4月27日にマレーシアスーパーリーグ10節の3試合が開催されています。ラマダン(イスラム教の断食月)明けの祝日ハリラヤ(ハリラヤ・アイディルフィトリ)を挟んで、およそ1週間ぶりのリーグ最下位となったこの日は、ホームの3チーム全てが勝利しています。
なお今節が終了するとスーパーリーグは5月19日と20日の第11節まで中断となりますが、これは、来月5月5日に開幕する東南アジア競技大会通称シーゲームズにU22代表が出場し、U22代表代表選手が所属するチームとそうでないチームとの間で公正を期するためという発表がなされています。なおU22代表は5月2日に大会が開かれるカンボジアのプノンペン入りし、5月3日のラオス戦が初戦となります。
(試合のハイライト映像はいずれもMFLの公式YouTubeチャンネルより)
2023年4月27日@リカススタジアム(サバ州コタ・キナバル)
観衆:14,444人
サバ 2-1 スランゴール
⚽️サバ:サディル・ラムダニ(24分PK)、バドロル・バクティアル(66分)
⚽️スランゴール:ファイサル・ハリム(52分)
🟨サバ:リザル・ガザリ
🟨スランゴール:ヤザン・アル=アラブ、ヌール・アル=ラワブデ、ファズリ・マズラン、アリフ・ハイカル
MOM:バドロル・バクティアル(サバ)
リーグ戦4連勝中の2位スランゴールとホームでは今季ここまで4戦4勝の4位サバの対戦は、バドロル・バクティアルの2戦連発となるゴールなどでサバが勝利しています。
試合開始から積極的に攻めるスランゴールが好機を作りながら、それを活かせない展開が続いた24分にペナルティエリア内でバドロル・バクティアルが倒され、サバがPKを得ます。サディル・ラムダニのPKは、今季初先発となったスランゴールGKサミュエル・サマヴィルが止められず、サバが先制しました。
後半もスランゴールが優勢に試合を進め、52分にはゴール前の混戦のこぼれ球をファイサル・ハリムがペナルティエリアの外からシュート。これが決まってスランゴールが同点に追いつきました。しかし66分にペナルティエリアの外でFKを得たサバは、バドロル・バクティアルがこのFKをゴール左隅に決めて再びリードします。スランゴールは最後まで攻め続けたものの、結局、これが決勝点となり、サバがホームでの連勝記録を5に更新するとともに、スランゴールとは勝点差2の3位に浮上してます。
2023年4月27日@シティスタジアム(ペナン州ジョージ・タウン)
観衆:1,783人
ペナン2-1 クチンシティ
⚽️ペナン:カイルル・アクマル・ロクシャム(45分)、ソーニー・サアド(51分)
⚽️クチンシティ:アブ・カマラ(32分)
🟨ペナン:ソーニー・サアド
🟨クチンシティ:アブ・カマラ、アリフ・ハサン、ミハイロ・ヨヴァノヴィッチ、アダム・シリーン・タムビ
MOM:ソーニー・サアド(ペナン)
今季ここまで3勝2分4敗のペナンは、その3勝が全てホームでの勝利。この日もホームに引き分けを挟んで7連敗中のクチンシティを迎え、連勝記録更新を目指しました。しかし、先制したのクチンシティでした。昨季2部プレミアリーグでは11ゴールを挙げて得点王に輝きながら、スーパーリーグに昇格した今季はここまでの9試合で2ゴールと1部リーグの壁に突き当たっていたアブ・カマラが7試合ぶりとなるゴール、チームとしても3試合ぶりのとなるゴールを決めて、クチンシティがリードしました。しかしペナンは前半終了間際にFKを得ると、ファリス・シャー・ロスリが蹴ったボールをクチンシティGKノラズラン・ラザリが痛恨の捕球ミス。カイルル・アクマル・ロクシャムが自分の足元に転がったボールをそのまま押し込んでゴールし、前半は1-1で折り返します。
後半に入ってもクチンシティは攻め続けますが、ゴールには至らず、逆にペナンはクチンシティDF陣の隙をついて、ペナルティエリアの外からソーニー・サアドが放ったゴールで51分にリードを奪うと、GKアズファル・アリフの好セーブなどでこのリードを守って逃げ切っています。
クチンシティの谷川由来選手は先発してフル出場しています。
2023年4月27日@KLフットボールスタジアム(クアラ・ルンプール)
観衆:627人
KLシティ 3-0 PDRM
⚽️KLシティ:ロメル・モラレス(15分)、パウロ・ジョズエ(21分)、チェチェ・キプレ(87分)
