4月28日にマレーシアスーパーリーグ10節の3試合が開催されていますが、この日は前日4月27日とは逆に、すべての試合でアウェーチームが勝利しています。なお今節のもう1試合のジョホール・ダルル・タジム対クランタン・ユナイテッドは5月13日に延期されています。
なお今節が終了するとスーパーリーグは5月19日と20日の第11節まで中断となりますが、これは、来月5月5日に開幕する東南アジア競技大会通称シーゲームズにU22代表が出場し、U22代表代表選手が所属するチームとそうでないチームとの間で公正を期するためという発表がなされています。なおU22代表は5月2日に大会が開かれるカンボジアのプノンペン入りし、5月3日のラオス戦が初戦となります。
(試合のハイライト映像はいずれもMFLの公式YouTubeチャンネルより)
2023年4月28日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
観衆:10,520人
トレンガヌ 1-2 スリ・パハン
⚽️トレンガヌ:イヴァン・マムート(39分)
⚽️パハン:クパー・シャーマン(30分)、アザム・アジー(68分)
🟨トレンガヌ:シャールル・ニザム、リリドン・クラスニキ、サルドール・クルマトフ、イヴァン・マムート
🟨パハン:ステファノ・ブルンド、ヌル・シャミー・イスズアン
MOM:イズハン・タルミジ(スリ・パハン)
ともにマレー半島東海岸に位置するトレンガヌ州とパハン州を本拠地とするチーム同士の東海岸ダービーは、スリ・パハンが逆転勝利で今季無敗記録を更新しています。
首位のジョホールとともに今季は未だ負けがないパハンは、30分にペナルティエリアの外で得たFKから直接ゴールを狙ったステファノ・ブルンドのシュートはトレンガヌGKスハイミ・フシンがパンチングで交わしたものの、トレンガヌDFがこれをクリアミスしたところを、昨季はトレンガヌでプレーしたクパー・シャーマンがゴールに押し込み、パハンが先制しました。しかしトレンガヌも39分にリリドン・クラスニキからパスを受けたアディサク・クライソンがゴール前へ流したボールをイヴァン・マムートがシュート。これが決まってホームのトレンガヌが同点に追いつき、前半はこのまま終了します。
後半に入ると、トレンガヌはゴール前のイヴァン・マムートにボールを集めて攻勢に出ますが、マムート選手のシュートをこの試合のMOMにも選ばれたパハンGKイズハン・タルミジが好セーブを連発して防ぎます。逆にパハンは68分にアザム・アジーのミドルシュートが決まって逆転すると、アザム選手の2戦連発となったこのゴールが決勝点となり、無敗記録を10に伸ばすとともに、3位に浮上しています。
一方のトレンガヌは2連敗で順位は変わらず8位のままです。
2023年4月28日@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
観衆:2,348人
ヌグリスンビラン 1-2 クダ・ダルル・アマン
⚽️ヌグリスンビラン:ザイナル・アビディン・ジャミル(35分)
⚽️クダ:ウィリアン・リラ2(30分、72分)
🟨ヌグリスンビラン:ナスルラー・ハニフ、ザムリ・ラムリ、チェ・ラシド、アナス・ラフマド
🟨クダ:アリフ・ファルハン、ウィリアン・リラ、カラムラー・アル=ハフィズ
MOM:ウィリアン・リラ(クダ)
昨季はJリーグの甲府でプレーしたウィリアン・リラの2ゴールで、クダが連敗を2でストップしています。
クダは30分にマヌエル・イダルゴのCKをヌグリスンビランDFをかわしてフリーになったウィリアン・リラが頭で合わせて先制します。しかしヌグリスンビランも35分にペナルティエリアの外からトミー・マワトのミドルシュートがザイナル・アビディン・ジャミルに当たって角度が変わり、クダGKのカラムラー・アル=ハフィズが反応できず、同点に追いつき、前半は1-1のまま終了しました。
後半に入ると地力で勝るクダがペースを掴み、72分にはリー・タックのクロスを再びリラ選手がヘディングシュートでゴールを決めて逆転すると、このままクダが逃げ切って勝利しています。
2023年4月28日@スルタン・(クアラ・ルンプール)
観衆:5,148人
クランタン 2-3 ペラ
⚽️クランタン:シヴァン・ピレイ(14分OG)、ヌルシャミル・アブドル・ガニ(90+3分)
⚽️ペラ:ユスリ・ユハスマディ(35分OG)、ルチアーノ・ゴイコチェア(45分)、スハイリ・チェ・ハリム(69分)
🟨クランタン:ユスリ・ユハスマディ、キム・ミンギュ
