル・リザル(90+7分)
🟨ペラ(2)、🟨ペナン(2)
MOM:シーク・イズハン(ペナンFC)

開幕からの4試合で3分1敗、しかもわずか1ゴールだったペナンは、この試合では2ゴールを挙げて今季初勝利を飾っています。

前半ロスタイムにペナルティエリアの外ながらゴール正面でフリーキックを得たペナンは、ネト・オリヴェリアがポスト右隅に素晴らしいキックを直接決めて、先制します。

後半に入るとペラも好機を作りますが、その前にことごとく立ちはだかったのはこの試合のMOMにも選ばれたGKシーク・イズハンでした。逆にペナンは、後半のロスタイムにも自陣ゴール前からのロングボールを繋ぐと、最後はアリフ・イクマル・リザルがこれを蹴り込んで、ペナンが決定的となる2点目を挙げて勝利しています。

クラン渓谷ダービーはKLシティに軍配-スランゴールは首位ジョホールが遠のく2敗目

MSL2024/25 第5節
2024年7月14日@KLフットボールスタジアム(クアラ・ルンプール)
KLシティFC 1-0 スランゴールFC
⚽️KLシティ:ヨヴァン・モティカ(63分)
🟨KLシティ(5)、🟨スランゴール(3)
MOM:ヨヴァン・モティカ(KLシティFC)

試合前には昨年12月以降の給料が支払われていないことが報じられたKLシティが、ここまで3連勝中のスランゴールを相手に互角な勝負を見せ、63分に上げた虎の子の1点を守り切って、今季2勝目を挙げています。

スランゴールのニザム・ジャミル監督はここまで全ての試合に先発していたキャプテンでシンガポール代表のCBサフワン・バハルディンをスタメンから外し、5月26日以来の先発となるウズベキスタン代表CBウマル・エシュムラドフを代わりに起用、またレギュラーが確定しない左ウィングにシャヒル・バシャーを起用するなど、好調のチームから敢えて選手の入れ替えを行なっています。この他、前節のペラ戦でのレッドカードで出場停止となったアレクサンダー・アギャルカワに代わる左サイドハーフには、レバノン代表のノー・アル=ラワブデを起用するなど、布陣を変更しています。

一方のKLシティは、帰化選手のDFニコラス・スウィラッドとフィリピン代表FWパトリック・ライヒェルトがいずれもケガでベンチ外とこちらもベストメンバーとは言えない布陣です。しかもFAカップでは1回戦で敗退しているKLシティは、前節6月21日以来、3週間以上も試合がなく、ミラスロフ・クリヤナツ監督も実戦から遠ざかっているKLシティと、試合をほぼ毎週行い、勝利しているスランゴールとではチームの勢いが違っていると、試合前会見で口にしていました。

下馬評ではスランゴール有利という試合は、いざ蓋を開けてみると、KLシティのゴール近くまでは何度もボールは運べるものの、ここまで3ゴールのロニー・フェルナンデスや、アルヴィン・フォルテスが厳しいマークにあい、シュートまでには至りません。逆にKLシティはカウンターから度々、スランゴールのゴールに迫り。試合は白熱します。

前半を0−0で折り返すと、63分にはスランゴール陣内でボールを奪ったケニー・パッラジからジョヴァン・モティカへパスが渡ると、ペナルティエリアに持ち込んだモティカ選手が飛び出してきたGKサミュエル・サマヴィルの股間を抜くシュートを決め、KLシティがこの試合で先制します。結局、この1点が決勝ゴールとなり、KLシティはリーグ戦では26年ぶり(!)となるホームでのスランゴール戦勝利となりました。

JDTとの開幕戦を辞退し、勝点3を失っているスランゴールにとっては、首位JDTとは勝点差が6となる痛い敗戦となりました。

2024/25マレーシアスーパーリーグ順位表(第5節終了)

順位チーム勝点
1JDT51550017314
2SEL59302752
3TRE48220725
4SAB47211660
4KLC47211660
6*KDA56302532
7KCH56131761
8PEN56131321
9PDRM5411347-3
10SRP4411237-4
11PRK53104610-4
12KDN5310437-4
13NSE43103310-7
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
SAB-サバFC、TREートレンガヌFC、SRP-スリ・パハンFC
KLC-KLシティFC、KDA-クダ・ダルル・アマンFC、PEN-ペナンFC
PRK-ペラFC、PDRM-PDRM FC、NSE-ヌグリスンビランFC
KDN-クランタン・ダルル・ナイムFC、KCH-クチンシティFC
*クダ・ダルル・アマンFCは開幕前に勝点3剥奪処分を受けています。