9月28日のニュース・AFC U20アジアカップ予選:ロスタイムの失点で敗れたマレーシアは本戦出場はほぼ絶望・書類不備や給料未払い問題未解決の3クラブに罰金処分

AFC U20アジアカップ予選:ロスタイムの失点で敗れたマレーシアは本戦出場はほぼ絶望

タジキスタンで開催中のAFC U20アジアカップ2025年大会予選E組の第4節が行われ、ここまで難敵北朝鮮と引き分けるなど、1勝1分のマレーシアと、ここまで1勝1敗のタジキスタンが対戦し、ロスタイムにゴールを挙げたタジキスタンがマレーシアを破り、E組の2位に浮上し、マレーシアは3位に後退するとともに、来年2025年に中国で行われる本戦出場の可能性がほぼなくなっています。

この予選では初戦のオマーン戦を1−0で勝利し、続く北朝鮮戦では相手が退場者を出し10名となったこともあり0−0で引き分けるなど、ここまで無敗だったマレーシア。この日のタジキスタン戦で引き分け以上なら、最終節はここまで全敗のスリランカ戦を残すだけということもあり、E組2位がほぼ確定します。一方のタジキスタンはこの試合で引き分けると自力での2位以上が難しくなります。

そんな両チームの思惑の中、気温16度、雨も降る中で始まった試合は、マレーシアが守勢に回る場面も多かったものの、21分にムハマド・ダニエル(トレンガヌFC U21)が倒されて得たフリーキックをハイカル・ダニシュ(スランゴールFC U23)が直接ゴールを狙うものの、相手GKシャコビディン・マクムドーザ(タジキスタン1部バルクキ・ヒソール)に弾かれ得点になりません。また44分に相手フリーキックからゴール前でユナス・イスマトロエフ(タジキスタン1部バルクキ・ヒソール)にフリーでヘディングシュートを打たれますが、これがゴールの上に外れて一命を取り留め、前半は0−0で折り返します。

後半に入ると、攻勢を強めるタジキスタンに対して、マレーシアもカウンターで反撃し、65分には右サイドのイルファン・アスワド(モクタル・ダハリ・アカデミー)からのクロスを受けたザミルル・ハキム(スランゴールFC U21)がGKと1対1となる絶好の機会を得ながら、放ったシュートはGKの正面で簡単にキャッチされてしまいます。試合はロスタイムに入った90+5分に、タジキスタンはペナルティエリア外の左サイドで短いパスを繋ぐと、最後はゾビドン・クシュバクトフが絶妙なループシュートを放ち、これが手を伸ばしたGKハジク・アイマン(JDT U23)の指先を掠めてゴールイン。この土壇場のゴールでタジキスタンが勝利しています。

マレーシアは最終戦では、ここまで0勝3敗で得点0失点12のスリランカと対戦し、タジキスタンは1勝2敗のオマーンと対戦します。マレーシアがスリランカに勝利し、タジキスタンがオマーンに敗れればE組2位に浮上しますが、最終戦勝利で勝点7では、本戦出場となる各組み2位チームのうち成績上位5チームに入ることは難しそうです。

この試合のハイライト映像。Football TV \ TajikistanのYouTubeチャンネルより。
書類不備や給料未払い問題未解決の3クラブに罰金処分

マレーシア1部のスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)傘下の第一審機関(FIB)は、9月28日の期限を過ぎても必要書類の提出がなかった3クラブに対して、1万5000リンギ(およそ52万円)の罰金処分を科すことを発表しています。

FIBのファイナンシャル・フェアプレー制度を統括する部門は、現在、マレーシアスーパーリーグに在籍する13クラブの内、3クラブが給料未払い問題の解決方法や、所得税天引き分や、公的年金や社会保障の雇用主負担分の支払い証明が提出されていないとして、今回の罰金処分となったと説明しています。また10月25に設けられた次の提出期限が守られない場合には、さらに重い処分が科されるともしています。

なお、この3クラブがどのクラブなのかについては発表はありませんが、そのうちの2つは給料未払いで主力選手が練習参加をボイコットしているクダ・ダルル・アマンFCと、やはり同様の問題を抱えているKLシティFCだと思われます。なおこの両チームは同様の理由で既に勝ち点剥奪処分を受けており、クダは今季開幕前に勝点3を、KLシティは先月8月に勝点6をそれぞれ剥奪されています。

9月27日のニュース・アセアンクラブ選手権:KLシティは辛勝も開幕2連勝

東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権「ショッピーカップ」2024/25の予選B組の第2節が行われ、マレーシアから出場しているKLシティFCは、インドネシアのボルネオFCサマリンダとホームで対戦し、試合終盤に挙げたゴールを守り切り、開幕から2連勝を記録しています。

昨季2023/24シーズンのインドネシア1部リーグでは、リーグ戦では2位のブルシブ・バンドンに勝点差8をつけて優勝したボルネオFCサマリンダは、昨季新設されたリーグ戦上位4チームが出場するチャンピオンシップシリーズでは、勝点差15でリーグ4位のマドゥラ・ユナイテッドに通算成績2−4でまさかの敗戦。結局、このチャンピオンシップシリーズで勝利したプルシブ・バンドンが昨季のリーグ王者となりACL2出場権を獲得、ボルネオFCはACL2の下に新設されたAFCチャレンジリーグの出場資格もマドゥラ・ユナイテッドに奪われて、このAFFクラブ選手権出場となっています。

しかし、先月8月に開幕した2024/25シーズンでは、ボルネオFCは開幕からの6試合を4勝2分とスタートダッシュに成功し、現在2位につけています。またアセアンクラブ選手権でも8月22日に行われたB組第1節ではシンガポールから出場のライオン・シティ・セイラーズFCをレオ・ガウショの2ゴールなど3−0で破り、こちらも好発進しています。

一方のKLシティは、今季リーグ戦はここまで4勝2分4敗という成績ですが、今季は給料未払い問題やクラブライセンス申請の際の虚偽報告などで勝点6の剥奪処分を科せられており、本来なら4位の成績であるところが、勝点を剥奪された結果、現在は11位となっています。しかし2021年マレーシアカップ優勝、2022年AFCカップ(現ACL2)準優勝、2023年FAカップ準優勝、とカップ戦では無類の強さを見せるKLシティも、アセアンクラブ選手権の初戦では、日本人選手3名を擁するカヤFCイロイロ(フィリピン)を1−0で破っています

前日に行われた試合前会見では、KLシティのミラスロフ・クリヤナッチ監督が、同じクロアチア出身で、前KLシティ監督、昨季はプルシブ・バンドンをリーグ優勝に導いたボヤン・ホダック監督から、ボルネオFCについての情報は得ていると自信を示し、またオーストラリア出身DFジャンカルロ・ガリフオコが、現在6試合で10ゴールを挙げているボルネオFCは(2022年AFCカップ東南アジアラウンドで対戦した)PSMマカッサルよりも強いだろうと、ホーム開催ながら警戒感を高める発言をしたのに対し、ボルネオFCのブルンジ出身DFクリストフ・ヌドゥワルギラは、初戦に続いて勝点3を獲得しに来たと話すなど、試合前から両チームが火花を散らしていました。

下はこの試合の両チームの先発XI。KLシティは9月21日のスーパーリーグ、ペラFC戦でベンチ外だったパウロ・ジョズエが戻るなどベストメンバーで、一方のボルネオFCは2021年シーズンにジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)のセカンドチームJDT IIでプレーした廣瀬慧選手の名前が見えます。28歳の広瀬選手はボルネオFCサマリンダでは今季が4シーズン目で、今季6試合を含めて73試合に出場。JDT II移籍前に在籍したプルシラ・ラモンガンを含めるとインドネシアリーグは5シーズン目となり、リーグ通算107試合出場という選手です。

