10月23日のニュース<br>・ACLエリート:開始6分で2失点のジョホールが光州FCとの「首位攻防戦」に敗れる

インドネシア国内リーグを運営するリガ・インドネシア・バル社は、12月に開幕する東南アジアサッカー連盟(AFF)選手権「三菱電機カップ」期間中にはトップリーグのリガ1を中断しないことを発表しています。FIFA国際マッチカレンダー期間外で行われるこの大会には、各クラブに代表選手招集に応じる義務が発生しないことから、マレーシアでもA代表ではなく、U23代表を参加させるのではといった憶測も出ており、これまでのような東南アジアNO.1決定戦になるのかどうかが危惧されています。

開始6分で2失点のジョホールが光州FCとの「首位攻防戦」に敗れる

ACエリート東地区の第3節が行われ、ここまで2連勝中で首位の光州FC(韓国)と1勝1分で2位のジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)が対戦し、ホームの光州FCがJDTを3−1で破り「首位攻防戦」を制しています。

国内リーグのマレーシアスーパーリーグ第13節は試合がなく、その前に予定されていたペラFC戦がピッチコンデション不良のため順延となったJDTにとっては、9月27日の第11節クチンシティFC戦以来の試合でした。10月14日に隣国シンガポールリーグのバレスティア・カルサFCとの練習試合も行っていましたが、よく言えば休養十分、悪く言えば試合間隔がかなり空いた状況でした。

この日の両チームの先発XIは以下の通り。JDTは前節の上海申花戦からはシェーン・ローリーに代わって、フェロズ・バハルディンがCBに入った以外は変更なしでした。光州FCのイ・ジョンヒョ監督が、この試合を前にJDTにはマレーシア生まれの選手が1人しかいないのは驚きだ、と発言したことが報じられており、まさかとは思いますが、JDTのエクトル・ビドリオ監督がこれに反応した結果、マレーシア代表でもプレーするフェロズ・バハルディン先発だったのかも知れません。なお、ローリー選手はこの試合ではベンチ外でした。


しかし試合はそのフェロズ・バハルディンがいくつものプレーに関わる形で進みます。雨の中で始まった試合は開始3分、は中央のオ・フソンからペナルティエリアに走り込んだアルバニア代表FWヤシル・アサニにボールが渡ると、対峙したフェロズ選手はいとも簡単にかわされて先制ゴールを決められてしまいます。さらにその3分後には、センターサークル付近でトラップミスをしたフェロズ選手の後ろからボールを奪ったヤシル選手が一気にJDTのペナルティエリアへドリブルで持ち込み、最後はGKアンドニ・スビアウレを交わしてゴールを決め、開始6分で光州FCがリードを2点に広げます。

今季のACLエリートの横浜Fマリノス戦ではハットトリックを、続く川崎フロンターレ戦でもPKでゴールを挙げているヤシル選手の2ゴールで光州FCは優位に立ちますが、JDTもアリフ・アイマンやナチョ・インサが積極的にゴールを狙います。しかし光州FCのGKキム・ギョンミンの好セーブもあり、得点には至りません。しかし28分、フアン・ムニスの左コーナーキックに反応したフェロズ選手が完全にフリーでヘディングシュートを決め、ついにJDTは1点差に詰め寄ります。

光州FCの1点リードで前半を終えると、後半はJDTが優勢に試合を進めますが、87分に右サイドのヤシル選手がマークについたフェロズ選手をまたも巧みに交わしてファーサイドへクロスを上げると、ホ・ユルがこれをヘディングシュート。このシュートがJDTのパク・ジュンホンに当たってオウンゴールとなり、再び点差を広げた光州FCが勝って3連勝で首位を堅持、JDTは今季のACLエリートで初黒星を喫しています。

AFCの公式サイトでは、ボール保持率が光州FCの43%に対してJDTは57%、シュート数は光州FC6本(枠内2本)に対してJDT18本(同5本)、そしてコーナーキックは光州FC2本、JDT13本と、データ的には両チームの間に差がないどころか、JDTが勝ってもおかしくない数字ですが、これが勝負ということなのでしょう。特に文字通り全てのゴールに絡んだフェロズ・バハルディンについては、この試合の経験をもとに、JDTのマレーシア人選手はアリフ・アイマンだけではないことを示すような選手になってほしいです。

2024年10月22日@龍仁弥勒スタジアム(韓国、龍仁市)
光州FC 3-1 ジョホール・ダルル・タジムFC
⚽️光州:ヤシル・アサニ2(3分、6分)、パク・ジュンホン(87分)
⚽️ジョホール:フェロズ・バハルディン(28分)

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeより。