2024/25シーズンマレーシアスーパーリーグ第12節の結果とハイライト映像(1)・ジョホールはクチンシティに辛勝も今季無敗を守る・クランタンとの対戦に敗れたヌグリスンビランがついに最下位転落

マレーシアスーパーリーグの第12節の4試合が9月27日から29日かけて行われています。今節予定されていたトレンガヌFC対PDRM FCの試合は、第11節のトレンガヌFC対スランゴールFCが日程変更により9月28日に行われたため、10月4日に開催予定です。なお今季のマレーシアスーパーリーグは13チーム編成のため、今節第12節はスランゴールFCの試合がありません。(試合のハイライト映像は、注意書きがないものは全てマレーシアンフットボールリーグのYouTubeチャンネルより。)

ジョホールはクチンシティに辛勝も今季無敗を守る

これまでの10試合で39得点(4失点)を挙げているジョホール・ダルル・タジム(JDT_ですが、気持ちは既に明日10月2日に行われるACLエリート第2節の上海申花戦に向いていたのか、この日の試合ではその圧倒的な強さが影を潜め、試合は優勢に進めるもののシュートが枠を捉えられないなど得点機を逃す場面も多く、前半は0-0で終了します。

しかし後半開始直後に試合が動きます。右サイドでコーナーキックからのクリアボールをモゼース・アテデがアリフ・アイマンにあっさり奪われると、そこからのクロスをベルグソン・ダ・シルヴァが頭で合わせてゴールを挙げたジョホールが先制します。しかしその後のJDTはクチンシティの粘り強い守備もあり追加点を奪えず、一方のクチンシティは同点とする機会を伺います。そんな中でジョホールがフアン・ムニスのゴールで追加点を奪うと、クチンシティも途中出場のフェルナンド・ウェルテルのゴールで再び1点差に迫りますが、反撃はここまででした。

試合後の会見では、勝利したJDTのエクトル・ビドリオ監督が、選手のパフォーマンスに満足していないと述べた一方で、クチンシティのアイディル・シャリン監督は選手が指示通りのプレーを見せてくれたとして、試合結果に満足していると話しているのが好対照でした。またこの試合ではJDTからローン移籍したばかりのFWラマダン・サイフラーを起用できませんでしたが、次戦となる10月18日のヌグリスンビラン戦でのデビューが期待できそうです。

MSL2024/25 第12節
2024年9月27日@スルタン・イブラヒム・スタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
ジョホール・ダルル・タジムFC 2-1 クチンシティFC
⚽️ジョホール:ベルグソン・ダ・シルヴァ(48分)、フアン・ムニス(82分)
⚽️クチンシティ:ルイス・フェルナンド・ウェルテル
🟨ジョホール(1)、🟨クチンシティ(3)
MOM:ペトラス・シテムビ(クチンシティFC)
クチンシティFCの谷川由来選手は先発してフル出場しています。

クランタンに敗れたヌグリスンビランが最下位転落

最下位13位のクランタン・ダルル・ナイム対12位ヌグリスンビランの対戦は、終了間際にゴールを決めたクランタンが勝利し、ヌグリスンビランに代わって12位に浮上、逆にヌグリスンビランは最下位に転落しています。

今季ここまで1勝2分7敗のヌグリスンビランは、10試合で10得点(22失点)と得点力不足に悩み、今季8試合で1ゴールのFWミカとの契約を解除し、補強に動きました。前節のペナン戦では今月22日に閉じたトランスファーウィンドウで獲得した前KLシティのMFセバスチャン・アヴァンジニが早速ゴールを決めていますが、この試合ではもう1人の新戦力FWリカルド・ピレス(タイ2部カセサートFCから加入)がデビューしています。

