11月23日のニュース
AFC U23アジアカップの組み合わせ決定-マレーシアはウズベキスタン、ベトナム、クウェートと同組に

AFC U23アジアカップの組み合わせ決定-マレーシアはウズベキスタン、ベトナム、クウェートと同組に

来年2024年4月にカタールで開幕するAFC U23アジアカップ2024年大会のグループステージ組み合わせ抽選が行われ、マレーシアはウズベキスタン、ベトナム、クウェートと同組のD組に入ることが決まりました。

カタールのドーハで行われた組み合わせ抽選では、各組の組み合わせが以下のように決まっています。

<A組>
カタール(開催国)
オーストラリア(予選I組1位)
ヨルダン(予選A組1位)
インドネシア(予選K組1位)

<B組>
日本(予選D組1位、2016年大会優勝)
韓国(予選B組1位、2020年大会優勝)
アラブ首長国連邦(予選G組1位)
中国(予選G2位)

<C組>
サウジアラビア(予選J組1位、2022年大会優勝)
イラク(予選F組1位、2013年大会優勝)
タイ(予選H組1位)
タジキスタン(予選I組2位)

<D組>
ウズベキスタン(予選E組1位、2018年大会優勝)
ベトナム(予選C組1位)
クウェート(予選F組2位)
マレーシア(予選H組2位)

4月15にから5月3日まで開催されるこの大会では、グループステージ各組の上位2チームがノックアウトステージとなるベスト16に進出します。なおこの大会の上位3チームは2024年パリオリンピックの出場権を獲得し、4位のチームはアフリカサッカー連盟(CAF)のアフリカU23ネイションズカップの4位チームと大陸間プレーオフで対戦し、勝者がパリオリンピック出場権を獲得します。

AFC U23アジアカップには今回が3度目の出場となるマレーシアU23代表ですが、初出場の2018年中国大会では、サウジアラビア、イラク、ヨルダンと同組ながらサウジアラビアを破るなど1勝1分1敗のグループ2位でベスト16に進出したものの、ノックアウトステージでは初戦で韓国に1-2で敗れています。また2022年ウズベキスタン大会では、韓国、ベトナム、タイと同組になり、0勝3敗でグループステージ敗退となっています。

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この大会で個人的に気になるのは、マレーシアが「最強」チームを編成できるかどうかです。具体的には、トップリーグでもプレーし、A代表候補にも名前が上がるDFフェロズ・バハルディンやホン・ワンことMFナサニエル・シオ、そして今やA代表の主力となっているMFアリフ・アイマンといったこの年代のトップの選手を抱えるジョホール・ダルル・タジムFCが、このAFC U23アジアカップに出場を許すかどうか、という点です。

クラブオーナーでジョホール州皇太子でもあるトゥンク・イスマイル殿下は、FIFA国際マッチカレンダー外での代表戦にはトップチームの選手の招集に協力しない姿勢を表明しており、昨年末の東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップでも、その姿勢は変わりませんでした。三菱電機カップは東南アジア域内の大会でしたが、はたしてAFC主催大会でもその姿勢を貫くのかどうか。かつてはマレーシアサッカー協会の会長も務めた経験があるイスマイル殿下の以降次第でマレーシアU23代表の戦力は大きく変わります。


2023マレーシアスーパーリーグ第24節結果とハイライト映像(1)-ジョホールはクチンシティに快勝で来週のACLに弾みをつける

W杯アジア2次予選などで中断されていたマレーシアスーパーリーグがほぼ1ヶ月ぶりに再開し、第24節の1試合が行われています。首位のジョホール・ダルル・タジムFCは既に今季の優勝を決めており、注目は来季から始まるACL2の出場権がかかる2位を争うスランゴールFCとクダ・ダルル・アマンFCの結果と個人タイトル争いとなりそうです。
(試合のハイライト映像はマレーシアンスーパーリーグMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2023年11月23日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
観衆: 8,441人
ジョホール・ダルル・タジムFC 2-0 クチンシティFC
⚽️ジョホール:ベルグソン・ダ・シルヴァ(34分)、フアン・ムニス(43分)
🟨ジョホール(0)
🟨クチンシティ(1):ジョセフ・カラン・ティー
MOM:ワン・アズライ(クチンシティFC)
ジョホール・ダルル・タジムFCの邦本宜裕選手は先発して57分に交代しています。
クチンシティFCの谷川由来選手は先発してフル出場しています。

