アセアンU19選手権-マレーシアはシンガポールに勝利しC組首位をキープ
インドネシアのスラバヤで開催中の東南アジアサッカー連盟(AFF)U19選手権は、グループステージ第2節が行われ、前回2022年大会優勝のマレーシアU19代表はシンガポールU19代表を5−0で破り、連勝しています。
フアン・トーレス・ガリド監督率いるマレーシアU19代表は、初戦のブルネイU19代表戦では11−0と圧勝しており、この日、そのブルネイU19代表を6-0で破ったタイU19代表とは勝点で並んだものの、得失差でC組の首位を守っています。
第2節を終えてA組はインドネシアが勝点6で首位、2位は東ティモールで勝点3ですが、両チームの得失差が9であることから、このA組はインドネシアが勝ち抜けることがほぼ確定しています。また、B組は首位のオーストラリアが勝点6、2位のミャンマーが勝点2となっており、オーストラリアが準決勝進出を決めています。C組は最終節でマレーシアとタイが対戦しますが、この試合に負けても、よほどの大敗を喫しない限りは各組2位チーム中の最高成績となりそうなので、準決勝に進出することになりそうです。
2018年のこの大会でもボヤン・ホダック監督(現インドネシア1部プルシブ・バンドン監督)のもとで初優勝をはたしているマレーシアU19代表は、7月25日にはグループステージ最終節第3節で首位突破を賭けてタイU19代表と対戦します。
給料未払い問題はU21やU19チームにまで広がる-少なくとも5チームで給料未払い
このブログでも連日取り上げているKLシティFCをめぐる給料未払い問題ですが、トップチーム以外でも給料未払い問題が発生していると、マレーシア語紙ハリアン・メトロが報じています。
マレーシアサッカー協会(FAM)のモハマド・フィルダウス副会長は、マレーシアリーグに所属するクラブのU21チームが出場するプレジデントカップやU19チームが出場するユースカップでも、給料未払いとなっているチームがあり、そういったチームからの訴えがFAMに届いていることを明らかにしています。
フィルダウス副会長はハリアン・メトロの取材に対して、複数のクラブがU21やU19チームの運営を外部の人間に任せていることが、給料未払い問題を引き起こしていると述べ、その外部の人間が運営から手を引いた結果、未払いとなっている給料を本来のオーナーが支払う義務が生じていると説明しています。
現時点で5つのU 21およびU19チームから給料未払いの報告を受けていると述べたフィルダウス副会長は、この問題がマレーシアサッカーにとって深刻であると説明しています。
「給料未払いとなっているのは守られるべき若い選手たちであり、この国のサッカーの将来を担う支援が必要な次世代の選手たちである。このことから、給料未払いを続けるクラブに対しては、躊躇せず厳しい処分を課すことになるだろう。また外部の者にU 21やU19チームの運営を任せているクラブには、それが間違っていることを指摘したい。第一審機関が国内クラブライセンスを交付する際の条件には、U21やU19のチームを持つことが義務付けられている。それを怠り、外部に運営を任せていることが給料未払い問題の根源にある。」
またプレジデントカップやユースカップの試合中に頻繁に小競り合い・乱闘が起こっている問題についても、フィルダウスFAM副会長は、給料が未払いとなっていることによる日々の生活でのストレスが原因であると述べています。
「(プレジデントカップやユースカップでプレーする)大半の選手は*B40出身であることを忘れてはならない。給料が払われなければ、ピッチ上で正しい判断ができなくなることもあるのは当然だ。(給料未払いは)選手の日々の生活に直接関わるからこそ、この問題は深刻なのだ。」
*B40とは、Botom 40、つまり国内全体の下位40%にあたる低所得世帯で、マレーシア政府統計局の発表では2022年時点でこのB40の平均月収は3,401リンギ(およそ11万4000円)。
韓国人代理人が同じ韓国出身の「代理人」による詐欺をMリーグクラブに警告
マレーシア語メディアのマジョリティは、マレーシアスーパーリーグのクラブを相手に選手獲得に関する詐欺を働こうとしている韓国人代理人がいると、同じ韓国人代理人が注意を呼びかれていると伝えています。
韓国人レオ・チョン(Leo Jeong)氏は、昨季ペラFCでプレーしたソ・ソンウン(現韓国3部FC木浦)や今季ペラFCでプレーするイ・テミン、クランタン・ダルル・ナイムFCでプレーするキム・リグァン、ぺ・キョンファンなどの代理人を務めていますが、そのレオ氏が韓国人代理人がマレーシア国内で悪質な行為を行なっていると述べています。
