2月5日のニュース:ジョホールがACLエリートに向けて新たにスペイン出身の3選手を獲得<br>アセアンクラブ選手権ショッピーカップA組最終節- BGパトゥム・ユナイテッド対トレンガヌFC展望

ジョホールがACLエリートに向けて新たにスペイン出身の3選手を獲得

マレーシア唯一のチームとしてACLエリート(ACLE)に出場中のジョホール・ダルル・タジム(JDT)は現在、ACLE東地区6試合を終え、勝点8を獲得し、6位につけています。このJDTがいずれもスペイン出身の3選手を新たに獲得したことをクラブ公式SNSで発表しています。

今回加入したうちの1人は、スペイン1部バレンシアやフランス1部オリンピック・マルセイユでもプレー経験がある35歳のCBアルバロ・ゴンサレスです。このゴンザレス選手は、サウジアラビア1部のアル・ナスルでクリスティアーノ・ロナウドと共にプレーした経験もあり、同じサウジアラビアのアル・カディシアから加入しています。加入を発表してクラブ公式SNSでは「ラ・リーガからリーグ・アン、そしてサウジアラビア、そして今、サザン・タイガースの本拠地へ – アルバロ・ゴンサレス」と記されている。

2人目は35歳のFWジョナタン・ビエラで、こちらはラス・パルマス、バレンシア、ラージョ・バジェカーノなど複数のラ・リーガクラブでのプレー経験もある選手で、UAEプロリーグのホール・ファカンFCを昨年9月に退団しており、その後はスペインのラス・パルマスや中国の北京国安への移籍も噂されていた選手です。

3人目はMFロケ・メサで、この選手は2017年から2018年まて英国プレミアリーグのスウォンジー・シティ(当時)でもプレーしていましたが、JDTのインドネシア代表DFジョルディ・アマトとは当時のチームメートで、7年振りに再びチームメートとなります。なおメサ選手ははスウォンジー・シティ以外では、セビージャ、スポルティング・ヒホン、CDレガネス、ラス・パルマス、バリャドリッド、レバンテでもプレーした経験があります。なおメサ選手は、前述のゴンザレス、ビエラ両選手とは異なり、アジアでのプレーは今回が初めてとなります。

なおこの3選手は、マレーシアリーグのトランスファーウィンドウ外での加入であることから国内リーグには出場できないため、ACLEの試合のためだけに契約されたとみられています。

JDTは2月11日、ACLE東地区では現在、勝点1で最下位12位のセントラル・コースト・マリナーズ(オーストラリア)とアウェイで対戦、さらに最終節となる2月18日にはホームで浦項スティーラーズ(韓国)と対戦する予定になっています。ACLE東地区は上位8チームがノックアウトステージに進出します。


アセアンクラブ選手権ショッピーカップA組最終節- BGパトゥム・ユナイテッド対トレンガヌFC

アセアンクラブ選手権ショッピーカップA組は今日2月5日が最終節。勝点8で首位のBGパトゥム・ユナイテッドは勝点7で2位のトレンガヌFCとBGパトゥム・ユナイテッドのホーム、パトゥム・ターニースタジアムで行われます。各組の上位2位までが準決勝に進みますが、3位は同じ勝点7のPSMマカッサル(インドネシア)、4位は勝点6のタインホアFC(ベトナム)と続いており、2位のトレンガヌはノックアウトステージ進出には勝利が必須となります。

MF野津田岳人、そしてシンガポールのバレスティア・カルサから先月加入した田中幸大の両選手や元川崎フロンターレのチャナティップ・ソングラシンらを擁するBGパトゥムはここまで4戦無敗で、前節1月22日の試合ではシャン・ユナイテッドFC(ミャンマー)を4-1で破るなど、2勝2分の好成績を収めています。なお、BGパトゥムは、バーレーンやニュージーランド、米国などで代表監督の経験があるアンソニー・ハドソン新監督の就任後初采配となります。

一方のトレンガヌFCは前節、PSMマカッサル(インドネシア)を1-0で下して貴重な勝利を挙げましたが、その後、マレーシア国内では、JDTとの2試合(マレーシアスーパーリーグ、マレーシアカップ)に連敗し、さらに左サイドバックのアリフ・ザカリアがACL(前十字靭帯)の負傷により長期離脱を余儀なくされています。

2024/25マレーシアカップ準決勝2ndレグ:3連覇を狙うジョホールはスリ・パハンとの決勝へ、スリ・パハンの決勝進出は2連覇して以来11年振り<br>2024/25チャレンジカップ準決勝2ndレグ:クダを劇的勝利で破ったPDRMとペナンの猛攻に耐えたスランゴールが決勝進出、初の決勝となるスランゴールを相手にPDRMは連覇なるか

1921年に第1回大会が開催されたアジア最古のカップ戦の一つ、マレーシアカップの第98回大会は、2月1日と2日にマレーシアカップの準決勝2ndレグが行われ、2連覇中のジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)がトレンガヌに2−1と勝利し、1月17日に行われた1stレグと合わせて通算成績を6−1として、5シーズン連続で決勝に駒を進めています。またもう1試合の準決勝は、22年振りの決勝進出を狙うサバを2013年、2014年に連覇して以来の決勝を目指したスリ・パハンが延長戦で破り、11年振りの決勝進出を果たしています。
 試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグ(MFL)の公式YouTubeより。

2024/25マレーシアカップ準決勝2ndレグ:3連覇を狙うジョホールが決勝進出

1stレグではトレンガヌのホームで4−0と相手を圧倒していたJDTは、昨夏にスペイン2部で日本のIT企業スフィダンテがスポンサーを務めるエルチェCFのU19から加入した18歳のGKクリスチャン・アバドが先発しています。マレーシアカップ1回戦、3部セミプロリーグのKLローヴァーズFC戦以来の先発となったアバド選手はマレーシアにルーツを持つ帰化選手ですが、この試合ではこのアバド選手以外にも帰化選手2名、そして外国籍選手6名が先発し、マレーシアで生まれ育った選手で先発したのはアリフ・アイマンとアフィク・ファザイルの2名でした。(ちなみにベンチのメンバーにも帰化選手4名、外国籍選手1名がおり、この試合の出場登録選手20名のうち、マレーシアで生まれ育った選手は5名、外国籍選手は7名、帰化選手8名となっていました。)

試合は準決勝1stレグでは終盤に途中出場のみだったヘベルチ・フェルナンデスがこの試合では先発すると、32分、そして91分にもゴールを決めています。特に91分のゴールは圧巻でペナルティエリアのはるか外、20mはあるかという距離からのロングシュートでした。この試合の勝利で順当に決勝へ駒を進めたジョホールは、既に優勝しているマレーシアFAカップ、そして今季無敗のリーグ戦では残り6試合で2位に勝点差13をつけて独走しており、3シーズン連続となる国内三冠がより近づいています。

トレンガヌはこの試合も、JDTからローン移籍中のサファウィ・ラシドと初戦で4失点したGKラーディアズリ・ラハリムに代わり、サイド・ナスルルハクが今季のマレーシアカップで初先発を果たすと、アリフ・アイマンの近距離からのシュートを止めるなど活躍しました。また59分には、イスマヒル・アキナデがウバイドラー・サムスルのクロスをダイレクトボレーでシュートを決めますが、焼け石に水でした。

2024/25マレーシアカップ準決勝2ndレグ
2025年2月1日@スルタン・イブラヒム・スタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
ジョホール・ダルル・タジムFC 2-1 トレンガヌFC(通算成績6−1)
⚽️ジョホール:ヘベルチ・フェルナンデス(31分、91分)
⚽️トレンガヌ:イスマヒル・アキナデ(59分)
MOM:ヘベルチ・フェルナンデス(ジョホール・ダルル・タジムFC)

2024/25マレーシアカップ準決勝2ndレグ:スリ・パハンが延長でサバを破り11年ぶりの決勝に進出

スリ・パハンFCが11年振りとなるマレーシアカップ決勝へと駒を進めています。

1月18日に行われた準決勝1stレグでは、22年振りの決勝進出を目指すサバFCを相手に敵地で1-1と引き分けていたスリ・パハンは、この試合では、開始直後から積極的な攻撃を仕掛けます。15分にはエースのクパー・シャーマンがサバGKダミアン・リムのミスキックからボールを得ると、ペナルティエリア外から強烈なシュートを放ちましたが、惜しくも枠を外れ、先制のチャンスを逃すなどゴールを奪えず、前半は0-0で折り返します。

今季のホーム最多入場者となる8,461人が詰めかけた試合が動いたのは72分でした。サバのDFパク・テスがスリ・パハンのバキウディン・シャムスディンのパスをクリアしようとした際にオウンゴールし、スリ・パハンが先制しました。しかし、サバFCはこの失点に動じることなく、77分にはゴール前の混戦からS・クマーランが同点ゴールを押し込み、通算スコアも2-2として試合は90分で決着がつかず、延長戦へともつれ込みます。

決勝点は延長戦の106分でした。準決勝1stレグでもゴールを決めているシャーマンがゴールに背を向ける形でボールを受けると、マークに付いたパク・テスを振り解くように体を回転させながらシュート。このボールがダミアン・リムの股下を抜けてゴールインし、スリ・パハンが勝ち越します。この試合の後半では同様の場面でダミアン・リムがシャーマンのシュートを止める場面もありましたが、ここはシャーマンに軍配が上がりました。試合はスリ・パハンがそのまま逃げ切って、決勝進出を決めています。しかしこの試合でもゴールを決めたクパー・シャーマンがこの試合で今大会2枚目のイエローをもらい、警告累積により決勝は出場停止が濃厚です。スリ・パハンのファンディ・アフマド監督はアピールを行うとしていますが、4月に予定されている決勝では、スリ・パハンはチーム最多のゴールを挙げるキャプテン不在となりそうです。

スリ・パハンが最後にマレーシアカップ決勝へ進出したのは2014年で、その際はJDTと対戦し、2-2の同点の末にPK戦で5-3の勝利を収め、前年2013年に続く優勝を飾りました。なおスリ・パハンはこれまでに1983年、1992年、2013年にも優勝を果たしてます。

2024/25マレーシアカップ準決勝2ndレグ
2025年2月2日@MBTスタジアム(パハン州テメルロー)
スリ・パハンFC 2-1 サバFC(通算成績3-2)
⚽️スリ・パハン:パク・テス(72分OG)、クパー・シャーマン(107分)
⚽️サバ:S・クマーラン(77分)
MOM:イブラヒム・マヌシ(スリ・パハンFC)

2024/25チャレンジカップ準決勝2ndレグ:クダを劇的勝利で破ったPDRMも連覇をかけて決勝へ進出

昨季2023年の大会からは、マレーシアカップ1回戦で敗れた8チームが出場する大会になったMFLチャレンジカップ。昨季は、鈴木ブルーノ選手が所属するPDRM FCと谷川由来選手が所属するクチンシティFCの日本人所属の2チームがが決勝に勝ち残り、PDRMがクラブとして初めてのタイトルを獲得しています。

今季のチャレンジカップ準決勝1stレグではは3-3の引き分けに終わっていたクダ・ダルル・アマンFCと連覇を目指すPDRM FCですが、クダのホーム、ダルル・アマンスタジアムでの試合は接戦となりました。

1stレグでは鈴木ブルーノ、イフェダヨ・オルセグン、シャーレル・フィクリ、そしてもとJ2岡山のハディ・ファイヤッドと4名のFWを先発起用したPDRMのP・マニアム監督は、この試合ではメンバーを入れ替え、イフェダヨ・オルセグンとシャーレル・フィクリを残し、1stレグでゴールを挙げている鈴木選手はベンチスタート、ハディ・ファイヤッドはベンチ外でした。一方のクダは1stレグでもゴールを挙げているミロシュ・ゴルディッチを中心として布陣でこの試合に臨んでいます。