主力選手が11名がマレーシア代表に招集されていたジョホールは、11月21日の台湾戦では90分から交代出場したDFシャールル・サアドや、出場のなかったDFシャーミ・サファリ、MFモハマドゥ・スマレ以外の全員がこの試合ではベンチ外でした。このため、代表だけでなくクラブでもポジションをシーハン・ハズミに奪われているファリザル・マーリアスが今季リーグ戦初先発、また邦本宜裕選手も加入後3試合目となる先発を果たしています。

一方、今季のチーム総得点18点中12点を挙げているFWアブ・カマラが、W杯アフリカ予選に出場中のリベリア代表に招集されているクチンシティは明らかに火力不足。マレーシアンフットボールリーグ(MFL)の公式サイトによると、この試合ではジョホールのシュート数19本(枠内14本)に対して、クチンシティはシュート0本に終わっています。

試合は34分にベルグソン・ダ・シルヴァのミドルシュートで先制したジョホールが、43分にはクチンシティGKワン・アズライが全く反応できないほどのフリーキックをフアン・ムニスが決めてリードを広げると、そのまま危なげなく逃げ切っています。

勝ったジョホールは来週11月28日にACL第5節の川崎フロンターレ戦が控えており、代表戦に出場し、この試合を欠場した主力も万全の体調でアウェイマッチに臨めそうです。ノックアウトステージ進出には、最低でも引き分けが求めらるこの試合は、11月でも日中の気温が30度を超えることもあるマレーシア勢からすれば過酷な気候での試合となりますが、リーグ10連覇の実力を発揮してもらえることを期待したいです。一方、敗れたクチンシティは、来週11月29日にPDRM FCとのチャレンジカップ決勝ファーストレグが控えています。この試合では欠場したアブ・カマラも戻るでしょうから、ベストの布陣で今季初タイトルを目指して戦って欲しいです。

2023マレーシアスーパーリーグ順位表(第24節途中)

順位チーム勝点
1JDT2423109078370
2SEL23171564214352
3KDA23162546252150
4SAB23143657332446
5SRP23135542281444
6TRE23106741291236
7PDRM2310492730-334
8KLC238783837131
9PRK2364132547-2222
10NSE2349102645-2121
11PEN2355132539-1420
12KLU2335152356-3314
13KCH2416171847-299
14KEL23221924102-788
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、TRE-トレンガヌFC、SAB-サバFC、NSE-ヌグリスンビランFC、SEL-スランゴールFC、KLC-KLシティFC、SRP-スリ・パハンFC、KDA-クダ・ダルル・アマンFC、PEN-ペナンFC、KEL-クランタンFC、KCH-クチンシティFC、KLU-クランタン・ユナイテッドFC、PDRM-PDRM FC、PRK-ペラFC

2023マレーシアスーパーリーグ 得点ランキング(第24節途中-記録はMFL公式サイトを参照)

順位選手名(所属チーム)枠内/シュートアシスト
1エイロン・デル・ヴァイエ(SEL)2137/59423
2フェルナンド・フォレスティエリ(JDT)1934/75718
3ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)1834/94420
4アブ・カマラ(KCH)1219/43121
クパー・シャーマン(SRP)1223/43722
6ファイサル・ハリム(SEL)1126/38720
7イヴァン・マムート(TRE)1025/54118
ステファノ・ブルンド(SRP)1020/42021
9フアン・ムニス(JDT)921/44421
10ロメル・モラレス(KLC)817/33219
パウロ・ジョズエ(KLC)825/50420
アリフ・アイマン(JDT)818/431122
イフェダヨ・オルセグン(KDA)815/3118
ウィリアン・リラ(KDA)811/36214
チーム名:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、TRE-トレンガヌFC、SAB-サバFC、NSE-ヌグリスンビランFC、SEL-スランゴールFC、KLC-KLシティFC、SRP-スリ・パハンFC、KDA-クダ・ダルル・アマンFC、PEN-ペナンFC、KEL-クランタンFC、KCH-クチンシティFC、KLU-クランタン・ユナイテッドFC、PDRM-PDRM FC、PRK-ペラFC