今季はホームで3戦全敗のヌグリスンビランは開始から積極的に攻めますが、先制点はここまで1勝9敗のクランタンでした。14分に中盤でヌグリスンビランのパスミスからボールを奪うと、最後はやはり新戦力でトレンガヌからローン移籍したFWハキミ・アブドラが20mを超えるロングシュートを決めて、クランタンがリードを奪います。このゴールで試合が激しさを増す中、37分にはハキミ・アブドラのコーナーキックから最後はキム・リグァンが頭で押し込んで今季初ゴールを決めて、クランタンがリードを広げ、前半はこのスコアのまま終了します。

後半に入ると60分に佐々木匠選手のフリーキックがゴール前に上がると、両チームの選手が交錯し、VARの介入の結果、ヌグリスンビランがPKを得ます。しかし、リカルド・ピレスのシュートはゴールポストの遥か上を超えてしまいます。しかし85分に同じようなプレーからVARが入り、再びPKを得ると、今度はジャック・フェイがこのPKを決めて、ヌグリスンビランは1点差に迫ります。その4分後には右コーナーキックには仕込んできたセバスチャン・アヴァンジニがフリーでヘディングシュートを決め、ヌグリスンビランはついに同点に追いつきます。しかしロスタイムに入った90+3分にクランタンがペナルティエリアの外でフリーキックを得ると、オディ・カロウブの蹴ったボールは誰にも触れずにそのまま直接ゴールインし、土壇場で逆転したクランタンが9分と長いロスタイムを守り切って、今季初のアウェイでの勝利でもあるシーズン2勝目を挙げるとともに最下位を脱出しています。

MSL2024/25 第12節
2024年9月27日@トゥンク・アブドル・ラーマン・スタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
ヌグリスンビランFC 2-3 クランタン・ダルル・ナイムFC
⚽️ヌグリスンビラン:ジャック・フェイ(85分)、セバスチャン・アバンジニ(89分)
⚽️クランタン:ハキミ・アブドラ(14分)、キム・リグァン(37分)、オデイ・カロウブ(90+4分)
🟨ヌグリスンビラン(2)、🟨クランタン(5)
MOM:アリユ・アブバカル(ヌグリスンビランFC)
ヌグリスンビランFCの佐々木匠選手は先発して76分に交代しています。

ペラは今季初の3連勝で4位浮上

アウェイのペラが今季最多タイとなる3ゴールを挙げてスリ・パハンを下し、今季初の3連勝を記録しています。

好機を何度も作るなど試合を有利に進めたのはホームのスリ・パハンでしたが、前半終了間際にキャプテンのルシアノ・ゴイコチェアが右コーナーキックを頭で合わせてゴールを決めたペラ先制します。

後半開始直後の48分には、再びゴイコチェア選手が追加点を奪います。アリフ・アル=ラシドの放ったシュートはスリ・パハンGKアズファル・アリフが腕を伸ばしてブロックしたものの、そのこぼれ球に詰めていたゴイコチェア選手がこれを押し込みます。さらに61分には、左サイドにいたフィルダウス・サイユディがクレイトンとの1−2からゴール前に走り込んでシュートを決めてペラがリードを3点に広げます。スリ・パハンも最後まで攻め続けますが、守備陣が守り切ったペラが勝利を挙げています。

スリ・パハンは、DFながらチーム2位となる4ゴールを挙げているステファノ・ブルンド、そしてCBアレクサンドル・ツヴェトコヴィッチと攻守2人の主力を欠くなど苦しいメンバーではありましたが、ファンディ・アフマド監督は、次節第13節のペナン戦までおよそ3週間開くことから、次節までにこの試合では不十分だった選手のコミュニケーションを改善したいと話していました。

MSL2024/25 第12節
2024年9月28日@MPTスタジアム(パハン州テメルロー)
スリ・パハンFC 0-3 ペラFC
⚽️ペラ:ルシアノ・ゴイコチェア(43分、48分)、フィルダウス・サイユディ(61分)
🟨スリ・パハン(0)、🟨ペラ(2)
MOM:ハジク・ナズリ(ペラFC)