試合はお互いを探り合うようにスタートしますが、先にペースを掴んだのはボルネオFCでした。中盤でパスを繋いで好機を伺いますが、KLシティのDF陣が厳しくチェックしボールをゴール前まで持ち込ません。その後はKLシティもペースを上げて、両チームが中盤で激しくぶつかり合いますが、ともにシュート機会を作ることができず、前半は両チーム無得点で終了します。

後半も同様の展開が続き、カウンターの応酬となる中、ついに均衡が破れます。いずれも途中交代のショーン・ジネリからザフリ・ヤハヤと右サイドで繋いだボールがゴール前に。これをブレンダン・ガンがダイレクトで押し込んで、KLシティに待望の1点をもたらします。その後のボルネオFCの猛攻を防ぎ切ったKLシティがこの1点を守り切り、開幕からいずれも1−0の僅差の試合で2連勝を果たています。

AFFクラブ選手権B組第3節は来年1月9日に予定されており、KLシティはアウェイでシンガポールのライオン・シティ・セイラーズと対戦します。

東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権 A組第2節
2024年9月26日@KLフットボールスタジアム(クアラ・ルンプール)
KLシティFC 1-0 ボルネオFCサマリンド
⚽️KLシティ:ブレンダン・ガン(77分)
MOM:ブレンダン・ガン(KLシティFC)
ボルネオFCサマリンダの広瀬慧選手は先発してフル出場しています。

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。

またB組第2節の他の試合の結果と、第2節終了時点の順位は以下の通りです。なおB組の第3節は来年2025年の1月9日に行われます。1月9日のカードは、ライオン・シティ・セイラーズFC対KLシティFC、カヤFCイロイロ対ハノイ公安FC、ブリーラム・ユナイテッド対ボルネオFCサマリンダ(いずれも左がホーム)となっています。

B東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権 B組第2節
2024年9月26日@チャン・アリーナ(タイ、ブリーラム)
ブリーラム・ユナイテッド 7-0 カヤFCイロイロ
⚽️ブリーラム:ルーカス・クリスピム3(9分、50分、52分)、スパチャイ・ジャイデッド(15分)、アティット・バーグ(77分)、セクサン・ラトリー(84分)、クリゴール(90+1分PK)
MOM:ルーカス・クリスピム(ブリーラム・ユナイテッド)
日本人の星出悠監督が指揮を取るカヤFCイロイロは、駒木秀人、山崎海秀、斎藤彰人の日本人3選手が先発してフル出場しています。

この試合のハイライト映像。アセアン・ユナイテッドFCのYouTubeチャンネルより

東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権 B組第2節
2024年9月26日@ハンダイ・スタジアム(ベトナム・ハノイ)
ハノイ公安FC 5-0 ライオン・シティ・セイラーズ
⚽️ハノイ公安:レオ・アルトゥール3(30分、69分、86分)、グエン・ディン・バック(60分)、レ・バン・ドー(66分)
MOM:レオ・アルトゥール(ハノイ公安FC)

この試合のハイライト映像。アセアン・ユナイテッドFCのYouTubeチャンネルより

AFFクラブ選手権 B組順位表(第2節終了)

勝点
1ハノイ公安FC22007166
2KLシティFC22002026
3ブリーラムU21018263
4ボルネオFC21013123
5カヤFCイロイロ200208-80
6ライオンシティセイラーズFC200208-80

9月26日のニュース・アセアンクラブ選手権:トレンガヌは2点のリードを守れずホームで引き分け・11月のFIFAデイズでマレーシアはインドと対戦

アセアンクラブ選手権:トレンガヌは2点のリードを守れずホームで引き分け

東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権「ショッピーカップ」のA組第2節が行われ、マレーシアから出場のトレンガヌFCは、ホームでドンア・タインホアFC(ベトナム)と対戦し、2−0とリードしながらも最後は追い付かれて引き分けに終わっています。

トレンガヌFCのホーム、スルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアムで行われて試合は、前半20分にカウンターからアキヤ・ラシドが相手DF2人をかわしてペナルティエリアの外から豪快にシュートを決めて、トレンガヌFCが先制します。さらに40分には右サイドのアキヤ・ラシドからパスを受けたアザム・アズミのクロスをマヌエル・オットがダイレクトで蹴り込んでゴール!トレンガヌがリードを広げます。しかしそれまでシュートが1本もなかったドンア・タインホアFCが前半終了間際に左サイドで得たフリーキックを得ると、最後はルイス・アントニオのキックはそのままゴールインし、前半はトレンガヌが1点リードで終了します。

後半は開始からドンア・タイホアFCが優勢に進める中、52分には自陣ゴール前でトレンガヌのウバイドラー・シャムスルがクリアしようとしたボールがそのままゴールインし、試合は2−2の振り出しに戻ります。73分にはマーティン・ピルジのフリーキックを弾いた相手GKとウバイドラー選手が1対1になる場面がありましたが、至近距離からのシュートはゴールポストに弾かれて逆転の機会を逃してしまいます。その他の得点機も全て活かせなかったトレンガヌは、ホームで痛い引き分けに終わり、2試合で勝点1とA組の5位で今年のショッピーカップの日程を終えています。

東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権 A組第2節
2024年9月25日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌFC 2-2 ドンア・タインホアFC
⚽️トレンガヌ:アキヤ・ラシド(20分)、マヌエル・オット(40分)
⚽️タインホア:ルイス・アントニオ(45+1分)、ウバイドラー・シャムスル(53分OG)
MOM:アキヤ・ラシド(トレンガヌFC)

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。

またA組第2節の他の試合の結果と、第2節終了時点の順位は以下の通りです。なおA組の第3節は来年2025年の1月8日に行われます。1月8日のカードは、シャン・ユナイテッド対トレンガヌ、BGパトゥム対タインホア、スバイリエン対PSM(いずれも左がホーム)となっています。

東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権 A組第2節
2024年9月25日@BGスタジアム(タイ、パトゥム・ターニー)
BGパトゥム・ユナイテッドFC 2-1 プリヤ・カーン・リーチ・スヴァイリエンFC 
⚽️BGパトゥム:ラニエル(31分)、ティーラシン・デーンダー(63分)
⚽️スヴァイリエン:パブロ(61分)
プリヤ・カーン・リーチ・スヴァイリエンFCの小田原貴、藤井亮の両選手は先発してフル出場しています。
MOM:ティーラシン・デーンダー(BGパトゥム・ユナイテッド)

この試合のハイライト映像。アセアン・ユナイテッドのYouTubeチャンネルより。

東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権 A組第2節
2024年9月25日@バタカン・スタジアム(インドネシア、バリクパパン)
PSMマカッサル 4-3 シャン・ユナイテッドFC
⚽️マカッサル:ネルミン・ハリエタ(32分)、アロイシオ・ネト(36分)、ラティル・フォール(47分)、アブドル・ラーマン(90+1分)
⚽️シャン・ユナイテッド:エフライン・リンタロウ(45+1分)、マーク・セキ(56分)、ムサ・バカヨコ(63分)
MOM:アブドル・ラーマン(PSMマカッサル)
シャン・ユナイテッドのエフライン・リンタロウ選手は先発してフル出場しています。

この試合のハイライト映像。アセアン・ユナイテッドのYouTubeチャンネルより。

AFFクラブ選手権 A組順位表(第2節終了)

