8月22日のニュース・ムルデカ大会に向けた代表候補合宿参加の26名が発表に・今季2度目のトランスファーウィンドウでスランゴールはヨルダン代表FWを獲得へ・サバにはベトナムリーグからブラジル出身FWが加入・トレンガヌはタイリーグの経験豊富なエルサルバドル代表FW獲得

今週末は国内リーグのマレーシアスーパーリーグ(MSL)はありませんが、東南アジアクラブ選手権ショッピーカップ、そして今季1つ目の国内タイトルとなるFAカップ決勝が開催されます。また来週月曜日8月26日には今季2度目のトランスファーウィンドウが開くなど、いくつかのクラブに動きがありそうです。

ムルデカ大会に向けた代表候補合宿参加の26名が発表に

マレーシアサッカー協会(FAM)は公式サイトで来週8月29日から始まる代表候補合宿に参加する代表候補26名を発表しています。今回の代表候補合宿は先月、突然辞任したキム・バンゴン監督に代わってポー・マルティ監督代行が行う初めての合宿で、来月9月4日に開幕する第43回ムルデカ大会に向けた合宿となります。

今回の合宿参加者の顔ぶれですが、キム前監督が指揮を取った6月のW杯アジア2次予選、キルギス戦と台湾戦のメンバー26名からは18名が残り、GKシーハン・ハズミ、MFアフィク・ファザイル、FWアリフ・アイマン、FWロメル・モラレス(以上ジョホール・ダルル・タジムFC)、DFハリス・ハイカル(スランゴールFC)、DFアザム・アズミ(トレンガヌFC)、FWダレン・ロック(サバFC)、FWシャフィク・アフマド(クダ・ダルル・アマンFC)の8名が復帰しています。

ポー・マルティ監督代行が率いるマレーシアは、ムルデカ大会では、9月4日の準決勝ではフィリピンと対戦し、勝てばもう一つの準決勝、レバノン対タジキスタン戦の勝者と決勝で、また敗れれば同じ試合の敗者と3位決定戦を戦います。

2024年8月開催代表候補合宿参加メンバー
P氏名年齢所属
GKシーハン・ハズミ28JDT
アズリ・ガニ25KLC
アラムラー・アル=ハフィズ29KDA
DFマシュー・デイヴィーズ29JDT
フェロズ・バハルディン24JDT
ラヴェル・コービン=オング33JDT
サフワン・マズラン22TRE
アザム・アズミ23TRE
ドミニク・タン27SAB
ダニエル・ティン32SAB
ハリス・ハイカル22SEL
ディオン・コールズ28BUR
MFアフィク・ファザイル30JDT
ザフリ・ヤーヤ30KLC
ノーア・レイン22SEL
シャミル・クティ27PEN
エンドリック・ドス・サントス29HOM
FWアリフ・アイマン22JDT
ロメル・モラレス27JDT
サファウィ・ラシド27TRE
アキヤ・ラシド25TRE
パウロ・ジョズエ35KLC
ハキミ・アジム21KLC
ダレン・ロック34SAB
シャフィク・アフマド29KDA
アディブ・ラオプ25PEN
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC、SAB-サバFC
TREートレンガヌFC、KLC-KLシティFC、KDA-クダ・ダルル・アマンFC。PEN-ペナンFC
BUR-タイ1部ブリーラム・ユナイテッドFC、HCM-ベトナム1部ホーチミン・シティFC
今季2度目のトランスファーウィンドウでスランゴールはヨルダン代表FWを獲得か

国内複数のサッカー系メディアは、現在MSL2位のスランゴールFCがヨルダン代表FWのヤザン・アル=ナイマットの獲得を狙っていると報じています。なおスランゴールFCには既にヨルダン代表のMFノー・アル=ラワブデ、ヨルダンU23代表のFWレジク・バニハニが在籍しています。また今回のトランスファーウィンドウでやはりヨルダン代表のFWアリ・オルワンをカタール1部のアル・シャマルSCから加入することを発表しており、このヤザン選手を実際に獲得することになれば、この「ヨルダン・コネクション」がさらに強化されることになりそうです。なお、昨季まではこの他にヨルダン代表DFヤザン・アル=アラブ(現在は韓国1部FCソウル)も所属していましたが、試合中の判定に不服だったことで審判を「蹴って」しまい無期限の出場停止処分を受けて退団しています。)