主軸の活躍でKLシティがペナンに4発快勝

KLシティがホームで4連勝としています。東南アジアサッカー連盟(AFF)クラブ選手権では、カヤFCイロイロ(フィリピン)、ボルネオFCサマリンダ(インドネシア)にいずれも1−0と勝利しているKLシティは、スーパーリーグでもクダに5−0と勝利し、ホームでは3連勝中です。この試合では開始3分にペナンのアディブ・ラオプに先制ゴールを決められますが、その5分後にはケニー・パッラジのDFライン裏へのパスを受けたキャプテンのパウロ・ジョズエが同点ゴールを決めて追いつきます。さらに22分には、今度はジョズエ選手が同様のパスでアシストし、ジョヴァン・モティカがこれを決めてKLシティが逆転します。

後半の54分には左サイドでDFを引きつけたジョズエ選手から左サイドを駆け上がってきた21歳のハキミ・アジムにパス。これを落ち着いて決めたハキミ選手がゴールを決めると、さらに74分にはセンターサークル付近でボール得たハキミ選手がそのままドリブルで一気に持ち込んでこの試合2点目のゴールを決めています。ペナンの反撃をロドリゴ・ディアスのゴールによる1点に抑えたKLシティが快勝しています。

KLシティはクラブライセンス申請の際に不正書類を提出したとして勝点6剥奪の処分を受けています。給料未払いも数ヶ月に続いていると言われている中、選手のモチベーションがいじてきているのは驚きです。たらればですが、剥奪された勝点6を加えると、この日の勝利で勝点は17となり順位は3位となる計算です。

MSL2024/25 第12節
2024年9月29日@KLフットボールスタジアム(クアラ・ルンプール)
KLシティFC 4-2 ペナンFC
⚽️KLシティ:パウロ・ジョズエ(8分)、ジョヴァン・モティカ(22分)、ハキミ・アジム2(54分、74分)
⚽️ペナン:アディブ・ラオプ(3分)、ロドリゴ・ディアス(82分)
🟨KLシティ(4)、🟨ペナン(3)
MOM:パウロ・ジョズエ(KLシティFC)

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。
2024/25マレーシアスーパーリーグ順位表(第12節途中)
順位チーム勝点
1JDT1131101041635
2SEL112581221813
3TRE101644214113
4PRK101550515132
5KCH11143531416-2
6SAB10144241315-2
7PDRM10144241115-4
8#KLC111152419136
9SRP11112541418-4
10PEN11112541319-6
10*KDA1093341019-9
12KDN116209827-19
13NSE1151281225-13
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
SAB-サバFC、TREートレンガヌFC、SRP-スリ・パハンFC
KLC-KLシティFC、KDA-クダ・ダルル・アマンFC、PEN-ペナンFC
PRK-ペラFC、PDRM-PDRM FC、NSE-ヌグリスンビランFC
KDN-クランタン・ダルル・ナイムFC、KCH-クチンシティFC
*クダ・ダルル・アマンFCは勝点3剥奪処分を受けています
#KLシティFCは勝点6剥奪処分を受けています。
2024/25マレーシアスーパーリーグ得点ランキング(第12節途中)
氏名所属ゴール
1ベルグソン・ダ・シルヴァJDT14
2ロニー・フェルナンデスSEL8
3パウロ・ジョズエKLC7
4ジョーダン・ミンターKCH5
イフェダヨ・オルセグンPDRM5
クパー・シャーマンSRP5
ジャック・フェイNSE5
ルシアーノ・ゴイコチェアPRK5
5ヘベルチ・フェルナンデスJDT4
ステファノ・ブルンドSRP4
ロドリゴ・ディアスPEN4
6チェチェ・キプレ他12名KCH3
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
KLC-KLシティFC、KCH-クチンシティFC、SRP-スリ・パハン、PEN-