試合は徐々にケダがペースを掴むとPDRM陣内に攻め込む展開となりますが、一方PDRMもカウンターのチャンスをうかがいます。両チームともゴールを狙い続けたものの、前半はともに得点のないまま終了します。

後半に入ると、ホームのケダがアミルル・ヒシャムの見事なシュートで先制します。ここからPDRMは編劇に転じますが、ケダのDF陣がPDRMの攻撃を封じ、試合は6分と発表されたアディショナルタイムに入ります。しかしその6分が経過し、ケダの決勝初進出が確実と思われたその時でした。ラストプレーと思われたクダのゴール前での混戦から最後はPDRMのシャフィジ・イクマルが劇的な同点弾を蹴り込んで、試合は土壇場で振り出しに戻ります。それまで鈴木ブルーノ選手のヘディングシュートなどを止めるなど好セーブを連発していたクダGKイフワット・アクマルもこの至近距離からのシュートは止めることができませんでした。

30分の延長でも決着がつかなかった試合は、PK戦に進みました。先行のPDRMは5人全員がPKを決めたものの、後攻のクダは5人目のワン・アミルル・アフィクのシュートをPDRMのGKブライアン・シーが反応良くキャッチし、PK戦5−4でPDRMが2シーズン連続の決勝進出を決めています。

2024/25MFLチャレンジカップ準決勝2ndレグ
2025年2月1日@ダルル・アマン・スタジアム(クダ州アロー・スター)
クダ・ダルル・アマンFC 1-1 PDRM FC(通算成績4−4、PK戦4-5)
⚽️クダ:アミルル・ヒシャム(59分)
⚽️PDRM:シャフィジ・イクマル(90+6分)
MOM:ブライアン・シー(PDRM FC)
PDRMの鈴木ブルーノ選手は71分から交代出場して、試合終了までプレーしています。

2024/25チャレンジカップ準決勝2ndレグ:ペナンの猛攻に耐えたスランゴールが初の決勝進出

15日間で3度目の対戦となったスランゴールFCとペナンFC。1月19日のチャレンジカップ準決勝では相手のオウンゴールでスランゴールが1−0と勝利したものの、続く1月25日のリーグ戦では1−1と引き分けるなど、リーグ2位のスランゴールが同11位のペナンを相手に僅差の試合を続けており、この日の試合も1点のアドバンテージがあり、しかもスランゴールのホームとは言え絶対的な有利とは言えません。

試合は開始から両チームがせめぎ合うも、スランゴールが優勢に試合を進めます。右サイドのクエンティン・チャンを起点にゴール前にまでは何度もボールを運ぶ得点機をを作り出したものの、スランゴールからローン移籍中のペナンFCのGKシーク・イズハンの好守に阻まれ、先制点を奪うことができません。一方のペナンFCも30分にはFWディラン・ウェンゼル=ホールズが決定的なシュートを放つもののポストに阻まれ、先制には至りません。

後半に入ると、ペナンがギアを上げ、前半以上に攻撃的な姿勢を見せ、FWディラン・ウェンゼル=ホールズの右サイドからセランゴールのゴールを脅かし、キャプテンのラファエル・ヴィトールがシュートを放つ場面もありましたが、惜しくも枠を外れます。

そんな展開の中で試合の均衡が破れたのは65分でした。代表でもプレーするMFノア・ライネからの絶妙のパスを受けたアルヴィン・フォルテスが相手DFをかわして左足で放ったシュートがゴール右隅に決まり、ついにセランゴールがリードを奪いました。その後は、リードを許したペナンはさらに攻撃のテンポを上げ、いくつかの決定機を作ったものの、シュートの精度を欠くなど得点にはつながりません。最後の10分は両チームが互いに激しく攻め合う場面もありましたが、スコアは動かず、そのまま試合は終了しています。

2024/25MFLチャレンジカップ準決勝2ndレグ
2025年2月2日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリン・ジャヤ)
スランゴールFC 1-0 ペナンFC(通算成績2-0)
⚽️スランゴール:アルヴィン・フォルテス(66分)
MOM:カラムラー・アル=ハフィズ(スランゴールFC)

1月28日のニュース<br>タイ1部第19節-ブリーラム対ナコーンパトム戦でマレーシア人選手3名が対戦-クールズとティアニーが先発、ムハンマドも2試合連続出場<br>マレーシアサッカー協会-マレーシアにルーツ持つ選手4名の国籍取得は政府の承認待ち

前節にタイリーグ1部デビューを果たしたMFムハンマド・カリルが、今節第19節ではマレーシア代表の「先輩」とも言えるディオン・クールズと対戦しています。

スランゴールFCからタイ1部のナコーンパトム・ユナイテッドFCにローン移籍中のMFムハンマド・カリルは1月20日に行われたタイ1部リーグ第18節のバンコク・ユナイテッドFC戦に後半から出場してデビューを果たましたが、JDTからローン移籍中のFWファーガス・ティアニーと共に第19節のブリーラム・ユナイテッド戦にも出場しています。

この日対戦したブリーラム・ユナイテッドにはマレーシア代表でキャプテンを務めるディオン・クールズが在籍しており、奇しくもタイ1部リーグでマレーシア人選手3名が顔を合わせたことになります。(下はティアニーとクールズの2ショット-SNEスポーツのFacebookより)

クールズ選手はこの試合も含めて18試合先発出場するなど、ブリーラムでも主力選手として活躍しており、この試合でも先発してフル出場しています。一方、ナコーンパトムのティアニー選手は、タイ2部のチョンブリーFCから移籍後4試合目で初めて先発XIに名を連ねると、この試合では左ウィングとして移籍後最長となる79分間プレーし、途中交代しています。またムハンマド選手は、この試合も後半開始と共に交代出場し、前節同様、試合終了までプレーしています。

試合は3勝4分11敗と16チーム中の15位に沈むナコーンパトムが24分に先制するも、2位に勝点差8をつけて首位を快走するブリーラムが前半に2点を挙げて逆転すると、後半にも1点を挙げて完勝しています。

昨年7月から12月までローン移籍したJ3のFC大阪では公式戦出場の機会がなかった19歳のムハンマド選手は、デビューからの2試合で出場時間90分とまずまずのスタートを切っています。また昨年8月から12月まで在籍したチョンブリーFCではデビュー戦でゴールを決めたものの、結局13試合出場(先発6試合)、出場時間614分で最後はベンチ外も多かったティアニー選手は、前節は90+3分からの出場でしたが、この日は昨年の11月以来の先発出場を果たしています。

2024/25タイリーグ1部第19節
2025年1月26日@ナコーンパトム・スポーツ・スクール・スタジアム(ナコーンパトム)
ナコーンパトム・ユナイテッド 1-3 ブリーラム・ユナイテッド
⚽️ナコーンパトム:Sunchai Chaolaokhwan(24分)
⚽️ブリーラム:マルティン・ボアキエ(38分)、スファナット・ムエアンタ(44分)、ゴラン・チャウシッチ(57分)

この試合のハイライト映像。タイリーグ公式YouTubeより。

マレーシアサッカー協会は政府に国外生まれの選手に国籍

2025-01-25

The Football Association of Malaysia (FAM) would like to inform that the process of obtaining Malaysian citizenship for four new heritage players is currently awaiting final approval from the Malaysian Government.

In addition, FAM is also in the process of completing the documentation for four other players.

FAM thanks the Malaysian Government for the support given in its efforts to improve the quality of the Harimau Malaya team.

The national squad under the leadership of new head coach, Peter Cklamovski will begin the 2027 Asian Cup Qualification campaign with the first Group F match against Nepal on 25 March 2025.

マレーシアサッカー協会-マレーシアにルーツ持つ選手4名の国籍取得は政府の承認待ち

マレーシアサッカー協会(FAM)は公式ホームページ上で、現在、マレーシアにルーツを持つ選手4名のマレーシア国籍取得手続きについて、マレーシア政府からの最終承認を待っている状況であることを発表しています。またこれら4選手以外にもさらにあと4名のマレーシアにルーツを持つ選手に関する国籍取得のための書類も作成中であることも併せて発表しています。

さらにFAM は、ハリマウ・マラヤ(マレーの虎)の愛称で知られるマレーシア代表チームのレベルアップに向けた取り組みに対するマレーシア政府の支援に対して感謝の意も表しています。

ピーター・クラモフスキ新監督が率いるマレーシア代表の当面の目標はAFCアジアカップ2027年大会出場ですが、マレーシア代表は3月25日に行われるネパール代表戦が予選F組の初戦となります。なおこのF組には、今月決勝が行なわれた東南アジアサッカー連盟選手権三菱電機カップで優勝したベトナムや、同じ東南アジアのラオスが入っています。

前述の三菱電機カップでは、FIFAランキング132位のマレーシアはラオス(同180位)よりもFIFAランキングが低いカンボジア(同186位)と2−2で引き分け、さらにシンガポール(同160位)とも0−0で引き分けており、パク・ハンソ監督退任後はタイと入れ替わって東南アジアNo. 2になったとは言え、FIFAランキング114位とマレーシアにとっては格上のチームです。しかもマレーシアが最後にベトナムに勝利したのは2014年と10年以上も前の話で、直近の5試合を取ってみてもマレーシアは得点1失点10と全く歯が立たない相手です。

この現状を打破するために積極的に動いているのがマレーシアリーグ10連覇中のジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)のオーナーで。ジョホール州摂政のトゥンク・イスマイル殿下です。マレーシアサッカー協会とは別に、自身のスポーツ・国際関係アドバイザーとして元オーストラリア代表のティム・ケーヒル氏のコネクションを使い、マレーシア代表に「CEO」という役職を作るとそこにカナダ出身のロブ・フレンド氏が、また代表の「ハイパフォーマンス部門」を設立し、その責任者に医学博士のクレイグ・ダンカン氏がそれぞれ就任しています。またピーター・クラモフスキー新監督もオーストラリア出身であることから、ケーヒル氏のコネクションによるものであることは容易に想像できます。

また、運営や首脳陣だけでなく、マレーシアにルーツを持つ選手の獲得にも積極的で、イスマイル殿下は自身のSNSで、その名は公表していないもののアジア杯予選に向けて新たに7人の選手を選定したことも明らかにしています。

「ハリマウ・マラヤ(マレーシア代表)のために6~7人のマレーシアにルーツを持つ選手を選びました。彼らが2027年のアジアカップ予選でプレーできるように、マレーシア政府がパスポート取得のプロセスをサポートしてくれることを期待しています」とSNSに投稿したイスマイル殿下は、「(アジア杯出場に向けて)ハリマウ・マラヤが良いスタートを切ることが重要です。」とも投稿しています。

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イスマイル殿下はこの他、JDTで現在まで129試合出場で139ゴールを挙げているブラジル出身のFWベルグソンや、元シェフィールド・ウエンズデーU21のアルゼンチン出身MFマヌエル・イダルゴ(現在はJDTからスリ・パハンへローン移籍中)が来年2026年にはマレーシアリーグで5シーズン目を終えることから、彼らの帰化も予定していることも明らかにしています。

2024/25シーズンマレーシアスーパーリーグ第19節の結果とハイライト映像<br>・首位JDTは今季の無敗記録を18に伸ばしてリーグ11連覇に前進<br>・2位スランゴールはロスタイムにPKを許し11位のペナンと引き分け<br>・3位サバはヌグリスンビランに快勝でスランゴールを猛追