1PSMマカッサル21104314
2BGパトゥムU21102114
3ドンア・タインホア21105324
4PKRスヴァイリエン21014403
5トレンガヌ201145-11
6シャンU200247-30
11月のFIFAデイズでマレーシアはインドと対戦

マレーシアサッカー協会(FAM)は11月11日から19日までのFIFA国際マッチカレンダーで、マレーシア代表がインド代表とアウェイで対戦すると発表しています。試合会場やキックオフの時間は後日、発表されるということです。なお、直近のFIFAランキングでは、インドが126位、マレーシアが132位となっています。

またFAMはこの期間中にもう1試合の国際Aマッチを行う予定があるということですが、こちらについての詳細は発表になっていません。

インドとは、直近では昨年10月のムルデカ大会で対戦しており、この時はディオン・コールズ、アリフ・アイマン、ファイサル・ハリム、ラヴェル・コービン=オングがゴールを挙げ、4-2で勝利しています。

なおマレーシアは10月7日から15日までのFIFA国際マッチカレンダーでは、FIFAランキング94位のニュージーランドと10月14日にオークランドのハーバー・ノース・スタジアムで対戦することが発表されています。2006年以来の対戦となる両チームですが、このときは2試合行い、クライストチャーチで行われた初戦は0-1で、またオークランドで行われた第2戦は1−2でいずれも敗れています。

9月25日のニュース・アセアンクラブ選手権:トレンガヌFCとドンア・タインホアFCが試合前会見

アセアンクラブ選手権ショッピーカップ- トレンガヌFCとドンア・タインホアFCが試合前会見

東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権「ショッピーカップ』2024/25の第2節、トレンガヌFC対ドンア・タインホアFC(ベトナム)戦の前日会見が行われ、第1節で2023/24シーズンのカンボジアリーグチャンピオンのプリヤ・カーン・リーチ・スヴァイリエンFC に2−3で敗れているトレンガヌFCのキャプテン、サファウィ・ラシドは、ホームでの連敗は避けるためにも勝利を目指したいと話しています。

スヴァイリエンFC戦ではゴールを挙げているサファウィ選手は、今年7月にベトナムカップ2連覇を果たしている強豪のドンア・タインホアFCに勝つためには多くのサポーターの後押しが必要だとしてて、できれうだけ多くのサポーターに足を運んでもらいたいともの述べています。

一方でドンア・タインホアFCのヴェリザール・ポポフ監督は、主力選手4名がケガのためトレンガヌFC戦に出場できないと述べた上で、選手たちにはより攻撃的な姿勢で臨むように指示してあると話しています。なおドンア・タインホアFCは、第1節では、ミャンマーのシャン・ユナイテッドに3−1で勝利しています。

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なおこの2022年からドンア・タインホアFCを指揮するブルガリア出身のポポフ監督は、2016年シーズンにはマレーシアスーパーリーグのクランタンFC(現在は活動休止中)で監督を務めた経験もあり、この時はチームを前年の9位から4位に引き上げていますが、チームから提示された契約延長を誇示して退団しています。

またトレンガヌFCでプレーするFWイスマヒル・アキナデは2019年にはホーチミンシティFC、2020年にはダナンFC、そして2021年にはホンリン・ハティンFCと3季連続でベトナムリーグでプレーし、通算では36試合出場、12ゴール1アシストという記録を残しています。

現在、マレーシアリーグ2024/25では4勝4分1敗で3位のトレンガヌFCと、開幕したばかりのベトナムリーグ2024/25で1勝1敗で7位のドンア・タインホアFCの試合は、日本人の高崎航地主審が笛を吹き、マレーシア時間の21時キックオフです。

9月24日のニュース・U20アジアカップ予選:E組第2節でマレーシアは北朝鮮とスコアレスドロー

9月22日にマレーシアリーグの今季2度目のトランスファーウィンドウが閉じました。積極的な補強を行なったジョホール・ダルル・タジムFCを除けば、今回のトランスファーウィンドウでは大型補強もありませんでした。特にマレーシア人選手にとっては、自チームを出たくとも複数のクラブが給料未払い問題を抱える中、移籍先がない、というのが現状だったようです。給料未払い問題で主力選手が練習をボイコットしているクダ・ダルル・アマンFCからは、カラムラー・アル=ハフィズとフィクリ・チェ・ソーの両GKがそれぞれスランゴールFCとPDRM FCに移籍していますが、これはむしろ例外で、給料を払われていない多くの選手がそのまま残留せざるを得ないとう報道もあります。給料未払い問題が報道されていないチームも、例えばPDRM FCのように韓国出身で23歳のCBチャン・ジェヒョク、25歳のウィング、オム・デク両選手を獲得していてもチャン選手は延世大学を卒業したばかり、オム選手はそのプロフィールがTransfermarktで見つからない選手で、こういった選手が果たして現在リーグ6位でさらに上位進出を狙いたいチーム事情に則した補強なのかは疑問です。

U20アジアカップ予選:E組第2節でマレーシアと北朝鮮とスコアレスドロー

U20アジアカップ2025年大会の予選E組第2節がタジキスタンのドゥシャンベで行われ、2018年大会以来2大会ぶりの本戦出場を目指すマレーシアU19代表は北朝鮮U19代表と対戦し、0-0で引き分けています。

初戦のオマーン戦を2−1で勝利したマレーシアと、やはり初戦のスリランカ戦を4-0で勝利した北朝鮮の対戦は、ドゥシャンベ中央スタジアムで行われ、北朝鮮有利の下馬評を覆すようにマレーシアが健闘し、前半を0−0で折り返します。

後半の65分には思わぬ展開が待っていました。北朝鮮のDFヒョク・ジョンウンが、初戦のオマーン戦で1ゴール1アシストで勝利に貢献したMFハイカル・ダニシュ(スランゴールFC II)へのファウルで、この試合2枚のイエローが出されて退場となりました。しかし、マレーシアは数的有利となったこの好機を生かすことができませんでした。

この引き分けでファン・トーレス監督率いるマレーシアは、勝点4で北朝鮮と並んだものの、得失差で2位となっています。この後、マレーシアは9月27日に開催国タジキスタンと、そして最終戦となるスリランカ戦は9月29日に予定されています。今回の予選では、A組からJ組までの各組1位のチームと、各組2位の内の成績上位5チームが、2025年に中国で開催される本大会に出場します。マレーシアはこのAFC U20アジアカップの前身のAFC U20選手権の第1回大会(1959年)、第2回大会(1960年)で2大会連続で韓国に敗れて準優勝するなど1960年代までは、準優勝3回、3位1回、4位2回という成績を残していますが、1970年代以降はベスト4進出がありません。

AFC U20アジアカップ予選E組第2節
2024年9月23日@ドゥシャンべ中央スタジアム(タジキスタン、ドゥシャンベ)
北朝鮮U19 0-0 マレーシアU19

この日のもう1試合は、この試合が予選初戦となった開催国タジキスタンがスリランカを3-0で破っています。

AFC U20アジアカップ予選E組第2節
2024年9月23日@ドゥシャンべ中央スタジアム(タジキスタン、ドゥシャンベ)
スリランカU19 0-3 タジキスタンU19
⚽️タジキスタン:ビルロイ・ベボエフ(2分)、マスルル・ガフロフ2(45+2分、54分PK)

また9月21日に行われたE組第1節の結果は以下の通りです。

AFC U20アジアカップ予選E組第1節
2024年9月21日@ドゥシャンべ中央スタジアム(タジキスタン、ドゥシャンベ)
マレーシアU 19 2-1 オマーンU19
⚽️マレーシア:モーゼス・ラジ(30分)、ハイカル・ダニシュ(65分PK)
⚽️オマーン:マジド・アル=ファルシ(88分PK)

