5月8日のニュース
東南アジア競技大会-男子はタイに敗れて準決勝進出は絶望、女子はW杯出場のフィリピンに惜敗も2連敗
タイ1部リーグ第29節-ディオン・コールズはベンチ外、サファウィ・ラシド、ジュニオール・エルドストールは途中出場
アイディル・シャリン氏はクランタンのチームの監督に就任か

東南アジア競技大会-男子はタイに敗れて準決勝進出は絶望、女子はW杯出場のフィリピンに惜敗も2連敗

カンボジアで開催中の東南アジア大会通称シーゲームズは、男女のサッカーが行われ、U22代表が争う男子サッカーでグループステージB組に入るマレーシアは、大会最多の16回の優勝を誇るタイと対戦し、0-2で敗れて通算成績を1勝1敗としています。本日5月8日に対戦するベトナム戦で敗れれば、グループステージ敗退が決まります。一方の女子はFIFA女子ワールドカップに出場するフィリピンと対戦し、0-1と惜敗したものの初戦のベトナム戦に続いて2連敗となり、自力での準決勝進出の可能性がなくなっています。

初戦のラオス戦に5-1で勝利していたマレーシアのE・エラヴァラサン監督は、初戦で途中出場ながらゴールを挙げたファーガス・ティネリー(ジョホール・ダルル・タジムII)、シャヒール・バシャー(スランゴール)らを先発から起用し、先手必勝の布陣を洗濯しています。(以下はこの日の先発XI)

この日は39度という暑さの中、両チームとも好機は少なく、タイが押し気味に進めながらも前半は0-0で終了しました。後半に入ると、好機は作るもののフィニッシュまで辿り着かないなど、徐々に動きが悪くなったマレーシアがゴールを目指して前掛かり気味になる一方で、タイはそれを見計らったかのようにカウンターで最終ラインにパスを通し始めます。特にGKシーク・イズハン(ヌグリスンビラン)との間が開き始めた73分に、パスを受けたタイFWアナン・ヨッドサンワルがマレーシアのセンターバック2人をかわしてシュート。これが決まってタイがリードすると、84分にもやはりマレーシア最終ラインの間を縫うようなパスを受けた17歳のFWヨッツアコン・ブラパがGKをかわしてゴールを決め、これで万事休す。この日の敗戦でマレーシアははB組3位に転落し、いずれも無敗のベトナムとタイが勝点6で同率首位となっています2位となっています。、

2023年5月6日@プリンススタジアム
タイ 2-0 マレーシア
⚽️タイ:アナン・ヨッドサンワル(73分)、ヨッツアコン・ブラパ(84分)

東南アジア競技大会2023 男子サッカーB組順位表(第3節終了時)

順位チーム得点失点得失差勝点
1ベトナム22005146
1タイ22005146
3マレーシア21015323
4シンガポール301226−41
5ラオス301217−61
https://youtu.be/pBYYB0NFrpI
この試合のハイライト映像。シンガポールのメディア、メディアコープの公式YouTubeチャンネルより

一方の女子は初戦のベトナム戦に続きFIFA女子ワールカップに出場するチームとの対戦になりましたが、超守備的な布陣を引いたマレーシアはロスタイムまで0-0と善戦したものの、試合終了間際にWEリーグのちふれASエルフェン埼玉で2021/22年シーズンから2季プレーしたサリナ・ボールデンに決勝ゴールを許して惜敗しています。

2023年5月6日@RCAFオールドスタジアム
マレーシア 0-1 フィリピン
⚽️フィリピン: サリナ・ボールデン(90+6分)

東南アジア競技大会2023 女子サッカーA組順位表(第2節終了時)

順位チーム得点失点得失差勝点
1ベトナム22006156
2フィリピン21011103
3ミャンマー210123-13
4マレーシア200204-40
タイ1部リーグ第29節-ディオン・コールズはベンチ外、サファウィ・ラシド、ジュニオール・エルドストールは途中出場

5月6日と7日にタイ1部リーグ第29節が行われています。既に今季の優勝を決めたブリーラム・ユナイテッドのディオン・コールズはベンチ外、PTプラチュワップFC所属のジュニオール・エルドストールとラーチャブリーFCのサファウィ・ラシドはいずれも途中出場しています。(試合のハイライト映像はタイリーグ公式YouTubeチャンネルより)