「私はマレーシアのサッカーファンに伝えなければならないことがある。現在、複数の『韓国人代理人』がマレーシアで不正行為を行なっている。実際には彼らは代理人の資格を持たず、。韓国人コーチや韓国人選手が巨額を騙し取られている。マレーシアのサッカー関係者にはパク(Park)とチョン(Jung)という名の人物には気をつけてもらいたい。」
既に多くの被害者から相談を受けていると話すレオ氏は、このような状況が続けば、韓国人選手はマレーシアスーパーリーグでプレーすることに躊躇する可能性があると話しています。
地元紙がジョホールのSNSをフォローするマレーシアにルーツのある選手を特集
昨日のこのブログでは、レアル・マドリード下部組織出身のGKディエゴ・アルトゥーべは、母方にマレーシア人がいることからマレーシアパスポートを取得済みで、8月に開く今年2度目のトランスファーウィンドウ期間にジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)に加入する可能性があるという記事を取り上げました。
この続報として、マレーシア語メディアのマジョリティは、JDTのSNSをフォローし、かつマレーシアにルーツを持つ、国外でプレーする選手を3名紹介しています。今季のACLエリート出場が決まっているJDTは、国内リーグでは10連覇中ですが、ACLでは一昨年のベスト16進出が最高位であることから、その先を目指してこれらの選手の獲得に動く可能性があります。さらにこれらの選手はマレーシア人ということで代表入りも期待できることから、代表の教科にも繋がりそうです。
- ワン・クザイン・ワン・カマル
今季はメジャーリーグサッカー(MLS)のセントルイス・シティSCのリザーブチーム、セントルイス・シティSC2でプレーするDMFワン・クザイン・ワン・カマルは、アメリカ合衆国イリノイ州生まれで、米国U17代表合宿参加経験がある一方で、両親がマレーシア人であることから、マレーシアU19代表やU23代表合宿にも招集経験があります。(ただしいずれも試合出場なし)
25際のワン・クザイン選手は、トップチームのセントルイス・シティSCに昇格できなかった際には、スランゴールFCなど一時はマレーシアのクラブとの契約が噂されていたこともありましたが、今季は米国3部リーグに該当するMLSネクストプロリーグで、14試合に出場し、3ゴールを挙げています。
ワン・クザイン選手は、JDTの複数の選手やオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下のSNSもフォローしているということで、マジョリティーはJDT加入が濃厚であるとしています。
なお4歳年下の弟のワン・クズリ・ワン・カマルもアメリカのセミプロリーグでプレーしている一方で、12歳年上の兄、ワン・ファイサル・ワン・カマルはマレーシアの現職下院議員です。
- サミュエル・ボーン
アイルランド1部のシェルボーンFCでプレーするセンターバックのボーン選手はサラワク州クチン生まれの26歳です。身長187cmのボーン選手は2017年には当時在籍していたシャムロック・ローヴァーズFCで、UEFAヨーロッパリーグで4試合に出場しています。
父親は1997年から1998年にかけてマレーシアリーグのサラワクFA(当時)でプレーした英国出身の外国籍選手ビリー・ボーンで、1997年シーズンには、サラワクFAはマレーシアリーグで優勝を飾っています。その後はシンガポールでプレーを続け、2001年にはゲイラン・ユナイテッドFC(現ゲイラン・インターナショナルFC)、2003年にはホーム・ユナイテッドFC(現ライオン・シティ・セイラーズFC)で、それぞれシンガポールリーグ優勝を果たしています。
このボーン選手もJDTのインスタグラムをフォローしているということですが、ボーン選手はサラワク州クチンで生まれたものの、両親ともマレーシア人ではありません。しかし、マレーシアは出生した国の国籍が付与される「出生地主義」を採用しており、マレーシアで生まれた子供は、両親いずれもマレーシア人でなくとも、マレーシア国籍を有することになります。英国の国籍を持つボーン選手ですが、英国は二重国籍を認めている点も有利に働き、その気になればマレーシアのパスポートの取得は容易かもしれません。
- ダニッシュ・ハアディ・ペサンティ
既にJDTのU21チーム、JDT IIIでプレーしているMFダニシュ・ハアディ・ペサンティは、既にU21チームのリーグ戦であるプレジデントカップにも出場しています。 イタリア人の父とマレーシア人の母を持つダニシュ選手はイタリアのジェノヴァ生まれの19歳で、地元であるセリエAのサンプドリアの下部組織で12歳までの4年間を過ごした後、セリエDのFCヴァードに移籍し、そこから6部のアレンツァーノに期限付き移籍していました。先月6月からはJDT IIIでプレーしており、トップチームのJDTでの練習に参加する様子も目撃されています。