AFC U20アジアカップ予選E組第1節
2024年9月21日@ドゥシャンべ中央スタジアム(タジキスタン、ドゥシャンベ)
北朝鮮U19 4-0 スリランカU19
⚽️北朝鮮:イ・ジョンドク3(34分、64分、77分)、チェ・クク(46分)

AFC U20アジアカップ予選E組の日程と結果
第1節(9月21日) マレーシア 2-1 オマーン、北朝鮮 4-0 スリランカ
第2節(9月23日) 北朝鮮 0-0 マレーシア、スリランカ 0-3 タジキスタン
第3節(9月25日) オマーン対スリランカ、タジキスタン対北朝鮮
第4戦(9月27日) オマーン対北朝鮮、マレーシア対タジキスタン
第5節(9月29日) スリランカ対マレーシア、オマーン対

AFC U20アジアカップ予選E組順位表(第2節終了)

得失差勝点
1北朝鮮21104044
2マレーシア21102114
3タジキスタン11003033
4オマーン100112-10
5スリランカ200207-70

2024/25シーズンマレーシアスーパーリーグ第11節の結果とハイライト映像(1)・練習ボイコットの主力が復帰したクダはスリ・パハンと引き分け・ジョホールはベルグソンの今季3度目のハットトリックなどでクランタンを圧倒

9月20日から9月22日にかけてマレーシアスーパーリーグ(MSL)2024/25第11節が行われました。このタイミングでMSLは規約を変更し、ACLエリートやACL2に出場するチームは最大で12名の外国籍選手の登録が可能になる中、現在開いているトランスファーウィンドウでは、アジアで勝負するため量5名の外国籍選手を獲得したジョホール・ダルル・タジムFCのようなチームがあります。その一方で、給料未払いが数ヶ月に及び、主力が練習をボイコットする事態が起こったクダ・ダルル・アマンFCのように新戦力補強どころか主力選手が流出するチームもあり、リーグ内の「持つ者」と「持たざる者」の格差がさらに広がっています。

なお、今季のマレーシアスーパーリーグ(MSL)は13チーム編成で、今節第11節はクチンシティFCの試合がありません。また9月22日に予定されていたトレンガヌFC対スランゴールFCの試合は、スランゴールFCが9月19日にACL2のムアントン・ユナイテッド戦を戦ったことから、9月28日に変更されています。(各試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグのYouTubeチャンネルより)

練習ボイコットの主力が復帰したクダはスリ・パハンと引き分け

MSL2024/25 第11節
2024年9月20日@ダルル・アマン・スタジアム(クダ州アロー・スター)
クダ・ダルル・アマンFC 2-2 スリ・パハンFC
⚽️クダ:ハリム・サアリ(58分)、シュクロフ・ヌルロエフ(64分)
⚽️スリ・パハン:エセキエル・アグエロ(52分)、クパー・シャーマン(80分)
🟨クダ(2)、🟨スリ・パハン(1)
MOM:シュクロフ・ヌルロエフ(クダ・ダルル・アマンFC)

数ヶ月に及ぶ給料未払いにより、主力が練習をボイコットしていたクダは、前節第10節のKLシティ戦は、リザーブチーム(U23)とプレジデントカップチーム(U21)の選手でメンバーを編成して試合に臨みました0-5と惨敗しました。そしてホーム開催は今節は、主力が先発XIに戻ったものの、スリ・パハンと引き分けに終わってます。

前半を0−0で終えた試合は、後半の52分にエセキエル・アグエロの今季初ゴールでスリ・パハンが先制しますが、その6分後にはハリム・サアリがやはり今季初ゴールを決めて同点に追いつきます。さらにクダはシュクロフ・ヌルロエフのゴールで64分に逆転しますが、スリ・パハンもエースのクパー・シャーマンが2試合連続となるゴールを決めて追いつき、試合はそのまま引き分けに終わっています

試合後の会見で自チームの選手たちが見せた「プロ意識」と「チーム愛」を称賛する発言を行ったクダのナフジ・ザイン監督は、チームはこの試合の数日前に練習を1度行っただけであることを明かし、このため出場した選手たちのフィットネスレベルが低い中で、勝点1を獲得できたことに満足しているとも話しています。またナフジ監督は、今季開幕前に既に勝点3の剥奪処分を受ける原因となった給料未払い問題が解決していない現状では、その解決が優先であり、現在開いているトランスファーウィンドウでの戦線力の補強は行わないとも述べています。

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給料未払い問題解決の目処が立っていないクダは、最悪の場合には今季途中でリーグ参加停止となる可能性も噂されています。今回はホーム開催ということで主力選手が出場しましたが、次節第12節はアウェイのサバ戦があります。飛行機でしか移動できないサバへは前節第11節のようにU23とU21の選手のみで遠征するのか、あるいは練習ボイコット中の主力が帯同するのかに注目です。

PDRMは交代出場のチーム得点王が決勝ゴールを決める

MSL2024/25 第11節
2024年9月21日@MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
PDRM FC 1-0 サバFC
⚽️PDRM:イフェダヨ・オルセグン(80分)
🟨PDRM(1)、🟨サバ(3)
MOM:ブライアン・シー(PDRM FC)

前節第10節スリ・パハン戦では鈴木ブルーノ、イフェダヨ・オルセグン、シャーレル・フィクリの3トップを起用しながら、守備が崩壊して5失点で敗れたPDRM。P・マニアム監督は、チーム得点王のイフェダヨ・オルセグンをベンチスタート、代わりにチディ・オスチュクウを4試合ぶりに先発に起用しましたが、後半の65分からそのオスチュクワ選手と交代で出場したオルセグン選手が80分にこの試合唯一のゴールを決めて、PDRMを勝利に導いています

PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は先発して85分に交代しています。

ホーム初勝利のペラは今季初の連勝

MSL2024/25 第11節
2024年9月21日@MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
ペラFC 1~0 KLシティFC
⚽️ペラ:ルカ・ミルノヴィッチ(62分)
🟨PDRM(3)、🟨サバ(3)
MOM:ルシアノ・ゴイゴチェア(ペラFC)

ペラがルカ・ミルノヴィッチのゴールで今季ホーム初勝利を飾っています。前節のヌグリスンビラン戦では1−0と今季初のクリーンシートで勝利したペラは、ルカ・ミルノヴィッチのゴールで挙げた1点を守り切り、2試合連続のクリーン使徒で勝利し、今季初の連勝を記録しています。

敗れたKLシティは、前節ではクダを相手に5−1と大勝していましたが、この試合ではここまで6ゴールを挙げているチーム得点王でキャプテンでもあるパウロ・ジョズエと、マレーシア代表でもプレーするハキミ・アジムの両FWをケガで欠く布陣が機能しませんでした。

新戦力がいずれもゴールのペナンとヌグリスンビランは引き分け

MSL2024/25 第11節
2024年9月22日@シティ・スタジアム(ペナン州ジョージ・タウン)
ペナンFC 2-2 ヌグリスンビランFC
⚽️ペナン:ロドリゴ・ディアス(14分)、ディラン・ヴェンツェル=ホールズ(16分)
⚽️ヌグリスンビラン:ハディン・アズマン(1分)、セバスチャン・アヴァンジニ(45+3分)
🟨ペナン(3)、🟨ヌグリスンビラン(3)
MOM:セバスチャン・アヴァンジニ(ヌグリスンビラン)

