11月7日のニュース
ワールドカップ予選出場の代表メンバー25名が発表
ワールドカップ予選初戦のキルギス戦はブキ・ジャリル国立競技場での開催が決定
来年1月に契約が切れるキム代表監督は未だ契約更新されず

ワールドカップ予選出場の代表メンバー25名が発表

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイトで、11月10日から始まる代表合宿の参加者25名が発表されています。この代表合宿は11月16日のキルギス代表戦で幕を開けるFIFAワールドカップ2026年大会アジア2次予選兼AFCアジアカップ2027年大会に向けての合宿です。

10月のFIFA国際マッチデーに開催されたムルデカ大会に出場した25名中、GKスハイミ・フシン(トレンガヌ)、DFダニエル・ティン(サバ)、DFクエンティン・チェン(スランゴール)、MFヌル・シャミイ・イスズアン、MFエゼキエル・アグエロ(いずれもスリ・パハン)の5名が外れた一方で、キム・パンゴン監督はGKシーク・イズハン(ヌグリスンビランFC)、DFシャールル・サアド、DFシャーミ・サファリ、MFアフィク・ファザイル、MFモハマドゥ・スマレ(以上ジョホール・ダルル・タジムFC)の5名を新たに招集しています。

この結果、メンバーの顔ぶれはリーグ10連覇中のジョホールからは11名、現在リーグ2位のスランゴールFCからは4名、5位のサバFCからは3名、6位のトレンガヌから1名、7位のKLシティから2名、10位のヌグリスンビランから1名となっています。また海外組はMFノーア・レイン(フィンランド1部セイナヨエン・ヤルカパッロケルホ)、DFディオン・コールズ(タイ1部ブリーラム・ユナイテッド)、DFジュニオール・エルドストール(インドネシア1部デワ・ユナイテッド)の3名です。

今回のメンバーでは、昨年9月以来の招集となったMFモハマドゥ・スマレとMFアフィク・ファザイルのジョホールコンビが今回のサプライズ招集です。マレーシア初の帰化選手でガンビア出身のスマレ選手は昨年9月にタイで開催されたキングズカップ出場以来、1年2ヶ月ぶりの招集ですが、今季はここまでリーグ戦の出場はなく、カップ戦で数試合に出場したのみです。

またアフィク選手はチームでは主力としてプレーし、サポーターからもこれまでなぜ招集されないのか疑問の声が上がっていた選手です。アフィク選手は昨年5月の国際親善試合以来となりますが、このは試合出場がなかったため、試合に出場すれば2019年11月のワールドカップ2022年大会予選以来となります。

またFAMの公式サイトでは、シャマー・クティ・アッバ(ジョホール)とアザム・アジー(スリ・パハン)のMFコンビがケガのため、招集を辞退したことも明らかにされています。

マレーシア代表は、今日から合宿に入った後、11月16日にはクアラ・ルンプールのブキ・ジャリル国立競技場でFIFAワールドカップ2026年大会アジア2次予選兼AFCアジアカップ2027年大会2次予選D組の初戦となるキルギス代表戦を戦い、11月21日には台湾の台北陸上競技場で2戦目となる台湾代表戦に臨みます。なおこのD組にはオマーンも入っていますが、オマーン代表との対戦は年内にはなく、来年2024年3月21日にアウェイで、また同26日にホームのブキ・ジャリル国立競技場での対戦が組まれています。

