2024/25シーズンマレーシアスーパーリーグ<br>第9節の結果とハイライト映像(1)・サバとの上位対決を制したスランゴールが引き分けを挟み3連勝・KLシティに快勝のPDRMは2連勝で6位浮上

マレーシアスーパーリーグ(MSL)の第9節が8月13日から8月17日にかけて開催されています。今節はペラFC対ジョホール・ダルル・タジムFC戦が豪雨によるピッチ悪化で順延となり、クランタン・ダルル・ナイムFC対クチンシティFC戦は試合会場の廃数位設備の改修が終了していないことを理由にやはり順延されています。

なお今季のMSLは13チームで編成されており、第9節はペナンFCの試合はありません。また次節第10節は、9月2日から10日までのFIFA国際マッチデーに開催されるムルデカ大会を挟んで9月13日(金)から15日(日)に予定されています。
*試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグ(MFL)の公式YouTubeより。

サバとの上位対決を制したスランゴールが引き分けを挟み3連勝

MSL2024/25 第9節
2024年8月13日@リカス・スタジアム(サバ州イスカンダル・プテリ)
サバFC 1-2 スランゴールFC
⚽️サバ:サフワン・バハルディン(27分OG)
⚽️スランゴール:ロニー・フェルナンデス(31分)、ハリス・ハイカル(87分)
🟨サバ(0)、🟨スランゴール(2)
MOM:ラウィルソン・バトゥイル(サバFC)

リーグ2位のスランゴールは同4位のサバに逆転勝ちしています。

前半の27分にサバFWダレン・ロックのシュートをブロックに行ったサフワン・バハルディンがシュートは防いだものの、身体に当たったボールがゴールに転がり込んでオウンゴールとなり、サバが先制します。しかしその4分後には、サバDFのパスミスからヨハンドリ・オロスコがボールを奪うと、ゴール前のロニー・フェルナンデスへパス。ここまでの8試合で5ゴールを挙げているロニー・フェルナンデスがこのパスをゴールし、スランゴールが同点に追いつきます。

1-1で折り返した後半は、両チームとも得点できない中、残り時間5分を切ったところで、スランゴールがコーナーキックを得ます。ヨハンドリ・オロスコからのボールをロニー・フェルナンデスが頭で合わせますが、これをサバGKカイルル・ファーミが反応よくブロックするも、補給しきれなかったボールをハリス・ハイカルが押し込みゴール!これが決勝点となり、スランゴールが2−1で勝利しています。


トレンガヌはロスタイムのゴールで痛恨の引き分け。一方のスリ・パハンは7試合勝利なし

MSL2024/25 第9節
2024年8月16日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌFC 1-1 スリ・パハンFC
⚽️トレンガヌ:ヌリーロ・トゥクタシノフ(45+2分)
⚽️スリ・パハン:ステファノ・ブルンド(90+3分)
🟨トレンガヌ(0)、🟨スリ・パハン(2)
MOM:スハイミ・フシン(トレンガヌFC)

今季開幕戦での勝利以降、3分3杯と勝星のないスリ・パハンは、アウェイのこの試合ではトレンガヌとがっぷり四つに組み合い、先制をを許したものの、後半ロスタイムにキャプテンのステファノ・ブルンドが同点ゴールを決めて、引き分けに持ち込んでいます。

キックオフから試合を優勢に進めたのはスリ・パハンでした。32分にはミコラ・アハポフ、43分にステファノ・ブルンドがシュートを放つも、2試合ぶりに先発に復帰したトレンガヌGKスハイミ・フシンがいずれもファインセーブでゴールを許しません。そして前半終了間際にヌリロ・トゥクタシノフがペナルティエリアの外から放ったシュートが決まり、ついにトレンガヌが先制します。

後半に入るとトレンガヌがペースを上げ、このまま逃げ切るかに見えた90+3分に、スリ・パハンがコーナーキックを得ると、そのボールをファーサイドのブルンド選手が頭で合わせてゴールを決め、土壇場で引き分けに持ち込んでいます。


KLシティに快勝のPDRMは2連勝で6位浮上

MSL2024/25 第9節
2024年8月16日@MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
PDRM FC 2-1 KLシティFC
⚽️PDRM:イフェダヨ・オルセグン(9分)、ファディ・アワド(65分)
⚽️KLシティ:ジョヴァン・モティカ(51分)
🟨PDRM(3)、🟨KLシティ(2)、🟥PDRM(1):サフィー・アフマド
MOM:ファディ・アワド(PDRM FC)