タイ1部リーグ第29節
2023年5月6日@ラムパーン県立スタジアム
ラムパーンFC 4-3 PTプラチュワップFC
 前節では2位のバンコク・ユナイテッドを破るなど、引き分けを挟んで3連勝中だったPTプラチュワップFCが、15位で馬場悠企選手が所属するラムパーンFCに敗れ、1部残留を確定できず、また順位を一つ下げて12位となっています。最終節を前に降格圏とは勝点差3ですが、次節30節で大量失点で破れない限りは1部残留が濃厚です。
 PTプラチュワップのジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・ナダル・アマルハン・マデルナー)は85分から出場して、最後までプレーしています。

2023年5月7日@ドラゴン・ソーラー・パークスタジアム
ラーチャブリーFC 1-1 ブリーラム・ユナイテッド
 4試合続けて勝ち星がないラーチャブリーFCが、今季既にリーグ戦とFAカップの二冠を獲得しているブリーラム・ユナイテッドをホームに迎えたこの試合は、マレーシア代表選手同士の対決も期待されましたが、ブリーラム・ユナイテッドのディオン・コールズはベンチ外で実現しませんでした。
一方、ラーチャブリーFCのサファウィ・ラシドは78分から出場しています。

タイ1部リーグ順位表(第29節終了時、上位3チームとマレーシア人選手所属チームのみ)

順位チーム勝点
1ブリーラムU29225271274471
2バンコクU29194654213361
3ポート291410551351652
7ラーチャブリー29101183225741
12プラチュワップ2988134251-932
アイディル・シャリン氏はクランタンのチームの監督に就任か

現在8位と低迷するトレンガヌの監督就任が噂されたアイディル・シャリン氏ですが、トレンガヌのCEOがこの噂を否定する正式声明を発表して、この噂は噂で終わりましたが、トレンガヌ州に隣接するクランタン州にある2つのスーパーリーグのチームはいずれも今季開幕時に指揮を取っていた監督を更迭しており、今度はこのどちらかのクラブにアイディル氏が就任するのでは、という噂が流れています。

今季はインドネシア1部のプルシカボ1973の監督を務めたアイディル氏ですが、そのプルシカボ1973から出されている監督契約延長のオファーに対し、昨日を期限に考慮する時間を求めたとされています。「来季も契約を望んでいるプルシカボ1973のオファーを優先して考える必要があ理、その回答は今週末(5月7日)が起源となっている。それまでに今後の方針を決めたい。」と話したアイディル氏は、プルシカボ1973のサポーターの熱意が素晴らしく、それはとても素晴らしい経験だった。」と話す一方で、最終戦では、サポーターが暴走し、昨年10月の「カンジュルハンの悲劇」と似たような事故が起こりそうな状況となったことについても触れるなど、来季もインドネシアリーグに残るかどうかを思案している様子が窺えます。

インドネシアに渡る前には、クダの監督として4年間指揮を取ったアイディル氏ですが、就任1年目の2019年にはFAカップで優勝、マレーシアカップで準優勝し、翌2020年、2021年には2シーズン続けてリーグ2位の好成績を挙げるなど、マレーシアスーパーリーグでの実績は確かなアイディル氏は、「トレンガヌからは正式にオファーは受けていないが、代理人には契約内容に関する連絡が入っていると聞いている。また(マレー半島)東海岸」のチームからは正式に監督就任オファーを受けている」と既に交渉する用意があるチームがあることを明らかにしています。、

自分自身としては3季に亘り良い結果を残せたと自負している一方で、まだやり残したこともあると感じていると話したアイディル氏は、出身地のシンガポールに近いこともあり、マレーシアスーパーリーグで再び指揮を取りたいという希望があるとも話しています。

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「(マレー半島)東海岸」には北からクランタン州、トレンガヌ州、パハン州がありますが、これらの州に本拠地を持つチームのうち、公式声明で噂を否定したトレンガヌと現在リーグ3位と好調のスリ・パハンは、監督交代の可能性が低いことから、ここで言われている東海岸のチームはいずれもクランタン州に本拠地を持つクランタンとクランタン・ユナイテッドを指すと思われます。この両チームはそれぞれ13位と最下位の14位となっており、クランタンはチェ・ムンシク監督を、クランタン・ユナイテッドはトマス・トルチェ監督をいずれも解任しており、アイディル監督がマレーシアに戻るとすれば、このどちらかになる可能性が濃厚です。