6月4日のニュース<br>・カーボベルデ代表との2戦目は0-3の完敗<br>・ベトナム代表戦に向けて準備着々-今季のラ・リーガで10試合出場のアルゼンチン出身CBがマレーシア代表入り

カーボベルデ代表との2戦目は0-3の完敗

6月3日にマレーシア代表対カーボベルデ代表の2試合目が非公開で行われ、初戦ではFIFAランキング131位のマレーシア代表と引き分けていた同72位のカーボベルデ代表が主力選手の活躍で3−0と快勝しています。

セリエAのエラス・ヴェローナでプレーする24歳のFWダイロン・リブラメントが35分と48分にゴールを決めた他、マッカビ・ネタニヤFC(イスラエル1部)でプレーするFWヘリベルト・タバレスが55分にゴールを決めています。

5月29日に行われた同じカードでは、カーボベルデ代表が先制するも、途中出場のパウロ・ジョズエ(クアラルンプールシティFC)がゴールを決めて、引き分けていました。

この試合は6月10日のアジア杯2027年大会予選のベトナム代表戦に臨むマレーシア代表の最後の実戦機会でした。

ベトナム代表戦に向けて準備着々-今季のラ・リーガで10試合出場のアルゼンチン出身CBがマレーシア代表入り

しかし地球の裏側からよく見つけてくるよなぁ。

6月10日のアジア杯2027年大会予選ベトナム代表戦に向けてスペイン1部ラ・リーガで今季10試合に出場したCBがマレーシア代表入りを果たしています。今季ラ・リーガで15位に終わったディポルティーボ・アラベスでプレーするアルゼンチン出身の25歳、ファクンド・ガルセスがマレーシア代表候補となったことをマレーシアサッカー協会(FAM)が発表しています。身長189cmのガルセス選手はアルゼンチン2部のCAコロンから今年1月にディポルティーボ・アラベスに移籍し、今季のラ・リーガでは20試合にベンチ入りし、7試合に先発、3試合に途中出場しています。

FAMはガルセス選手が既に代表合宿に参加している他、6月10日のベトナム代表戦の登録メンバーにも入っており出場可能であることも明らかにしています。アルゼンチンのサンタフェ出身のガルセス選手がどのようにマレーシアとの繋がりを持っているのかに対し、アルゼンチンのメディアのradigol.comは、ガルセス選手がマレーシア出身の祖母を持つと報じているということです。


隣国インドネシアに負けじと、マレーシアもその血を引くヘリテージ帰化選手を代表入りさせています。今年3月のアジア杯2027年大会予選ネパール代表戦では、オランダ出身で、オランダ年代別代表でもプレー経験を持つMFエクトル・へヴェル(ポルトガル2部ポルティモネンセ)が代表デビューし、先週5月29日に行われたFIFAランキング72位のカーボベルデ代表戦では、スペイン生まれの23歳、SBガブリエル・パルメロ(スペイン4部CDテネリフェB)がやはりデビューを果たしています。

またアルゼンチン出身のFWロドリゴ・オルガド(29歳、コロンビア1部アメリカ・デ・カリ)とFWイマノル・マチュカ(25歳、アルゼンチン1部CAべレス・サルスフィエルド)、スペイン出身のFWヘフテ・ベタンコール(31歳、ギリシャ1部パンセライコスSC)とDFジョン・イラザバル(28歳、アゼルバイジャン1部サバフFK)の4選手もベトナム代表戦に向けてマレーシア代表入りが伝えられています。オルガド選手は今季ここまで15試合に出場して7ゴール1アシストの成績を残している一方、ブラジルのフォルタレーザECからローン移籍中のマチュカ選手は出場2試合となっています。またFWのペタンコール選手は今季のリーグ戦全30試合に全て先発し、19ゴールを挙げてリーグ得点王に輝き、イラザバル選手は、リーグ5位のサバフFKの今季リーグ戦とカップ戦を合わせた39試合中37試合で先発を果たしています。

2014年12月の東南アジア選手権で勝利して以降、現在まで0勝1分7敗のベトナム代表相手にこの帰化選手たちが躍動すれば、11年ぶりの勝利も夢ではなさそうですが、この大事な試合直前に各選手が合流して、チーム内連携が取れるのかどうかが鍵となりそうです。


マレーシア代表の「大型補強」の記事を読んで最も興味深いのは、オルガド、ペタンコールの両FWです。6月10日に対戦するベトナム代表とは1引き分けを挟んで7連敗中ですが、この間は3得点15失点という記録が残っています。1試合平均で1得点以下では勝てるわけがないのですが、今回はこの強力FW2枚が加わることで、得点力不足の解消も大いに期待できそうです。

その一方で、この両選手が不在だった先日5月29日の試合でマレーシア代表のピーター・クラモフスキー監督は、本来は右ウイングのサファウィ・ラシド(トレンガヌFC)をセンターフォワードとして起用、左右にファイサル・ハリム(スランゴールFC)、アリフ・アイマン(ジョホール・ダルル・タジムFC)を配置する攻撃陣でしたが、身体能力、技術も勝るカーボベルデのDF陣と対等に戦えたのはアリフ・アイマンだけでした。このマレーシアの至宝と完全にポジションが被り、出場機会を失いつつあるサファウイ・ラシドにとっては、カーボベルデ戦でのセンターフォワード起用は初めてのポジションながら新境地を開拓する機会でした。試合後のインタビューでは、CF起用には問題がなかったと述べたサファウィ選手ですが、スタンドから見る限りでは、インパクトを残すことはできなかった印象でした。しかも交代で入ったパウロ・ジョズエ(クアラルンプールシティFC)が少ないチャンスを生かしてゴールを決めており、おそらくベトナム戦で起用されるであろうオルガド、ペタンコールの両選手がゴールを決めることがあれば、アジア杯の2大会連続出場は近づきますが、ボラセパマレーシアJPがイチオシするサファウイ選手の代表チームでの居場所がなくなってしまいそうです。