9月28日のニュース・AFC U20アジアカップ予選:ロスタイムの失点で敗れたマレーシアは本戦出場はほぼ絶望・書類不備や給料未払い問題未解決の3クラブに罰金処分

AFC U20アジアカップ予選:ロスタイムの失点で敗れたマレーシアは本戦出場はほぼ絶望

タジキスタンで開催中のAFC U20アジアカップ2025年大会予選E組の第4節が行われ、ここまで難敵北朝鮮と引き分けるなど、1勝1分のマレーシアと、ここまで1勝1敗のタジキスタンが対戦し、ロスタイムにゴールを挙げたタジキスタンがマレーシアを破り、E組の2位に浮上し、マレーシアは3位に後退するとともに、来年2025年に中国で行われる本戦出場の可能性がほぼなくなっています。

この予選では初戦のオマーン戦を1−0で勝利し、続く北朝鮮戦では相手が退場者を出し10名となったこともあり0−0で引き分けるなど、ここまで無敗だったマレーシア。この日のタジキスタン戦で引き分け以上なら、最終節はここまで全敗のスリランカ戦を残すだけということもあり、E組2位がほぼ確定します。一方のタジキスタンはこの試合で引き分けると自力での2位以上が難しくなります。

そんな両チームの思惑の中、気温16度、雨も降る中で始まった試合は、マレーシアが守勢に回る場面も多かったものの、21分にムハマド・ダニエル(トレンガヌFC U21)が倒されて得たフリーキックをハイカル・ダニシュ(スランゴールFC U23)が直接ゴールを狙うものの、相手GKシャコビディン・マクムドーザ(タジキスタン1部バルクキ・ヒソール)に弾かれ得点になりません。また44分に相手フリーキックからゴール前でユナス・イスマトロエフ(タジキスタン1部バルクキ・ヒソール)にフリーでヘディングシュートを打たれますが、これがゴールの上に外れて一命を取り留め、前半は0−0で折り返します。

後半に入ると、攻勢を強めるタジキスタンに対して、マレーシアもカウンターで反撃し、65分には右サイドのイルファン・アスワド(モクタル・ダハリ・アカデミー)からのクロスを受けたザミルル・ハキム(スランゴールFC U21)がGKと1対1となる絶好の機会を得ながら、放ったシュートはGKの正面で簡単にキャッチされてしまいます。試合はロスタイムに入った90+5分に、タジキスタンはペナルティエリア外の左サイドで短いパスを繋ぐと、最後はゾビドン・クシュバクトフが絶妙なループシュートを放ち、これが手を伸ばしたGKハジク・アイマン(JDT U23)の指先を掠めてゴールイン。この土壇場のゴールでタジキスタンが勝利しています。

マレーシアは最終戦では、ここまで0勝3敗で得点0失点12のスリランカと対戦し、タジキスタンは1勝2敗のオマーンと対戦します。マレーシアがスリランカに勝利し、タジキスタンがオマーンに敗れればE組2位に浮上しますが、最終戦勝利で勝点7では、本戦出場となる各組み2位チームのうち成績上位5チームに入ることは難しそうです。

この試合のハイライト映像。Football TV \ TajikistanのYouTubeチャンネルより。
書類不備や給料未払い問題未解決の3クラブに罰金処分

マレーシア1部のスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)傘下の第一審機関(FIB)は、9月28日の期限を過ぎても必要書類の提出がなかった3クラブに対して、1万5000リンギ(およそ52万円)の罰金処分を科すことを発表しています。

FIBのファイナンシャル・フェアプレー制度を統括する部門は、現在、マレーシアスーパーリーグに在籍する13クラブの内、3クラブが給料未払い問題の解決方法や、所得税天引き分や、公的年金や社会保障の雇用主負担分の支払い証明が提出されていないとして、今回の罰金処分となったと説明しています。また10月25に設けられた次の提出期限が守られない場合には、さらに重い処分が科されるともしています。

なお、この3クラブがどのクラブなのかについては発表はありませんが、そのうちの2つは給料未払いで主力選手が練習参加をボイコットしているクダ・ダルル・アマンFCと、やはり同様の問題を抱えているKLシティFCだと思われます。なおこの両チームは同様の理由で既に勝ち点剥奪処分を受けており、クダは今季開幕前に勝点3を、KLシティは先月8月に勝点6をそれぞれ剥奪されています。