東南アジアサッカー連盟(AFF)のアセアンクラブ選手権(ACC)ショッピーカップは2月5日と6日にA組とB組の最終節がそれぞれ行われ、マレーシアから出場していたトレンガヌFCとKLシティFCはいずれもタイのクラブに敗れてグループステージ敗退が決まっています。
この結果、準決勝の1試合はBGパトゥム・ユナイテッド対ブリーラム・ユナイテッドのタイ勢同士の対戦、そしてもう1試合はPSMマカッサル(インドネシア)対ハノイ公安FC(ベトナム)のカードに決まりました。FIFAランキングでは東南アジア上位3カ国のクラブが残った準決勝は、改めてマレーシアの東南アジアでの位置を知らしめる結果にもなりました。
アセアンクラブ選手権A組:トレンガヌは最終戦BGパトゥムに敗れて4位でGS敗退
アセアンクラブ選手権ショッピーカップのA組の最終節となる第5節が2月5日に行われ、マレーシアから出場しているトレンガヌFCは、タイのバンコクにあるレオ・スタジアムでBGパトゥム・ユナイテッドと対戦して3-4で敗れ、トレンガヌは勝点7でA組3位隣、グループステージ敗退が決まりました。一方勝利したBGパトゥムは勝点11でA組を首位で突破し、この日勝利し勝点10となったインドネシアのPSMマカッサルとともに準決勝進出を決めています。
試合は前半を0-0で折り返した後半の65分、アウェイのトレンガヌが左ウイングのアクヤル・ラシドがペナルティエリアにボールを持ち込むと、CBクリスティアン・ゴミスをフェイントでかわし、右足でカーブをかけた鮮やかなシュートを決めて先制点を挙げます。
しかし、その6分にはBGパトゥム同点に追いつきます。71分、父親はシンガポールのレジェンドで、現在はマレーシアリーグのスリ・パハン監督を務めるファンディ・アフマドの長男で、シンガポール代表FWイルファン・ファンディからのスルーパスを受けたFWラニエル・バスコンセロスがゴールを決め、試合は振り出しに戻ります。
さらに76分には、トレンガヌのGKラーディアズリ・ラハリムがFWサンティパープ・チャンゴムのシュートをブロックしますが、この弾いたボールをまたもバスコンセロス選手がが押し込み、BGパトゥムが逆転に成功します。こうなると試合の流れは一気にBGパトゥムに傾き、83分には元Jリーグ札幌や川崎で活躍したMFチャナティップ・ソンクラシンがDFの間を通す絶妙なスルーパスを出すと、これを今季からBGパトゥムでプレーするMF野津田岳人選手が冷静に決めて、元Jリーグコンビの連携で3点目を挙げています。
BGパトゥムの勢いは止まらず、87分にはFWナッタウット・スクサムのクロスをトレンガヌGKラハディアズリが弾いたところをイルファン・ファンディが押し込み、BGパトゥムが4-1とします。
その後トレンガヌは86分にアキヤ・ラシドのアシストからサファウィ・ラシドがゴールを決め、さらに95分にはサファウィがPKを決めて3点目を挙げたが、反撃もここまで。トレンガヌは準決勝進出には届きませんでした。
71分からのおよそ15分間で4失点のチームに対し、試合後の会見でトレンガヌのバドルル・アフザン・ラザリ監督は、「試合の入りは計画通りで、前半にいくつかの得点チャンスがあったが、決めきることができなかった。選手たちのプレーには満足しているが、試合終盤の25分間で集中力を失い、ミスが重なり、その結果BGパトゥムに短時間で4ゴールを許してしまいました」と語っています。
2024/25アセアンクラブ選手権A組第5節
2025年2月5日@BGスタジアム(タイ、パトゥムターニー)
BGパトゥム・ユナイテッド 4-3 トレンガヌFC
⚽️BGパトゥム:ラニエル・バスコンセロス(71分、76分)、野津田岳人(83分)、イルファン・ファンディ(87分)
⚽️トレンガヌ:アキヤ・ラシド(66分)、サファウィ・ラシド(93分、98分PK)
BGパトゥム・ユナイテッドの野津田岳人選手は先発して85分に交代しています。
A組の他の試合では、トレンガヌと勝点7で並んでいた3位のPSMマカッサル(インドネシア)は、4位のタインホアFC(ベトナム)に3-0で勝利して逆転でA組2位隣ノックアウトステージ進出を決めた他、5位のPKRスヴァイリエンFCが6位のシャン・ユナイテッド(ミャンマー)に4-2で勝利し、トレンガヌと勝点7で並びましたが、直接対決でトレンガヌに勝利しているため3位に浮上しています。
アセアンクラブ選手権ショッピーカップA組最終順位表
試 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 | ||
1 | BGパトゥムU | 5 | 3 | 2 | 0 | 11 | 6 | 5 | 11 |
2 | PSMマカッサル | 5 | 3 | 1 | 1 | 8 | 4 | 4 | 10 |
