2025/26マレーシアスーパーリーグ第3節 試合結果とハイライト映像<br>・ジョホールが開幕3連勝で首位堅持<br>・常安澪の2ゴールでヌグリ・スンビランが今季リーグ初勝利

2025/26年シーズンのマレーシアスーパーリーグ第3節が8月22日から24日にかけて行われています。
 今季のスーパーリーグは13チーム編成のため、今節はイミグレセンFCは試合がありません。
*ハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグの公式YouTubeチャンネルより。


2025/26マレーシアスーパーリーグ第3節
2025年8月22日@ハサナル・ボルキア国立競技場(ブルネイ)
DPMM FC 0-5 トレンガヌFC
⚽️トレンガヌ:カレッカ2(1分、75分PK)、ヌリロ・トゥクタシノフ(16分)、ヤン・マベラ(86分)、シャーミ・ザムリ(90+2分)
MOM: カレッカ(トレンガヌFC)

DPMMの今季初となるホームゲームは、ブルネイ国内では2008年以来17年ぶりとなるマレーシアリーグ公式戦でした。開幕からの2試合を1分1敗でスタートしたDPMMは、8月16日のマレーシアFAカップ1回戦でクチン・シティ相手に今季初勝利を挙げた一方で、トレンガヌは同じFAカップ1回戦では昇格組のイミグレセンFCにまさかの敗戦を喫しています。

しかし先制したのはトレンガヌでした。DPMMのDF陣の緩慢なパスを奪ったカレッカ(韓国3部江陵シチズンFCから加入)が、スーパーリーグの最速ゴール新記録となる開始10秒(記録は1分)でゴールを決めてビジターのトレンガヌがリードを奪います。

2021年シーズンのペラFC(現在は解散)以来のマレーシアリーグ復帰となったカレッカは後半にもPKを決めるなどこの試合で2得点を挙げ、またヌリロ・トゥクタシノフが今季初ゴール、ヤン・マベラもゴールを挙げたトレンガヌがDPMM相手に5ゴールを挙げて圧勝しています。


2025/26マレーシアスーパーリーグ第3節
2025年8月23日@リカス・スタジアム(サバ州コタ・キナバル)
サバFC 0-0 クランタン・ザ・リアル・ウォリアーズFC
MOM: ダニエル・ティン(サバFC)

昨季3位のサバと同13位のクランタンの対戦は引き分けに終わっています。

今季初戦でクアラ・ルンプールと引き分けていたサバは、その試合でレッドカードをもらっていたディーン・ペレカノスが出場停止、さらにミゲル・シフエンテスとスチュアート・ウィルキンはいずれもケガでベンチ外と、この試合では主力MF3名を欠きました。SBのダニエル・ティンを中盤で起用する苦肉の策で臨んだサバは、それでも試合を優勢に進めましたが、初戦で0-4とクチンに大敗していたクランタン相手に今季初のホームゲームをスコアレスドローとしています。


2025/26マレーシアスーパーリーグ第3節
2025年8月23日@MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
PDRM FC 0-0 マラッカFC
MOM: イフワット・アクマル(PDRM FC)

今季未勝利チーム同士の対戦も引き分け。

この試合では両チームともにGKが活躍。マラッカGKフロレンシオ・バデリッチ・ジュニア(フィリピン1部セブFCから加入)は前半にヘンリ・ドゥンビア、パク・テスのシュートを次々と止めると、8月18日のFAカップでは前半だけで3失点を喫して屈辱の途中交代となったPDRMのGKイフワット・アクマルもこの試合では好セーブを連発します。イフワットはこの試合のMan of the Matchに選ばれる活躍でクリーンシートを達成したものの、その一方で2試合で4ゴールを挙げていたPDRM攻撃陣はこの日は沈黙し、PDRMは3試合連続、マラッカは2試合連続の引き分けに終わっています。


2025/26マレーシアスーパーリーグ第3節
2025年8月24日@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチン・シティFC 0-1 ジョホール・ダルル・タジムFC
⚽️ジョホール:ジャイロ・ダ・シルバ(62分)
MOM: ハジク・ナズリ(クチン・シティFC)

王者ジョホールは苦しみながらも勝利し、開幕3連勝で首位を維持

この試合の前にはオーナーで、ジョホール州摂政のトゥンク・イスマイル殿下が、今季のチームは次のステップへ進むための新戦力中心で、昨季まで国内リーグ3季連続無敗を記録したような絶対的な結果は見せられないかも知れないと表明したジョホール。開幕戦はスランゴール相手に圧勝したものの、前節では勝利したもののヌグリ・スンビランに3失点を喫するなど、らしくない一面を見せたジョホールに対し、クチンは互角の勝負を挑み、前半は0-0で折り返します。