1月25日と26日の両日にマレーシアスーパーリーグ第19節が行われています。今節は1月24日にもクチンシティFC対クダ・ダルル・アマンFCの試合が予定されていましたが、20時15分のキックオフからおよそ15分で豪雨のため中断され、試合が行えないほど悪化したピッチの状態により、この試合の延期が決まっています。マレーシアでは11月から3月までが北東モンスーンの影響を受け、特にマレー半島の東海岸各州とサラワク州西部に大雨をもたらします。昨季までならこの時期はオフシーズンでしたが、マレーシアリーグの秋春制移行に伴い、この北東モンスーンの時期にも試合が開催されることになったことで、試合が中止になったり、また中止にならなくても水が浮く劣悪なピッチで試合が行われるようになっています。
 なお今季のマレーシアスーパーリーグは13チームで編成されており、今節は鈴木ブルーノ選手が所属するPDRM FCの試合がありませんでした。
 また今週末はマレーシアカップ準決勝の2ndレグが行われるためリーグ戦は開催されず、次節第20節は1週間の休みを挟んで2月5日から9日にかけて行われます。
(各試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグMFLのYouTubeチャンネルより)

首位JDTは今季の無敗記録を18に伸ばしてリーグ11連覇に前進

トレンガヌFCは、1月17日のマレーシアカップ準決勝1stレグではジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)に0-4と大敗しています。また2月5日には同じ相手との準決勝2ndレグが控える中、どのような試合を見せるのかに注目が集まりましたが、この試合も開始からJDTが主導権を握ると、13分にはフアン・ムニスがDFラインの裏へ出たパスを落ち着いてゴールへ蹴り込み、JDTがあっさり先制します。

1月22日のアセアンクラブ選手権ショッピーカップ、PSMマカッサル戦で決勝ゴールを決めたサファウィ・ラシド、そして代表でもプレーする右SBのアザム・アズミの両主力選手はいずれもJDTからのローン移籍中なのでこの試合はベンチ外となっており、この主力2人を欠くトレンガヌにとっては、早い時間帯の失点が重くのしかかります。

前半終了間際には、JDTからトレンガヌへ完全移籍を果たしたアキヤ・ラシドがイスマヒル・アキナデからのパスを受けてシュートを試みますが、これは左に外れて同点の機会を逃してしまいます。

点差は1点ながら後半もJDTが試合を支配します。トレンガヌはヌリロ・トゥクタシノフのシュートがクロスバーに当たるなど惜しい場面もありましたが、結局、得点には至らず敗れています。またJDTは今節の勝利で勝ち点を52とし、2位のスランゴールが引き分けたため、今季残り6試合を残して2位との勝点差を13と広げています。

2024/25マレーシアスーパーリーグ第19節
2025年1月24日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌFC 0-1 ジョホール・ダルル・タジムFC
⚽️ジョホール:フアン・ムニス(13分)
MOM:アクラム・マヒナン(トレンガヌFC)


2位スランゴールはロスタイムにPKを許し11位のペナンと引き分け

同じペナンFCのホームで行われた1月19日のチャレンジカップ準決勝1stレグでは1−0で勝利していたスランゴールが、ロスタイムにPKを許してペナンと引き分けています。

開始10分に右サイドのクエンティン・チェンからのクロスをロニー・フェルナンデスがペナルティエリアの外から絶妙なシュートでゴールを決め、スランゴールが早々とリードを奪います。しかしその後は、一進一退を繰り返す両チームが得点を挙げることができず、そのまま前半が終了します。

後半開始にはスランゴールの喜熨斗勝史監督は、DFシャールル・ニザムとMFムカイリ・アジマルに代えて、代表でもプレーするDFハリス・ハイカルと、MFアレクサンダー・アギャルカワを投入すると、そのハリス・ハイカルがペナンのアディブ・ラオプのシュートをブロックするなど交代がはまります。試合途中から降り始めた雨が激しくなり、ピッチに水が浮き、ボールが転がりにくなる中、スランゴールがそのまま逃げ切るかと思われましたが、最後にドラマが待っていました。終了間際の100分にスランゴールのペナルティエリア内でキャプテンのサフワン・バハルディンとペナンのアリフ・イクマルリザルがボールを争い交錯します。ここでVARが介入、その結果、ペナンがPKを獲得します。1月19日の試合では自身のオウンゴールで敗れていたキャプテン、ラファエル・ヴィトールがこのPKを決めて、土壇場で追いついたペナンが引き分けに持ち込んでいます。

この試合の引き分けで、スランゴールの連勝は3でストップし、首位ジョホール・ダルル・タジムとの勝点差が13に開いています。なお1週間で2度対戦し、ここまで1勝1分の両チームは、2月2日のチャレンジカップ準決勝2ndレグで再び対戦します。

2024/25マレーシアスーパーリーグ第19節
2025年1月24日@シティ・スタジアム(ペナン州ジョージ・タウン)
ペナンFC 1-1 スランゴールFC
⚽️ペナン:ラファエル・ヴィトール(90+6分PK)
⚽️スランゴール:ロニー・フェルナンデス(10分)
MOM:ラファエル・ヴィトール(ペナンFC)

3位サバはヌグリスンビランに快勝でスランゴールを猛追

前節ではジョホールに0-4と大敗した3位のサバは、12位に低迷するヌグリスンビランに苦しみながらも勝利し、勝点差が7となった2位スランゴールに近づいています。

試合は開始6分にダニエル・ティンのロングスローからサディル・ラムダニが、後半の71分にはそのラムダニからスチュアート・ウィルキンがパスを繋ぎ、最後はジョアン・ペドロがそれぞれゴールを決め、ヌグリスンビランの反撃を1点に抑えて勝利しています。

2月2日にマレーシアカップ準決勝2ndレグ、スリ・パハン戦を控えるサバにとっては、チームに勢いをつける結果になったとマルティン・スタノ監督は、試合自体は楽な試合ではなく、運も味方した結果であると話し、またヌグリスンビランのK・ナンタクマル監督はチームのパフォーマンスを称えたものの、前半の集中力を欠く場面が失点につながったこと、そして試合終盤のチャンスを活かせなかったこと、さらには鯖のような強力なFW不足などが敗戦の原因であると、試合後の会見で答えています。

2024/25マレーシアスーパーリーグ第19節
2025年1月24日@トゥンク・アブドル・ラーマン・スタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFC 1-2 サバFC
⚽️ヌグリスンビラン:ハイン・テット・アウン(83分)
⚽️サバ:サディル・ラムダニ(6分)、ジョアン・ペドロ(72分)
MOM:ダミアン・リム(サバFC)
ヌグリスンビランFCの佐々木匠選手は先発して、フル出場しています。

クレイトンの4発などでペラが7点大勝

開始8分で先制したペラFCが最下位のクランタン・ダルル・ナイムFCを相手に、クレイトンが4ゴールを挙げるなど前半3点、後半4点を挙げて大勝し、リーグでの順位を8位から5位へと躍進しています。

2024/25マレーシアスーパーリーグ第19節
2025年1月25日@MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
ペラFC 7-0 クランタン・ダルル・ナイムFC
⚽️ペラ:クレイトン4(8分、56分、62分、90+3分)、ルシアーノ・ゴイコチェア(14分)、アディレット・カニャベコフ(24分)、トミー・マワト(69分)
MOM:クレイトン(ペラFC)

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeより。

KLシティはまたも終盤に失点して引き分け

マレー半島東海岸のパハン州は、前述の北東モンスーンの影響を受ける地域にありますが、パハン州で行われたこの試合も豪雨により試合開始が30分遅れて始まっています。試合はホームのスリ・パハンが優勢に進めるも、KLシティが前半終了間際にコーナーキックからケニー・パッラジが頭で合わせて先制。数少ないチャンスを生かしたKLシティが1-0でリードしたまま前半を終了します。

後半に入っても、スリ・パハンのペースで試合が進むものの、得点につながらない中、KLシティのアドリアン・ルドヴィッチの手にボールが当たり、スリ・パハンがPKを得ると、これをPKスペシャリストのステファノ・ブルンドが決めて、ついに同点に追いつきます。その後、ホームのスリ・パハンは一気に逆転を狙いますが、試合はこのまま終了し、スリ・パハンは今季16試合で7試合目の引き分けとなりました。

2024/25マレーシアスーパーリーグ第19節
2025年1月25日@MPTスタジアム(パハン州テメルロー)
スリ・パハンFC 1~1 KLシティFC
⚽️スリ・パハン:ステファノ・ブルンド(80分PK)
⚽️KLシティ:ケニー・パッラジ(45分)
MOM:ハフィズル・ハキム(KLシティFC)


2024/25マレーシアスーパーリーグ順位表(第19節終了)
順位チーム勝点
1JDT1852171064757
2SEL18391233311417
3SAB1732102534298
4TRE162466420173
5PRK182264832311
6KCH152156421201
7PDRM17215662023-3
8*KDA17206561727-10
9#KLC171873726233
10SRP16163761925-6
11PEN18163781930-11
12NSE17923121739-22
13KDN18721151250-38
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
SAB-サバFC、TREートレンガヌFC、SRP-スリ・パハンFC
KLC-KLシティFC、KDA-クダ・ダルル・アマンFC、PEN-ペナンFC
PRK-ペラFC、PDRM-PDRM FC、NSE-ヌグリスンビランFC
KDN-クランタン・ダルル・ナイムFC、KCH-クチンシティFC
*クダ・ダルル・アマンFCは勝点3剥奪処分を受けています
#KLシティFCは勝点6剥奪処分を受けています。
2024/25マレーシアスーパーリーグ得点ランキング(第19節終了)
氏名所属ゴール
1ベルグソン・ダ・シルヴァJDT23
2パウロ・ジョズエKLC11
3ルシアーノ・ゴイコチェアPRK10
ロニー・フェルナンデスSEL9
5アルヴィン・フォルテスSEL8
イフェダヨ・オルセグンPDRM8
クレイトンPRK8
8アリフ・アイマンJDT7
ジョアン・ペドロSAB7
10ヘベルチ・フェルナンデスJDT6
フアン・ムニスJDT6
ジョーダン・ミンターKCH6
ロドリゴ・ディアスPEN6
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
KLC-KLシティFC、KCH-クチンシティFC、SRP-スリ・パハンFC
PRK-ペラFC、PEN-ペナンFC、NSE-ヌグリスンビランFC

1月24日のニュース:2024/25アセアンクラブ選手権:主力2人にレッドカードのKLシティがハノイ公安に逆転負け<br>マレーシア代表がプーマの新ユニフォーム発表<br>クラモフスキー新代表監督が初めて公の場に

2024/25アセアンクラブ選手権:主力2人にレッドカードのKLシティがハノイ公安に逆転負け

東南アジアサッカー連盟クラブ選手権(ACC)ショッピーカップのB組第4節が行われ、マレーシアから出場のKLシティFCはベトナムのハノイ公安FCを相手に一時はリードを奪ったものの、2名の退場者を出し、最後は逆転を許して敗れています。

開幕から2連勝も、前節1月9日の試合でライオン・シティ・セイラーズに0−2で敗れたKLシティは、ここまで3連勝中のハノイ公安をホームに迎えました。試合前会見ではケガ人が多く、控え選手の活躍が鍵になると話していたミロスラフ・クリヤナッチ監督でしたが、この日の先発は司令塔ブレンダン・ガンを欠いたもののマレーシア代表FWパウロ・ジョズエ、同じく代表選手のDFデクラン・ランバート、そしてフィリピン代表FWパトリック・レイヒェルトらが先発に名を連ねています。

試合開始からKLシティは積極的に攻めるものの、10分にはパスを受けたグエン・クアン・ハイがワントラップでKLシティDFをかわして先制ゴールを決めます。代表戦ではマレーシアが何度も痛い目にあっているグエン・クアン・ハイがここでもスーパースターぶりを見せ、ハノイ公安が早々とリードを奪います。