3 | PKRスヴァイリエン | 5 | 2 | 1 | 1 | 8 | 7 | 1 | 7 |
4 | トレンガヌ | 5 | 2 | 1 | 2 | 13 | 9 | 5 | 7 |
5 | タインホア | 5 | 1 | 3 | 1 | 6 | 7 | -1 | 6 |
6 | シャンU | 5 | 0 | 0 | 5 | 7 | 20 | -13 | 0 |
アセアンクラブ選手権B組:主力を欠くKLシティはタイ王者ブリーラムに惜敗でGS敗退
アセアンクラブ選手権B組の最終節が行われ、マレーシアから出場のKLシティはタイリーグ3連覇中で、マレーシア代表キャプテンのディオン・クールズが所属するブリーラム・ユナイテッドと対戦しましたが、0-1で敗れてグループステージ敗退が決まっています。
前節のハノイ公安FC(ベトナム)戦では2-3で敗れていたKLシティは、この試合に勝利すればグループステージ突破となる重要な試合でしたが、その重要な試合でキャプテンでチーム得点王のパウロ・ジョズエと右SBのカマル・アジジがいずれもレッドカードを受けており、この試合は出場停止になっていました。また司令塔ブレンダン・ガンも右ふくらはぎの負傷が完治しておらず、競合相手に主力を欠く苦しい布陣となりました。
限られた選手しか起用できない中、この試合でミロスラフ・クリヤナッチ監督は、従来の3-4-2-1から4-5-1と守備的な布陣を選択します。それでも開始5分には相手ペナルティエリア内でこぼれ球を拾ったDFジャンカルロ・ガリフオコがシュートを放ちましたが、GKチャッチャイ・ブートプロムが素早く反応して、ブリーラムはことなきを得ます。27分にはブリーラムが元J神戸や横浜のティーラトン・ブンマタンのスルーパスから、ササラック・ハイプラカーンが左サイドからクロスを上げますが、これはKLシティのDFケニー・パルラジがクリアします。
その後は、ブリーラムが試合の主導権を握り、37分にはスパチャイ・チャイデッドとティーラトンの左サイドでの連携から、ティーラトンが低いクロス。このボールがちょうどMFルーカス・クリスピムの前に転がる形となり、彼が冷静に左足で押し込んで今大会5ゴール目を記録し、ブリータムが先制しました。また前半終了間際にはティーラトン選手がガリフオコ選手との接触で負傷し、担架で運ばれるアクシデントが発生しました。(ティーラトン選手は前半で交代。)
後半開始直後、KLシティライアン・ランバートのスルーパスに反応した弟のデクラン・ランバートが左サイドからクロスを入れましたが、ゴール前でフリーとなっていたパトリック・ライヒェルトの足元には合わず、ゴールを逃しました。数少ないチャンスを逃したKLシティに対し、その後はブリーラムは試合をしっかりとコントロールし、最後までリードを守り切り、勝点10としてB組2位で準決勝進出を決めました。一方のKLシティは勝点6の4位に終わり、準決勝進出を逃しました。
記録を見ると、前半はブリーラムのボール支配率は驚異の81%、パス本数は369本を記録。これに対してクアラルンプールのパス本数はわずか88本でした。後半もブリーラムはボール支配率は約75%で、さらに多くの決定機を作りましたが、KLシティはGKハフィズル・ハキムの活躍もあり追加点を許しませんました。
2024/25アセアンクラブ選手権A組第5節
2025年2月6日@ブリーラム・スタジアム/チャン・アリーナ(タイ、ブリーラム)
ブリーラム・ユナイテッド 1-0 KLシティFC
⚽️ブリーラム:ルーカス・クリスピム(37分)
B組の他の試合は、第4節を終えた段階で既にB組首位突破を決めていたハノイ公安FCが逆転に次ぐ逆転の熱戦でボルネオFCサマリンダ(インドネシア)を3-2で破り5連勝、またここまで4戦全敗だったカヤFCイロイロ(フィリピン)はシンガポールのライオン・シティ・セイラーズを2−0で破って、今大会初勝利を挙げています。
2024/25アセアンクラブ選手権ショッピーカップB組最終順位表
試 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 | ||
1 | ハノイ公安 | 5 | 5 | 0 | 0 | 15 | 6 | 8 | 15 |
2 | ブリーラムU | 5 | 3 | 1 | 1 | 13 | 2 | 11 | 10 |
3 | KLシティ | 5 | 2 | 0 | 3 | 4 | 6 | -2 | 6 |
4 | ボルネオFC | 5 | 2 | 0 | 3 | 7 | 9 | -2 | 6 |
5 | ライオンシティ・セーラーズ | 5 | 1 | 1 | 3 | 2 | 10 | -8 | 4 |
6 | カヤFCイロイロ | 5 | 1 | 0 | 4 | 4 | 12 | -8 | 3 |