🟨ペラ:ルチアーノ・ゴイコチェア、ハフィザル・モハマド
MOM:ルチアーノ・ゴイコチェア(ペラ)
第9節を終えてともに1勝止まりと苦しいシーズンが続いているクランタンとペラは。いずれも今季スーパーリーグに昇格したチームで、トップリーグの壁に突き当たっています。そんな両チームにとって、この日のカードのような昇格組同士の対戦は勝点を挙げる貴重な機会です。試合はクランタンが優勢で進みますが、互いにオウンゴールで1−1となった後、先発メンバーで唯一の外国籍選手、ルチアーノ・ゴイコチェアの放ったミドルシュートが決まりペラがリードを奪って前半を終了します。
後半に入ってもクランタン有利な展開は変わらないものの、得点には至らず、逆にペラが追加点を挙げてリードを2点に広げると、クランタンの攻撃を1点に抑えたペラが今季2勝目を挙げました。
前半戦の不振から監督更迭、外国人選手との契約解除と思い切った手を打っているクランタンですが、その成果はまだ出ておらず、この日の敗戦で引き分けを挟んで6連敗となりました。
2023マレーシアスーパーリーグ順位表(第10節終了時)
順位 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 |
1 | JDT | 9 | 9 | 0 | 0 | 37 | 1 | 36 | 27 |
2 | SEL | 10 | 7 | 1 | 2 | 23 | 11 | 12 | 22 |
3 | SRP | 10 | 6 | 4 | 0 | 17 | 7 | 10 | 22 |
4 | SAB | 10 | 6 | 2 | 2 | 24 | 14 | 10 | 20 |
5 | KDA | 10 | 6 | 1 | 3 | 17 | 15 | 2 | 19 |
6 | KLC | 9 | 4 | 3 | 2 | 14 | 12 | 2 | 15 |
7 | PEN | 10 | 4 | 2 | 4 | 16 | 16 | 0 | 14 |
8 | TRE | 10 | 4 | 1 | 5 | 13 | 13 | 0 | 13 |
9 | NSE | 9 | 2 | 4 | 3 | 11 | 17 | -6 | 10 |
10 | PDRM | 10 | 3 | 1 | 6 | 7 | 15 | -8 | 10 |
11 | PRK | 10 | 2 | 3 | 5 | 8 | 19 | -11 | 9 |
12 | KCH | 10 | 1 | 1 | 8 | 5 | 20 | -15 | 4 |
13 | KEL | 10 | 1 | 1 | 8 | 13 | 34 | -22 | 4 |
14 | KLU | 9 | 0 | 2 | 7 | 5 | 15 | -10 | 2 |
2023マレーシアスーパーリーグ 得点ランキング(第10節終了時-記録はMFL公式サイトを参照)
順位 | 選手名(所属チーム) | 得 | シュート | 枠内S | アシスト | 試 |
1 | フェルナンド・フォレスティエリ(JDT) | 8 | 34 | 19 | 5 | 9 |
2 | エイロン・デル・ヴァイエ(SEL) | 7 | 17 | 13 | 0 | 10 |
3 | アリフ・アイマン(JDT) | 5 | 15 | 8 | 5 | 9 |
ステファノ・ブルンド(SRP) | 5 | 20 | 9 | 0 | 10 | |
パク・テス(SAB) | 5 | 14 | 7 | 0 | 9 | |
スーニー・サアド(PEN) | 5 | 29 | 14 | 0 | 10 | |
クパー・シャーマン(SRP) | 5 | 15 | 7 | 2 | 9 | |
ウィリアン・リラ(KDA) | 5 | 24 | 7 | 1 | 10 | |
9 | ジョーダン・ミンター(TRE) | 4 | 10 | 6 | 1 | 7 |
イヴァン・マムート(TRE) | 4 | 30 | 14 | 0 | 8 | |
ジオゴ(JDT) | 4 | 11 | 6 | 2 | 6 | |
フアン・ムニス(JDT) | 4 | 18 | 10 | 0 | 7 | |
ダニエル・ティン(SAB) | 4 | 4 | 4 | 1 | 8 | |
サディル・ラムダニ(SAB) | 4 | 13 | 9 | 2 | 9 | |
ファイサル・ハリム(SEL) | 4 | 13 | 11 | 3 | 10 | |
パウロ・ジョズエ(KLC) | 4 | 24 | 13 | 1 | 9 |