🟨KLシティ:カイオン
🟨PDRM:アリフ・アンワル、ファディ・アワド、ジャック・フェイ
🟥KLシティ:ジャンカルロ・ガリフオコ
🟥PDRM:ジェームズ・オクウォサ
MOM:ロメル・モラレス(KLシティ)
開幕からの6試合を0勝4分2敗でスタートしたKLシティでしたが、4月5日の第7節で今季初勝利を挙げると、そこから3連勝して臨んだこの試合は、ロメル・モラレスのゴールで15分に幸先良く先制しました。その6分後にはパウロ・ジョズエがPDRM守備陣の足が止まった隙をついてミドルシュートを決めてリードを2点に広げます。後半は両チームが一進一退の攻防を繰り広げますが、86分にはPDRM守備陣のマークが外れてフリーとなったチェチェ・キプレがヘディングシュートを決めたKLシティが勝利し、4月を無敗で終えるとともに、順位を一つ挙げて6位としています。
一方のPDRMはチャンスを作りながらもゴールにつながらず4連敗でとなりました。
PDRMの鈴木ブルーノ選手は70分から出場して、最後までプレーしています。
2023マレーシアスーパーリーグ順位表(第10節途中)
順位 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 |
1 | JDT | 9 | 9 | 0 | 0 | 37 | 1 | 36 | 27 |
2 | SEL | 10 | 7 | 1 | 2 | 23 | 11 | 12 | 22 |
3 | SAB | 10 | 6 | 2 | 2 | 24 | 14 | 10 | 20 |
4 | SRP | 9 | 5 | 4 | 0 | 15 | 6 | 9 | 19 |
5 | KDA | 9 | 5 | 1 | 3 | 15 | 14 | 1 | 16 |
6 | KLC | 9 | 4 | 3 | 2 | 14 | 12 | 2 | 15 |
7 | PEN | 10 | 4 | 2 | 4 | 16 | 16 | 0 | 14 |
8 | TRE | 9 | 4 | 1 | 4 | 12 | 11 | 4 | 13 |
9 | NSE | 8 | 2 | 4 | 2 | 10 | 15 | -5 | 10 |
10 | PDRM | 10 | 3 | 1 | 6 | 7 | 15 | -8 | 10 |
11 | PRK | 9 | 1 | 3 | 5 | 5 | 17 | -12 | 6 |
12 | KCH | 10 | 1 | 1 | 8 | 5 | 20 | -15 | 4 |
13 | KEL | 9 | 1 | 1 | 7 | 10 | 31 | -21 | 4 |
14 | KLU | 9 | 0 | 2 | 7 | 5 | 15 | -10 | 2 |
2023マレーシアスーパーリーグ 得点ランキング(第10節途中-記録はMFL公式サイトを参照)
順位 | 選手名(所属チーム) | 得 | シュート | 枠内S | アシスト | 試 |
1 | フェルナンド・フォレスティエリ(JDT) | 8 | 34 | 19 | 5 | 9 |
2 | エイロン・デル・ヴァイエ(SEL) | 7 | 17 | 13 | 0 | 10 |
3 | アリフ・アイマン(JDT) | 5 | 15 | 8 | 5 | 9 |
ステファノ・ブルンド(SRP) | 5 | 18 | 8 | 0 | 9 | |
パク・テス(SAB) | 5 | 14 | 7 | 0 | 9 | |
スーニー・サアド(PEN) | 5 | 29 | 14 | 0 | 9 | |
7 | ジョーダン・ミンター(TRE) | 4 | 10 | 6 | 1 | 6 |
ジオゴ(JDT) | 4 | 11 | 6 | 2 | 6 | |
フアン・ムニス(JDT) | 4 | 18 | 10 | 0 | 7 | |
クパー・シャーマン(SRP) | 4 | 13 | 5 | 2 | 9 | |
ダニエル・ティン(SAB) | 4 | 4 | 4 | 1 | 7 | |
サディル・ラムダニ(SAB) | 4 | 13 | 9 | 2 | 9 | |
ファイサル・ハリム(SEL) | 4 | 13 | 11 | 3 | 10 | |
パウロ・ジョズエ(KLC) | 4 | 24 | 13 | 1 | 9 |