C大阪のクールズがマレーシア人選手初のJ1デビュー
タイ1部ブリーラム・ユナイテッドからJリーグのセレッソ大阪へ移籍したマレーシア代表DFディオン・クールズが移籍3試合目にして、ついにJリーグデビューを果たしています。移籍直後のFC東京戦はベンチ外、続く東京ヴェルディ戦はベンチ入りしたものの出番なしと、マレーシアのサッカーファンはもやもやしましたが、加入3試合目となる7月5日のガンバ大阪との大阪ダービーで0-1と劣勢の中、72分にJ1デビューを果たしています。
試合は70分にガンバがイスラエル代表MFネタ・ラヴィの放ったシュートが近くにいたチームメートの半田陸選手の背中に当たってコースが変わるラッキーなゴールで先制します。そしてその3分後に、ついにクールズの出番がやってきました。右SBの奥田勇斗選手と交代で出場したクールズ選手はそのまま試合終了までプレーしています。
デビュー戦はわずか17分というプレー時間に終わったクールズ選手ですが、、セレッソのアーサー・パパス監督とは2023/24シーズンには前所属のブリーラム・ユナイテッドで監督と選手という関係だったこともあり、自身の能力を知る監督のもとで出場時間が増えることが期待できます。なお2023/24シーズンは、パパス監督はリーグ30試合中26試合にクールズ選手を先発で起用、途中出場2試合も含め28試合に起用しています。
なおクールズ選手についてパパス監督はブリーラム時代にCB以外にも右SBや右WGなどでも起用しており、「彼はスピードがある。ちょうどいい年齢で取ってこられて良かった」と日本のメディアにも話しているように、今後はさまざまな使われ方をしそうです。
マレーシア代表でも当初はCBとして起用されることが多かったクールズ選手ですが、ピーター・クラモフスキー監督はこの2試合では右のサイドハーフ/ウイングバックで起用しており、単なるDF以上の起用は十分にありそうです。
AFC -マレーシアの帰化選手について公式な異議申し立てはこれまでなし
今年に入って既に7名がマレーシア代表入りしている帰化選手について、アジアサッカー連盟AFCには正式なルートを経ての異議申し立ては行われていないと、マレーシアのオンラインメディア、フリーマレーシアトゥディ(FMT)が報じています。
FMTはウインザー・ポールAFC事務局長の発言として、6月10日に行われたAFCアジア杯2027年大会3次予選のベトナム代表戦に出場した帰化選手についてどの国のサッカー協会からも公式な不服申し立てが出されていないという発言を紹介しています。
6月10日の試合に臨んだマレーシア代表はマレーシア出身2名、マレーシア国外で生まれ育ったもののマレーシアにルーツを持つヘリテイジ帰化選手9名という編成で、しかもその帰化選手中5名は、このベトナム代表戦の数時間前にマレーシア代表でのプレーをFIFAが承認するというという慌ただしさでした。
「(代表選手としてプレーできるか否かの)資格の判断はFIFAの管轄であるが、AFCはいかなる不服申し立ても受け取っていない。もしそういった申し立てがあれば、AFCはFIFAの判断を仰ぐことになる」と説明したマレーシア出身のポールAFC事務局長は、一部のインドネシアのオンラインニュースサイトが伝えた疑惑を否定しています。
このオンラインニュースサイトでは、マレーシア代表が4-0と圧勝したベトナム代表戦に出場した帰化選手数名が代表選手としての資格を持たない可能性があり、その場合には試合の結果は覆され、ベトナム代表が3-0で勝利となり、さらにマレーシアサッカー協会FAMには200万米ドルの罰金が課せられる可能性があると伝えていました。さらに代表選手資格を得るための書類の偽造が明らかになった場合には、更なる処分が科せられる可能性があるとも報じていました。
マレーシアサッカー協会FAMはこの報道を根拠のないものとして一蹴していましたが、その一方で、FAMは一部選手が持つマレーシアのルーツを明らかにしていないこともあり、対ベトナム代表戦で11年ぶりの勝利に湧き立つ国内サッカーファンの間でも、隣国からの報道についてはさまざまな声が上がっていました。AFCが不服申し立てがないことを明らかにしたことで、この問題はひと段落となりそうです。
6月代表初招集のブラジル出身帰化選手がジョホール入り-これでジョホール入りは3人目、さらにアルゼンチン出身SBも加入
フィゲイレドお前もか。
国内リーグ11連覇中の絶対王者、ジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)は、FWジョアン・フィゲイレドがトルコ1部のイスタンブール・バシャクシェヒルFKから移籍することを、クラブ公式SNSが伝えています。背番号は25となります。
29歳のフィゲイレド選手は6月10日のAFCアジア杯予選ベトナム代表戦で初招集されたブラジル出身でマレーシアにルーツを持つヘリテイジ帰化選手です。ベトナム代表戦では先制ゴールも決めているフィゲイレド選手はトルコリーグで昨季は34試合に出場し7ゴール2アシストを挙げているほか、UEFAコンファレンスリーグなどでもゴールを挙げており、、
JDTにはやはり今年6月に帰化選手としてデビューしたばかりのMFエクトル・ヘヴェル(ポルトガル2部ポルティモネンセから加入)、DFジョン・イラザバル(アゼルバイジャン1部サバFKから加入)も加入しており、JDTの「マレーシア代表チーム化」がさらに進んでいます。
このフィゲイレド選手加入の後、JDTはさらにアルゼンチン出身の左SBホナタン・シルヴァの加入も発表しています。31歳のシルヴァ選手は、現在スペインのアリカンテでプレシーズンキャンプ中のJDTに合流予定ということです。
シルヴァ選手はアルゼンチン1部のエストゥディアンテス、ボカ・ジュニアーズ、ポルトガルのスポルティングCP、ラ・リーガのCDレガネスやヘタフェCFなどでプレーし、昨季はキプロス1部のパフォスCFへローン移籍していました。なお、このパフォスFCでは、既にJDT加入が発表されているジャイロことジャイロ・ダ・シウバのチームメートでもありました。。
シルヴァ選手は2014年にアルゼンチン代表として国際親善試合の香港代表戦とクロアチア代表戦に出場した経験もあります。
