英国1部のウエストハム・ユナイテッドのU18チームに在籍する16歳のCBハリー・モンタギューに将来のマレーシア代表入りの可能性が報じられています。ウエストハム・ユナイテッドのクラブ公式サイトでもマレーシアの血を引いていることが明らかにされているモンタギュー選手は、サバ州サンダカン出身の母親を持ち、将来のマレーシア代表入りを望んでいると発言しているということです。16歳ながら既に身長が185センチあり、CBの他にもDMFなどもこなすモンタギュー選手の今後に注目です。
ベトナム撃破のマレーシアは19年ぶりにFIFAランキング120位代入り
19年ぶりの120位代入りは帰化選手皆さんのおかげです。
最新のFIFAランキングが発表され、マレーシアは前回から6ランクアップして125位となっています。マレーシアが120位代になるのは2006年5月に127位を記録して以来、およそ19年ぶりのことです。
先月6月に行われたAFCアジア杯2027年大会3次予選では、今年に入って7名が代表入りしたヘリテイジ帰化選手(マレーシアにルーツを持つ帰化選手)の活躍のおかげで、格上のベトナムを相手に4−0と11年ぶりの勝利を挙げており、この勝利のおかげで14.91ポイントを獲得したマレーシアは合計1138.48ポイントとなり、同じく6ランクアップして147位となった香港と共にアジアで最大の上げ幅を記録したチームとなりました。
東南アジアでは域内3位のインドネシアが5ランクアップして118位に、またラオスも同じく5ランクアップして185位になっています。その他の国では、フィリピン145位(1ランクアップ)、シンガポール159位(2ランクアップ)、ミャンマー160位(2ランクアップ)、カンボジア180位(1ランクアップ)、ブルネイ183位(2ランクアップ)、ラオス185位、東ティモール195位(2ランクアップ)となっていますが、その一方で東南アジア1位のタイは3ランクダウンの102位、同2位のベトナムは4ランクダウンの113位に後退しています。
開幕まで1ヶ月の土壇場でリーグ規定変更-外国籍選手の同時出場枠は7から6へ
これが通用するのがマレーシア!(笑)
8月8日に今季2025/26シーズンが開幕するマレーシア1部スーパーリーグ。そのスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)が今季のリーグ規約の変更を発表しています。
MFLは公式サイト上で、今季の外国籍選手の試合出場について当時にピッチに立つことができる人数を当初の7名から6名とすることを今頃になって発表しています。MFLは5月22日に今季のリーグ規約を発表し、1クラブあたりの登録人数を30名とすること(ただしACLエリートやACL2に出場するクラブに限り34名まで登録可能)、1クラブあたりの外国籍選手の登録人数を最大15名とすること、また外国籍選手の試合出場については最大で9名までがベンチ入り可能で、同時にピッチに立つことができるのは7名(内訳は無条件4名、アジア枠1名、東南アジア枠2名)とすることを発表していました。
この発表直後には、この規定ではマレーシア人選手の出場機会が激減する可能性を示唆する声が多く上がる一方で、ACLエリートは外国人枠が完全撤廃されている点やACL2や東南アジアクラブ選手権では7名が同時にピッチに立てることから、マレーシア国外の状況も考慮するとやむなしと言った声も上がっていました。
しかしMFLは当初の発表から1ヶ月半、今季の開幕まで1ヶ月を切ったところで大どんでん返しを行いました。MFL理事会が決定した今回の規定変更により、ベンチ入り9名は変更がないものの、同時にピッチに立てるのは1名減って6名となり、その内訳は無制限4名、アジア枠4名、東南アジア枠1名となっています。なおMFLは今回の規定変更について、マレーシアリーグそのものへの影響と、マレーシア人選手の育成という観点から再考した結果と説明しています。とは言え、国内に溢れているヘリテイジ帰化選手が既にマレーシア人選手の出場機会を奪っているという指摘もあります。
