3月13日のニュース<br>・アジア杯予選に臨むマレーシア代表メンバー発表-新たな帰化選手は召集されず<br>・1部の2クラブが来季はリーグから撤退?-ジョホールのオーナーが明かす

アジア杯予選ネパール戦に臨むマレーシア代表メンバー27名発表-新たな帰化選手は召集されず

マレーシアサッカー協会(FAM)は、3月17日からジョホールで始まるマレーシア代表合宿の参加メンバー27名を発表しています。この合宿は3月25日から始まるアジア杯2027年大会最終予選の初戦となるネパール戦に向けて行われます。

アジア杯2027年大会最終予選でF組に入っているマレーシアは、今月対戦するネパールの他、F組突破最有力のベトナム、同じ東南アジアのラオスと同組になっています。なおこのアジア杯最終予選では各組の1位のみが、2027年1月にサウジアラビアで行われるAFCアジア杯への出場権を獲得します。

今年1月に就任したピーター・クラモフスキー監督にとって3月25日のネパール戦は代表監督として初の指揮を取る試合となりますが、この試合に向けて招集された27名には、噂されていた新たな帰化選手の名前はありません。またネパール戦は、昨年末の東南アジア選手権三菱電機カップ以来の代表戦となりますが、国内リーグと同時平行でおこなわれた三菱電機カップに出場したマレーシア代表26名中、クラモフスキー監督は9名を再び召集しています。

今回のメンバー27名中、先日のACLエリートではベスト16で敗退したジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)から最大10名が選ばれていますが、この10名の他にもGKハジク・ナズリ(ペラ)、DFサフワン・マズラン、FWサファウィ・ラシド(いずれもトレンガヌ)、DFダニエル・ティン(サバ)、MFシャマル・クティ(ペナン)、MFエンドリック・ドス・サントス(ホーチミンシティ)の6名はいずれもJDTからローン移籍中の選手なので、実質的にはチームの半数以上がJDTの選手で構成されていることになります。また噂されていた欧州出身の帰化選手は今回は召集されておらず、次節となる6月10日のベトナム戦前にお披露目となるのかも知れません。

氏名年齢所属
GKシーハン・ハズミ29JDT
カラムラー・アル=ハフィズ30SEL
ハジク・ナズリ27PRK
DFシャールル・サアド32JDT
マシュー・ディヴィーズ30JDT
ラヴェル・コービン=オング34JDT
クエンティン・チェン26SEL
ジクリ・カリリ23SEL
ハリス・ハイカル23SEL
サフワン・マズラン23TRE
ダニエル・ティン33SAB
ディオン・クールズ29BUR
MFナチョ・インサ39JDT
アフィク・ファザイル31JDT
ナズミ・ファイズ31JDT
ノーア・ライネ23SEL
スチュアート・ウィルキン27SAB
シャマル・クティ28PEN
エンドリック・ドス・サントス30HCM
FWアリフ・アイマン23JDT
ロメル・モラレス28JDT
モハマドゥ・スマレ31JDT
ファイサル・ハリム27SEL
サファウィ・ラシド28TRE
アキヤ・ラシド26TRE
パウロ・ジョズエ36KLC
ハキミ・アジム22KLC
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC、SAB-サバFC、TREートレンガヌFC、KLC-KLシティFC、PEN-ペナンFC、PRK-ペラFC、BUR-ブリーラム・ユナイテッド(タイ)、HCM-ホーチミンシティFC(ベトナム)

1部の2クラブが来季はリーグから撤退?-ジョホールのオーナーが明かす

残りあと2節となっている今季2024/25シーズンのマレーシア1部スーパーリーグで現在10位のスリ・パハンFC と11位のクダ・ダルル・アマンFCが、来季のスーパーリーグから「撤退」すると、リーグ11連覇中の絶対王者ジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)のオーナーで、ジョホール州摂政のトゥンク・イスマイル殿下が明らかにしたと報じられています。

複数のメディアは、イスマイル殿下が3月12日に開店したクラブ直営カフェで行われたファンとの質問セッションで、来月4月に行われるマレーシアカップ決勝、JDT対スリ・パハンの試合について質問された際に以下のように回答したということです。

「スリ・パハンFCとの決勝について一つだけ残念なことがある。決勝に勝てばJDTにとっては30個目のタイトルになるが、それは同時に良き友でもあるパハン州皇太子と歴史的なクラブであるスリ・パハンFCとの別れでもある。と言うのも、クラブ内で起こっている問題を理由に、スリ・パハンFCは来季はスーパーリーグに存在しないからだ。」

「クダ・ダルル・アマンFCについても同様だ。素晴らしい実績を持つクラブだが、やはり来季はスーパーリーグにはいないだろう。これは一体誰の過失によるものなのだろう。」

「これは明らかに資金の運用失敗が全てである。1000万リンギの資金にも関わらず、1500万リンギを使ってしまったからだ。本当に残念なことだ。」と述べたイスマイル殿下はさらに「両クラブが問題解決の方法を見つけることを切に願っている。しかし資金運用の失敗はマレーシアサッカーにおける最大の問題であるのは明らかだ。マレーシアでリーグやクラブを運営している者たちはサッカーについての知識も関心も全くない。」と最後はクラブだけでなく、リーグも槍玉に挙げています。

給料未払い問題により今季開幕前には勝点3を剥奪され、その後も未払いが続いているとされるクダ・ダルル・アマンFCは、オーナーのダウド・アブ・バカル氏がリーグから撤退することはないと明言していましたが、果たしてどちらが本当のことを言っているのでしょうか。