しかしKLシティはその15分後、右コーナーキックを得ると、パウロ・ジョズエからのボールをアドリアン・ルドビッチが絶妙なバックヘッドでゴールを決めて同点に追いつきます。さらに32分には右サイドを上ったヨヴァン・モティカがファーサイドへクロスを上げると、待ち構えていたパウロ・ジョズエが狙い澄ましたヘディングシュートを放ちます。それまで何度も好セーブを見せていたハノイ公安GKフィリップ・グエンの指先を掠めるようにゴールイン。ついにKLシティが逆転し、そのまま前半が終了します。 

後半に入ると、67分には右コーナーからブイ・ホアン・ヴィエット・アインがヘディングで同点ゴールを決め、ハノイ公安が同点に追いつきます。この試合が今季2度目の先発となったKLシティGKハフィズル・ハキムはそれまでも好セーブを見せていましたが、これを止めることはできませんでした。この同点ゴール以降、両チームの選手が激しく当たり合いますが、76分には後ろから押されて倒れたカマル・アジズが相手に足をかけて倒すと、主審は当初はイエローカードを出したもののVARが介入するとこの判定が変わってカマル・アジズは1発レッドで退場となってしまいます。それまでも不可解な判定をくりかえていた主審に対してKLシティサポーターからは怒号が上がります。さらに88分には、執拗なマークを振り解こうとしたパウロ・ジョズエの手がハノイ公安DFの顔に当たったとして、こちらも1発レッドで退場となり、KLシティは9人となってしまいます。こうなると試合は完全にハノイ公安ペースとなり、ロスタイムに入るとKLシティはついに失点してしまいます。不用意と言われればそれまでのプレーで2名が退場になったKLシティに反撃する力は残っておらず、ベトナム代表選手の3ゴールに破れています。

2024/25アセアンクラブ選手権A組第4節
2025年1月23日@KLフットボールスタジアム(クアラ・ルンプール)
KLシティFC 2-3 ハノイ公安FC
⚽️KLシティ:アドリアン・ルドビッチ(24分)、パウロ・ジョズエ(32分)
⚽️ハノイ公安:グエン・クアン・ハイ(10分)、ブイ・ホアン・ヴィエット・アイン(67分)、レ・バン・ドー(90+1分)

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeより。

またB組の他の試合は、ACLエリートと掛け持ちで、なぜこの大会に出ているのかわからないタイの絶対王者ブリーラム・ユナイテッドがやはりACLエリートにも出場しているライオン・シティ・セーラーズとスコアレスドロー、またインドネシアのボルネオFCサマリンダはフィリピンのカヤFCイロイロを2−1で破っています。

第4節を終了し、ここまで全勝のハノイ公安はB組1位での準決勝進出が決定し、残る2位の座をブリーラム・ユナイテッド、KLシティ、ボルネオFCが争います。なお最終節となる2月6日の第5節では、ブリーラム・ユナイテッドとハノイ公安がそれぞれ、ホームにKLシティとボルネオFCを迎えます。

アセアンクラブ選手権ショッピーカップB組順位表(第4節終了)

勝点
1ハノイ公安4400124812
2ブリーラムU4211122107
3KLシティ420245-16
4ボルネオFC420256-16
5ライオンシティ・セーラーズ411228-63
6カヤFCイロイロ4004212-100

マレーシア代表がプーマの新ユニフォーム発表

マレーシアサッカー協会(FAM)は、2025年から使用するプーマ製のマレーシア代表ユニフォームをスランゴール州内にあるプーマの最大店舗で発表しています。FAMはプーマと2025年から4年間のユニフォームパートナー契約を結んでいます。

「マレーシアサッカーの新時代の幕開けを象徴」していると報じられているこの新ユニフォームの発表には、マレーシア代表のサファウィ・ラシド(トレンガヌFC)、シャメル・クティ・アッバ(ペナンFC)、ノア・ライネ(スランゴールFC)、などの代表選手が新しいホームとアウェイのユニフォームを披露しています。また、特別ゲストとしてマレーシア代表のピーター・クラモフスキ新監督もこのイベントに参加しています。

メディアリリースによると、この新しいホームとアウェイのユニフォームは、「チームの象徴である黄色と黒を採用し、誇りと強靭さを表現している」ということです。また「プーマの革新的な「ULTRAWEAVE」テクノロジーが使用されており、軽量で快適性、柔軟性、耐久性を兼ね備えており、選手たちは、このユニフォームにより国内外で最高のパフォーマンスを発揮できるようになる」らしいです。

プーマ社の東南アジア・オセアニア地区マネージングディレクターのサンジェイ・ロイ氏は、「FAMとのパートナーシップは、PUMAがマレーシアサッカーで存在感を拡大する上で重要な節目となります」と述べています。また退任が決まっているにもかかわらずなぜかこの契約締結を強行したハミディン・アミンFAM会長は、「プーマとFAMのコラボは、マレーシアサッカーにとって革新的かつエキサイティングな序章となるだろう。プーマのスポーツウェア革新の専門性と世界的な認知度は、選手たちに最高レベルで戦うための道具を提供するだけでなく、チームとサポーターの絆を強化する助けにもなる」と語っています。

なおこの限定版ユニフォームは、319リンギ(1リンギはおよそ35円なのでおよそ1万1200円)で全国のプーマ店舗にて購入可能だということです。(写真下の黄色がホーム、黒がアウェイユニフォーム。)

2007年から18年間にわたる契約を結んでいたナイキからプーマに乗り換えたFAMですが、契約更新にあたりプーマは、契約続行を希望していたナイキの他、アディダス、さらにいずれもスペインのケルメ、ホマ、インドネシアのミルズ(MIlls)などの中から選ばれています。

昨日の発表直後からのSNS上やメディアでの反応を見ると、「黄色と黒で作ればいいんでしょ。」という感じのデザインには、一般的に否定的なものが多く、特に既存のデザインの色違いといった指摘も目立ちますが、プーマのような多くの顧客を抱えるメーカーがFIFAランキング130位前後の国のために新たにデザインするなどと考えられるはずもなく、それの望むのであれば、交渉できる相手とユニフォーム契約を結べば良いわけですが、そういった企業であれば、ナイキやプーマほどの契約料が入ってくることも期待できないので、今回も結局一番の大金をぶら下げてきたところと契約したのだろうと推測できます。まぁFAMはサポーターが求める「代表のプライド」や「独自のデザイン」などには関心はなく、契約相手がいくら払うのかが最大の関心でしょうから、そんな声は届かないでしょう。

クラモフスキー新代表監督が初めて公の場に

12月16日の就任発表から1ヶ月以上経過した1月22日にマレーシア入りした前東京FC監督のピーター・クラモフスキ新代表は、前述の代表新ユニフォーム発表会に参加し、メディア対応し、マレーシア出身選手であっても、ルーツが海外にある選手であっても、全ての選手を歓迎し、代表ユニフォームを着る機会を提供する「オープンドア方針」を実施すると明言し、全ての選手が公平に自分の実力を示すチャンスを得られることを強調しています。

「どれほどの実力があっても、何歳であっても、能力を証明できるなら、代表チームに招集される価値はある。そこで招集される選手には全力を尽くしてもらい、ピッチ上で繰り広げられるプレーでサポーターをワクワクさせて欲しい」と述べています。

オーストラリア出身のクラモフスキー監督は、現在の代表チームには強固な基盤がある一方で、2027年AFCアジアカップ予選に向けては改善が必要な部分があるとも指摘しています。2027年AFCアジアカップ3次予選は、3月25日から31日に開催され、マレーシアはベトナム、ネパール、ラオスと共にF組に入っています。この3次予選では、各組首位のみが、2027年1月7日から2月5日までサウジアラビアで開催される本大会への出場権を得ることができます。

また一昨日にマレーシアに到着したばかりのクラモフスキ監督は、ジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)のオーナーで、現在進められている代表チーム改革の中人人物でもあるジョホール州摂政のトゥンク・イブラヒム殿下の持つビジョンが、今回の代表監督就任、そして代表チーム改革に参加を決める=る決定的な要因だったとも述べています。

イスマイル殿下はマレーシアサッカー協会とは別に「マレーシア代表の改革」を掲げており、「友人」のティム・ケイヒルとともに、このクラモフスキー監督やカナダ出身のロブ・フレンド氏の代表チームCEO就任、さらに代表チームのスポーツ医療チームの責任者としてオーストラリア出身のクレイグ・ダンカン博士の採用などを次々に決めています。クラモフスキー監督についてもその発表前に自身のSNSで、近いうちに新監督が発表になることなどを告知するなど、マレーシアサッカー協会からは独立した形での代表運営に意欲を見せ、自身のチームJDTでプレーするベルグソンを含めた帰化選手構想を発表していますが、この協会の外からの代表運営ついては国内では意見が分かれており、代表が強くなるのであれば良い、という声がある一方で、教会の存在意義が脅かされている、さらには協会が機能していないのでやむを得ないなどの様々な意見が出ています。

1月23日のニュース:ムハンマド・カリルがタイ1部デビュー<br>2024/25アセアンクラブ選手権:トレンガヌがPSMマカッサルを破り2位浮上でノックアウトステージ進出に可能性を残す<br>2024/25アセアンクラブ選手権:KLシティFC対ハノイ公安FC試合前会見-ハノイ公安は準決勝進出確定を目指してベストメンバーでKLシティ戦に臨む

ムハンマド・カリルがタイ1部デビュー

スランゴールFCからタイ1部のナコーンパトム・ユナイテッドFCにローン移籍中のMFムハンマド・カリルが1月20日に行われたタイ1部リーグ第18節のバンコク・ユナイテッドFC戦に出場し、タイ1部デビューを果たしています。

第17節を終えて3勝4分10敗と16チーム中の15位に沈むナコーンパトム・ユナイテッドは、同2位でここまで11勝3分3敗のバンコク・ユナイテッドとアウェイで対戦し、1月17日に移籍したばかりのムハンマド選手は後半開始と同時に出場し、試合終了までプレーしています。

19歳のムハンマド選手は、昨年6月の1週間の練習参加を経て、翌7月にはJ3のFC大阪にローン移籍していましたが、移籍期間中にはAFC U20アジアカップ予選に出場するなどしてチームを離れたこともあり、ローン期間終了の12月31日までには公式戦の出場はありませんでした。また昨年末に開催された東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップでは初となるA代表に招集されたものの、出場はありませんでした。

ナコーンパトム・ユナイテッドには、昨年末までタイ2部のチョンブリーFCでプレーしていた21歳のFWファーガス・ティアニーが、今年1月にJDTからやはりローン移籍しており、この試合では90+3分に交代出場し、3試合連続出場を果たしています。チョンブリーFCでは、今季の開幕戦にゴールを決めるなど華々しいデビューを飾ったティアニー選手ですが、その後は尻すぼみとなり、結局13試合出場(先発6試合)で出場時間は614分、1ゴール1アシストの成績でローン移籍期間を終え、今年1月5日にナコーンパトム・ユナイテッドにローン移籍しています。

なお次節第19節でナコーンパトム・ユナイテッドは、リーグ3連覇中で今季も首位を快走する、ブリーラム・ユナイテッドと対戦します。ブリーラム・ユナイテッドにはマレーシア代表キャプテンのディオン・コールズが所属しており、マレーシア代表同士のピッチ上での対戦が実現するかに注目したいと思います

2024/25タイリーグ1部第18節
2025年1月20日@タマサート・スタジアム(パトゥムターニー)
バンコク・ユナイテッド 1-1 ナコーンパトム・ユナイテッド
⚽️バンコク:PEERAPAT NOTECHAIYA(9分)
⚽️ナコーンパトム:JENNARONG PHUPHA(59分)

