マレーシアの元旦は祝日の1日に過ぎず、翌日1月2日からは全てが平常運転です。というわけでスーパーリーグ第13節の5試合が1月2日から5日にかけて行われています。リーグは前節から既に後半戦に入っていますが、2位のクチンシティに前半戦だけで勝点差11をつけて首位を快走するジョホールのリーグ12連覇を阻止するチームは果たして現れるのか。
なおマレーシアリーグは本日1月5日から2月1日までが今季2度目のトランスファーウィンドウとなっており、各チームの補強にも注目です。日本人選手の加入も発表されていますので、逐次情報をアップデートしていきたいと思います。
なお今季のマレーシアスーパーリーグは13チーム編成のため、今節第14節はヌグリ・スンビランの試合はありません。(試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグの公式YouTubeより。)
クチンは無敗記録を11に伸ばす-次節はいよいよジョホール戦
マレーシアスーパーリーグ2025/26 第14節
2026年1月2日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(クランタン州コタ・バル)
クランタン・ザ・リアル・ウォリアーズ 0-1 クチンシティ
⚽️クチンシティ:ダニエル・アミル(20分)
ジョホールに0−1で敗れたのが前半戦唯一の敗戦だったクチンシティ。後半戦の初戦となるこの試合ではダニエル・アミルの1発でクランタンを破り、無敗記録を11まで伸ばしています。そして次節第15節ではそのジョホール・ダルル・タジムと敵地での直接対決が控えています。
一方、クランタンは試合を優勢に進めながらもクチンシティに先制を許すと、その後は追いつく機会が何度かあったものの、GKハジク・ナズリやCBジェイムズ・オクゥオサを中心にした前半戦12試合で6失点というクチンシティの強固な守備を崩せませんでした。なお昨季2024/25シーズンの給料未払い問題が未解決のクランタンは、本日1月5日から2月1日まで開く今季2度目のトランスファーウィンドウでの新規選手獲得禁止処分を受けており、後半戦も現有戦力での戦いとなります。
年末にイサ海翔君が誕生してお父さんとなったクチンシティの谷川由来選手は、今季初のベンチ外でした。
DPMMは4連勝で7位に浮上
マレーシアスーパーリーグ2025/26 第14節
2026年1月3日@ハサナル・ボルキア国立競技場(ブルネイ)
DPMM 3-1 PDRM
⚽️DPMM:ハケメ・ヤジド2(46分、87分)、ジョーダン・マレー(63分)
⚽️PDRM:ファクルル・アジム(85分)
ブルネイ代表でもプレーするハケメ・ヤジドが2ゴールを挙げて、DPMMが4連勝しています。22歳のハケメ選手はこの試合も含めて今季6試合出場ながら既に4ゴールとなり、チーム得点王でこの試合でもゴールを挙げたジョーダン・マレーの5ゴールに次ぐチーム2位の得点を挙げています。
PDRMは、今季2025/26分の給料未払いについてリーグから2度の警告と罰金処分を受けるなどチーム内の士気も低いのか、ついに連敗は8となり、しかもこの8試合では3得点に対して32失点と上昇の兆しが見られません。
トレンガヌは監督交代も効果なし
マレーシアスーパーリーグ2025/26 第14節
2026年1月3日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌ 0-2 ペナン
⚽️ペナン:チェチェ・キプレ2(69分、90分)
前半戦を5勝3分4敗で終えたトレンガヌは、前半戦終了とともにバドルル・アフザン監督を更迭しています。ジョホールに0-5の大差で敗れた後もヌグリ・スンビラン、クチンシティと引き分けが続き、さらにそれまで2勝のサバにホームで敗れるなど失速していました。この試合からはコーチのテンク・ハズマン・ラジャ・ハッサン監督代行となり指揮をとりましたが、司令塔のMFヌリロ・トゥカタシノフに加え、ヤン・マベラ、ガブリエル・シウバの両FWをいずれもケガで欠く布陣では、下位のペナン相手でも明らかに火力不足でした。
一方のペナンは、以前トレンガヌに4シーズン在籍し56試合で21ゴールを挙げていた38歳のベテランFWチェチェ・キプレが相手のミスを逃さずに2ゴールを挙げる活躍を見せて10位に浮上しています。(しかもかつて自身を応援したトレンガヌサポーターに敬意を表してか、得点後には派手に喜ぶ仕草は見せませんでした。)また、前半戦12試合で2勝しか挙げられず、解任間近の噂も出ていたペナンのワン・ロハイミ監督にとってもその首をつなぐ重要な勝利でした。
ペナンの鈴木ブルーノ選手はベンチ入りしましたが、出場はありませんでした。
クアラルンプールも1敗を守ってジョホールを追撃
マレーシアスーパーリーグ2025/26 第14節
2026年1月4日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
クアラルンプールシティ 4-2 イミグレセン
⚽️クアラルンプール:パウロ・ジョズエ2(31分、68分)、サファウィ・ラシド(76分)、クパー・シャーマン(78分)
⚽️イミグレセン:ファズルル・ダネル(46分)、エドゥアルド・ソーサ(61分)
クアラルンプールが逆転勝利でイミグレセンを破っています。エースでもありキャプテンでもあるパウロ・ジョズエのゴールで31分に先制しますが、後半開始早々に失点すると61分にはエドゥアルド・ソーサが1人でペナルティエリアまで持ち込んでゴールを決めて逆転を許します。しかしペナルティエリアの外から一瞬の隙をついてジョズエ選手が同点ゴールを決めて、試合を振り出しに戻します。
