東南アジア競技大会男子サッカー:マレーシアはラオスに快勝でスタート
東南アジア版オリンピックとも言える東南アジア大会通称シーゲームズは、12月9日の開会式を前にいくつかの競技が始まっています。そのうちの一つ、男子サッカーも今大会の開催国であるタイのバンコクとチェンライを会場に12月3日から始まっています。
東南アジア11ヵ国の内、タイとの国境紛争問題を理由に出場を取りやめたカンボジア、そしてブルネイを除く9ヵ国が参加する男子サッカーはU22代表チームが対戦します。グループステージは、バンコクで開催されるA組に開催国タイ、シンガポール、東ティモールが入り、同じバンコクが会場となるB組にはベトナム、マレーシア、ラオス、そして北部の都市チェンライが会場となるC組には前回大会王者インドネシア、フィリピン、ミャンマーが入っています。(なおB組は当初、タイ南部の都市ソンクラでの開催予定でしたが、熱帯性低気圧「セニャール」がもたらした豪雨により洪水被害をもたらしたことから、試合会場が変更になっています。)
グループステージは1回戦総当たり方式で行われ、各組の1位3チームと、2位チーム中最高成績を収めた1チームが準決勝へ進出します。
B組は12月3日にラオス対ベトナム戦が既に行われており、この試合はベトナムがラオスを2−1で破り逆転勝利を収めています。マレーシアの初戦となった12月6日の試合はラオスが相手でした。以下はこの試合のマレーシアU22の先発XIです。
先発XIの内訳は、GKズルヒルミ・シャラニ(16)、DFアリフ・アフマド(4)、DFシャフィザン・アルサド(5)、MFダニシュ・ハキミ(6)、MFジアド・エル=バシール(12)、DFアイサル・ハディ(13、キャプテン)の6名がジョホール・ダルル・タジムU21、DF アイマン・ハキミ(2)、MFハイカル・ダニシュ(10)、DFモゼス・ラジ(20)の3名がスランゴールU21、そしてFWハキミ・アジム(7)がクアラルンプール・シティ、MFハジク・クティ(14)がペナンの所属です。

試合は立ち上がりからマレーシアがチャンスを作るも、4分には中盤でボールを奪ったラオスが速攻からDFブーンペング ・サイソムバットのシュートが決まり、マレーシアが追いかける展開となります。
マレーシアの同点弾は33分でした。左サイドからのダニシュ・ハキミからのクロスはゴール前のハキミ・アジムの頭には合わなかったものの、ボールはそのままゴール前へ。これをラオスの先制点を決めたDFブーンペング ・サイソムバットがクリアミス。そこへ詰めていたハイカル・ダニシュがこれを落ち着いて押し込みました。
1-1で前半を折り返すと、後半の59分には右サイドのハジク・クティからのグラウンダーのクロスにラオスGKが反応するも、伸ばした手に当てるのが精一杯でした。その手に当たったゴールがゴール前に転がると、それをハキミ・アジムが押し込んで、ついにマレーシアがリードを奪います。
さらにその3分後には、右コーナー付近で得たフリーキックをダニシュ・ハキミがゴール前へ上げると、飛び込んできたモゼス・ラジがラオスDFに競り勝ちヘディングシュート!これが決まって、マレーシアはリードを広げます。
さらに85分にはラオスのキャプテンのペッタヴァン・ソムサニットがこの試合2枚目のイエローで退場になると、数的優位を生かしたマレーシアは中央付近でパスを受けた途中出場のロヒシャム・ハイカルがドリブルで持ち込むと、ペナルティエリア内でラオスDFに倒されますが、そのこぼれ球をムハマド・アブドル・カリルが落ち着いて4点目となるゴールを決めます。
試合はそのまま終了し、2敗となったラオスはグループステージ敗退が決まり、マレーシアは12月11日にベトナムとのグループ1位をかけて対戦します。ラオス戦後には、A代表でもプレーするトレンガヌのCBウバイドラ・シャムスルが昨日チームに合流したことも報じられており、次戦で対戦する前回大会準優勝のベトナムと接戦を演じることができれば、たとえ破れてもマレーシアにノックアウトステージ進出の可能性が残ります。
東南アジア競技大会男子サッカー グループステージB組第2節
12月6日@ラジャマンガラ・スタジアム(バンコク、タイ)
ラオス 1-4 マレーシア
⚽️ラオス:ブーンペング ・サイソムバット(4分)
⚽️マレーシア:ハイカル・ダニシュ(4分)、ハキミ・アジム(59分)、モゼス・ラジ(62分)、ムハマド・アブ・カリル(90分)
東南アジア競技大会女子サッカー:マレーシアはベトナムに大敗
一方の女子サッカーは、タイ、インドネシア、シンガポール、カンボジアがグループステージA組、ベトナム、フィリピン、ミャンマー、マレーシアが同B組に振り分けられ、1回戦総当たりで行われるグループステージ各組の1位と2位が準決勝に進出します。
マレーシアが入ったB組には、2023年に行われた女子W杯に東南アジアから出場したフィリピンとベトナムが入っていますが、マレーシアはそのベトナムと初戦の12月5日に対戦。開始4分でファム・ハイ・イェンにゴールを決められると前半だけで4失点、後半もタイ・ティ・タオにハットトリックを許すなど、終わってみれば7失点と大敗しています。
マレーシアは12月8日にミャンマーと、そして12月11日にはフィリピンと対戦しますが、
東南アジア競技大会女子サッカー グループステージB組第1節
ベトナム 7-0 マレーシア
⚽️ベトナム:ファム・ハイ・イェン(4分、26分)、グエン・ティ・ビック・トゥイ(23分)、トラン・ティ・ハイ・リン(36分)、タイ・ティ・タオ(48分、59分、78分)
