7月6日のニュース<br>・ヌグリ・スンビランに2人目の日本人選手加入<br>・トレンガヌは4人目の外国籍選手となるコンゴ代表FWの加入を発表<br>・東南アジアクラブ選手権組合せ抽選-スランゴールは前回王者ブリーラムと同組に<br>・女子アジアカップ2026予選-マレーシアは北朝鮮に完敗で敗退

ヌグリ・スンビランに2人目の日本人選手加入

昨季2024/25シーズンのマレーシア1部スーパーリーグでは13チーム中12位に終わったヌグリ・スンビランFCには、昨季から元Jリーグ仙台などでプレーした元U18日本代表のMF佐々木匠選手が所属していますが、新たに2人目の日本人選手が加入することが明らかになりました。

J3のガイナーレ鳥取がクラブ公式サイトで常安澪(つねやすみお)選手のヌグリ・スンビランFCのローン移籍を発表しています。23歳のMF常安選手は東京都出身で、川崎フロンターレU18から東海学園大を経て、2024年に鳥取へ加入し、今季はここまでJ3リーグ戦2試合(0得点)、ルヴァンカップ1試合、天皇杯1試合出場を記録しています。

スーパーリーグのクラブに複数の日本人選手が所属するのは、2022年シーズンに元日本代表で元鹿島の本山雅志選手と元盛岡の深井脩平選手の両選手がクランタン・ユナイテッドFC(現クランタン・ダルル・ナイムFC)在籍して以来です。(なお前年の2021年は現在はクチンシティFCでプレーする谷川由来選手もクランタン・ユナイテッドFCに在籍しており、マレーシアリーグ史上初めて日本人選手3名が同じクラブでプレーしています。)


昨季は4勝4分16敗で、11位のクダ・ダルル・アマンFCとは勝点差5の12位だったヌグリ・スンビランFCですが、昨季途中までスランゴールFCの監督を務めたニザム・ジャミル新監督を迎え、今オフシーズンは積極的な補強を行なっています。新戦力としては前U23マレーシア代表GKアズリ・ガニと元U21ボスニア代表のWGジョバン・モティカがクアラルンプールシティFCから、元マレーシア代表WGハキミ・アブドラがトレンガヌFCから、そして元マレーシア代表DFクザイミ・ピーがスランゴールFCからそれぞれ加入しています。またAFC U16選手権で得点王となり、早熟の天才としてベルギー、アイスランド、日本と国外リーグに挑戦しながら結果が出ずに苦しんだFWルクマン・ハキム(前ベルギー1部KVコルトレイク)も5年ぶりの国内復帰先にこのヌグリ・スンビランFCを選んでいます。

移籍初年度ながらその活躍が他のクラブの注目を浴びた佐々木匠選手との契約をシーズン途中で延長するなど、なんとしても手放したくなかった佐々木選手を司令塔とするヌグリ・スンビランFCは今季はスーパーリーグの台風の目になりそうです。

なおこのヌグリ・スンビランFCは昨日7月5日に今季のユニフォームのサプライヤーであるタイのブランド、ウォリックス(Warrix)社直営のクラブショップを開店しましたが、その開店イベントにはガイナーレ鳥取クラブアンバサダーに就任されたの長谷川アーリアジャスール氏も参加しており、今後はガイナーレ鳥取とヌグリ・スンビランFCの提携などもあるのかも知れません。

トレンガヌは4人目の外国籍選手となるコンゴ代表FWの加入を発表

トレンガヌはフランス出身でコンゴ民主共和国代表CFヤン・マベラの加入を発表しています。29歳のマベラ選手はルクセンブルグ1部のラシンFCユニオン・ルクセンブルクからの移籍で背番号は11となることも発表されています。トレンガヌFCの発表によると、マベラ選手は昨季はラシンFCユニオン・ルクセンブルクで29試合に出場して22ゴールを決めた他、UEFAカンファレンスリーグの予選などにも出場しているということです。

トレンガヌは、昨季在籍した9名の外国籍選手の内、ウズベキスタン出身のMFヌリロ・トゥクタシノフのみが残留しています。また新戦力としてはカメルーン出身のCFスティーブン・ンゴン・サムをフィリピン1部のワン・タギッグFCから、ブラジル出身のWGガブリエル・シウバをカンボジア1部のスヴァイ・リエンFCからそれぞれ獲得しており、マベラ選手が4人目の外国籍選手となります。