今季ここまで2勝のペナンと1勝のヌグリスンビランの対戦は、開始1分にゴール前の混戦からヌグリスンビランのハディン・アズマンが放ったシュートはゴールポストを直撃するものの、その跳ね返ったボールがペナンDFのアキル・イルファヌディンの頭に当たってそのままゴールインし、ヌグリスンビランが先制します。しかしペナンもに14分にはニック・アキフからのクロスをロドリゴ・ディアスがDF2人をかわしてゴールを決めると、その2分後には新加入のディラン・ウェンツェル=ホールズがシャミル・クティのクロスをダイレクトで蹴り込んで、ペナンが一気に逆転します。このままペナンリードで前半が終わるかと思えたロスタイムに、今度はヌグリスンビランの新戦力で、昨季はKLシティでプレーしたセバスチャン・アヴァンジニがペナルティエリアの遥か外からロングシュートを決めて同点で前半が終了します。

後半は両チームとも無得点に終わった試合は2−2で引き分けとなり、テクニカル・ディレクターに「昇格」したアズミ・アブドル・アジズ前監督に代わってヌグリスンビランの指揮を取って3試合目となったN・ナンタクマル監督はこの試合も初勝利はなりませんでした。この試合の結果、ペナンは勝点11で9位、ヌグリスンビランは同5点で12位と順位は変わっていません。

ヌグリスンビランの佐々木匠選手は先発して72分に交代しています。

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。
ジョホールはベルグソンの今季3度目のハットトリックなどでクランタンを圧倒

MSL2024/25 第11節
2024年9月22日@スルタン・イブラヒム・スタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
クランタン・ダルル・ナイムFC 6-1 ジョホール・ダルル・タジムFC
⚽️クランタン:レイス・カロウブ(65分)
)⚽️ジョホール:ベルグソン・ダ・シルヴァ3(42分、45分、71分)、アリフ・アイマン2(56分、58分)、ウマル・アズナン(75分OG
🟨クランタン(1)、🟨ジョホール(0)
MOM:アリフ・アイマン(ジョホール・ダルル・タジムFC)

今季ここまでの9試合で33得点(4失点)と他を圧倒してリーグトップを走るジョホール・ダルル・タジム(JDT)が、これまたリーグの得点王争いをリードするベルグソン・ダ・シルヴァの今季3度目のハットトリックやアリフ・アイマンの2ゴールなどで、リーグ最下位のクランタン・ダルル・ナイムを粉砕しています。

この試合はJDTのスタジアムでの開催ながら、ホームのスルタン・ムハマド4世スタジアムが改修工事で使えないクランタンがホームチームとして行われています。この試合の前までは9試合でわずか4得点(19失点)のクランタンは、昨日終了した今季2度目のトランスファーウィンドウでは、2021年にスリ・パハンでプレー経験もあるミャンマー代表アウン・カウン・マン(タイ1部ナコーンラーチャシーマーFCから加入)、そして今季加入したパレスチナ代表オディ・カロウブの兄レイス・カロウブ、そして2019年から2020年にかけてPJシティFC(現在は解散)でプレーしたブラジル出身のワシントンと3名の外国籍FWを含め6名の新戦力を獲得しています。

試合は開始直後から「アウェイ」のJDTが猛攻を見せるも、クランタンDF陣が給料未払い問題を抱えるクダから移籍してきた地元クランタン州出身のGKフィクリ・チェ・ソーを中心に必死の防戦でこれに耐え続けます。そしてこのままクランタンがJDTを抑えて前半を終えるかと思われた42分、左サイドのナズミ・ファイズからのクロスを胸で落として落ち着いてゴールへ流し込んだベルグソン・ダ・シルヴァのゴールで均衡が破れます。さらに前半終了間際にはヘベルチ・フェルナンデス、ロメル・モラレス、再びヘベルチ、そして最後はベルグソンとショートパスを繋いでゴールを決めたJDTが2点をリードして前半を終了します。

後半には56分、58分とゴールを決めたアリフ・アイマンが71分にはベルグソンのハットトリックをアシストするなど、圧倒的な力を見せつけたJDTがクランタンをレイス・カロウブの1ゴールに抑えて快勝し、開幕からの無敗記録を10に、そして2021年から続く国内リーグの無敗記録を70へと伸ばしています。

*****

JDTは、代表でも26試合のプレー経験がある26歳のDFシャーミ・サファリがケガの治療のためにスペインに渡航し、今季の残り試合出場を断念したことを発表しています。前節のJDTにPKが3度与えられるという波乱があったペナンFC戦では77分から途中出場したものの、後ろからのタックルで膝を裂くひねるように倒れてタンカで運ばれていました。JDTはこれまでもマシュー・ディヴィーズがドイツで、現在はペナンFCにローン移籍中のシャミル・クティ、そしてクチンシティにやはりローン移籍中のラマダン・サイフラーがいずれもスペインで手術を受けています。また、この試合前にはJDTの選手たちが「シャーミ、我々は君と共にいる」と書かれたTシャツを着てピッチ入りしていました。

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。
2024/25マレーシアスーパーリーグ順位表(第11節途中)
順位チーム勝点
1JDT102891039534
2SEL102271220812
3TRE91644114104
4KCH10143521314-1
5SAB10144241315-2
6PDRM10144241115-4
7PRK9124051213-1
8SRP10112531415-1
9PEN10112531115-4
10#KLC101042415114
11*KDA1093341019-9
12NSE1041171022-12
13KDN103109525-20
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
SAB-サバFC、TREートレンガヌFC、SRP-スリ・パハンFC
KLC-KLシティFC、KDA-クダ・ダルル・アマンFC、PEN-ペナンFC
PRK-ペラFC、PDRM-PDRM FC、NSE-ヌグリスンビランFC
KDN-クランタン・ダルル・ナイムFC、KCH-クチンシティFC
*クダ・ダルル・アマンFCは勝点3剥奪処分を受けています
#KLシティFCは勝点6剥奪処分を受けています。
2024/25マレーシアスーパーリーグ得点ランキング(第11節途中)
氏名所属ゴール
1ベルグソン・ダ・シルヴァJDT13
2ロニー・フェルナンデスSEL7
3パウロ・ジョズエKLC6
4ジョーダン・ミンターKCH5
イフェダヨ・オルセグンPDRM5
クパー・シャーマンSRP5
5ヘベルチ・フェルナンデスJDT4
ステファノ・ブルンドSRP4
ロドリゴ・ディアスPEN4
6チェチェ・キプレ他10名KCH3
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
KLC-KLシティFC、KCH-クチンシティFC、SRP-スリ・パハン、PEN-

9月20日のニュース・ACL2:スランゴールの初戦は敵地でムアントンUと引き分け・最新のFIFAランキング発表-マレーシアは2つ順位を上げて132位も東南アジア3位のインドネシアとの差はさらに拡大

ACL2:スランゴールの初戦は敵地でムアントンUと引き分け

昨季までのAFCカップから改編されたACL2が開幕し、H組第1節でスランゴールFCはタイ1部のムアントン・ユナイテッドFCとアウェイで対戦し、1-1で引き分けて勝点1を獲得しています。

この試合は、現在、タイ1部で3位のムアントン・ユナイテッドのホーム、ノンタブリー県ムアントンターニーにあるサンダードームではなくバンコクのラジャマンガラ・スタジアムで行われましたが、これはサンダードームが別の予約で抑えられていたことによるようです。なお両チームの先発XIは以下の通りです。国内リーグ2位のスランゴールは9月13日の国内リーグ戦ではベンチ外だったキャプテンのサフワン・バハルディンが先発に復帰した以外は、変わらぬ10名が先発しています。

