2月17日に2025/26ACLエリートのリーグステージの最終節となる第8節が行われ、マレーシから出場のジョホール・ダルル・タジム(ジョホール)が、Jリーグのヴィッセル神戸に1−0で勝利しています。この結果、今日2月18日に行われる第8節の残り試合の結果に関わらず上位8チーム入りを確定させたジョホールは、2シーズン連続、ACL時代を含めると通算3度目となるノックアウトステージ進出を決めています。
2月16日に行われた試合前日会見の際、ヴィッセル神戸のミヒャエル・スキッベ監督は、開幕まであまり時間がなかったことや、リーグ開幕戦から12日間で4試合目となる過密日程、さらに週末にはJリーグ清水戦があることから、過去3試合の先発メンバーの大半が日本に残っていると話しました。
既にベスト16進出を決めている神戸に対して、ジョホールにこの試合での勝利がベスト16進出必須であることも理解していると述べたスキッベ監督は、「インターナショナルな」(=マレーシア人がほとんどいない)ジョホールとの対戦では、今回の遠征に帯同している選手が良い試合を見せてくれると信じているとも述べています。
会見ではマレーシアメディアから注目する選手や対策などを問われると、具体的なことは何も述べず、回答をはぐらかしたスキッベ監督でしたが、既にベスト16進出を決めている現状では、本当に大した対策をしていないのかも知れません。
また会見に同席した岩波拓也選手は、かつて浦和在籍時にジョホールと対戦したことがあると述べると、マレーシアメディアはそこに飛びつき、当時のチームと今回のチームなどを聞き出そうとしましたが、岩波選手は「当時いたFW (おそらくベルグソンのことでしょう)が現在も在籍していることは知っている」くらいのことしか答えず、また当時の対戦はノックアウトステージだったので、今回とは違うのではないかと答えています。さらに自分達は単なる試合をしにマレーシアへ来たのではなく、「勝つ」ために来たことを強調していたのも印象的でした。*2022年にノックアウトステージ初戦でジョホールと浦和は対戦し、0-5でジョホールが敗れています。岩波選手はこの試合で先発してフル出場しています。)
一方、ジョホールのシスコ・ムニョス監督、同席したベルグソン・ダ・シウバともに、必勝が求められる試合がホームのサポーターの前で行えることはありがたいと述べて、試合開始から終了まで一瞬たりとも集中を切らさずに100%の力で臨むつもりと口を揃えていました。
そして試合当日に発表された両チームの先発は以下の通り。ジョホールは左WGのオスカル・アリバスが警告累積で、またCBのホナタン・シルバが前節の広島戦でのレッドカードでそれぞれ出場停止となっています。そんな状況でシスコ・ムニス監督は、今季のACLエリートでは初めてマレーシア生まれの選手が1人もいない先発XIを選択しています。マレーシア人として登録されている選手もブラジル出身のFWジョアン・フィゲイレド、ベルギー出身のMFエクトル・ヘヴェル、スペイン出身のMFナチョ・インサとナチョ・メンデスと全員が国外生まれで、全員がマレーシアにルーツを持つヘリテイジ帰化選手です。(しかもフィゲイレド、へヴェル両選手は現在、そのルーツに基づくマレーシア人登録が正当なものなのかどうかがスポーツ仲裁裁判所CASで審議中です)またこの4名の他はGK58番アンドニ・ズビアウレ、23番のCBエディ・イスラフィロフ、36番のRBラウル・パラ、5番のLBアントニオ・グラウデルがスペイン、18番のMFネネがポルトガル、そしてFWベルグソンとマルコス・ギリェルメがブラジル出身と、まさにインターナショナルです。


試合前の会見では、出場停止のアリバス選手に代わる左WGとして、2月13日のマレーシアカップ準々決勝のマラッカ戦では、この日の試合に備えてエクトル・へヴェルを試していたことを明らかにするなど、この試合に向けての準備を万端に整えたシスコ・ムニョス監督率いるジョホールは試合開始から怒涛の攻撃で神戸ゴールを狙います。
最初のチャンスは13分でした。ベルグソン・ダ・シルバの絶妙なヒールパスを受けたマルコス・ギリェルメがシュートを放ちますが、GK権田修一が精一杯伸ばした右手でこのシュートを弾き、ゴールとはなりません。
20分に今度は神戸がチャンスを作ります。ペナルティエリアの外でフリーとなったジェアン・パトリッキが放ったミドルシュートはジョホールGKアンドニ・スビアウレの正面に飛び、なんとか身体を張ってそのシュートを防ぎます。またそれに続くコーナーキックでゴール前は混戦となり、パトリッキが再度、近距離からシュートを放つもズビアウレがこれをブロックしてゴールを許しません。
38分には左サイドのへヴェルからのクロスをネネがゴール左隅に蹴り込み、ジョホールが先制かと思われましたが、ここはVARが入った結果、オフサイドによりノーゴールと判定されます。
前半を0−0で折り返すと、後半開始直後の48分にはベルグソンがシュートを放つなど、さらにギアを上げたジョホールは、ギリエルメ、ベルグソンが次々をシュートを放つも、オフサイドであったり枠外であったりとフラストレーションが溜まります。その一方で神戸のシュートがゴールポストに当たる幸運にも恵まれ、0-0の状態が続きます。
そして73分、ジョホールが待望の先取点をもぎとります。GKズビアウレからのフィードを途中出場のハイロが神戸DFンドカ・ボニフェイスに競り勝って奪うと、そこから中央へ走り込んできたギリエルメへ。これを落ち着いてゴール左を押し込んだギリエルメのゴールがついにジョホールがリードを奪います。前節の広島戦に続きゴールを決めたギリエルメは、もしかしてJクラブ対策での獲得だったのか、と思えるほどでした。
その後は試合終了まで続いた神戸の猛攻に耐え、また神戸のシュートが再度、ゴールポストに阻まれる幸運にも助けられながらもなんとか逃げ切ったジョホールが、2シーズン連続となるACLエリートのベスト16進出を決めています。
2026/26ACLエリート リーグステージ第8節
ジョホール 1-0 神戸
⚽️ジョホール:マルコス・ギリェルメ(73分)