東南アジアクラブ選手権組合せ抽選-スランゴールは前回王者ブリーラムと同組に

東南アジアクラブ選手権ショピーカップ2025年大会の組合せ抽選がタイのバンコクで行われ、マレーシアから出場する昨季の王者ジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)と2位スランゴールFCの対戦相手が決まっています。

今回が第2回大会となるショピーカップは東南アジアの各国リーグの優勝チームやカップ戦優勝チームが出場し、マレーシアからは国内三冠を達成したJDTとリーグ2位のスランゴールFCが出場します。スランゴールは、昨季のタイ王者で第1回ショピーカップ優勝チームのブリーラム・ユナイテッド、そしてショピーカップ決勝でそのブリーラムに敗れたハノイ公安FC(ベトナム)、そしてBGパトゥム・ユナイテッド(タイ)、タンピネス・ローヴァーズFC(シンガポール)と同じA組に入っています。一方のJDTはシンガポール王者のライオン・シティ・セイラーズFC、ベトナム王者のナムディンFC、カンボジア王者のPKRスヴァイ・リエンFC、バンコク・ユナイテッドFC(タイ)と同じB組に入っています。

上記の10チームに加えて、プレーオフに参戦するブルネイリーグ王者のカスカFC対DHセブFC(フィリピン)の勝者がA組に、ラオスリーグ優勝のエズラFC対ミャンマーリーグチャンピオンのシャン・ユナイテッドFCの勝者がB組に加わり、12チームが第2回大会優勝を目指して対戦します。

なおインドネシアはACL2のプレーオフに出場する昨季リーグ優勝のプルシブ・バンドンや2位のデワ・ユナイテッドではなく、今季3位のマルト・ユナイテッドと4位のプルスバヤ・スラバヤをインドネシアサッカー協会PSSIがリーグ代表としていましたが、この大会を主催する東南アジアサッカー連盟AFFが、この大会は各国のリーグ1位または2位、あるいはカップ戦優勝を出場の条件であるとして両チームの出場登録を拒否し、PSSIにインドネシアの代表として参加するチームの再考を求めていましたが、出場登録申し込みの期限までに代替チームについての連絡がなかったことから、今大会はインドネシアからのチームの参加が無くなってしまいました。

今回のショピーカップはホームアンドアウェイ方式で行われるグループステージの成績1位から4位までのチームが、ノックアウトステージとなるベスト8に進出します。そこを勝ち上がると決勝は来年2026年5月20日と27日にホームアンドアウェイ方式で行われます。


昨季2024/25シーズンのこの大会はマレーシアからは前年2023年シーズンリーグ1位を含めた国内三冠のJDTはACLエリートへ、2位のスランゴールはACL2に出場したため、マレーシアカップ準優勝のクアラルンプールシティとFAカップ準優勝のトレンガヌFCが参戦し、いずれもグループステージ3位で敗退しています。

女子アジアカップ2026予選-マレーシアは北朝鮮に完敗で敗退

AFC女子アジアカップ2026年大会予選H組の最終節が7月5日にタジキスタンのドゥシャンベで行われ、いずれも2勝同士となったマレーシア女子代表対北朝鮮女子代表の対戦は、地力で勝る北朝鮮がマレーシアを圧倒して6-0で勝利し、来年3月にオーストラリアで行われる本戦出場を決めています。

初戦のパレスチナ戦を1-0、2戦目のタジキスタン戦はアディショナルタイムのゴールでやはり1-0といずれの試合も僅差でものにしてきたマレーシアに対し、北朝鮮は同じ2チームを相手にいずれも10−0と圧倒していました。マレーシアは本戦出場の可能性を最終節までするところまでは何とかこぎつけたものの、FIFAランキング9位(日本の7位に次ぐアジア2位)の北朝鮮に対して、同102位のマレーシアは試合開始から防戦一方となりました。

それでも北朝鮮の猛攻に耐え続けたマレーシアでしたが、39分にキム・ヘヨンにゴールを許してしまいます。さらに前半のアディショナルタイムにはミョン・ユジョンがさらにゴールを決め、前半は北朝鮮が2点のリードで折り返します。

後半に入ってもほとんどの時間が自陣でのプレーとなったマレーシアは、52分、54分、77分とキム・ギョンヨンにハットトリックを決められるなど、技術、スピード、そして体格の全てが勝る北朝鮮相手に後半も4失点して6-0で敗れています。