この試合のハイライト映像。タイリーグ公式YouTubeおり。

2024/25アセアンクラブ選手権:トレンガヌがPSMマカッサルを破り2位浮上でノックアウトステージ進出に可能性を残す

昨年8月に開幕した東南アジアサッカー連盟AFFのアセアンクラブ選手権(ACC)ショッピーカップのA組第4節が行われ、元U21日本代表の坂井大将選手を擁するPSMマカッサル(インドネシア)をホームに迎えたトレンガヌFCがサファウィ・ラシドが挙げた1点を守り切って2勝目を記録するとともに、PSMマカッサルと入れ替わって2位に浮上するとともに、準決勝進出の可能性が復活しています。一方のPSMマカッサルはこの試合の前はA組首位でしたが、今大会初の敗戦で3位に転落しています。

試合は開始から双方が攻めながらも好機を生かせない展開が続いた前半を0-0で折り返すと、前半から何度も攻守を見せていたPSMマカッサルGKレザ・アルヤ・プラタマが、後半に入ってもトレンガヌの攻撃を阻む展開が続きました。しかし65分にヌリーロ・トゥクタシノフがゴール前へクロスを上げようとしたところをブロックしたPMSマカッサルDFアナンダ・レイハンの手にボールが当たり、トレンガヌはPKを獲得します。これをサファウィ・ラシドが決めて、ついに均衡が破れます。その後トレンガヌは試合終了のホイッスル直前までPSMマカッサルに攻め込まれますが、その猛攻に耐えたトレンガヌが勝利し、A組2位に浮上しています。

2024/25アセアンクラブ選手権A組第4節
2025年1月22日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌFC 1-0 PSMマカッサル
⚽️トレンガヌ:サファウィ・ラシド(65分)
PSMマカッサルの坂井大将選手は先発してフル出場しています。

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。

またA組の他の試合ではBGパトゥム・ユナイテッド(タイ)がシャン・ユナイテッド(ミャンマー)を4−1で破って2勝2分と無敗を守ってA組の首位に浮上した一方で、タインホアFC(ベトナム)はPKRスヴァイリエンFC(カンボジア)とスコアレスドローとなっています。この結果、A組の順位はBGパトゥム・ユナイテッドが勝点8で首位、以下トレンガヌ、PSMマカッサルが勝点7で続き、4位には勝点6のタインホアとなっています。最終節となる2月5日の第5節では、首位BGパトゥム・ユナイテッドが2位トレンガヌと、また3位のPSMマカッサルが4位のタインホアとそれぞれホームで対戦します。最終節の結果次第では順位が入れ替わることから、この上位4チームいずれにもノックアウトステージ進出がかかる2位内の可能性があります。

アセアンクラブ選手権ショッピーカップA組順位表(第4節終了)

勝点
1BGパトゥムU42207348
2トレンガヌ421110557
3PSMマカッサル42115417
4タインホア41306426
5PKRスヴァイリエン411245-14
6シャンU4004516-110

2024/25アセアンクラブ選手権:KLシティFC対ハノイ公安FC試合前会見-ハノイ公安は準決勝進出確定を目指してベストメンバーでKLシティ戦に臨む

東南アジアクラブ選手権(ACC)ショッピーカップB組首位でKLシティと対戦するハノイ公安FC(ベトナム)は、5名の外国籍選手と5名のベトナム代表を携えてKL入りしています。試合前会見で前タイ代表監督のアレシャンドレ・「マノ」・ペルキング監督は、優しい試合にならないだろうと予想しながらも、東南アジアサッカー連盟選手権三菱電機カップで優勝したベトナム代表から戻った選手たちが加わり充実した先発陣に加え、その先発に見劣りしないベンチというチーム力の高さを強調した上で、準決勝進出にはこの試合での勝利が必須となっているホームのKLシティの方によりプレッシャーがかかるだろうと分析しています。

一方、B組3位のKLシティのミロスラフ・クリヤナッチ監督は、ケガ人を多く抱えるチームがハノイ公安FCとの試合に勝つためには控え選手たちの活躍が重要だと話しています。この試合に向けた準備は完璧とはいえないと話すクリヤナッチ監督は、12月はリーグ戦2試合、マレーシアカップ3試合、またその間に行われた三菱電機カップでマレーシア代表に招集されたパウロ・ジョズエ、ハキミ・アジム、デクラン・ランバート、またフィリピン代表に招集されたパトリック・ライヒェルトは十分な休養が取れないまま試合に出続けており、ケガで出場が危ぶまれる主力選手に代わる選手たちの活躍が必要だと話しています。

ショッピーカップB組は、第4節を終えて3戦全勝のハノイ公安FCが首位、ブリーラム・ユナイテッド(タイ)とKLシティが2勝1敗の勝ち点6で続いていますが、得失差でブリーラムが2位、KLシティが3位となっています。4位以下はボルネオFCサマリンダ(インドネシア)とライオン・シティ・セイラーズがともに1勝2敗、そしてカヤFCイロイロ(フィリピン)が0勝3敗となっています。

2024/25マレーシアカップ準決勝1stレグ:ジョホールはトレンガヌに圧勝で決勝進出に王手、サバとパハンは引き分け<br>2024/25チャレンジカップ1stレグ:連覇を狙うPDRMはクダと引き分け、スランゴールはペナンに辛勝

1921年に第1回大会が開かれたマレーシアカップ(当時はマラヤカップ)は、同痔1921年に第1回大会が行われた天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会(当時はア式蹴球全國優勝競技會)と並ぶアジア最古のカップ戦です。サッカー天皇杯は昨年11月にヴィッセル神戸が優勝した2024年大会が第104回大会だったのに対し、マレーシアカップは今大会が第98回大会ですが、これは当時の英領マラヤに日本軍が侵攻したことにより1942年から1947年までの6年間は大会が中止となったためです。

サッカー天皇杯は、Jリーグ発足前は実業団の日本サッカーリーグと全日本大学選手権の上位4チームが出場する大会でしたが、1972年の第52回大会からはオープン化され、2024年大会はJ1、J2のクラブや各都道府県選手権大会を勝ち上がったクラブなど全88チームが参加しています。これに対してマレーシアカップは、当初は各州のクラブによる対抗戦としてスタートし、現在も16チームのみが参加できる閉じた大会になっています。2部プレミアリーグが存在した2022年までは、1部スーパーリーグ(12チーム編成)の上位11チームと、プレミアリーグの上位5チームの計16チームが対戦する方式でしたが、スーパーリーグとプレミアリーグが合併し、プレミアリーグが中断となった2023年からはスーパーリーグの全14チームに加えて、3部に当たるM3リーグ(当時、現在はA1セミプロリーグ)から2チームが参加、そして今季2024/25シーズンは、給料未払い問題でリーグ不参加となったクランタンFCを除くスーパーリーグの13チームとA1セミプロリーグの3チームが出場しました。

また2021年までは、出場16チームを4つのグループに分けて全チームとホームアンドアウェイで対戦し、各グループの成績上位2チームが準々決勝へ進出、そこから準決勝までは再びホームアンドアウェイ方式で、決勝のみ1発勝負という方式でした。2022年からは、グループステージなしで、1回戦から準決勝までホームアンドアウェイ、そして決勝のみ1試合という方式に変更になっています。

今季は既に準々決勝まで終了しており、準決勝に駒を進めているのは現在、スーパーリーグ首位のジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)、同3位サバFC、同4位トレンガヌFC、そして同10位のスリ・パハンFCの4チームで、準決勝のカードはJDT対トレンガヌ、サバ対スリ・パハンとなっています。(試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2024/25マレーシアカップ準決勝1stレグ:ジョホールはトレンガヌに圧勝で決勝進出に王手

この試合の前には、今季開幕前にJDTからトレンガヌにレンタル移籍で加入していた代表FWアキヤ・ラシドが完全移籍でトレンガヌを2026/27シーズンまでの2年契約を結んだことが発表されました。これによりアキヤ選手はJDTのマレーシアカップ準決勝出場が可能となったことで、今季ここまで国内無敗のJDTに対して、ほぼベストメンバーのトレンガヌが一矢報いるのではと期待が高まりました。(なお、同じくJDTからローン移籍中で今季チームトップの3ゴールを挙げている代表FWサファウィ・ラシドはこの試合はベンチ外でした。)

しかし試合は開始からJDTが圧倒し、ホームのトレンガヌが一方的に防戦に回る展開となりました。それでもトレンガヌはGKラーディアズリ・ラハリムの好守もあり、立ち上がりこそなんとか持ち堪えますが、17分には帰化選手ロメル・モラレスにゴールを許します。しかし前半はこの1点にJDTの攻撃を留めたトレンガヌは、後半に勝負をかけてます。

後半開始こそJDTの猛攻を凌いだトレンガヌでしたが、徐々にプレッシャからDF陣の連携が緩むと79分、85分といずれもアリフ・アイマンにゴールを決められると、ロスタイムにはエースのベルグソンがダメ押しの4点目を挙げられて完敗。前述のサファウィ・ラシドに加え、今季リーグ戦では10試合に先発している右SBアザム・アズミもJDTからローン移籍中でこの主力2名はJDTのホームでの2ndレグでも出場できないため、トレンガヌにとっては決勝進出が遠のく敗戦でした。

2024/25マレーシアカップ準決勝1stレグ
2025年1月17日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌFC 0-4 ジョホール・ダルル・タジムFC
⚽️ジョホール:ロメル・モラレス(17分)、アリフ・アイマン2(79分、85分)、ベルグソン(90+3分)

2024/25マレーシアカップ準決勝1stレグ:サバとパハンは引き分け

準々決勝ではリーグ2位のスランゴールを、ホームでの1stレグを1−1と引き分けると、アウェイとなった2ndレグでは2−1とまさかの勝利を挙げて準決勝に進出したのが、現在リーグ10位のスリ・パハンFC。ベスト4ではリーグ3位のサバFCと対戦しましたが、ここでもリーグ戦とは違った戦いぶりを見せています。

先制したのはサバFCでした。開始9分に代表でも主力のスチュアート・ウィルキンが絶妙のコースを狙ったシュートが決まり、ホームのサバFCがリードします。しかしスリ・パハンもエースのクパー・シャーマンを中心に攻め入りますが、この試合先発したサバのGKダミアン・リムが好セーブを何度も見せて失点を許しません。

サバのリードで前半を折り返した試合は、後半の66分にクパー・シャーマンが右サイドを上がったエゼキエル・アグエロへパスして自身はゴール前へ走り込むと、アグエロからの折り返しを押し込んで、ついにスリ・パハンが追いつきます。しかしこの10分後にはマヌエル・イダルゴが相手選手と交錯し、VARが介入するとその際にスパイクで踏みつけたとして1発レッドで退場となり、スリ・パハンは10人になってしまいます。しかしサバはこの数的優位を生かすことができず、試合はこのまま引き分けに終わっています。

2024/25マレーシアカップ準決勝1stレグ
2025年1月17日@リカス・スタジアム(サバ州コタ・キナバル)
サバFC 1-1 スリ・パハンFC
⚽️サバ:スチュアート・ウィルキン(9分)
⚽️スリ・パハン:クパー・シャーマン(66分)

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1921年に第1回大会が行われたマレーシアカップに対し、2018年から始まったMFLチャレンジカップは、当初はマレーシアカップに出場できない1部スーパーリーグの12位チームと2部プレミアリーグ(現在は休止中)の5位以下のチームが、マレーシアカップ期間中の試合不足を解消するための大会でした。2018年時点のプレミアリーグには、1部スーパーリーグでプレーするクラブのセカンドチームが複数参加しており、第1回大会となった2018年はトレンガヌFCのセカンドチームのトレンガヌFC IIが、翌2019年はジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)のセカンドチーム、JDT IIがそれぞれ優勝しています。新型コロナの影響で、2020年から2022年までは開催されなかったものの、再開された2023年の大会からは、スーパーリーグとプレミアリーグが合併したこともあり、マレーシアカップ1回戦で敗れた8チームが出場する大会になっています。

