6月28日のニュース<br>・アセアンU23選手権出場のU23代表監督「帰化選手は起用しない」<br>・今季リーグ不出場のスリ・パハンがその理由を正式に発表<br>・今季3部加入のクランタン・レッド・ウォリアーズFCが始動<br>・フットサルアジア杯2026予選:マレーシアがG組の開催国となりアジア最強イランと同組に

アセアンU23選手権出場のU23代表監督「帰化選手は起用しない」

東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権2025年大会は7月15日からインドネシアで開催されますが、この大会に先立ち、マレーシアU23代表合宿参加メンバーが発表されています。このメンバー発表の席で、U23代表のナフジ・ザイン監督は招集リストには国外でプレーする帰化選手は入っていないこと明らかにしています。

ナフジU23代表監督は、このアセアンU23選手権を含めて今後出場する3つの重要な大会で国内でプレーするマレーシア人選手たちが実力を発揮する機会を与えるつもりであると話しています。

「今回のU23代表合宿参加者には海外在住のマレーシア人選手はおらず、国内の選手だけを招集している。スーパーリーグには多くの才能ある選手が存在しており、我々は、自分たちのプレースタイルに合っていると感じた選手のポテンシャルを引き出すことを重視している。」

ナフジU23代表監督は、6月10日のAFCアジア杯予選ベトナム代表戦前のA代表合宿にも参加したFWハキミ・アジム(クアラルンプールシティFC)やDFウバイドラー・シャムスル(トレンガヌFC)など8選手を招集しています。

AFF U23選手権2025年大会では、マレーシアは開催国インドネシア、フィリピン、ブルネイと同じA組に入っています。B組にはベトナム、ラオス、カンボジア、C組にはタイ、ミャンマー、東ティモールが振り分けられており、各組の1位とA〜C組の2位チームの内、最も成績が良かったチームの4チームが準決勝へ進出します。

AFF U23選手権2025年大会の目標についてナフジU23代表監督は、A組では全ての国に準決勝進出のチャンスがあるとして、初戦となる7月15日のフィリピン戦から1試合ごとに集中していきたいと話しています。

ジョホール・ダルル・タジムFC II (JDT II) とスランゴールFCの選手が大半を占める、U23代表合宿参加者 30 選手は以下のとおりです。*は6月のA代表合宿参加者

P氏名年齢所属
GKハジク・アイマン20JDT III
ハジク・ムクリズ22PEN
シャーミ・アディブ22NSE
ズルヒルミ・シャラニ22JDT II
DF*アイマン・ハキミ22SEL
アイマン・ユスフ19AMD
アリフ・イルハム21KLCE
ファクルル・ハイカル21JDT II
ファリス・ダニシュ18JDT III
*シャフィザン・アルシャド19JDT III
S・タアナシュ20BUN
*ウバイドラー・シャムスル22TRE
MFアイマン・ダニシュ21JDT II
*アリフ・アフマド22JDT II
アイサル・ハディ21JDT II
ダニエル・ハキミ21PRK
ダニシュ・ハキミ20JDT III
ダニシュ・シャマー20JDT II
ハジク・クティ20PEN
*ムハマド・アブ・カリル20SEL
*ハイカル・ダニシュ20SEL II
G・パヴィトラン20JDT III
ロヒシャム・ハイカル19SEL II
ジアド・エル=バシール21JDT II
FWアリフ・イズワン21SEL
*ファーガス・ティアニー22SAB
アフィク・ヒルマン22KLCE
ラーマン・ダウド20SEL
ナビル・カユム21SEL
*ハキミ・アジム22KLC
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、JDT II-JDT U23, JDT III-JDT U19、SEL-スランゴールFC
SAB-サバFC, TRE-トレンガヌFC、KLC-KLシティFC、KLCE~KLシティU23, PEN-ペナンFC、PRK-ペラFC、NSE-ヌグリスンビランFC、AMD-モクター・ダハリ・アカデミー、BUN-A1セミプロリーグブンガラヤFC

