6月19日のニュース<br>・マレーシア代表は8月に中央アジアで腕試しか<br>・ベトナム戦活躍のスペイン出身の帰化選手がアゼルバイジャンのクラブを退団-ジョホール移籍の布石か<br>・来季1部昇格のイミグレセンFCの本拠地が決まらず

マレーシア代表は8月に中央アジアで腕試しか

マレーシアのスポーツメディア、スタジアム・アストロは、マレーシア代表が今年8月にが開催されるCAFAネイションズカップに招待されたと報じています。

この大会を主催する中央アジアサッカー連盟(CAFA)はアフガニスタン、イラン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの6カ国が構成している連盟で、CAFAネイションズカップはいわばCAFAの選手権大会に当たります。なおこのCAFAネイションズカップは2023年に第1回大会が開催され、決勝ではイランがウズベキスタンを1−0で破って優勝しています。

第1回大会はCAFAに加盟する6カ国に招待されたオマーン代表が加わり、7チームで開催されています。マレーシアにルーツを持つ帰化選手(ヘリテイジ帰化選手)の活躍でベトナム代表を11年ぶりに破ったマレーシア代表は、第2回大会として8月26日から9月9日までの予定で開催されるこの大会に招待されたと言うことです。

この大会参加国を直近のFIFAランキングで見てみると、イランの18位を筆頭に、ウズベキスタン57位、キルギス103位、タジキスタン105位とマレーシアの132位を上回る強豪が並び、もし大会参加が実現すれば、貴重な格上チームとの対戦機会を得ることができそうです。

ベトナム戦活躍のスペイン出身帰化選手がアゼルバイジャンのクラブを退団-ジョホール移籍の布石か

先日のベトナム代表戦ではマレーシア代表として初出場した試合で先発し、フル出場してを11年ぶりとなるベトナム戦勝利に貢献したCBジョン・イラザバルが、所属するアゼルバイジャン1部のサバFKを退団したことが明らかになりました。

クラブの公式SNSに投稿されたメッセージ以下のようなものでした。「2022年からサバでプレーしてきたジョン・イラザバルに別れを告げる。彼の契約は今シーズン末で終了する。(筆者注:アゼルバイジャン1部は5月24日に最終節を追えています。)」

「ジョンはサバFKで98試合に出場し、6ゴールを記録、アゼルバイジャンカップで優勝した他、(アゼルバイジャン1部の)プレミアリーグで(2022/23シーズンの)準優勝と(2023/24シーズンの)3位入賞に貢献した。」

「彼が示したプロ意識、決意、そして忠誠心は、このチームの歴史に深い印象を残した。この旅路を共に歩んでくれたことを感謝するとともに、今後のご活躍を祈る。」

スペイン出身で28歳の帰化選手であるイラザバル選手がサバFKを正式に退団したことで、SNSではジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)入りの噂が広がっています。

元オランダ年代別代表でもプレー経験がある帰化選手のエクトル・へヴェルがポルトガル2部のポルティモネンセからJDT入りが濃厚とされているだけに、イラザバル選手がそれに続く可能性は十分ありそうです。

来季1部昇格のイミグレセンFCの本拠地が決まらず

マレーシアでは本拠地が決まっていないのにクラブライセンスが交付されるのかぁ。

今季2024/25シーズンに3部のA1セミプロリーグで準優勝し、開幕が2ヶ月後に迫る来季は1部スーパーリーグでプレーするイミグレセン(入国管理局)FCの本拠地が決まりません。

今季のスランゴール州バンギにあるマレーシア国民大学UKM内にある収容人数2000名のUKMスタジアムを本拠地としていたイミグレセンFCは、スーパーリーグ昇格にあたり、当初、マレー半島北部クダ州にあるダルル・アマン・スタジアムを新たな本拠地として登録しようとしていました。

このダルル・アマン・スタジアムは、今季スーパーリーグ11位のクダ・ダルル・アマンFCが本拠地としていましたが、給料未払い問題が未解決などの理由からクラブライセンスを交付されず、来季のスーパーリーグ出場ができなくなりました。いわばそこを居抜きでしようとしたのがイミグレセンFCです。

しかしクダ州首相(知事に該当)でもあるムハマド・サヌシ クダ州サッカー協会(KFA)会長でが、イミグレセンFCによる本拠地使用申請を却下しています。

「アウェイマッチの際のダルル・アマン・スタジアムの使用は許可するが、本拠地として登録することは許可しない。我々(ケダ州)には(リーグ公式戦を開催できる)スタジアムが1つしかなく、既にケダ州を代表する他のチームがいるため、ダルル・アマン・スタジアムをイミグレセンFCの本拠地として登録することは許可しない。」

さらにサヌシKFA会長は、隣接するペナン州には、スーパーリーグ公式が開催可能なスタジアムがバトゥ・カワン・スタジアムとシティ・スタジアムという2つのスタジアムがあることから、ペナンを本拠地とすることを提案しています。

超保守政党PASで選挙対策委員長も務めるサヌシKFA会長は「イミグレセンFCは他の州で本拠地を探すべき。(入国管理局傘下の)イミグレセンFCには適したペナンに行くことを勧めたい。ペナンには移民が多いので、ペナンを本拠地とするのが適している」と差別発言ギリギリのコメントも出しています。