昨季2023年は、鈴木ブルーノ選手が所属するPDRM FCと谷川由来選手が所属するクチンシティFCの日本人所属の2チームがが決勝に勝ち残り、ホームでの1stレグで3-0、アウェイの2ndレグでは1−1と引き分けたPDRMが初めてのタイトルを獲得しています。

今季2024/25シーズンのチャレンジカップも準決勝進出の4チームが決まっており、1月18日と19日に準決勝1stレグが行われています。準決勝に残ったのは連覇を狙うPDRM FC、クダ・ダルル・アマンFC、ペナンFC、そしてスランゴールFCの4チームです。

2024/25チャレンジカップ1stレグ:連覇を狙うPDRMはクダと引き分け

給料未払い問題でリーグ戦では勝点3剥奪処分を受けているクダは、MFソニー・ノルデが今月に入りインドネシア1部マルット・ユナイテッドへ移籍、またFWクレイトンは同じインドネシア1部で前サバFC監督のオン・キムスゥイー監督のプルシス・ソロへ移籍、さらにMFシュクロフ・ヌルラエフは退団と、主力の外国籍選手を今月に入って失っています。その結果、この日の先発には外国籍選手はFWミロシュ・ゴルディッチ1人でした。

一方のPDRMは、警告累積による出場停止から復帰したイフェダヨ・オルセグンに鈴木ブルーノ、元ファジアーノ岡山のハディ・ファイヤッド、そして2020年のマレーシア人リーグ得点王のシャーレル・フィクリと4名のFWが先発すると、開始4分でゴール前の混戦から鈴木ブルーノ選手がゴールを決め、あっさりと先制します。さらに前半終了間際にはイフェダヨ・オルセグンもリーグ戦とカップ戦を合わせて今季12点目となるゴールを決め、PDRMが2点のリードで折り返します。

後半に入るとチャンスを作りながらも得点に至らないPDRMに対して、クダが徐々にペースを上げると、50分のミロシュ・ゴルディッチのゴールを皮切りに15分間で3ゴールを挙げてPDRMを逆点します。しかしPDRMも途中出場のイズルル・アシュラフが放ったシュートをやはり途中交代のクダGKイフワット・アクマルが反応できずゴール。最後は劣勢に回ったPDRMが引き分けに持ち込んだ試合でした。この試合はスタンドから観戦しましたが、試合中には中盤のキーマン、ミャンマー代表のチョー・ミン・ウーがチームメートやベンチにフラストレーションを示す場面が何度かみられるなど、連携に問題があるような様子も伺え、2ndレグではPDRMのP・マニアム監督がどのような布陣で望むのかに注目です。

2024/25MFLチャレンジカップ準決勝1stレグ
2025年1月18日@MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
PDRM FC 3-3 クダ・ダルル・アマンFC
⚽️PDRM:鈴木ブルーノ(4分)、イフェダヨ・オルセグン(44分)、イズルル・アシュラフ(79分)
⚽️クダ:ミロシュ・ゴルディッチ(50分)、アイマン・アフィフ(53分)、アクマル・ザヒル(65分)

2024/25チャレンジカップ1stレグ:スランゴールはペナンに辛勝

マレーシアカップでは通算33回優勝と2位シンガポールの24回(シンガポールはかつてはマレーシアリーグでプレーしていました。)、3位ペラの8回を遥かに凌ぐ成績を収めていますが、直近では2015年以来、優勝から遠ざかっています。そんな古豪スランゴールが、準々決勝進出を逃したのは2018年以来のこと。その結果、スランゴールにとっては今回がクラブ史上初のチャレンジカップ出場となっています。

2024年12月 1日1-2 スリ・パハンマレーシアカップ
2024年12月 9日4-0 ヌグリスンビランスーパーリーグ
2024年12月12日5-1 クランタン・ダルル・ナイムチャレンジカップ
2024年12月17日2-1 ペラスーパーリーグ
2024年12月22日3-0 クランタン・ダルル・ナイムチャレンジカップ
2025年 1月12日1-0 KLシティスーパーリーグ

上はスランゴールの12月から1月にかけての試合結果です。リーグ最下位争いを繰り広げているクランタン・ダルル・ナイムFCとヌグリスンビランFC以外は全て1点差の試合となっており、しかもこの両チームとの対戦を除くと2勝1敗、4得点3失点という成績です。

この試合でも唯一の得点は、ペナンのキャプテンDFラファエル・ヴィトールが右サイドを上がったクエンティン・チェンからゴール前のロニー・フェルナンデスへのクロスをブロックしようとしてオウンゴールした35分の1点だけでした。それまでも右サイドからペナンDF陣にプレッシャーをかけていたチェン選手の動きが功を奏したといえばそれまでですが、スランゴールの得点力不足は深刻です。

この試合でも喜熨斗勝史監督は、1月12日の試合で途中出場ながら試合の流れを変えるような縦パスを何度も繰り出したムカイリ・アジマルを先発に起用するなど、前線の選手については試行錯誤を繰り返しているように見えます。

「(ペナンが得意とする)ロングボール対策がうまくいき、サポーターに対して勝利をもたらすという最低限の目標を達することができたことは嬉しいが、『スランゴールらしさ』を見せるためにはさらに改善していく必要がある。」と述べた喜熨斗監督ですが、ここ数年のスランゴールは前任のニザム・ジャミル監督時からその『スランゴールらしさ』を模索し続けているのが現状です。

さらに体力面、精神面、そして戦術面のいずれもさらなる努力が必要とも述べた喜熨斗監督ですが、今週末の1月25日にはリーグ戦でもこのペナンと同じアウェイでの対戦が組まれており、そこでの対戦で今回の勝利が順当だったのかどうかもわかるでしょう。

2024/25MFLチャレンジカップ準決勝1stレグ
2025年1月19日@シティ・スタジアム(ペナン州ジョージ・タウン)
ペナンFC 0-1 スランゴールFC
⚽️スランゴール:ラファエル・ヴィトール(35分OG)

2024/25シーズンマレーシアスーパーリーグ第18節の結果とハイライト映像<br>・ジョホールがホーム29連勝のリーグ記録更新<br>・クランバリー・ダービーはスランゴールが辛勝 他

マレーシアスーパーリーグの試合結果についての投稿は11月11日以来ほぼ2ヶ月ぶりですが、その間に3節が行われています。(汗)今節第18節は、リーグ首位を快走するジョホール・ダルル・タジムFCと3位のサバFCが対戦、またスランゴールFCとKLシティFCの「クランバリー・ダービー」が注目でした。
 なお今季のマレーシアスーパーリーグは13チームで編成されており、今節はトレンガヌFCの試合がありませんでした。
(各試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグMFLのYouTubeチャンネルより)

給料未払い問題を抱え得るチーム同士の対戦はクダが勝利

いずれも給料未払い問題が報じられ、外国籍選手が国外へ流出している両チームの対戦は、マレーシア選手の自力に勝るクダ・ダルル・アマンFCが勝利し2連勝。一方のクランタン・ダルル・ナイムFCは4連敗となり、ヌグリスンビランFCに代わり最下位に転落しています。

2025年1月10日@ダルル・アマン・スタジアム(クダ州アロー・スター)
クランタン・ダルル・ナイムFC 0-1 クダ・ダルル・アマンFC
⚽️クダ:ファイヤド・ズルキフリ(17分)
MOM:アリフ・ファルハン(クダ・ダルル・アマンFC)

ヌグリスンビランは後半の逆転劇で最下位脱出

今季ここまで1勝のヌグリスンビランFCが7月11日の第4節以来6ヶ月ぶりとなる今季2勝目を挙げています。なお、この試合では昨年10月に退任した前スランゴールFC監督ニザム・ジャミル氏が観戦に訪れており、一部では監督交代の噂もありましたが、その後、クラブCEOが今季途中から就任したK・ナンタクマル監督が今季いっぱいの指揮を取ることを発表して一ます。この日の勝利で最下位を脱出したヌグリスンビランに対して、スリ・パハンFCはこの日の敗戦で3連敗となり、順位は10位のままです。

2025年1月10日@トゥンク・アブドル・ラーマン・スタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFC 2-1 スリ・パハンFC
⚽️ヌグリスンビラン:ハイン・テット・アウン(44分)、A・セルヴァン(60分)
⚽️スリ・パハン:アリユ・アブバカル(7分OG)
MOM:アキル・アブドル・ラザク(ヌグリスンビランFC)
ヌグリスンビランFCの佐々木匠選手は先発してフル出場しています。

クチンシティはPDRMに完勝して5位に浮上

この試合前まで5位のPDRM FCはここまで5勝6分5敗で20得点21失点、同7位のクチンシティFCは4勝6分4敗で19得点20失点と、チーム成績が似通っています。そんな両チームの対戦は、試合前の豪雨でボールが転がりにくコンディションの中、前半、後半にそれぞれゴールを挙げたクチンシティが勝利しています。

公式入場者数117名と寂しい試合でしたが、試合は白熱し、両チーム共にチャンスを作りましたが、クチンシティはそれをシュートまで持ち込んだのに対し、PDRMはクロスの精度が低くシュートまでに至らなかったところで差がつきました。またPDRMにとっては、ここまでリーグ4位となる8ゴールを挙げているエースのイフェダヨ・オルセグンが警告累積のため出場停止となっていたことも響きました。

2025年1月11日@MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
PDRM FC 0-2 クチンシティFC
⚽️クチンシティ:ペトラス・シテムビ(19分)、ジョーダン・ミンター(88分)
MOM:ペトラス・シテムビ(クチンシティFC)
PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は先発して、77分に交代しています。
クチンシティFCの谷川由来選手は先発してフル出場しています。

首位ジョホールがホームでの連勝記録を29に伸ばす

15勝1分で首位を快走するジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)が、ここまで5連勝中の3位サバFCをホームに迎えた1戦は、JDTが今季9試合目となるクリーンシートで解消し、サバFCとの勝点差を20に広げています。

昨年11月に契約を延長せず退団を選んだオン・キムスウィ前監督(現インドネシア1部プルシス・ソロ監督)に代わり、前フィットネスコーチのマルティン・スタノ氏が監督に就任したサバFCは、スタノ監督就任以降もリーグ戦1勝、カップ戦3勝1分と好成績を残していましたが、この試合では今季最多となる4失点で敗れています。

JDTは後半だけで4点を挙げて勝利していますが、フアン・ムニスの2ゴールで先制すると、さらにエースのベルグソン・ダ・シルヴァが今季リーグ戦通算22、23ゴールを挙げ、得点王を争うパウロ・ジョズエに12点差をつけています。

2025年1月11日@スルタン・イブラヒム・スタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
ジョホール・ダルル・タジムFC 4-0 サバFC
⚽️ジョホール:フアン・ムニス2(51分、69分)、ベルグソン・ダ・シルヴァ2(80分PK、83分)
MOM:フアン・ムニス(ジョホール・ダルル・タジムFC)

クランバリー・ダービーはスランゴールが辛勝

リーグ2位のスランゴールは、首位ジョホールには勝点差11と離され、マレーシアカップでも2018年以来となるまさかのグループステージ敗退と、さらにACL2でもグループステージ敗退と、今季は既に目標らしい目標がない状況です。そんな状況での試合が続くスランゴールは、この試合も好機を作りながら、得点に繋がらないまま前半を終了し亜mす。

しかしスランゴールの喜熨斗勝史監督が後半の58分に投入したムカイリ・アジマルがそれまでスランゴールに欠けていたスピード感のある縦突破でKLシティDFを翻弄し、唯一のゴールもムカイリ選手から出たボールをアルヴィン・フォルテスが決めて1点を挙げると、最後はKLの猛攻に遭いながらも逃げ切っています。