イミグレセンにとって痛かったのは、同点とされた直後にミオール・デニ・アルミンが2枚のイエローで退場になったこと。クアラルンプールはこの数的有利を生かして、サファウィ・ラシドが右サイドから「まさにサファウィ・ラシド」という左足からのゴールを決めると、さらに今度は同じ左足からのクロスでクパー・シャーマンのゴールをアシスト。終わってみればクアラルンプールが快勝という試合でした。
ジョホールに敗れたスランゴールは2位争いから一歩後退
マレーシアスーパーリーグ2025/26 第14節
2026年1月4日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリン・ジャヤ)
スランゴール 0-2 ジョホール・ダルル・タジム
⚽️ジョホール:リッチモンド・アンクラ(7分OG)、ベルグソン・ダ・シウバ(90+2分)
この試合は現地観戦しました。
ジョホールはどこで試合をしても集客が素晴らしいですが、この試合でも久しぶりにMBPJスタジアムが観客で埋まりました。しかし試合は開始からジョホールの猛攻にスランゴールが一方的に受け身になる展開。開始7分でのオウンゴールもまさに自陣ゴール前まで追い詰められた結果のクリアミスでした。
その後、試合は徐々に落ち着きますが、ジョホール優勢のまま進みます。中央でマヌエル・イダルゴが激しく動き回り、左右からはラヴェル・コービン=オングとオスカル・アリバスが持ち込んでクロスを挙げるなど、スランゴールは翻弄される状況が続きます。それでも、スランゴールはカウンターから数少ないチャンスを作りますが、結局前線に残っているのはクリゴール・モラエスのみ。ボールが前線に出そうなところで動き出すまわりの選手はおらず、モラエスは孤軍奮闘するもののシュートには至りません。
後半に入り、ジョホールはリーグ得点王のベルグソン・ダ・シウバを投入して追加点を狙いますが、スランゴールはベルグソンをフリーにせず、しっかりと押さえ込みます。しかし、そうすることで同点機を作れないままアディショナルタイムに入ると、スランゴールDF陣の集中が切れた一瞬をベルグソンは逃さず、ダメ押しとなるゴールを決め、ジョホールが点差以上にスランゴールを圧倒しました。
個人的には、この試合は今季見たスランゴールの試合の中でもベストマッチの一つと言えますが、そんな試合でもジョホールに勝てないのは、各ポジションでのマッチアップでスランゴールの選手が敗れ、またチームとしての連携もジョホールは意思疎通がしっかりできているように見えたのに対し、スランゴールは自分の役割を理解していないようなプレーを見せる選手もいました。
メディアでは、前マレーシア代表監督のキム・パンゴン氏がスランゴールの監督に就任するような報道が出ていますが、監督が代わってもチーム力は一朝一夕でどうにかなるものではなさそうなので、ジョホールに追いつくために必要なのは、付け焼き刃的なものではなく、腰を据えてのチーム強化だと感じました。
なお、今節予定されていたマラッカ対サバの試合は、マラッカのホーム、ハン・ジェバ・スタジアムのピッチの排水施設の修理のため、当初予定されていた1月3日から4月14日に延期されています。
2025/26マレーシアスーパーリーグ順位表(第13節途中)
| チーム | 試 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 | |
| 1 | ジョホール | 13 | 13 | 0 | 0 | 65 | 5 | 60 | 39 |
| 2 | クチン | 13 | 8 | 4 | 1 | 26 | 6 | 20 | 28 |
| 3 | クアラルンプール | 13 | 8 | 4 | 1 | 25 | 12 | 13 | 28 |
| 4 | スランゴール | 13 | 8 | 1 | 4 | 27 | 14 | 13 | 25 |
| 5 | トレンガヌ | 13 | 5 | 3 | 5 | 26 | 23 | 3 | 18 |
| 6 | ヌグリ・スンビラン | 12 | 4 | 5 | 3 | 20 | 17 | 3 | 17 |
| 7 | DPMM | 13 | 5 | 2 | 6 | 18 | 33 | -15 | 17 |
| 8 | サバ | 12 | 3 | 4 | 5 | 16 | 25 | -9 | 13 |
| 9 | イミグレセン | 13 | 3 | 3 | 7 | 19 | 28 | -9 | 12 |
| 10 | ペナン | 13 | 3 | 2 | 8 | 13 | 26 | -13 | 11 |
| 11 | クランタン | 13 | 3 | 2 | 8 | 10 | 25 | -15 | 11 |
| 12 | マラッカ | 12 | 1 | 3 | 8 | 6 | 28 | -22 | 6 |
| 13 | PDRM | 13 | 1 | 3 | 9 | 11 | 40 | -29 | 6 |
2025/26スーパーリーグ得点トップ10(第13節途中)
| 得点 | 選手名 | 所属 | |
| 1 | 13 | ベルグソン・ダ・シウバ | ジョホール |
| 2 | 12 | ジャイロ・ダ・シウバ | ジョホール |
| 12 | クリゴール・モラエス | スランゴール | |
| 4 | 9 | ロナルド・ンガ | クチン |
| 5 | 7 | アリフ・アイマン | ジョホール |
| 7 | サファウィ・ラシド | クチン | |
| 7 | 6 | ヤン・マベラ | トレンガヌ |
| 6 | ジョアン・フィゲイレド | ジョホール | |
| 6 | ヨヴァン・モティカ | ヌグリ・スンビラン | |
| 6 | ジョセフ・エッソ | ヌグリ・スンビラン | |
| 6 | アジディン・ムヤギッチ | サバ | |
| 6 | チェチェ・キプレ | ペナン |