試合前の大雨によりステップを踏むだけで水飛沫が上がるピッチコンディションの中で行われた試合は、過去2節でJDTと引き分け、ヌグリスンビランに勝利しているPDRMがこの試合でも先制します。開始9分に相手DFからボールを奪った鈴木ブルーノから出たパスをイフェダヨ・オルセグンが落ち着いてゴールを決め、PDRMがリードします。

PDRMが1-0のリードのまま前半を折り返すと、後半の51分にKLシティが追いつきます。右サイドでボールを受けたハキミ・アジムがゴール前へ低く速いクロスを送るとそれをジョヴァン・モティカがダイレクトで押し込みゴール。試合は振り出しに戻ります。65分には左サイドの鈴木ブルーノからのパスをファーサイドのファディ・アワドがこれまたダイレクトで蹴り込んで逆転ゴールを決めます。その後のPDRMは退場者を出して10名となったものの、KLシティの反撃に耐えたPDRMが連勝し、順位を1つ上げて6位に浮上しています。

この試合2アシストを記録したPDRM FCの鈴木ブルーノ選手は、先発してフル出場しています。

引き分けもヌグリスンビランは連敗を3で止める

MSL2024/25 第9節
2024年8月17日@ダルル・アマン・スタジアム(クダ州アロー・スター)
クダ・ダルル・アマンFC 2-2 ヌグリスンビランFC
⚽️クダ:ソニー・ノルデ(53分)、クレイトン(62分)
⚽️ヌグリスンビラン:ジャック・フェイ2(45+1分、64分)
🟨クダ(3)、🟨ヌグリスンビラン(2)
MOM:ジャック・フェイ(ヌグリスンビラン FC)

クダ、ヌグリスンビランともにここまでの7試合で6得点と1試合あたりの平均得点が1点を下回る両チームの対戦は、前半終了間際のロスタイムに3連敗中のヌグリスンビランが右サイドでコーナーキックを得ます。佐々木匠のキックにジャック・フェイが頭でドンピシャで合わせてゴール。前半はヌグリスンビランが1−0とリードして終了します。

先制されたクダは後半開始から積極的なプレーを見せ、53分にはDF数人をドリブルでかわしてペナルティエリア近くまでボールを持ち込んだソニー・ノルデが放ったシュートが決まり、クダが追いつきます。さらにその9分後には、今度は供給役となったソニー・ノルデが左サイドからゴール前に上げたクロスをクレイトンが頭で落としてゴール。ホームのクダが遂にリードを奪います。

しかしその2分後に今度はクダDFラインの裏に抜け出したハイン・テット・アウンからのパスを再びジャック・フェイがゴールし、ヌグリスンビランが追いつくと、試合はそのまま終了。2-2の引き分けでともに順位の変動はありませんでした。

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。
2024/25マレーシアスーパーリーグ順位表(第9節途中)
順位チーム勝点
1JDT82271028424
2SEL9196121688
3TRE8154311394
4SAB8134131213-1
5KCH81125112102
6PDRM811323910-1
7PEN810242981
8*KDA88323812-4
9SRP87143712-5
10PRK762051013-3
11#KLC8532310100
12NSE84116819-11
13KDN83107418-14
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
SAB-サバFC、TREートレンガヌFC、SRP-スリ・パハンFC
KLC-KLシティFC、KDA-クダ・ダルル・アマンFC、PEN-ペナンFC
PRK-ペラFC、PDRM-PDRM FC、NSE-ヌグリスンビランFC
KDN-クランタン・ダルル・ナイムFC、KCH-クチンシティFC
*クダ・ダルル・アマンFCは勝点3剥奪処分を受けています
#KLシティFCは勝点6剥奪処分を受けています。
2024/25マレーシアスーパーリーグ得点ランキング(第9節途中)
氏名所属ゴール
1ベルグソン・ダ・シルヴァJDT9
2ロニー・フェルナンデスSEL6
3ヘベルチ・フェルナンデスJDT4
パウロ・ジョズエKLC4
ジョーダン・ミンターKCH4
イフェダヨ・オルセグンPDRM4
6チェチェ・キプレ他4KCH3
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SELースランゴールFC
KLC-KLシティFC、KCH-クチンシティFC