クラン川流域のスランゴール州とそのスランゴール州に囲まれるクアラ・ルンプールに本拠地を持つ両チームの対戦は「クランバリー(クラン渓谷)・ダービー」として知られています。日曜日の午後5時15分キックオフと家族連れでも観戦しやすい時間でしたが、公式収容人数10,800人に対し、この試合の観衆は6,000人を切るなど少々寂しい試合でした。

2025年1月12日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリン・ジャヤ)
スランゴールFC 1~0 KLシティFC
⚽️スランゴール:アルヴィン・フォルテス(63分)
MOM:カラムラー・アル=ハフィズ(スランゴールFC)

ウェンゼル・ホールズがハットトリックもペナンはペラと引き分け

リーグ11位のペナンはホームに7位のペラを迎え、オーストラリア出身のディラン・ウェンゼル-ホールズが33分までに自身初のハットトリックを決めて、前半を3-1とリードして折り返します。しかし、後半には2失点して追いつかれ、引き分けています。

2025年1月12日@シティ・スタジアム(ペナン州ジョージ・タウン)
ペナンFC 3-3 ペラFC
⚽️ペナン:ディラン・ウェンゼル-ホールズ3(13分、17分、33分)
⚽️ペラ:ルシアーノ・ゴイコチェア(22分)、クレイトン(60分)、アディレト・カニェベコフ(67分)
MOM:ディラン・ウェンゼル-ホールズ(ペナンFC)


2024/25マレーシアスーパーリーグ順位表(第18節終了)
順位チーム勝点
1JDT1749161063756
2SEL17381223301713
3SAB162992532257
4TRE152466320164
5KCH152156421201
6PDRM17215662023-3
7*KDA17206561727-10
8PRK17195482531-6
9#KLC161772725223
10SRP15153661824-6
11PEN17153681829-11
12NSE16923111637-21
13KDN17721141243-31
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
SAB-サバFC、TREートレンガヌFC、SRP-スリ・パハンFC
KLC-KLシティFC、KDA-クダ・ダルル・アマンFC、PEN-ペナンFC
PRK-ペラFC、PDRM-PDRM FC、NSE-ヌグリスンビランFC
KDN-クランタン・ダルル・ナイムFC、KCH-クチンシティFC
*クダ・ダルル・アマンFCは勝点3剥奪処分を受けています
#KLシティFCは勝点6剥奪処分を受けています。
2024/25マレーシアスーパーリーグ得点ランキング(第18節終了)
氏名所属ゴール
1ベルグソン・ダ・シルヴァJDT23
2パウロ・ジョズエKLC11
3ルシアーノ・ゴイコチェアPRK9
ロニー・フェルナンデスSEL8
アルヴィン・フォルテスSEL8
イフェダヨ・オルセグンPDRM8
7アリフ・アイマンJDT7
8ヘベルチ・フェルナンデスJDT6
ジョアン・ペドロSAB6
ジョーダン・ミンターKCH6
ロドリゴ・ディアスPEN6
12クパー・シャーマン他4名SRP5
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
KLC-KLシティFC、KCH-クチンシティFC、SRP-スリ・パハンFC
PRK-ペラFC、PEN-ペナンFC、NSE-ヌグリスンビランFC

1月1日のニュース<br>マレーシアサッカー2024年重大ニュース(2)

あけましておめでとうございます。拙いブログを読んでいただいている皆様には感謝しかありません。6年目となります2025年もマレーシアからサッカー関連のニュースをお届けしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。昨日のうちに書ききれなかった昨年2024年のマレーシアサッカー重大ニュースの続きをお届けしますが、年末に大きなニュースが多かったこともあり、今回は昨年11月までのニュースをまとめたものになります。昨年12月のニュースは明日以降に、改めて重大ニュース(3)としてお届けします。

ムルデカ大会:レバノンを下したマレーシアが11年ぶりに優勝

タイのキングズカップと並びアジア最古の招待大会の一つであるムルデカ大会は、昨年9月8日には第43回大会の決勝がクアラ・ルンプールのブキ・ジャリル国立競技場で行われ、準決勝では2−1でフィリピンを破ったFIFA135位のマレーシア(当時)が、やはり準決勝で昨年のこの大会を制したタジキスタンを1-0で破った同117位のレバノンが対戦しています。試合はコロンビア出身の帰化選手ロメル・モラレスが挙げたゴールを守り切ったマレーシアがレバノンを1−0で下して優勝を果たしています。大会ホストのマレーシアが優勝したのは2011年以来11年ぶりと多くのメディアが伝えましたが、2013年の大会で優勝したのはA代表ではなくマU23代表でした。A代表がこのムルデカ大会に最後に優勝したのは1983年で、それから数えると実に41年ぶりの優勝ということになりました。

この大会は7月に17ヶ月の契約期間を残して辞任したキム・パンゴン氏に代わり、コーチから昇格したパウ・マルティ監督代行にとって初の試合となりました。1月のアジアカップ、3月と6月のW杯予選といずれも良い結果が得られなかったマレーシア代表にとっては、キム前監督辞任など良いニュースがありませんでした、ライバルと目していたインドネシアはW杯アジア3次予選に進み、後述する年代別代表も結果を出せないなど、サポーターの不満は高まり、この大会は代表サポーターの統括団体「ウルトラス・マラヤ」が応援ボイコットを呼びかけ、ゴール裏は至って静かな試合だったのも印象的な大会でした。

年代別代表はいずれも苦戦ーアジアの壁に跳ね返される
AFC U23アジアカップ-マレーシアは3戦全敗でグループステージ敗退

昨年4月に行われたAFC U23アジアカップでは、2018年、2022年に続き3度目の本大会出場となったマレーシアは、グループステージ初戦のウズベキスタン戦、2戦目のベトナム戦といずれも0−2で敗れ、3戦目はやはり2連敗中のクウェートと対戦しました。ハキミ・アジム(KLシティFC)がゴールを決めたものの、結局この試合は1−2で敗れ、0勝3敗1得点6失点という成績でグループステージ敗退となりました。そん中、このU23アジアカップに出場したU23代表のメンバーの中から、FWダリル・シャム、FWファーガス・ティアニー、FWナジムディン・アクマル(いずれもジョホール・ダルル・タジムFC U23)、DFハリス・ハイカル(スランゴールFC)が今年、A代表デビューを果たすなど、光明も見えています。

AFC U20アジアカップ予選:マレーシアはスリランカとまさかの引き分けで本戦出場を逃す

9月下旬にタジキスタンで行われたAFC U20アジアカップ2025年大会予選E組で、マレーシアは最終戦でスリランカと対戦、終盤にゴールを許して1−1で引き分けた結果、予選で敗退しています。

初戦の相手オマーンを1−0で破り、2戦目の北朝鮮戦は0−0で引き分けといずれも格上相手に勝点を積み上げたマレーシア。続く第3戦のタジキスタン戦では、ロスタイムにタジキスタンにゴールを許して0-1と敗れ、最終戦を残して北朝鮮が勝点10で1位、タジキスタンが勝点6で2位、マレーシアが勝点4で3位、オマーンが勝点3で4位、スリランカが勝点0の5位となっていました。

マレーシアが最終戦でここまで未勝利のスリランカを破り、さらにオマーンがタジキスタンを破ることがあれば2位でのグループ突破の可能性が残る中、ここまで0勝3敗のスリランカは得点0失点12と、そのチャンスは十分にあるように思えました。

試合はマレーシアが1点リードで前半を終え、後半も残り5分を切ったところでまさかの事態がまっていました。87分に左サイドのからのクロスにスリランカのJ・ハリシュが頭で合わせて今予選でのチーム初ゴールとなる同点ゴールを決められてしまいます。その後は両チームとも得点ならず、試合は1−1に終わり、マレーシアは勝点5で予選を終えています。しかもこの試合の後に行われたオマーン対タジキスタン戦では、オマーンが3−1でタジキスタンを破っており、スリランカ戦で失点してなければU20 アジアカップ本戦出場となっていただけに悔いが残ります。

AFC U17アジアカップ予選:ラオスと引き分けたマレーシアは未勝利で予選敗退

10月下旬にラオスで行われたAFC U17アジアカップ2025年大会予選H組で、マレーシアはラオスと対戦して2−2で引き分け、通算成績を1分1敗とし、予選敗退となりました。

レバノンU16代表が出場を辞退し、アラブ首長国連邦(UAE)、マレーシア、ラオスの3ヵ国の対戦となったH組は、初戦でUAEがマレーシアを2−0で破り首位に立つと、続くラオス戦でも5−2と勝利して、早々と予選突破を決めていました。そしていずれも1敗同士の対戦となったマレーシア対ラオス戦は、各組の2位チームのうち、成績上位5チームに与えられる出場資格を賭けての争いとなるはずでした。

試合は11分にアラヤン・ハキーム(ジョホール・ダルル・タジムFC U19)のゴールでマレーシアが先制するも、21分、33分にそれぞれ失点して逆転されてしまいます。その後は66分にナキフ・フィルハド(モクタル・ダハリ・アカデミー)のゴールで追いつくのが精一杯でした。

*****

マレーシアの直近の年代別大会の予選および本選の結果をまとめると以下の通りです。 U23アジアカップ2024年大会:本大会出場もグループステージ敗退(0勝3敗) U20アジアカップ2025年大会:予選敗退(1勝2分1敗) U17アジアカップ2025年大会:予選敗退(0勝1分1敗) なお、同じ東南アジアサッカー連盟(AFF)所属のタイ、インドネシアは上記の3大会全てで本選に出場、ベトナムはU23とU17アジアカップに出場を決めています。マレーシアの各年代別代表がなかなか結果を出せない中で、A代表に帰化選手を増やして強化しようというFAMは、マレーシア以上に帰化選手でA代表を強化しているインドネシア代表が、実は年代別代表でも全て本選出場を果たしている事実から学ぶことが大いにありそうです。

ACLエリートにJDT、ACL2にスランゴールがそれぞれ出場も、喜熨斗勝史監督就任のスランゴールはグループステージ敗退

秋春制導入と共にAFCが新たに進めたのがACLの改変です。2024/25シーズンからは従来のACLはACLエリート(ACLE)に、AFCカップはACL2にそれぞれリブランディングされ、そし2014年に終了していたAFCプレジデンツカップを復活させて、やはりリブランディングしたAFCチャレンジカップの3層構造になりました。

今季はマレーシアからは2019年以来、ACLに出場しているジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)がACLEに本戦から出場しています。外国籍選手枠が撤廃されたことを活かすJDTは、マレーシア生まれの選手がピッチ上に1名となることもあるほど積極補強した外国籍選手を起用し、現在は6試合を終えて2勝2分2敗でグループA(東地区)の6位、首位の横浜Fマリノスとは勝点差5となっています。

ACL2には、昨季のリーグ2位のスランゴールFCが出場し、グループステージH組でムアントン・ユナイテッド(タイ)と引き分けて、セブFC(フィリピン)、そしてかつてのACL覇者の全北現代モーターズFC(韓国)に連勝して一時はグループ首位に立ちました。しかし、この大会中にニザム・ジャミル監督が突然辞任し、喜熨斗勝史新監督が就任するなどチーム内のゴタゴタもあり、喜熨斗新監督の初采配となったムアントン戦で敗れたスランゴールFCは、8年ぶりとなったアジアの舞台復帰でグループステージ敗退となっています。

12月31日のニュース<br>マレーシアサッカー2024年重大ニュース(1)