2026年大会アジア2次予選兼AFCアジアカップ2027年大会2次予選出場メンバー

ポジション氏名年齢所属
GKシーハン・ハズミ27JDT
アズリ・アブドル・ガニ24KLC
シーク・イズハン21NSE
DFマシュー・デイヴィーズ28JDT
ラヴェル・コービン=オング32JDT
シャールル・サアド30JDT
シャーミ・サファリ25JDT
シャルル・ナジーム24SEL
ドミンク・タン26SAB
アザム・アズミ22TRE
ディオン・コールズ27BRU
ジュニオール・エルドスートル32DWU
MFエンドリック・ドス・サントス28JDT
アリフ・アイマン21JDT
サファウィ・ラシド26JDT
アフィク・ファザイル29JDT
ムハマドゥ・スマレ29JDT
ブレンダン・ガン35SEL
ムカイリ・アジマル22SEL
スチュアート・ウィルキン25SAB
パウロ・ジョズエ34KLC
ノーア・レイン21SJK
FWアキヤ・ラシド24JDT
ファイサル・ハリム25SEL
ダレン・ロック33SAB
所属:JDT-ジョホール・ダルル・タジムFC、SEL-スランゴールFC、SAB-サバFC、TRE-トレンガヌFC、KLC-KLシティFC、NSE-ヌグリスンビランFC、BRU-ブリーラム・ユナイテッド(タイ1部)、DWU-デワ・ユナイテッド(インドネシア1部)、SJK-セイナヨエン・ヤルカパッロケルホ(フィンランド1部)
ワールドカップ予選初戦のキルギス戦はブキ・ジャリル国立競技場での開催が決定

上の記事でも書きましたが、FIFAワールドカップ2026年大会アジア2次予選兼AFCアジアカップ2027年大会2次予選初戦となる11月16日のキルギス代表戦はブキ・ジャリル国立競技場での開催が決定しています。

今年3月から続いていた改修工事が終わり、新装なったマレーシア代表のホーム、ブキ・ジャリル国立競技場で開催された先月のムルデカ大会では、大会直前に新たにピッチに敷かれたゼオン・ゾイシア芝の根が十分についておらず、一部で剥がれたり、滑りやすくなるなど、対戦したインド代表やタジキスタン代表からも不満の声が上がっていました。

マレーシアの通信社ブルナマの報道によると、FAMのハミディン・アミン会長、マレーシア政府青年スポーツ省のハンナ・ヨー大臣、そしてブキ・ジャリル国立競技場の管理運営を行うマレーシアスタジアム社のハンス・アイザック会長、そしてキム・パンゴン代表監督らが先週、視察を行なった結果、ピッチの状態はムルデカ大会時よりは改善していおり、またピッチの状況以外にもできるだけ多くのサポーターが観戦できることなども考慮の上で、最終的にブキ・ジャリル国立競技場での開催に落ち着いたようです。

直近のFIFAで137位のマレーシア代表は、11月16日の同97位のキルギス代表戦を終えると、ホームでもあるブキ・ジャリル国立競技場での代表戦は、来年3月のFIFAワールドカップ2026年大会アジア2次予選兼AFCアジアカップ2027年大会2次予選D組第4節となる来年2024年3月26日の同72位オマーン代表戦となります。

来年1月に契約が切れるキム代表監督は未だ契約更新されず

11月10日からFIFAワールドカップ2026年大会アジア2次予選兼AFCアジアカップ2027年大会2次予選に向けた合宿が始まるマレーシア代表ですが、マレーシアサッカー協会(FAM)との契約が年末に切れるキム・パンゴン監督との契約更新が行われていないと、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。

FAMのノー・アザム・ラーマン事務局長はこの事実を認めた上で、キム代表監督はこれまでと同様に代表チームの活動に関わっていると述べています。「(キム代表監督との)契約延長については、ハミディン・アミンFAM会長が議長を務める次のFAM代表チーム委員会の席上で話し合われる予定である。キム代表監督は来年1月までは監督を務めることは明らかであり、キム監督もそれまでの計画は既に立てている。とにかく今は、(来週から始まる)FIFAワールドカップ2026年大会アジア2次予選兼AFCアジアカップ2027年大会2次予選の様子を見守りたい。」と話しています。

前任のタン・チェンホー氏が2020年東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップで準決勝進出を逃して辞任し、その後を受けて昨年2022年1月からマレーシア代表の監督に就任したキム監督は、当時FIFAランキング154位だったマレーシア代表を、直近のランキングでは137位(最高位135位)まで引き上げています。