もちろんエンターテイメントという点では、マレーシア人よりもレベルが高い外国籍選手が多くプレーすれば、スーパーリーグのレベルも商業価値も、そして興行収入も全てアップするでしょう。それはそれで良いのですが、マレーシア人選手の出場機会が奪われれば、ひいては代表チームの強化に悪い影響が出ることも予想できます。しかしその一方で、ここ数ヶ月で加速しているヘリテイジ帰化選手(外国で生まれ育ったもののマレーシアにルーツを持つ選手)によるマレーシア代表強化策を見ると、代表チームに関わっている方々の強化方針にはマレーシア人選手のレベルアップは含まれていないようにも思えてしまいます。
またMFLは、今回の規約変更にあたっては、スーパーリーグの各クラブの意見を取り入れた結果でもあると説明しており、今回出場枠が2から1に減った東南アジア枠については、クラブ側から東南アジアの選手が増えても強化にはつながらないという声も出たと説明しています。しかしタイやベトナム、インドネシアなどの代表主力クラスに職種を伸ばすマレーシアのクラブはほとんどなく、そのレベルの選手を取らずに東南アジアの選手が戦力になるかどうかを語るのもモヤモヤします。
マレーシアリーグの今季日程発表-8月開幕来年5月閉幕の10ヶ月シーズンに
8月8日に今季2025/26シーズンが開幕するマレーシア1部スーパーリーグ。そのスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)が今季のリーグ規約の変更を発表しています。
8月8日の今季開幕戦は昨季のリーグ王者で国内三冠(リーグ、FAカップ、マレーシアカップ)達成のジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)がリーグ2位のスランゴールFCをホームのスルタン・イブラヒム・スタジアムに迎えます。この試合は英国のコミュニティーシールドを模したスンバンシーカップと呼ばれる前年リーグ覇者とマレーシアカップチャンピオンが対戦するカップ戦を兼ねています。今季のリーグは、秋春制以降のために変則となった昨季の14ヶ月から10ヶ月となっており、最終節は2026年5月16日に予定されています。またFAカップは1回戦が8月15日から始まり、決勝は12月14日、そしてマレーシアカップは来年1月17日に開幕し、決勝は来年の5月23日に予定されています。なお詳しい日程はこちらです。
なおJDTが出場するACLエリートとスランゴールFCが出場するACL2は、今季の大会の組合せ抽選が来月8月15日に行われることになっており、MFLは両チームのACLエリートとACL2の日程が明らかになった上で、スーパーリーグの日程が変更される可能性があるとしています。
またこの両チームは東南アジアサッカー連盟AFFクラブ選手権「ショピーカップ」にも出場しますが、その日程の発表がこのMFLの日程発表直前だったこともあり、MFLはこちらについても日程変更を発表する可能性があります。なおJDT(左)とスランゴールFC(右)のショピーカップの試合日程は以下の通りです。


前スポルティング・ヒホンのMFナチョ・メンデスがジョホール入り-しかもヘリテイジ帰化選手であることも明らかに
ヘリテイジ帰化選手がまた1人ジョホールへ加入
スペインでプレシーズンキャンプを行っているジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)は、スペイン生まれのMFナチョ・メンデスがスペイン2部スポルティング・ヒホンから加入することを発表しています。
ユースからスポルティング・ヒホンでプレーする27歳のメンデス選手にとっては今回のジョホール移籍がスペイン国外への初めての移籍となります。2017年にトップチームデビューを果たしているメンデス選手は、昨季2024/25シーズンはキャプテンとしてチームの全42試合中39試合に出場し、4ゴール1アシストの記録を残しています。
さらにJDTのクラブ公式SNSでは「『ヘリテイジ帰化選手』のナチョ・メンデスがJDTに加わった。」と告知しており、来月、マレーシア代表が出場する中央アジアサッカー連盟CAFAネイションズカップでの代表デビューがありそうです。なおメンデス選手の加入で、今月7月にJDTに加入したヘリテイジ帰化選手はスペイン出身のDFジョン・イラザバル、オランダ出身のMFエクトル・ヘヴェル、ブラジル出身のFWジョアン・フィゲイレドと合わせて4名となりました。