そして後半の50分でした。今季はケガで出遅れ、この試合が今季初出場となっていたクチンの谷川由来がペナルティ・エリア内でジョアン・フィゲレイドを倒してしまい、一発レッドで退場となってしまいます。ジョホールはこの数的有利を活かし、62分にフィゲレイドのクロスをジャイロ・ダ・シルバが頭で押し込んで、ついに先制します。

クチンシティはそこから反撃に転じ、アディショナルタイムには2つのフリーキックを得るなどしたものの、ジョホールが逃げ切り、開幕から3連勝で単独首位となっています。

このハイライト映像はアストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。

2025/26マレーシアスーパーリーグ第3節
2025年8月24日@シティ・スタジアム(ペナン州ジョージ・タウン)
ペナンFC 1-2 クアラ・ルンプール・シティFC
⚽️ペナン:ステファノ・ブルンド(48分)
⚽️クアラ・ルンプール:サファウィ・ラシド(34分)、カマル・アジジ(77分)
MOM: カマル・アジジ(クアラ・ルンプール・シティFC)

意外な選手のゴールでクアラ・ルンプールが逆転勝利。

今季未勝利のペナンの今季の本拠地初戦は、キャプテンのステファノ・ブルンド(スリ・パハンFCから加入)のゴールで一度は追いついたものの、クアラ・ルンプールがDFカマル・アジジの2019年2月15日以来、実にリーグ戦99試合ぶりのゴールで逆転勝利を果たしています。
ペナンFCの鈴木ブルーノ選手はベンチ外でした。

このハイライト映像はアストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。

2025/26マレーシアスーパーリーグ第3節
2025年8月24日@トゥンク・アブドル・ラーマン・スタジアム(ヌグリ・スンビラン州パロイ)
ヌグリ・スンビランFC 2-1 スランゴールFC
⚽️スランゴール:リッチモンド・アンクラ(13分)
⚽️ヌグリ・スンビラン:常安澪2(80分、90+3分)
MOM:常安澪(ヌグリ・スンビランFC)

昨季12位のヌグリ・スンビランが同2位のスランゴールに常安澪選手の2ゴールで逆転勝ち。

初戦では王者ジョホール相手に最大2点のリードを奪うなど、開幕前の評判に違わぬプレーを見せたヌグリ・スンビランの今季のホーム初戦は今節最大となる25550人の大観衆を集める試合でしたが、開始13分にコーナーキックからリッチモンド・アンクラのヘディングシュートが決まり、アウェイのスランゴールがリードします。昨季途中までスランゴールの監督を務めたヌグリ・スンビランのニザム・ジャミル監督にとっても負けられない試合は前半はこのまま終了します。

前半はスランゴールGKカラムラー・アル=ハフィズの好守などもあり、無得点に終わったヌグリ・スンビランですが、ニザム監督は68分に常安澪を投入して、状況の打開を図ります。8月18日のFAカップ1回戦のPDRM戦では、途中出場からゴールを挙げていた常安は、この試合でもスーパーサブぶりを発揮します。80分にはヨバン・モティカのヘディングシュートからスランゴールGKカラムラーが弾いたボールを押し込んで、同点ゴールを決めると、アディショナルタイムの93分には、左サイドのハディン・アズマンからのパスを受けると、リッチモンドの股下を抜くシュートで逆転ゴールを決めています。ヌグリ・スンビランFCの佐々木匠選手はキャプテンとして先発してフル出場、常安澪選手は69分に交代出場し、リーグ戦初ゴール、そして決勝ゴールとなる2点を挙げています。

このハイライト映像はアストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。

2025/26マレーシアスーパーリーグ順位表(第3節終了時点)

チーム勝点
1ジョホール33009369
2トレンガヌ321010287
3クアラ・ルンプール32106247
4クチン21014133
5PDRM30304403
6ヌグリ・スンビラン210156-13
7スランゴール310245-13
8マラッカ20201102
9サバ20201102
10クランタン302115-42
11イミグレセン201114-31
12ペナン301226-41
13DPMM3012210-81

2025/26マレーシアスーパーリーグ得点ランキング(第3節終了時点)

得点選手名所属
12アリフ・アイマンジョホール
12ジョン・イラザバルジョホール
12ジャイロ・ダ・シルバジョホール
12アザム・アズミトレンガヌ
12ヤン・マベラトレンガヌ
12カレッカトレンガヌ
12サファウィ・ラシドクアラ・ルンプール
12ワンジャ・ンガクチン
12パク・テスPDRM
12ヘンリ・ドゥンビアPDRM
12ジョバン・モティカヌグリ・スンビラン
12常安澪ヌグリ・スンビラン
12ケビン・ディーロムラムスランゴール
141ベルグソン・ダ・シルバ他22名ジョホール