12月に入って愛用のPCが突然、動かなくなりました。そこから修理とデータ回復に手間取り、気がつけば今日は大晦日。マレーシアサッカーのブログを始めてからこれほど長く投稿しなかった期間はありませんでしたが、今日から再び記事を書いていきます。休載中はいろいろなニュースがありましたが、それも含めて今年最後の投稿は、複数回に分けて2024年のマレーシアサッカーを振り返る重大ニュースの第1回です。

秋春制以降期間となる今季の国内リーグは5月開幕、翌年4月閉幕と12ヶ月の長丁場に

マレーシア1部マレーシアスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)がAFCの秋春制移行に合わせる形で、秋春制以降を発表したのは昨年2023年末でした。今季2024/25シーズンと来季2025/26シーズンの2シーズンをかけてこの移行を行うことを発表しており、従来の1月/2月開幕、11月閉幕と言う日程から、今季5月開幕(ただし当初は4月開幕予定でした)、翌年4月閉幕の12ヶ月となりました。

今年の年明け早々には予選突破での出場は43年ぶりとなったAFCアジアカップ2023年大会、3月にはFIFAワールドカップ2026アジア2次予選、4月中旬にはマレーシアU23代表も出場するAFC U23アジアカップ2024年大会などがあったこともシーズン開幕が5月となった理由です。

また、この新たな日程変更は思わぬところに影響を及ぼしました、今季からリブランディングされACL2となった昨季までのAFCカップでは、サバFCが東南アジアゾーングループステージを勝ち上がっていました。しかし東南アジアゾーンプレーオフ準決勝の日程はなんと2月。12月のシーズンオフから2か月空き、5月の国内リーグ開幕まで3ヶ月と言う時期の試合では調整も難しく、サバFCではマッカーサーFC(オーストラリア)に0−3で敗れて敗退しました。このマッカーサーFCは東南アジアゾーン決勝で同胞のセントラルコーストマリナーズFCに延長で敗れ、勝ったセントラルコーストマリナーズFCはそのまま一気にAFCカップに優勝し、今季のACLエリート出場権を獲得しています。MFLの日程変更がなければ、2月は開幕前後の仕上がっている状態だっただけにサバFCも違った結果を残していたのではないかと思うと残念です。

クランタンFCは国内クラブライセンスを発給されず、今季のスーパーリーグは奇数の13チーム編成で実施

年が明けた1月にはマレーシアンフットボールリーグ(MFL)のクラブライセンス控訴委員会が会合を開き、今季のスーパーリーグ出場に必要となる国内クラブライセンス申請が却下されていたクランタンFCによる控訴を却下する決定したことを発表しました。クランタンFCはこれ以前に、給料未払い問題により国内クラブライセンスの発給を行う第一審機関(FIB)によってライセンス申請を却下されており、この決定を不服として控訴していました。

この決定によりクランタンFCの今季のスーパーリーグ出場資格が消失し、クランタンFCが離脱っしたことで、今季のスーパーリーグは奇数となる13チームで構成されることになりました。

クランタン州の州旗の色をとってレッドウォリアーズ「赤い戦士」の愛称で呼ばれるクランタンFCは、前身のクランタンFA時代の2012年にはリーグ、FAカップ、マレーシアカップを全て制して国内三冠を達成した他、2011年から13年にかけてはリーグ、FAカップ、マレーシアカップを合わせて6回という古豪です。しかし2018年にスーパーリーグで11位となり当時の2部プレミアリーグに降格、それまでの放漫経営の結果、毎年給料未払い問題を起こすクラブとなっていました。2020年シーズン終了後には未払い給料などの負債を背負う形で実業家のノリザム・トゥキマン氏が新たなオーナーになったものの、「金も出すが口も出す」タイプのノリザム氏が昨季2023年シーズンだけで3名の監督の首を飛ばすなど運営が混乱しました。さらに再び発生した給料未払い問題によりMFLからはトランスファーウィンドウ期間の新規選手獲得禁止処分を受け、また外国籍選手を含む主力選手をシーズン途中で契約解除したこともあり、2023年シーズンは26試合で2勝2分22敗の最下位となっただけでなく、リーグ新記録となる121失点を記録するなど散々でした。

なおクランタンFCは今季は下部リーグでもプレーせず、オーナーのノリザム氏も売却することを表明していますが、買い手がつかない状況です。

43年ぶり出場のアジアカップは韓国との死闘で勝点1も、結局は未勝利で終了

2007年のアジアカップは東南アジア4ヵ国(インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム)の共同開催で行われ、マレーシアは開催国枠で出場を果たしていますが、予選を経ての出場となると43年前の1980年大会以来となったマレーシア。初戦は一昨年はクダ・ダルル・アマンFCでプレーしたマフムード・アル=マルディに2ゴールを許すなど、ヨルダンに0−4で敗れています。2戦目はバーレーンにロスタイムに決勝ゴールを許して0−1で惜敗しましたが、この段階でグループステージ敗退が決定しました。グループステージE組の最終線では、FIFAランキング130位(当時)のマレーシアは同28位の韓国と対戦しています。二転三転した試合の最後は15分と長く取られたロスタイムに、ブラジル出身のパウロ・ジョズエ(KLシティFC)からのパスを受けたコロンビア出身のロメル・モラレス(当時KLシティFC、現在はジョホール・ダルル・タジムFC)の帰化選手コンビの連携で「執念」のゴールを挙げたマレーシアが引き分けに持ち込み、1980年大会以来43年ぶりの勝点1を挙げています。しかし最終成績は0勝1分2敗、得点3失点8という成績で大会を終えています。

2026北中米W杯アジア予選は好発進後に大失速してまたも2次予選の壁を破れず

昨年11月に始まった2026北中米W杯アジア2次予選でD組に入ったFIFランキング132位(当時)のマレーシアは初戦のキルギス、2戦目の台湾にいずれも勝利し、一気に首位に立ちました。今年に入って行われた第3戦の相手はD組で最もFIFAランキングが高い80位のオマーンが相手でした。オマーンは第2戦でキルギスに敗れており1勝1敗の成績で、3月21日、そして29日とアウェイとホームで対戦するうちのどちらかでマレーシアがあわよくば勝利、悪くても引き分けとすることで、2次予選突破の可能性が高くなります。しかし蓋を開けてみれば、ホーム、アウェイのいずれも0−2と敗れてしまいました。

それでも6月のキルギス戦(アウェイ)で勝てば予選突破の可能性が残りましたが、後述するファイサル・ハリム(スランゴールFC)の事件による欠場などもあり、マレーシアはキルギスと1−1で引き分けて自力突破の可能性を失うと、最終戦の台湾戦に勝利したものの、予選敗退となっています。D組2位で3次予選に進出したキルギスと勝点差1の10で3位に終わるなど、悔いの残る予選敗退となりました。

代表FWファイサル・ハリムは酸攻撃を受け、所属のスランゴールはその直後の開幕戦の延期を求めるも、リーグはこれを却下

今季開幕直前にはマレーシアサッカー界が衝撃を受ける事件が続きました、1月のアジアカップ、韓国戦でもゴールを決めてい代表FWファイサル・ハリム(スランゴールFC)が酸をかけられるアシッドアタック(酸攻撃)を受け、首から肩、さらに腕にかけての数カ所に火傷を追っています。

ファイサル選手は5月5日の午後、家族とスランゴール州内のショッピングモールを訪れてゴーカートを楽しんだ後で、このアシッドアタックを受け、直ちに近隣の病院で診断と治療を受けた結果、「皮膚の水膨れと真皮の表面的な破壊を引き起こす」火傷2度(Second degree burn)と診断されたということですが、命に別状はありませんでした。スランゴール州警察本部長は事件後に会見を開き、事件の経緯を説明した上で、犯人の捜索が続いているとしていますが、別の報道では犯人は2人組でファイサル選手にバイクで近づき、酸をかけた後そのまま逃走したということですが、CCTVに残った記録映像から割り出されたバイクのナンバーは偽造で、バイク自体も盗まれたものだと考えられているようです。

しかし、この事件の発生からすでに7ヶ月以上が経った現在、犯人が逮捕されるどころか、捜査の進捗状況も報じられておらず、警察の能力の低さが問われる一方で、何か「見えない力」が働いているのではないか、とすら言われています。この事件の直前にはジョホール・ダルル・タジムFCからトレンガヌFCに期限付き移籍中の代表FWアキヤ・ラシドも強盗被害に遭っていますが、このアキヤ選手の事件も実はファイサル選手襲撃の捜査を撹乱する目的だったのでは、などさまざまな憶測が飛び交っています。

なお被害を受けたファイサル選手は、その後、皮膚移植手術やリハビリを経て、今月初めて今季リーグ戦での先発出場を果たしています。

またこのファイサル選手の事件を受け、スランゴールFCは5月10日に予定されていた今季開幕戦兼スンバンシー・カップについて「安全上の問題」があるとして延期をリーグを運営するマレーシアン・フットボール・リーグ(MFL)に求めましたが、MFLは試合当日に警官を増員するなど安全が確保されているといて、これを却下。それを受けたスランゴールFCは、チームの講演者でもあるスランゴール州スルタン(州王)の同意を得て、最終的に出場辞退を決定しました。

前年のリーグ覇者とマレーシアカップチャンピオンが対戦するスンバンシーカップは、本家英国のチャリティーシールド(現コミュニティーシールド)を模して始まったカップ戦ですが、マレーシアではなぜか公式戦に組み込まれている上、ウェンブリースタジアムのような中立地で開催されるのではなく、前年のリーグ覇者のホームで開催される、なんとも奇妙なカップ戦です。

なおスランゴールが出場辞退した結果、対戦相手のジョホール・ダルル・タジム(JDT)が規定により3-0でこの試合の勝者とされ、スンバンシー・カップの8年連続優勝と、開幕戦の勝点3が与えられています。

キム・パンゴン代表監督が「個人的な事情」を理由に契約期間を1年以上残して辞任-その後は空席となっていた蔚山HD監督に就任しリーグ優勝に導く

7月にもマレーシアサッカー界に激震が走りました。マレーシア代表のキム・パンゴン(金判坤)監督が7月16日に「個人的な事情」を理由に、2025年12月末までの契約を全うすることなく、即時辞任しています。キム監督はおよそ1ヶ月前のW杯アジア2次予選台湾戦後、予選敗退が決まった後の会見では「できるだけ長く監督を務めたい」と話していただけに、この豹変ぶりは関係者だけでなく、国内サッカーファンも困惑しました。

また後任には、スペイン出身でバルセロナのユースのコーチを務めた他、アデレード・ユナイテッド(オーストラリア)やキッチーFC(香港)などで指導経験があるパウ・マルティ・ヴィンセント コーチが監督代行に就任、残るコーチ陣は全員残留しています。

不満は全くなかったとも述べたキム氏ですが、辞任理由の「個人的な事情」の詳しい内容を会見の席で問われると、全ては既にFAMのハミディン・アミン会長に説明済みだとして、メディアには詳細を明かすことはありませんでした。一部メディアは、キム氏は辞任する意向をこれまで何度か伝えてきたものの、ハミディン会長がこれを拒否していたとしており、直近では6月11日のW杯アジア2次予選の台湾戦直後にも辞任を申し出たと報じています。

在籍期間907日、監督として35試合を指揮し、20勝5分10敗の結果を残したキム氏は、監督就任以来61名の選手を代表に招集し、マレーシアのFIFAランキングを就任時の154位から、最高で130位まで引き上げています。

なおキム氏は、代表監督辞任からおよそ2週間後に洪明甫前監督が韓国代表の監督に就任したことにより空席となっていた韓国1部Kリーグの蔚山HDの監督に就任することが発表され、選手としてプレーした蔚山現代(当時)に監督として凱旋した形です。そしてキム氏が就任した蔚山HDは今季のKリーグで見事に優勝しています