25歳のヤザン選手は、今年1月AFCアジアカップで準優勝したヨルダン代表で主力選手として活躍し、グループステージの韓国戦でゴールを挙げると、ベスト16のイラク戦、準決勝で再び対戦した韓国戦、そして決勝のカタール戦でも得点し、7試合で4ゴール3アシストの記録を残しています。

このヤザン選手は、カタール1部で3シーズンプレーし、47試合で15ゴール14アシストの記録を残していますが、最後に所属していたカタール1部の強豪アル・アハリSCを8月11日に退団しています。

今季国内リーグでは9試合で16ゴールと、首位のジョホールの8試合で28ゴールと比べると火力がやや心許ないところもあることから、このヤザン選手に是非とも加入してもらいたいところです。またスランゴールFCは来月開幕するACL2にも出場しますが、同組には韓国の全北現代、タイのムアントン・ユナイテッド、フィリピンのセブFCなど強豪もいることから、積極的な補強が期待されます。

サバにはベトナムリーグからブラジル出身FWが加入

現在リーグ4位のサバFCはブラジル出身FWジョアン・ペドロ・ボイエア・ドゥアルテの加入を発表しています。24歳のジョアン・ペドロ選手は昨季はベトナム1部のベトテルFCでプレーし、12試合で2ゴールという成績を残しています。

リーグ中断前の直近の3試合では4得点7失点、今季通算でも8試合で12得点13失点という成績のサバは、昨季9ゴールを挙げたラモン・マチャド(アゼルバイジャン1部アラズ・ナクチヴァンへ移籍)との契約を先月解除し、さらに5月25日に行なわれたMSL第4節クチンシティFC戦以降ベンチ入りすらしていない前インドネシア代表FWサディル・ラムダニにも退団や移籍の噂もあり、頼りになるのはマレーシア代表FWダレン・ロック1人という状況です。

サバのオン・キムスイ監督は、ジョアン・ペドロ選手がチーム合流後すぐにでもその影響が出ると良いと話す一方で、サポーターにはこのジョアン・ペドロ選手が昨季とチーム得点王だったラモン選手は違うタイプの選手であり、単純に両者を比較しないで欲しいいと話しています。

さらにオン監督は次節第10節のホーム開催のトレンガヌ戦(9月15日)までにはチームのプレースタイルなどに適応させたいと話しています。

トレンガヌはタイリーグの経験豊富なエルサルバドル代表FW獲得

昨季は11ゴールを挙げたトレンガヌFCのチーム得点王のイヴァン・マムートは開幕前のプレシーズンマッチで踵を痛め、その後は治療と回復が長引き、今季はここまで出場がなく、現在は手術を受けるためにフィンランドに滞在中です。現在4勝3分1敗でリーグ3位ではあるものの、昨季は26試合で45ゴールを挙げた攻撃陣がり今季は8試合で13ゴールとエース不在の影響が表れています。そんな得点力不足に悩むトレンガヌFCですが、クラブ公式SNSでエルサルバドル代表FWで33歳のネルソン・ボニーヤの加入を発表しています。

ルーマニアやポルトガル、アゼルバイジャンやトルコなどでもプレー経験があるボニーヤ選手は。タイ1部では合計6シーズン在籍し、ポートFCやバンコク・ユナイテッド、チェンライ・ユナイテッドなどでプレーした他、昨季はスコータイFCで25試合に出場して8ゴール5アシストという記録を残しています

ボニーヤ選手加入を報じたマレーシア語紙マジョリティは、ボニーヤ選手はマレーシアでは知られていないものの、タイリーグで138試合で117ゴールを挙げ、ジョホール・ダルル・タジムFCでもプレーしたジオゴに匹敵するレベルの選手であるとしています。なおボニーヤ選手は、タイ1部でプレーした6シーズンで130試合に出場して65ゴールを挙げています。