本来のホーム開催でないことか、あるいは現地時間で午後5時キックオフだからなのか、はたまた相手が与し易しと見られたスランゴールだからなのか、スタンドはガラガラの様子で、私が見たストリーム配信映像からは遠征したスランゴールサポーターの声だけが非常によく聴こえました。

ACL2用の、一見ペルー代表のようなデザインのユニフォームで臨んだスランゴールですが、試合はムアントン・ユナイテッドが開始から主導権を握る展開となり、スランゴールはときたまゴール前まではボールを運べても、なかなかゴールを向かせてもらえず、シュートには至りません。一方でDF陣は再三ピンチになりますが、マレーシアU23代表でもプレーするGKアジム・アル=アルミンが好セーブを見せて前半は無失点で切り抜けます。

スランゴールのニザム・ジャミル監督は後半開始とともに、ヨハンドリ・オロスコを投入するとこれが功を奏し、後半の47分にはこのオロスロ選手からのパスに抜け出したロニー・フェルナンデスがゴールを決め、スランゴールが先制します。しかしこの失点でさらにギアを上げたムアントン・ユナイテッドは、54分にはスランゴールゴールに迫り、最後は混戦からのこぼれ球をプラチェット・トサニットが蹴り込んで、試合は1−1となります。スランゴールはその後もムアントン・ユナイテッドの堅固な守備を塗って、得た数少ないチャンスをロニー・フェルナンデスが物にできず、両チームとも追加点が取れないまま、1-1で試合は終了しています。スランゴールにとっては貴重な敵地での勝点1となりました。

ACL2は各組の上位2チームがベスト16に進出しますが、このH組には唯一の東アジアのクラブで、しかもACLでは2006年、2016年と2度の優勝経験を持つ圧倒的強者の全北現代モーターズがおり、H組1位突破は間違いないため、残る1枠をスランゴール、ムアントン・ユナイテッド、そしてフィリピンのカヤFCで争うことになります。

ACL2 202/25 H組第1節
2024年9月19日@ラジャマンガラ・スタジアム(タイ、バンコク)
ムアントン・ユナイテッド 1-1 スランゴールFC
⚽️ムアントン:プラチェット・トサニット(54分)
⚽️スランゴール:ロニー・フェルナンデス(47分)
🟨ムアントン(1)、🟨スランゴール(2)

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeより。

なおH組のもう1試合は、全北現代モーターズが、DF小林雅弥、MF冨樫凌央、FW濱琳太郎の3選手が所属するセブFCに6−0と大勝しています。

ACL2 202/25 H組第1節
2024年9月19日@リサル・メモリアル・スタジアム(フィリピン、マニラ)
セブFC 0-6 全北現代モーターズ
⚽️全北現代:ジン・テホ(15分)、キム・チャンフン(36分)、ムン・ソンミン(45+1分)、パク・ジェヨン(49分)、ユ・ジェホ(74分)、パク・チェジュン(77分)
🟨セブ(1)、🟨全北現代(0)

なおH組の第2節は、全北現代モーターズFC対ムアントン・ユナイテッドFCが全北現代のホーム、全州ワールドカップ・スタジアムで、スランゴールFC対セブFCはスランゴールのホーム、MBPJスタジアムで、いずれも10月3日に行われます。

ACL2 グループステージH組順位(第1節終了)

チーム得失差勝点
1全北現代11006063
2ムアントンU10101101
3スランゴール10101101
4セブ100106-60
最新のFIFAランキング発表-マレーシアは2つ順位を上げて132位も東南アジア3位のインドネシアとの差はさらに拡大

最新のFIFAランキングが発表され、マレーシアは前回7月のランキングから2つ順位を上げて132位となっています。マレーシアは今月のムルデカ大会では格上のレバノンを破るなどして、合計で1,117.64ポイントを獲得しています。

とは言え、東南アジアでは4位のままで、特に今年4月のランキング発表で6年ぶりにマレーシア(当時138位)を上回ったインドネシア(同134位)は、前回7月の発表ではマレーシアの1つ上の133位でしたが、その後は2026W杯予選でサウジアラビア、オーストラリアと引き分けるなど1,124.17ポイントを積み上げた結果、4位上がって129位となり、マレーシアはその差をさらに広げられています。また東南アジアトップのタイは前回発表より1位アップの100位、同2位のベトナムは前回より1位ダウンの116位となっています。

東南アジアの他国はフィリピンが148位(前回より1位ダウン)、シンガポールが161位(前回と変わらず)、ミャンマーが167位(前回より1位ダウン)、カンボジアが180位(前回と変わらず)、ブルネイが183位(前回より7位アップ)、ラオスが187位(前回より1位アップ)そして東ティモールが196位(前回と変わらず)となっています。

9月19日のニュース・ACLエリート:ジョホールの初戦は中国王者相手に敵地で引き分け・MFLがシーズン途中の規定変更を発表-ACL出場クラブは外国枠選手が最大で12名まで登録可能に

ACLエリート:ジョホールの初戦は中国王者相手に敵地で引き分け

ACLエリート東地区第1節でマレーシア王者のジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)は昨季の中国王者、上海海港とアウェイで対戦し2度のリードを守りきれず、引き分けて勝点1を獲得しています。

下は上海海港(左)とJDT(右)の先発XIですが、ジョホールは現在開いているマレーシアリーグ今季2度目のトランスファーウィンドウで獲得したGKアンドニ・スビアウレ(スペイン2部CDエルデンセから加入)、DFパク・ジュンホン(タイ1部ラーチャブリーFCから加入)、MFイケル・ウンダバレナ(スペイン2部CDレガネスから加入)、MFエディ・イスラフィロフ(アゼルバイジャン1部ネフチ・バクーより加入)、FWホルヘ・オブレゴン(クロアチア1部HNKリエカから加入)が国内リーグ戦より先にACLでデビューしています。またこの他の先発メンバーではマレーシア人選手は22歳のFWアリフ・アイマンと38歳のMFナチョ・インサの2名だけ、しかもインサ選手はスペイン出身の帰化選手で、マレーシア生まれは11名中でアリフ選手ただ1名、ベンチ入り23名中でもマレーシア生まれは4名です。先発XIが発表になった際には、このチーム編成でマレーシア代表というのもモヤモヤしましたが、それを吹き飛ばしてくれたのがアリフ選手でした。


アリフ選手は、国内リーグでは2021年から3年連続でMVPと最優秀FWに選ばれている他、マレーシア代表では28試合で7ゴール9アシスト、そして昨年までのACLでは18試合に出場して3ゴール3アシストを記録しています。そんなマレーシアの若きエースがこの試合では上海海港相手に躍動し、2ゴールを挙げる活躍を見せました。

試合開始から上海海港がアリフ選手の1点目は45分でした。右サイドでパスを受けると、そのままドリブルで上海DF3名を交わして左足を一閃。このシュートが右サイドネットに決まり、敵地でJDTが先制して前半を折り返しました。

しかし後半開始早々の48分に上海海港が追いつきます。オスカルからのパスをゴール右サイドのウィリアン・ポップがシュートするも、これはJDTのGKアンドニ・スビアウレがブロックしたものの、そのこぼれ球に詰めていたグスタヴォが押し込んで、1−1と試合は振り出しに戻ります。

しかしその8分後、今度は左サイドのホルヘ・オブレゴンが右サイドのスペースをボールを出すと、そこに走り込んだアリフ選手がDFをかわし、飛び出したGKと1対1になるも落ち着いてゴールを決め、JDTが再びリードを奪いました。

