5月29日のニュース<br>・代表合宿からまた1人FWが離脱-残ったストライカーはついに1人に<br>・KLシティ監督は主力が大量に代表合宿参加で悲鳴<br>・クダFCは今季のメインスポンサーを7月に発表予定

代表合宿からまた1人FWが離脱-残ったストライカーはついに1人に

昨日のこのブログでは、ファイサル・ハリム(スランゴールFC)、アリフ・アイマン、ロメル・モラレス(いずれもジョホール・ダルル・タジムFC)が5月27日から始まっている代表候補合宿には参加してない中、シャフィク・アフマド(クダ・ダルル・アマンFC)がケガのため、合宿参加を辞退したというニュースを取り上げました。シャフィク選手の辞退により、ストライカーは34歳のダレン・ロック(サバFC)と21歳のハキミ・アジムの2人しかおらず、しかもロック選手はハムストリングに問題を抱えていることも合わせて取り上げましたが、そのロック選手が合宿を離脱したことをマレーシアの通信社ブルナマが報じています。

6月6日にはアウェイのキルギス戦、6月11日にはホームの台湾戦と2試合の2026W杯予選を控えるマレーシアのストライカーは、ついにハキミ選手1人となってしまいました。なおキム・バンゴン代表監督は、昨日辞退が発表されたシャフィク選手に代わりMFザフリ・ヤハヤ(KLシティFC)を、そして今回離脱したロック選手に代わってクチン・シティFCでは右ウィングのヌル・シャミー・イスズアンを招集しています。今季からクチンシティFCでプレーするヌル・シャミー選手は、クラブ史上初の代表合宿招集選手にもなっています。

今回の合宿に参加しているメンバーの中でFWはハキミ、ヌル・シャミー両選手を除くとサファウィ・ラシド、アキヤ・ラシド(いずれもトレンガヌFC)の2名ですが、センターフォワードというよりはウィングの選手で、このままだと、キム監督はアジアカップと同様に、所属するKLシティFCでは司令塔を務めるMFパウロ・ジョズエをセンターフォワードとして起用する可能性も出てきました。

キム監督からすれば、誰か他のストライカータイプの選手を招集したいと思っても、どのチームも外国籍選手がセンターフォワードに起用されていることから、そもそもマレーシア人ストライカーがいない、という現実もあります。なお、ヌル・シャミー選手はは、2022年東南アジアサッカー連盟(AFF)選手権三菱電機カップではマレー際代表としててラオス、ベトナムとのグループステージ2試合と準決勝第1戦でプレーしており、キム監督による戦術の理解への心配はなさそうです。

*****

今季2024/25シーズンが開幕してまだ第3節までしか終わっていないのに、ケガが理由だとは言え、これだけ多くの選手が代表招集を辞退しているのを見ると、果たして本当にケガなのか、と勘ぐりたくなります。昨季は昨年12月に終わっており、今月5月の開幕までの5ヶ月間、一体何をすれば(あるいはしなければ)そんな簡単にケガをしてしまうのかが不思議で仕方ありません。代表選手は1月のAFCアジアカップ2023や3月のW杯予選があったとは言え、その間、身体のケアのための時間が取れなかったのだろうかと訝しく思います。

KLシティ監督は主力が大量に代表合宿参加で悲鳴

KLシティFCのミロスラフ・クリヤナツ監督は、昨日5月28日のチーム練習に参加した選手がわずか数名しかいなかったことに唖然とした、とスポーツ専門サイトのスタジアム・アストロが報じています。

5月27日から始まった代表候補合宿にはGKアズリ・ガニ、DFデクラン・ランバート、MFブレンダン・ガン、MFパウロ・ジョズエ、FWハキミ・アジムの5人が参加していますが、既報の通り、ケガで合宿参加を辞退したシャフィク・アフマドに代わってMFザフリ・ヤハヤも新たに追加招集されており、今回の代表候補合宿では、ジョホール・ダルル・ダジムFCと同じ6名が招集されたことになります。

なおクロアチア出身のクリヤナツ監督は、ケガのために練習に参加していない選手が6名いることを明らかにした上で、代表候補合宿に参加する6人の選手が練習に不参加だったことで、チーム練習がままならなくなっているという悲鳴をあげた上で、W杯予選後の日程にも不満を述べているようです。

今回のW杯予選の日程は6月6日にアウェイのキルギス戦、6月11日にホームのブキ・ジャリル国立競技場で台湾戦が予定されていますが、この予選後に再開するマレーシアスーパーリーグ(MSL)第4節では、KLシティFCは6月13日にクチンシティFC戦が組まれています。台湾戦との試合感覚が近すぎると考えるクリヤナツ監督は、代表戦の2日後に組まれているリーグ戦の日程は延期されるべきだとも話していますが、この延期については、KLシティFCは正式に要請するかどうかを検討中だということです。

クダFCは今季のメインスポンサーを7月に発表予定

開幕戦ではPDRM FCに勝利したものの、その後はスランゴールFC。ペラFC相手に2連敗しているケダ・ダルル・アマンFC(クダFC)。そのKDA FCは7月初旬に予定されるチームの新ユニフォーム発表会で、今季のメインスポンサーも発表する予定だと、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

クダFCオーナーのモハド・ダウド・バカル氏は、複数の個人や企業がスポンサーとなり、クラブと緊密に協力することに前向きな反応と関心を示していると述べています。「私は彼ら(スポンサー)と常に連絡を取っている。さらにメインスポンサーだけでなく、第二、第三、第四のスポンサー候補者とも連絡を取り合っている。彼らは全てクダFCにとって、クラブの安定と安定を支援する上で重要だ」と話しています。

クダFCは、給料未払い問題の解決が遅れたため、今季開幕前の段階でリーグ戦の勝点3の剥奪処分を受けています。またメインスポンサーが決まっていないことから、ここまでのマレーシアスーパーリーグ第3節までは、プレシーズンのために作ったユニフォームを着用して試合に臨んでいます。

*****

また英字紙スターは、クラブは残りあと2ヶ月しか維持できず、大口のスポンサーが見つからなければ、シーズンを通して財政的に苦しむことになる、というクダFCオーナーのモハド・ダウド・バカル氏の発言を紹介していますが、上の記事のメインスポンサー次第では、シーズン途中でクダFCがリーグ撤退という可能性も残っています。