今季リーグ不出場のスリ・パハンがその理由を正式に発表

今季2025/26シーズン出場のためのクラブライセンスを申請し、それが交付された後に今季リーグ戦不出場を発表したスリ・パハンFCが、不出場表明から1週間経った6月27日にその理由を正式に発表しています。

クラブ公式SNSを通じてスリ・パハンFCは今季のリーグ不出場の理由は、クラブの内部組織を改善し、さらに強化するためであると説明しています。

「スリ・パハンFCは将来、(本拠地がある)パハン州のサッカーの発展に寄与する機会が与えられることを期待している。」「スリ・パハンFCはリーグ主催者やスポンサー、そしてスリ・パハンのファンに感謝するとともに、来季に再び会えることを願っている。」という声明を発表しています。


この声明を読む限りでは、財務状況が不十分としてクラブライセンスが交付されず、3部のセミプロリーグから再スタートを切るペラFCやクダ・ダルル・アマンFCとは明らかに異なる理由でのリーグ不参加のようです。今シーズンを犠牲にしてでも持続可能なプロクラブとして生まれ変わり、来季のリーグに是非、戻ってきて欲しいです。

今季3部加入のクランタン・レッド・ウォリアーズFCが始動

熱狂的なサッカーファンが多いことで知られるマレー半島北部のクランタン州に本拠地を持つクラブには1部スーパーリーグ所属のクランタン・ダルル・ナイムFCがあります。このクランタン州から今季2025/26シーズンからは新たに2つのクラブが*実質2部に当たる3部のA1セミプロリーグに参入しますが、そのうちの一つのクランタン・レッド・ウォリアーズFC(KRW FC)が、2名の外国籍選手が加入することを発表しています。KRW FCのニック・ハフィズ・ナイム・ニック・ハッサン会長は、チームを強化するためレバノンとスウェーデン出身のセンターバックとストライカーの2選手が加入することを明らかにしています。(*2部プレミアリーグは現在休止中)

ニック・ハフィズ・ナイム会長は、地元コタ・バルでのトレンガヌFC戦を皮切りに行われる数試合のプレシーズンマッチを行うことも発表しています。

「(7月25日の)開幕に向けての準備は95%完了している。あと2人の外国籍選手と2~3人のマレーシア人選手が加われば、チームは完成する。外国籍選手はメディカルチェックが済み次第登録される予定だ。」

「7月4日にトレンガヌFCと対戦した後、マラッカFC、ヌグリスンビランFC、ペナンFCとプレシーズンマッチを行う予定だ。我々はイルファン・バクティ監督を信じており、来季2028/27シーズンにスーパーリーグ昇格という目標を達成できる。」とスポーツ専門サイトのスタジアム・アストロとのインタビューで自信を見せています。

フットサルアジア杯2026予選:マレーシアがG組の開催国となりアジア最強イランと同組に

6月26日にクアラルンプールのAFCハウスで、AFCフットサルアジア杯2026年大会予選の組み合わせ抽選が行われ、予選開催国の一つとなっているFIFAフットサルランキング76位のマレーシアは同5位のイラン、同97位のアラブ首長国連邦、バングラデシュ(ランキングなし)と同じG組に入っています。

組み合わせ抽選に出席したフットサルマレーシア代表監督のラクポル・サイネンガム監督は、2026年にインドネシアで開催されるアジア杯への出場権獲得に向けて、「もちろん、この道のりは簡単ではない。アジアNo.1のイラン以外にも、アラブ主張国連邦も近年大きな潜在力と大きな進歩を見せており、バングラデシュを過小評価することもできない。」と述べています。

「国内で国際的なフットサル大会が開催されるのは8年ぶり(東南アジア競技大会通称シーゲームズ2017年クアラルンプール大会以来)なので、マレーシアのファンが大勢集まって応援してくれることを本当に願っている」と国内開催の有利さを活用して、2018年以来となるアジア杯出場を目指したいとしています。

AFCフットサルアジア杯2026年大会予選G組の試合は、9月20日から24日まで、パハン州クアンタンのSUKPAインドアスタジアムで開催されます。