再びリードしたJDTでしたが、73分にやはり上海海港が追いつきます。ペナルティエリア左外で得たフリーキックをオスカルがグランダーでゴール前へ出すと、JDTのDF陣はこれをクリアしようとしますが、フェロズ・バハルディンのクリアはゴール前にいた元Jリーグ福岡のウィリアン・ポップに渡ってしまいます。ポップ選手にこれをボレーで決められて、追いつかれたJDTでしたが、7分のアディショナルタイムも上海海港の猛攻をGKアンドニ・スビアウレのスーパーセーブなどもありなんとか防ぎ、敵地で貴重な勝点1を獲得しています。

JDTの次戦は10月1日にホームのスルタン・イブラヒム・スタジアムに、初戦で浦項スティーラーズに4−1で勝利した上海申花を迎えます。一方、上海海港はアウェイでその浦項スティーラーズと対戦します。

ACLエリート東地区第1節
2024年9月18日@浦東足球場(中国、上海市)
上海海港 2-2 ジョホール・ダルル・タジムFC
⚽️上海:グスタヴォ(48分)、ウィリアン・ポップ(73分)
⚽️ジョホール:アリフ・アイマン2(45分、56分)
🟨上海海港(2)、🟨ジョホール(2)

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeより。
MFLがシーズン途中の規定変更を発表-ACL出場クラブは外国枠選手が最大で12名まで登録可能に

ACLエリートの上海海港対ジョホール・ダルル・アマンFC戦が行われたその同じ日に、マレーシアンフットボールリーグ(MFL)は2024/25シーズンのリーグマニュアルの改定をひっそりと発表しています。この改定では、条件次第では外国人選手の登録が最大12名まで認められるようになります。

複数のクラブが給料未払い問題を抱える中、マレーシア・フットボールリーグ(MFL)は本日、MFL参加各クラブの過半数の同意とMFL理事会の承認を受けて、2024/25シーズンのマレーシアリーグマニュアルの改定を発表しました。

現在のMFLの規定では、1部リーグのマレーシアスーパーリーグに所属するクラブは、最大で9名の外国籍選手の登録が可能です、9名の内訳は無条件で7名、アジア枠1名、東南アジア枠1名です。また試合では6名がベンチ入り可能で、同時にピッチに立てるのは5名まで(無条件3名、アジア枠1名、東南アジア枠1名)となっています。またアジアサッカー連盟(AFC)主催大会のACLエリートとACL2に出場するクラブについては、特例でさらに1名の外国籍選手の登録が認められていました。

今回の改訂では、AFC大会出場の特例枠を持つクラブについては追加で2名、合計すると最大で12名まで外国籍選手の登録が認められるようになり、その2名はマレーシア国内リーグではU23チームが対戦するMFLカップでのみプレーすることが許されます。

この改定は、ACLエリートに出場しているジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)が提出した提案に基づいています。今回の改定は、AFC主催大会だけでなく、東南アジアサッカー連盟(AFF)の主催大会にも適用され、ACLエリート出場のJDT、ACL2出場のスランゴールFCだけでなく、AFFクラブ選手権「ショッピーカップ」に出場するにトレンガヌFCとKLシティFCについても、最大12名まで外国籍選手を登録することが可能となります。

この2名の追加外国籍選手枠に関する改定は、AFCによる外国人選手無制限登録の決定に基づくもので、AFCやAFF主催の国際大会でマレーシアのクラブの競争力を高めるためのものだとしています。なお、国内リーグのスーパーリーグ、国内カップ戦のマレーシアカップ、およびマレーシアカップに出場しないクラブが対戦するMFLチャレンジカップ2024/25については、トップチームの外国人選手登録枠はこれまで通り、最大7名(ベンチ入りが可能な6名+1名)です。

またまた若いマレーシア人選手の出場枠を確保するため、リザーブリーグに当たるU23チームが対戦するMFLカップの登録枠については、23歳以上のマレーシア人選手が最低5名と外国籍選手最大3名(そのうち2名が同時にピッチでプレー可能)の規定が維持されます。

*****

前述したように、昨日の上海海港対JDTの試合では、JDTの先発XIの内、マレーシア生まれは2ゴールを決めたアリフ・アイマン1名だけで、残りは全員が外国籍或いは外国生まれの帰化選手でした。そんなメンバーを擁しても中国リーグの昨季チャンピオンと引き分けだったことを考えると、「アジアで他国のクラブと対等に戦う」という観点からは、この外国籍選手枠増は必要なことのように思えます。

その一方で、国内リーグに目を向けると、給料未払い問題を抱えるクラブが複数あり、それにより勝点剥奪などの処分を受けているクラブすらあります。今回の改定による上限の12名まで外国籍選手を獲得できるクラブがあれば、運営資金などの理由から試合に出場できる5名の枠すら満たしていないクラブもあるマレーシア国内リーグは、既に「持つもの」が「持たないもの」を駆逐する状況になっています。現在は2部プレミアリーグが休止中で、給料未払い問題が起こらなければリーグ最下位となっても下部リーグへの降格の心配もない「異常事態」に救われているクラブもある中、今回の改定がさらにリーグ内での分断を引き起こすことは明らかです。

またJDTは国内随一の施設を持ち、選手の福利厚生も暑く、多くのマレーシア人選手がJDTでプレーすることを望んでいます。マレーシア代表の選手も多く所属していますが、昨日の上海海港戦では、GKシーハン・ハズミ、DFマシュー・デイヴィーズ、DFラヴェル・コービン=オング、DFフェロズ・バハルディン、FWロメル・モラレスといったマレーシア代表の主力選手が全員ベンチスタートでした。この内、マシュー・ディヴィーズとフェロズ・バハルディンは交代出場がありましたが、実情はマレーシア代表選手はACLEの試合以外の国内リーグでのローテーション要員に成り下がっているとも言え、MFLによる今回の改定はこの状況をさらに進めていくことにもなりそうです。

9月18日のニュース・ACLエリート初戦に臨むジョホールは上海海港のフィジカルの強さを警戒

ACLエリート初戦に臨むジョホールは上海海港のフィジカルの強さを警戒

本日9月18日にACLエリート(ACLE)2024/25の東地区第1節で対戦する上海海港対ジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)の試合前会見が行われ、JDTのエクトル・ビドリオ監督は、上海海港のフィジカルの強さに負けないようにしたいと語っています。

マレーシア時間で20時キックオフとなるこの試合についてビドリオ監督は、マレーシア国内リーグよりも速い試合展開の激しい試合になるだろうと予測しているが、上海海港のような強豪に対峙できるよう、チームをベストコンディションに仕上げてあると胸を張っています。

「我々は試合に向けて準備が整っている。重要なACLエリートの初戦であり、チームをノックアウトステージに進めるためにも全力で臨みたい。」

アウェイではあるものの攻撃的な布陣で臨むつもりだと話したビドリオ監督は、その一方でポゼッションサッカーを得意とする上海海港がフィジカルの強さを全面に出してくることも予想しており、選手たちにはそのつもりで対処するよう伝えてあると話しています。

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上海海港は昨季の中国1部チャンピオンで、その監督は2022年に横浜Fマリノスを優勝に導いたケヴィン・マスカットです。さらにその戦力は元ブラジル代表で前チェルシーのMFオスカルに加え、FWグスタヴォ、元福岡のFWウィリアン・ポッピ、MFレオナルド・シッタジーニ、DFマテウス・ジュッサのブラジル組や、イングランドの年代別代表の経験もある中国代表DFティアス・ブラウニングこと蒋光太、英国生まれの元台湾代表FWウィル・ドンキンら外国籍選手に加え、中国人選手も先日のW杯アジア3次予選日本戦にも出場したDFウー・レイ(武磊)を始め、DFウェイ・ゼン(魏震)、GKヤン・ジュンリン(顔駿凌)ら代表選手が顔を揃えています。

自身初のACLでもあるJDTのビドリオ監督は、JDTのメンバーに自信を持っているようですが、気になるのはこの日の会見にも出席したキャプテンでCBのジョルディ・アマトの体調です。8月4日のFAカップ準決勝クダ・ダルル・アマンFC戦でケガのため、途中退場したアマト選手ですが、その後はインドネシア代表でもいずれも引き分けに終わったサウジアラビア戦、オーストラリア戦にも出場しておらず、今日の試合には間に合うという報道があるものの、守備の要となるアマト選手がいるかいないかでは、試合結果にも影響を与えることになりますが、果たしてどうなるでしょう。

9月17日のニュース・移籍情報:給料未払い問題のクダを退団した代表GKがACL2出場のスランゴールに加入・イタリア出身の元ラ・リガのマレーシア駐在員が国内リーグCEOに就任

移籍情報:給料未払い問題のクダを退団した代表GKがACL2出場のスランゴールに加入

9月16日に開幕するACL2に出場するスランゴールFCは、クダ・ダルル・アマンFCとの契約解除を発表したGKカラムラー・アル=ハフィズの加入を公式サイトで発表しています。

29歳のカラムラー選手は、フェルダ・ユナイテッドFC(現在は解散)でプロ生活を始め、2019年からPJシティFC(現在は解散)に加入し、4年間プで54試合に出場しています。PJシティFC解散後の昨季はケダ・ダルル・アマンFCに加入し、今季途中までで通算36試合に出場し、クリーンシート14回を記録しています。

また2022年12月9日には、カンボジア代表との国際親善試合で代表デビューを果たしていますが、その後は代表には招集されているものの出場はなく、シーハン・ハズミ(ジョホール・ダルル・タジムFC、JDT)の控えとなっています。

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給料未払いにより主力選手が練習参加をボイコット中のクダの退団第1号となったカラムラー選手の加入はスランゴールFCにとっては大きな補強になりそうです。今季開幕からほとんどの試合でゴールを守っていた代表歴もあるGKサミュエル・サマヴィルが8月24日のFAカップ決勝でJDT相手に67分までに4失点すると、「『自信喪失』を防ぐために」(ニザム・ジャミル監督談)途中交代しています。その後の最初の試合となった9月13日のクチンシティFC戦にはマレーシアU23代表GKアズミ・アル=アミンが起用され、サマヴィル選手はベンチ外になっていました。

イタリア出身の元ラ・リガのマレーシア駐在員が国内リーグCEOに就任

マレーシア国内プロリーグのマレーシアスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)は、先月8月31日に任期満了で退任したスチュアート・ラマリンガム氏に代わる新たなCEOとして、イタリア出身のジョルジオ・ポンピリ・ロッシの就任を発表しています。

ロッシ新CEOは、2017年から2021年までスペインのラ・リガのマレーシア駐在員として勤務経験もあり、また前任者のスチュアート氏とともに仕事をした経験もあるため、マレーシアのサッカー界には馴染みがある人物だと英字紙ニューストレイツタイムズは報じています。

スポーツマネジメント、スポーツマーケティング、スポーツ&エンターテインメントマネジメンの3つの修士号を持つロッシ氏は、2017年にラ・リーガに加入し、マレーシア駐在員に任命されると、2021年にはタイ駐在となり、ラオス、カンボジア、ミャンマー各国のリーグ運営にもアドバイスなどをしてきたということです。

マレーシアリーグ新CEOがクラブライセンス発給条件厳格化とリーグの規模縮小

マレーシアンフットボールリーグ(MFL)のジョルジオ・ロッシ新CEOは、就任後最初の記者会見でリーグの財政枠組みとクラブライセンス発給城家の見直しに着手する計画があると発言しています。

複数のクラブが抱える財政困難の原因となっている問題に対処しながら、リーグの構造を徹底的に見直すつもりだとも述べたロッシCEOは、リーグの財政的安定を確保するためにも長期戦略の必要性を強調しています。

「クラブライセンス発給条件とリーグ構造の見直しは行うが、それだけが各クラブが抱える財政困窮の原因とは考えていない、私が目指すのは強靭な財務状況であり、そのためにはMFLに適した仕組みを新たに構築する必要があると考えている。」

さらにロッシCEOは、勝点剥奪や新規選手獲得禁止などの財政問題を抱えるクラブに対する処分は必要であるとしながらも、問題の解決にはなっていないとも指摘しています。

またロッシCEOは、スーパーリーグに所属するためのクラブライセンス発給条件であるトップチーム以下、リザーブチーム(U23)、プレジデントカップチーム(U21)、ユースカップチーム(U19)の保有義務についても見直しを検討していると述べただけでなく、競争力を高めながらもクラブの財政負担を軽減するためのスーパーリーグ自体の構造の見直しを行う予定があるとしています。

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今季は既にクダ・ダルル・アマンFCとKLシティFCが給料未払いなどを理由に勝点剥奪処分を受けていますが、ロッシCEOの言うとおり、クラブに対する処分は科すことができても、給料未払い問題が解決するわけではなく、むしろその処分を受け入れればクラブは存続できることにもなり、結局苦しむのは選手という図式は何も変わりません。

リーグ構造を見直すことにまで言及しているロッシCEOですが、そこで考えられるのがリーグの縮小です。2022年には1部スーパーリーグ12チーム、2部プレミアリーグ10チームで構成されていたMFLですが、2023年に行われたリーグ再編成、具体的には1部と2部の合併により、1部スーパーリーグは14チーム編成、2部プレミアリーグは休止となりました。

2022年のプレミアリーグでは3チームがリザーブチームであったことから、この3チームとマレーシアサッカー協会が運営する育成プロジェクトチームのFAM-MSNプロジェクトの4チームは、2023年に新設されたリザーブリーグのMFLカップに移っています。さらに残る6チームのうち、大学チームのUITM FCは3部アマチュアリーグへの降格を選択し、結局、5チームがスーパーリーグに合流しました。しかし2022年のスーパーリーグでプレーしたマラッカ・ユナイテッドとサラワク・ユナイテッドはともに給料未払い問題未解決により2023年のクラブライセンスが交付されず、3部のアマチュアリーグへ降格、またPJシティFCは資金調達の目処がつかないとして解散し、9チームがスーパーリーグに残りました。この結果が14チーム編成となった2023年のスーパーリーグでした。

そして今季2024/25シーズンは、クランタンFCがやはり給料未払いによりクラブライセンスが交付されず、今季は異例の奇数チームによる13チーム編成となっています。

しかしこの13チームすら、現在のMFLでは多すぎるのかも知れません。確かに多くのチームが競うリーグは魅力的ですが、果たしてその「質」は担保されているのか。例えば、今季ここまで60試合が終わっているスーパーリーグですが、その中で3点差以上ついて試合は15試合、4点差以上ついた試合は8試合ありました。リーグが拡大しても、単に数合わせのチームが増えるだけでは、試合への興味はむしろ削がれてしまいます。となればリーグの規模縮小は一つの改革方法です。

しかしその一方で、各州対抗のカップ戦から発展したマレーシアのサッカーにおいては、各クラブは各州の代表、いわば州の「顔」であり、もしリーグの参加チーム数削減とな利、クラブがトップリーグから排除されれば、その州のサッカー選手育成にも大きな影響を与える可能性があります。

このリーグ再編についてはさまざまな観点が必要でもあるので、また別の機会に書いてみたいと思いますが、まずはロッシCEOが打ち出す改革案に注目してみたいと思います。